『ナトゥ』

原作・脚本・監督:アジット・クマール
出演:南々見狂也(南原清隆)。ケディ・ティン

日本テレビの『ウリナリ』の南々見組のプロジェクト第一弾として製作されたインド映画。
歌に踊りにアクションと見事にインド映画してましたよ。ただ、番組の中のひとつの話題として製作されたためか、普通のインド映画のなんと3分の1という短さ。 なんだかインド映画のダイジェストを観ているような気がしました。(笑) もったいないですね。
ナンチャンもケディもがんばってるし、ダンスもアクションも他のインド映画と見劣りしないのに・・・時間的に制約があったんでしょうねぇ。ホントもったいないです。本当のインド映画ばりに3時間近くまで持っていこうと思えばもっていけるストーリーだと思うし、そこまで持っていけばもっといい作品になったかもしれませんね。

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『ヤジャマン 踊るパラダイス』

主演:タイトルでわかる通りラジニ・カーントです。

しっかし・・・一体何が”踊るパラダイス”なんだろう?
ラジニの映画はすべて「踊る」ってつけないといけないようになってるんでしょうかねぇ。(苦笑)
この映画も『ムトゥ・・・』と同じくラジニ&ミーナのコンビなんですが、『ムトゥ・・・』よりはちょっとしんみりさせるかな?
とにかく・・・スーパースター ラジニの娯楽映画ですね。(笑)

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『DDLJ ラブゲット大作戦』

主演:シャー・ルク・カーン 彼はヒンディ語映画のスタアだそうです。

原題はディルワーレ・ドゥルハニャー・レー・ジャーエンゲー 絶対覚えられないな。 日本語に訳すと「花嫁は僕の胸に」
ストーリーは卒業旅行で知り合ったラージとシムランの二人が恋に落ち、結ばれるまでのお話なんですが、出会ったばかりの「女なんて大嫌い」とウソぶくラージのシムランに 対する意地悪が、「おいおい・・・」って感じで楽しい作品です。
ニフティのFMOVIEではシムラン役のカージョルの眉毛がつながってるぅ!という話題で 盛り上がってましたが、未見の方はぜひともそのへんもご確認下さい。(笑)

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『サティア』

11月7日 東京国際映画祭にて。
今までに観たインド映画とはちょっと毛色が違いましたね。
上映前に流れたアナウンスによるとインド版「スカーフェイス」だとか・・・σ(^-^)は「スカーフェイス」未見なんでよくわかりませんが、σ(^-^)は「仁義なき戦い」だな。って思いました。インド映画にお決まりの歌と踊りはもちろん入っているのですが、どうもいまいち。映画の終わりにテロップで、この映画は暴力反対を意図して作りましたというような言葉が流れるのですが、なんだかとってつけたようなテロップだな。と・・・(笑)。とにかくこの監督はこういうやくざ映画風なのを撮りたくて撮ったんだけど、インドではあまり許されないんで、暴力反対を意図してるんだよ。という言い訳をこじつけたというのが、一緒に観た人ほとんどの意見でした。(笑)

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『ボンベイ』

今までに観たインド映画とは全く違う作品でした。
ボンベイの大学を出た主人公が一目ぼれした相手はムスリム・・・イスラム教徒だった為にお互いの両親に反対され、駆け落ちにてボンベイで暮らすようになるのですが、そのボンベイでムスリムとヒンドゥーの宗教対立が激化し、ボンベイの街は悲惨な状態になってしまい・・・
社会派的な作品で、ラストシーンでは非常に感動しました。σ(^-^)の中では名作だと感じました。
やはり、インド映画恐るべし。

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『ラジュー出世する』

監督:アズィーズ・ミルザー
出演:シャー・ルク・カーン。ジュヒー・チャーウラー。ナーナー・パーテーカル

ダージリンの大学を卒業したラジューは、建築技師を夢みてボンベイにやってきた。ところが頼りにしていた相手が夜逃げで行方不明。ボンベイ到着早々行き場をなくしたラジューだが、ジャイという男に助けられ何とか住む所をみつけたが、期待の就職が全然見つからない。落ち込むラジューに同じ下町に住むレヌがとりあえずの仕事先を世話したことで二人の仲は急接近。それでも希望の就職口建築技師が見つからないラジューだが、レヌの会社の面接を受け見事合格。その後彼はその会社の社長令嬢に気に入られ、トントン拍子に出世していくのだが・・・
観ていてなんだか昔の日本映画にもこんなストーリーパターンあったよなぁ・・・と感じさせる映画でした。レヌが語る小さな幸せに「うん。うん。」とうなずくσ(^-^)はやはり庶民だな。ストーリーの合間に入るジャイの口上がいいですねぇ。物も売らずに口だけで金を稼ぐあんたはエライ! それだけじゃなくこのジャイさん。いいとこみんなもっててない?結構おいしい役ですねぇ。歌や踊りはあまり派手ではない映画ですが、幸せは金や名誉じゃないぜ!という庶民にぴったりのお決まりの映画です。ただ・・・ラジュー。あんたよくしゃべる男だねぇ・・・と思ってしまった。(^^;)

