『宿無し犬』(1964年/大映)
監督:田中徳三。
小さい頃から喧嘩に強く女にモテモテ。でもその女よりも好きなのが拳銃という一匹狼の鴨井大介は母の墓参りに高松にやってきた。ところがその墓地はゴルフ場に変わっているわ、宿で昼間みかけた美女がやくざにからまれていると助けたつもりが、その美女はさっさと姿を消してしまうわ・・・散々な思いで高松を後にするフェリーで、沼野観光社長と名乗る男から声をかけられる。なんと昨夜鴨井が相手をしたのは大興組の連中で実は沼野を狙っていたのだが鴨井のおかげで命拾いをしたという。その上墓地をゴルフ場にしたのが大興組だと聞き、沼野のところへ厄介になることにするが・・・ |
『喧嘩犬』(1964年/大映)
監督:村山三男。
第一作目で大興組を相手に大暴れして世話してもらった宿刑務所暮らしをする鴨井大介は窮屈な刑務所暮らしにうんざりしながらも、一匹狼の気性は変わらず、所内のボス小森に悉く対抗して大暴れしていた。やがて出所した鴨井は先に出所している刑務所仲間の小吉を訪ね、小吉と共に白タクをはじめる。そんなある日キャバレー「スクェアー」に勤めるゆかりに一目惚れした鴨井だが、どうも拳銃が手元にないと落ち着かない。なんとか拳銃を手に入れようと躍起になる鴨井に天地会のボス小森が拳銃をやるかわりに工事現場の監督を依頼してきた。小森を出し抜いてやろうと考える蒲生は鴨井の存在が目障りで仕方ない。なんとか鴨井を利用しようとゆかりが小森の女であることを吹き込むが、鴨井が乗ってこないことで、小吉を利用し鴨井を追い詰める・・・。 |
『影の車』(1970年/松竹)
監督:野村芳太郎。
旅行会社に勤める浜島幸雄は、団地で妻と二人暮し。陽気で社交好きな妻は自宅でアートフラワーの教室を開き、何の不満もなく毎日を過ごしていた。反面浜島は、ただ淡々と会社と家の往復だけ。そんなある日帰りのバスの中で偶然幼馴染の小磯泰子と出会う。2度目にまたバスで出会ったとき誘われるままに泰子の家を訪ねる。四年前に夫に先立たれた泰子は6歳の健一と二人暮し。保険会社に勤め慎ましい生活を送っていた。懐かしさと自分の家では得られない安らぎを覚えた浜島は頻繁に泰子の家を訪ねるようになる。泰子との関係が深くなればなるほど、浜島は健一の視線が気になりだす。浜島自身幼い頃健一と同じような目で自分の母の側にいる叔父を見ていたのだった。やがて浜島は健一が自分を殺そうとしているそんな妄想に悩まされはじめる。 2006年1月5日(シネ・ヌーヴォー) |
『張込み』(1958年/松竹)
監督:野村芳太郎。
警視庁捜査第一課の下岡と柚木は、質屋殺しの共犯者で凶器の拳銃を持って逃げているとされる石井を追っていた。そして石井の立ち回り先として考えられる石井の別れた女さだ子が結婚して住んでいる佐賀へ向う。三人の子持ちで20歳も上の銀行員の元に後妻に入ったさだ子。毎日判で押したような単調なさだ子の生活に幸せなのだろうか?と思いながらひたすら石井の現れるのを待つ二人の刑事。二日が過ぎ、三日が過ぎ・・・やがて当初の張り込み