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『ムトゥ 踊るマハラジャ』(1995年)

監督:K.S.ラヴィクマール 主演:ラジニカーント。ミーナ。サラットバーブ。

大地主の屋敷に仕えるムトゥは使用人仲間からも一目置かれ、主人ラージャーの信頼も厚く、ラージャーのお供をするのはいつもムトゥだった。そんなある日ラージャーに早く結婚して欲しいと願う母の元に義兄が自分の娘を結婚相手にと屋敷に連れてくるが彼の狙いはラージャーと自分の娘を一緒にさせてこの家の財産を乗っ取ること。ところがラージャーの意中の人はいつも通う芝居小屋の看板女優のランガ。そうとは知らないムトゥはひょんなことからランガと恋仲になるが旦那様の結婚が決まるまでは二人のことは秘密にしておくことに。しかし自分の娘とラージャーとの結婚が遅々として進まない理由を知った叔父の策略によりムトゥは屋敷を追い出されてしまうが、それを知ったラージャーの母親はラージャーに事実を告げる・・・。
言わずと知れた日本にインド映画旋風を巻き起こすきっかけとなった一本。そしてσ(^-^)をインド映画に惹き入れた一本です。初めてこの映画を観たときは最初に出てくる「SUPAR STAR」の文字に「なんじゃこりゃあ!」とぶったまげたものですが、今じゃこれがないと始まらないというくらいにすっかり馴染んじゃいました(笑)。さすがにインド映画旋風を巻き起こしただけの作品だけあってやっぱいいですねぇこの作品。あのカーチェイスならぬ馬車チェイス?このシーンの迫力はすごい。インド映画ファンなら誰もがあの『ベン・ハー』を凌いだ!と確信しているはずだ(笑)。ぶっとぶ!ぶっとぶ!なんで藁ひっかぶっただけでそんなにぶっとぶねん!なんて突っ込んじゃあいけません。このオーバーアクションこそインド映画の真髄。ラジニ作品の真髄なんです。しかも迫力だけではなくへびを使って激しい馬車チェイスの中に笑いまで取り込むなんざ並の技じゃない。ムトゥがランガと結ばれるきっかけになるあの川のキスシーン。からかわれていたとわかったムトゥがランガの元に走って行きランガを捕まえそのまま川へ・・・。このスローのためがいい。σ(^-^)は特に屋敷の階段でランガに迫られヘロヘロになっちゃうムトゥが好きだな。ミーナちゃんにあんなことされちゃ、おいらだってヘロヘロになっちまうぜ(笑)。

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『ダラパティ 踊るゴッドファーザー』(1991年)

監督:マニラトナム
主演:ラジニカーント。アラヴィントスワミ。マンムーティ。

要らない物を捨てる祭りポーヒの日に貨物列車に捨てられ、スラムの人たちに育てられたスーリヤは、スラム街のボス、デーパラージの手下であるラマナンの横暴に泣く仲間を助けるためにラマナンを殴り殺し警察に捕えられるが、ラマナンの所業を知ったデーパラージはスーリヤを警察から救い出す。デーパラージに恩を感じたスーリヤは自分の命を捧げると誓い、デーパラージの片腕としてやくざな世界に身を置く事に。やがて警察でさえ手が出せない存在となったデーパラージとスーリア。しかし彼らの街に新しく赴任してきた州知事は正義感が強く、彼らの暴力を何とか抑えようと彼らを呼び出すが、貧しい人たちのためにやっているのだという彼らは知事の言葉には耳を貸そうとしない。全面対決となる州知事とスーリア達。そんな時州知事の母親がスーリアの母親であることがわかる。その事実に苦悩するスーリアだが・・・
この作品本当に「踊るゴッドファーザー」は余分なクールな作品です。『ムトゥ』や『バーシャ!』よりも以前に製作された作品なんだけど日本公開は『ムトゥ』後のためこんなタイトルついちゃったんでしょうね。他の作品では結構明るい笑顔をふりまくラジニですが、この作品ではほとんど笑わない。笑うと言っても「フッ」とか「ニヤ」と言った程度で暗い影のある非常にクールな役どころ。演技派ラジニを堪能出来ます。それにこの映画泣くシーンも結構多いんですよね。このラジニの涙がいい。「男の涙」かっこいいッス。笑いも突っ込みどころもほとんどない作品で・・・とは言えラストでは思いっきり「なんでやねん!」と突っ込んでしまいましたが、昔のやくざ映画が好きなσ(^-^)には最高の作品です。おまけにいつもあるラブラブダンスシーンがさすがに映画の雰囲気に合わせたのか、時代劇ふうの髷を結い、白馬に乗ったラジニさん登場。そして戦場に赴く戦士とそれを待つ妻というミニドラマ仕立てになってて合戦シーンまである。このシーンを観るだけでもこの映画を観る価値あるかも・・・。ラストの大物ボスの所へ乗り込むシーンでは着流しに長ドスというスタイルで行ってもらいたかったなぁ。(笑)

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『愛と憎しみのデカン高原』

監督:ジャヤント
出演:ヴェンカテーシュ。アンジェラ・ジャベーリ

お互いに敵対しあう二つの村。そして敵対しあうそれぞれの村の男と女が愛し合い、それを手助けして逃がそうとす男。ところがその男の息子により村の実力者にそのことをばらされ、逃げようとする男女もその男も殺害されてしまう。そこにかけつけた殺されたカップルの男の兄は復讐を誓う。・・・で場所はかわってとある大学。その大学に通うギリは学校の食堂でケンカになり相手をやっつけたはいいが、その相手がやくざみたいな組織の奴だったために騒動を避けるために姉の家にしばらく身をおくことにしたのだが、その姉の家の隣の美人カーヴェリに恋をしてしまう。冒頭シーンとこのギリとカーヴェリの恋愛が結びつくまでにどれだけの時間がかかったことか・・・前半の後半になってやっとこの冒頭シーンで二人のカップルと男を殺した村の実力者がカーヴェリの父親だと判明。そして後半は二人の愛を成就するために人殺しをへとも思わない父親との戦いがはじまるのだが・・・。なんともすごい映画だ。別にギリとカーヴェリがお互いに敵対しあう村に住んでいるのなら冒頭シーンは至極なっとく行くのだが・・・う〜ん。ま、インド映画だからいっか。(笑) ひつこいくらいにベタなギャグ。「なんでやねん!」と心の中で叫ぶこと数回。しかもこの映画今までに観たインド映画の中では一番エロティックではなかったろうか? そのまんま濡れ場がありましたしね。(謎) いやぁ、でも堪能した。σ(^-^)が気に入ったインド映画の真髄がすべて入ってましたよ。歌に踊りにベタなギャグにちょっぴり泣かせ所があって、突っ込み所もバンバン。おまけにその歌になんとインド映画ではじめて聞くラップまで入ってるんだもの。見事じゃ。

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『アルナーチャラム』

監督:スンダルC.
出演:ラジニカーント。サウンダリヤー。

村の富豪で村人全員に信望のあるアルナーチャラムは妹の結婚式に出席するためにやってきたおばさんの娘ヴェーダヴァッリと恋に落ち、双方の両親も賛成しうまくいくかと思われたのだが、アルナーチャラムが孤児だということが明らかになり、二人の仲は裂かれアルナーチャラムも自分の出生の秘密を知ったために夜中にこっそりと家を出る。ところが失意の中都会に出たアルナーチャラムを待っていたのは、彼が大富豪の息子で30日で3億円を使い切れば300億もの遺産を相続出来るという事実だった。自分の両親が誰であるかさえわかれば遺産なんていらないと最初は断ったアルナーチャラムだが、その300億円を不正に我が物にしようと企む悪人の存在を知り、30日で3億円を使いきることに挑戦することにする。
いやぁ、いつ見てもこのラジニカーントってすごいねぇ。どうも以前からσ(^-^)はこの人吉幾三に似てると思ってたんだけど、この吉幾三似の彼がかっこよく見えるからすごいよなぁ。しかも女優さん顔負けの衣装のとっかえひっかえ・・・さすがに黒の革ジャンだけは似合わねぇ!って感じたが・・・(ファンの人ゴメンなさい。)孤児だけど実は大金持ちってパターンがなんだかお決まりのようになってるけど、また?と思わせないのがインド映画の真髄、ラジニの力か。それに今回出てきたおばあちゃん。すごい。なんなのこの存在感。本物の魔女じゃなかろうか?とさえ思ってしまった。いや、きっとこの人は本物の魔女です。って言ってもみんな納得するんじゃなかろうか。ソーダのビンがそんなバカな!ってくらい飛んでも、地面にスっと立てたままおいた棒が勝手にそのまんま線を引いたって、壊した台を凶器に使おうとひっこ抜いたらそのまんまフォークの形になってたっていいんです。そう!ラジニ!あんただから許すんだぞ!って映画でした。

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『ディル・セ 心から』

監督:マニ・ラトナム
出演:シャー・ルク・カーン。マニーシャ・コイララ。

国営ラジオ局に勤めるアマルはある嵐の夜急行待ちの駅のホームで一人の女性と知り合う。彼女に一目ぼれしてしまったアマルはその後町で彼女を見つけ、ひつこく話かけるがことごとく無視され、最後には彼女のあとをつけ家まで行き、いきなり結婚を申し込むが彼女から「結婚している」と言われ諦めるアマル。が、その後数人の男たちから「彼女に近づくな」と脅され乱暴されたことにより彼女が結婚していないことがわかりまたしても彼女を追いかける。アマルに追いかけられ、彼女もアマルに惹かれていくが彼女には彼の愛に応えることが出来ない大きな訳があった。そう・・・彼女は要人暗殺を企てるテロリストの一員だったのだ。
見終わってから『ボンベイ』の監督の作品であると知り、なるほどと納得した正統派インド映画です。ストーリーも無茶苦茶ではないし・・・ただどこの誰ともわかんない相手にいきなり結婚申し込んでどうする?!という突っ込みはありましたが、それ以外は無茶な運びもないですし、なんといってもダンスシーンの映像がすごくよかった。σ(^-^)が今までに観たインド映画の中ではダントツではないでしょうか。あのシーンだけビデオに録って何度も観たいくらいです。ただ・・・観終わってこんなにヘコんでしまった映画ははじめてですね。ラストでは思わず「え?」と言ったきり固まってしまいました。判定で勝っている試合の残り時間1秒で一本負けしてしまった柔道選手の心境。万馬券片手によっしゃあいったあ!と思っていたらその馬に旗手が乗っていなかった心境って感じでしょうか。とにかく完全にヘコんでしまいました。いい映画だとは思います。でも観終わったあと立ち直りに時間のかかる映画ですね。

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『地獄曼荼羅アシュラ』

監督:ラーフル・ラワィル
出演:シャー・ルク・カーン。マードゥリー・ディーシクト。

スチュワーデスのシヴァーニに強く惹かれたいわゆるお金持ちのぼんぼんヴィジャイは、彼女の気持ちなどおかまいなしに結婚するんだと決めて、彼女の家に行くが、なんとその日はシヴァニーの結婚式だった。失意のヴィジャイを残しシヴァーニは夫と共に夫の仕事の都合でアメリカに旅立つ。それから4年の月日がたち、夫と娘と共にインドに戻ったシヴァーニをあるパーティー会場で見つけたヴィジャイはまだ消えぬ彼女への思いで、彼女のためにとシヴァーニの夫を自分の会社で雇い、高給で優遇したりする。しかし彼女のためにという彼の思いはやがてとんでもない方向へ行き、彼女の夫を殺し、彼女を傷害の罪で刑務所に入れ彼女のすべてを奪ってしまうことになる。
この映画は決して一人で観る映画ではないです。タイトルが出るまでの間は今までのインド映画よろしく歌って踊ってそれなりに明るくて、もしシヴァーニがヴィジャイを気に入ったのならそれこそこんなに楽しい恋愛マサラムービーはないでしょう。・・・が・・・。タイトルが出てから、シヴァーニとヴィジャイが4年の月日ののちに出会ってから、この映画はとんでもない映画と化してしまいます。怖すぎる。とは言ってもホラーなどの恐怖映画の怖いではない。酸素マスクをはずしただけで呼吸困難で死亡・・・まさか・・・。裁判で弁護士さえもつかないでいきなりに判決が出るなんて・・・怖い。刑務所内が夜は政府高官の売春宿になる・・・そんなバカな・・・。決定的なのは復讐の女神と化したシヴァーニ、復讐しに行く気持ちはわかる。わかるんだが・・・なぜに素手なんだ?そして一体あなたいつの間にそんなに強くなったんだ?刑務所内で秘密の特訓でもしていたのか?そしてラスト・・・へこむとかいう問題ではない。それこそもう目がテン状態。これ劇場で観たり、一人でビデオ観たりしていたらきっと見事に放心状態となったことでしょう。
ただ、演技派シャー・ルク・カーンが観られると言えば言えるかな?ただあの肩の動きだけはいまひとつ工夫していただきたかったのだが・・・。

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『パダヤッパ いつでも俺はマジだぜ!』(1998年・タミル語)

監督:K.S.ラヴィクマール
出演:ラジニカーント。ランミャー・クリシュナン。

妹の婚約式のために久しぶりに村へ帰ってきたパダヤッパは村に帰ってきた早々神と崇められるヘビを殺してしまえと男たちに命令するニーランバリと、そのヘビを助けようとするバスンダラの二人の女性に出会う。颯爽と彼女たちの目の前に現れたパダヤッパはすかさずヘビ塚に手を入れ一匹のヘビをつかみ出しそのヘビにキスをすることでその場を治める。その姿を一目見てすっかり気に入ったニーランバリだが、パダヤッパはニーランバリの使用人であるバスンダラに一目ぼれ。わがまま放題で今まで彼女が欲して自分のものにならなかったものは何一つないというニーランバリは必死にパダタッパに言い寄るが、パダヤッパは見向きもしない。しかもそのパダヤッパが心を寄せている相手が自分の使用人であるバスンダラだとわかり彼女の怒りは頂点に。そして何とかパダヤッパとバスンダラの結婚を阻止するためにいろいろと画策するがすべて失敗しパダヤッパの妻の座はバスンダラのものに。そして18年後復讐鬼と化したニーランバリに復讐のチャンスが巡ってくる。
スーパースター、ラジニカーントさすがに見事なスーパーヒーローぶりです。勿論この映画の見所はラジニカーントの魅力全開のスーパーヒーローぶりなんだけど、ニーランバリの恐ろしいまでの負のパワーでガンガンせまってくる鬼気せまる演技もすごい。本来ならこの手の映画では準主役はパダヤッパのお相手であるバスンダラのはずなんだけど、見事にかすんじゃってる。ある意味この映画をひっぱているのは彼女かもしれません。もう究極の悪役です。こんな悪役を作り出すインド映画はやっぱりすごい。同じように自分勝手な思い込みの女性を描いた『危険な情事』よりも恐ろしく、『マトリックス』の弾丸よけを超えたラジニの弾丸よけ(思わず笑っちゃう・・・おっとっと・・・)。『TAXI』『RONIN』のカーチェイスなんて比じゃないインド映画ではじめてみるカーチェイス。これがダンスシーンっていうものだぜ!というが如くの怒涛のダンスシーン。香港のワイアーアクションが流行ってるって・・・笑わせちゃいけないよ。アクションシーンってのはこういうのを言うんだぜとラジニの高笑いが聞こえてきそうなくらいに豪快なそんなに窓ぶち破ってどうする?というアクションシーン。一粒で2度おいしいなんて甘い甘い。1本で3本、4本分楽しませてくれるこれがインド映画だぜ!え?なんだって?ふざけた感想書いてんじゃないって?チッチッチ・・・ふざけてなんかいねぇよ。「いつでも俺はマジだぜ!」

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『バーシャ!踊る夕陽のビッグボス』(1994年・タミル語)

監督:スレーシュ・クリシュナ
出演:ラジニカーント。ナグマ。ラグヴァラン。

とある結婚式。持参金が払えないならこの結婚式はとりやめだ!と迫られる花嫁の両親の元にこれをどうぞとお金が届けられる。マニカムからです。とある病院。手術をしないと助からない、しかしその膨大な手術費がなければ手術が出来ないと医者に言われる患者の家族の元にお金が届けられる。マニカムからです。マニカムとは一体何者?!・・・亡き父の遺言で弟を警官に、下の妹は医者に、上の妹はお金持ちの嫁にするために地道に働くただのリクシャーの運転手。無理やりショバ代を巻き上げる悪党にも逆らわず、言いがかりをつけられ大事なリクシャーを壊されても怒りを抑え笑みさえ浮かべるマニカム。しかし彼の笑みの下には4年前までの彼の本当の姿ボンベイで名を馳せた密輸王バーシャの顔が隠されていた。父の遺言通りに弟は警官に、下の妹も医大に入学。上の妹の結婚も決まり、過去の姿バーシャを隠しリクシャーの運転手マニカムとしてすべてがうまくいくかのようにみえていたが、バーシャの姿を隠しておけなくなってしまう。
チラシにはラジニの7変化なんて書いてあったからインド版「多羅尾伴内」か?(古い?)と思って観ていたのですが、なんてことはないラジニ扮するマニカムに惚れるプリヤの妄想シーンだった(笑)。誰を見てもマニカムに見えてしまうくらいに惚れさせるマニカムって男はすごい。スーパースターラジニだからこそ成り立つのかも。マニカムに愛を告白したプリヤをバーシャの姿を隠しているから答えられないマニカムがリクシャーを停め降ろしていく場所はなんと墓地。「なんで墓地やねん?」というつっこみを誰もがするはずだと読んでいるかの如くのこのテクニック。さすがインド映画だ。あこぎな密輸組織のボスのやり口に親友と二人対抗していたマニカムはその友人の死から「今日から俺はバーシャだ!」と名乗るのだが、だからそのバーシャって一体何?というこの映画最大の謎を最後の最後まで解けないのもやはりインド映画のテクニックか?笑いのテクニックもこれまたうまい。笑いの定番二段落ちってのを本当にうまく使ってる。シリアスに見せておいてスコンと落とすところなんかさすがだね。それに1994年の作品ということもあって、ラジニの動きが若い!アクションシーンが結構派手でしたね。腕を相手の首に巻きつけてそのまま倒しゃあいいのに、わざわざジャンプして足で首をかにバサミにして引き倒す!かっこいいですねぇ。この無駄な動きがいい!今回はしかもマサラシステムでの鑑賞。クラッカーあり、紙ふぶきあり、拍手あり、歓声あり。これぞ娯楽映画の楽しみ方。そしてこれが娯楽映画だぜ!という映画でした。

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『アンジャリ』(1990年)

監督:マニ・ラトナム
出演:ラグヴァラン。レーヴァティ。ベビー シャ。

雨の夜無理矢理タクシーを停めるアルジュンとアヌ兄妹。母の陣痛がはじまったのだ。急いで病院へ行き、新しい家族の誕生を待つ二人。生まれた子供は女の子。女の子ならアンジャリだと喜ぶアヌだが、残念ながら死産。その悲しみから2年。家族4人は新しい家に引越し、アルジュンとアヌも新しい友達が出来幸せな毎日を送っていたある日。父の一つの嘘がばれる。なんとかその場は取り繕った父だがその後、もう隠しておけなくなり、父は家族に2年前生まれたアンジャリは知能の発育が悪く長くは持たないと思われたために死んだと偽り、施設で育てられていることを告げる。我が子の存在を知った母はどうしても自分で育てたいとアンジャリを家に連れて帰るが、周囲の目は冷たく、アルジュンとアヌもアンジャリの存在が嫌で仕方ない。しかしアンジャリの純真な笑顔にアルジュンとアヌはやがて心を開き、彼らの友達もアンジャリを受け入れるが・・・。
いいんだか、悪いんだかなんともわかりかねる映画ですな。σ(^-^)の好きなインド映画は娯楽映画の醍醐味を味あわせてくれるインド映画でして、その線からいくとこれダメですね。なんだか変にメッセージ入っちゃってるからでしょうね。で、監督の名前を見ると・・・なるほど『ボンベイ』『ディル・セ』の監督。どうやらこの人はインド映画でも硬派路線のようですね。でもこの映画ずいぶん笑わせてくれます。ほとんど苦笑いに近いですけど・・・。ミュージックシーンのほとんどがパクリです(笑)。最初に出てくる子供たちの集団。多分このシーンは『ウエスト・サイド物語』でしょう。怖い話をして欲しいとせがむアヌ。それだったらこれがいい、これ読んでとSFの本を渡すアルジュン。おいおい・・・SFって怖い話なのか?そしてそこからはじまる空想シーン。『スターウォーズ』のパクリシーンあり。アンジャリが子供たちとうちとけたあと・・・これ間違いなく『ET』です。自転車で空飛んじゃいますから(笑)。そして何よりこの映画歌がよくない。ダンスシーンすべて子供達のダンスなんですが、ダンスはいいんですよ。しかし歌が・・・。なんだか児童劇団のミュージカル観てるような気がしてきました。でも、いいんだ。インド映画だもん。それにSFのシーンでは昔懐かしい「ウルトラマン」を思い出させていただいたし。(笑)

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『ボンベイ to ナゴヤ』(1997年)

監督:チャンチャル・クマール
出演:アニル・バクシー 。プリヤンカ。

密売組織のダニーは、警察長官とその息子ビジャイの手を緩めることのない取締のため、日本の組織のボス佐藤にお金を支払うことが出来ない状態にまで追い詰められていた。切羽詰まったダニーは長官の暗殺を決行。一度目は失敗するものの、今度はビジャイの車に爆弾を仕掛け、親子共々殺害することに・・・。しかし長官の殺害には成功したもののビジャイの殺害には失敗したダニーはビジャイを恐れ日本へ逃亡する。目の前で両親を殺害されたビジャイはダニーを追い、日本・・・名古屋へとやってくる。
インド映画ファンと話をしたときには必ず出るタイトルは『ムトゥ 踊るマハラジャ』ではなくこの『ボンベイtoナゴヤ』なんですよね。その都度この映画を観たことのなかったσ(^-^)は寡黙になるしかなかった・・・。そしてついに見つけてしまいました。レンタル屋でこのタイトルを見たとき思わず「ボンナゴ!」と叫びそうになりましたよ。で、早速鑑賞。す・・・すごい。すごすぎる。こんな映画があっていいのか!?3時間程の作品を編集して短くしてあるということなのだが、これを編集と言うのか?適当にいらなさそうなところだけぶった切ったと言った方がいいんじゃないだろうか?というくらいに話のつながらない切り方になっている。それでも見入ってしまうのはあまりにもとんでもないからだろう。そんなとこで踊ってどうする?というくらいに自己中心的に自分達の世界に入り踊る主人公たち。そしてこの映画では主人公たちのダンスよりもそれを取り巻く一般通行人たちのリアクションに目がいってしまう(笑)。まるでどっきりカメラだ。出演者たちの演技もひどい・・・おっとっと・・・すごい。インドの留置場で殺された山田。どうみてもインド人だろう?それに日本の喫茶店のマスターに姉ちゃんにホットドッグ屋の姉ちゃん。「どうも、ありがとうございます」ってなんでなまってんだよぉ?おまけに山田の娘。あんたいくつや?最初出てきた時あたしゃ料亭のおかみさんかと思ってたよ。「インド人が闘鶏を見るように日本人は歌舞伎を見る。」っておいおい闘鶏と歌舞伎一緒にするなよぉ!主人公ビジャイと手をとり逃げる彼女のソナ。走る二人!追いかけるバイク!とにかく走る二人!追いかけるバイク!あんたら一体時速何キロで走っとんねん!もう突っ込み出したらキリがない。一人画面に向かい突っ込んでいるうちに映画終わっちゃったよ。そうそうこれビデオで観る人いたらぜひともチェックして下さい。「復習の炎」って一体どんな炎やねん!「復讐の炎」やろ!・・・あぁ〜疲れた。(笑)

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『ジーンズ 世界は二人のために』(1998年)

監督:シャンカール
出演:アイシュワリヤ・ライ。プラシャーント。

アメリカでインド料理店を経営する父と暮らすヴィスとラムは一卵性の双子。しかも父親の方針で二人は常に一緒でなければならないと服装までも全く同じ。二人とも医学生として勉学に励むかたわら父の経営する店の手伝いもしていた。ある日空港に弁当の納品にきたヴィスはアメリカで手術を受ける祖母の付き添いでインドからやってきたマドゥと知り合いやがて二人は恋に落ちる。ラムもヴィスの恋を応援。マドゥの祖母もヴィスならと大喜び・・・ところが難問はとんでもないところにあった。ヴィスとラムの父も実は双子で兄弟別々の家から嫁をもらったためにうまくいかなかったために息子たちの嫁は絶対に双子ではないと許さないという。何としてもかわいい孫に幸せになってもらいたいと思うあまりに祖母はマドゥも実は双子だから大丈夫・・・などととんでもない嘘をつき・・・
なぜだろう?ダンスシーンでスイスやらフランスやらインドではない国が出てきても別になんとも思わないのだが、いきなりアメリカからはじまった時点で妙に気分が落ち着かない。舞台がインドに移るとホッとするんですよね(笑)。やはりインド映画はインドでなきゃ・・・という思いがσ(^-^)の根底にあるんでしょうね。インド以外の国で知り合った二人が父親の反対をどうにか押し切りインドで結ばれる。このパターンはまるまる『DDLJ』ですな。もちろん軍配は『DDLJ』なんだけど、とにかく『DDLJ』なんかに負けてたまるか!と製作側が思ったかどうかは定かではないですが、ダンスシーンのためだけに世界の名所をめぐる一大ロケーションって発想が並じゃない。普通そんなことしないだろう?バックの景色の前に歌と踊りにもう少し力を注げよ・・・と思わず言いたくなってしまった。CG使ったガイコツダンスには爆笑させていただきましたが、どうもパッとしないんですよねぇ。確かにお金はかかってるであろう作品なんだけど、どうもσ(^-^)には小粒な作品というイメージしか持てなかったな。でもヴィスとラムのおやじさん。お、渋いね。かっこいいねぇ・・・って・・・思ったのはσ(^-^)だけ?

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『SIVA』(1989年・タミル語)

監督:AMIL JAN?
出演:ラジニカーント。ラグヴァラン。

ヒンドゥー教徒のシヴァとキリスト教徒のジョンはまるで兄弟のように仲の良い友人。そして彼らの父親たちもお互いの宗教を理解し合う親友同士だった。ある日町で一番の悪党にからまれている男を彼らの父親たちが助けるが、その悪党はそれを許さず、キリスト教徒へ反感を持つ連中の仕業とみせかけるためにキリスト教徒たちを襲い、その足でジョンの家へ行きジョンの父親とシヴァの父親を刺殺。そして家に火を放つ。炎の中からなんとか脱出したのはシヴァとジョンの母親の二人だけだった。炎に崩れる家の前で父親たちを刺殺した悪党ともみあった際に彼から奪った懐中時計を手に復讐を誓うシヴァ。やがて成長したシヴァはタイガーという異名で村に蔓延る悪をやっつけるヒーローとなっていた。ところがそのタイガーにやっつけられたことに恨みを抱く者の仕業により殺人の汚名を着せらるが、アリバイがあったおかげで無実が証明される。しかし殺された男の妻はタイガーの仕業だと信じて疑わず、彼の捕縛を流れ者のピーターに依頼する。
って感じかな?(笑)。いやぁ、なんたって英語字幕なもので・・・(^^;)。こんないい加減さでも十分に映画を楽しめるなんてさすがインド映画と言ったところでしょうか?とにかく単純明快。アクションシーンいっぱい。『ダラパティ』がかつての東映ヤクザ映画ならこちらは日活アクション映画という感じ。ラジニ演じるシヴァはいつもの映画のごとく弱きを助け強きを挫く完全無欠のヒーロー。だけどあまりにもお茶目に暴れちゃってくれてるから、なんだか反対にいじめちゃってるみたい(笑)。ほとんど悪ガキのノリです。そしてこの映画の見所はみっつ。ひとつ日本公開されたラジニ作品ではすべてに悪役で登場のラグヴァランがかっこいいヒーロー役なんですよ。この映画のラブヴァラン氏ホントかっこいいです。ふたつめはなんとなんと!『アルナーチャラム』でパーン売りで登場していたこれまたラジニ作品ではお馴染みの俳優さんのラブラブダンスシーンがあるんですよ。このシーン結構笑えます。みっつめはタイガーの相棒の白馬さん。このお馬さんがいいんだ。タイガーの格闘シーンで彼がピンチになると武器渡したり、タイガーとお話したり?あげくの果てにダンスまで披露してくれちゃってるんですから。ただ、アクションシーンが多くてそれもバイクスタントや爆破シーンなんかが多いもんだから、スタントマンだってバレバレなんですよねぇ(笑)。まるで昔やってた「スケバン刑事」でセーラー服着てロン毛だけどどうみたって男だろう!ってやつぐらいにバレバレ。あれはスタントマンだ!という突っ込みを入れながら観るのも一興かな。出来れば日本語字幕で観てみたい作品ですね。私はこういう作品大好きです。

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『アンナマライ』(1992年・タミル語)

監督:スレーシュ・クリシュナ
出演:ラジニカーント。クシュプー。ジャナカラージュ。

ホテル経営者の息子アショークとミルクマンのアンナマライはアショークの乗る車がアンナマライに泥をはねたことをきっかけに知り合い、親交をあたため、無二の親友となる。やがて大人に成長した二人は子供の頃と変わらぬ兄弟以上の友情で結ばれていたが、アショークの父の卑劣な罠により、アンナマライは家も土地も奪われ、父をアンナマライに殴られたことで腹を立てたアショークはその怒りを利用され、アンナマライを裏切る形となる。二人の友情は決裂。復讐を誓うアンナマライは家も土地も金もない状態からのし上がりやがて、アショークと肩を並べるホテル王に。復讐を誓った日から18年。積年の恨みを果たせたその日、アンナマライの心は満たされることはなかった・・・。
面白そうだと期待していたのだが・・・(^^;)。なんたって復讐を誓ってからの18年を1曲の歌の間にまとめちゃってるんだもん。普通はこの部分が面白いと思うんだけど、やはりそこはインド映画か・・・。おまけにこれ日本語字幕ということで買ったんだけど、こんなにすっとばした字幕もめずらしい。おおまかなストーリーわかればそれでいいと言えばいいんだろうけど、ラスト近くの一番いいセリフがないんだ。アショークの家へ行ったアンナマライの母親が「あの子はこういっていたわ・・・」でいきなり懺悔するアショークの父のセリフ。お〜い!アンナマライはなんて言ってたんだよぉ!すっごい気になる。結構いいとこなんじゃないの?それなのにぃ〜。いくらインド映画好きとは言ってもタミル語なんて全然わかんないよぉ!(笑)。それに歌の部分は全く字幕がない。インド映画ってストーリーを圧縮させるために歌詞にいろんなことをのせてる部分があるのに、これじゃ全然わかんないよ。このせいでイマイチこの映画の魅力が半減しちゃったのかもしれませんね。この映画もラジニ映画お決まりでラストはやはりラジニの大暴れなんだけど、これがまた笑っちゃう。『ダイハード1』と『ダイハード2』のシーンが見事にパクられてます。そっか〜、インドでも『ダイハード』流行ったのね。これもまたインド映画の楽しい観方のひとつの要素かな。(笑)

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『ミモラ〜心のままに』HUM DIL DE CHUKE SANAM(1999年・ヒンディ語)

監督:サンジャイ・リーラー・バンサーリー
出演:アイシュワリヤー・ラーイ。サルマーン・カーン。アジャイ・デーウガン。

高名な歌手であるナンディニの父のもとへイタリアから弟子入りにサミルという青年がやってくる。はじめは自分の部屋をサミルに明渡さなければならないことに腹を立てサミルに意地悪をして早く追い出そうとするナンディニだが、いつしかお互いに惹かれあい、愛を語り合う二人。しかし二人の恋を打ち明ける前にナンディニには縁談が進んでおり、二人の仲を知った父は弟子サミルの裏切り行為だと激昂する。破門され傷心のままイタリアに帰るサミル。絶望のうちに親の決めたヴァンラジと結婚するナンディニ。自分には心を固く閉ざし、笑顔さえみせないナンディニの心のうちを知ったヴァンラジはナンディニを愛すればこそ彼女の幸せを願うのだとサミルのいるイタリアへナンディニと共に旅立つ。
前半サミルとナンディニが恋に落ちる展開が少し間延びしている感がありちょっと退屈な感じがしたのだが、後半はこの映画の要であり主題だからもうぐっぐ〜と引き込まれた。そうだ!これこそ愛だぜ〜!って感じ。ヴァンラジ役のアジャイがいいんだ。ちょっと悪役顔っぽいがなかなかグッドだ。しかしサミルあんた脱ぎすぎ。ま、なんでもサルマン・カーンの映画では必ずと言っていいほど裸のシーンがあるそうなんだけどね。ブルース・リーの映画で彼が必ず上半身裸になるのと理由と同じ、この肉体美は見せとかなきゃってのかな(笑)。ダンスシーンはそれなりって感じだったんだけど、この映画音楽がいいねぇ。私は好き。早速サントラ注文しちゃったよ。ただこの邦題。映画観てて途中で気付いたんだけど「ミモラ」ってレモンのことじゃないの?いきなり「レモン〜心のままに」ってったって・・・ねぇ。変だろ?(苦笑)どう考えても「ミモラ」っていらないでしょ。インド映画だからなんかカタカナいれなきゃって思ったのかもしれないけど・・・安直すぎだよ。 それとこの映画自体とは関係ないんだけど・・・。周防監督のバカ!2,3年前に周防監督がインドに行ってインドの映画とか紹介する番組でこの映画のラスト思いっきり言っちゃってるんだよねぇ。まさかその映画と同じだとは知らないで観に行ってて、後半その映画だと気付いた。おかげでこの映画の中盤では私このラストわかってしまってたんですよ。勘弁してよぉ。わくわく度半減。まさかその当時はこの映画が日本で公開されることになるなんて思ってもいなかったのかもしれないけど・・・ねぇ。(苦笑)

2002年5月4日(OS劇場C・A・P)

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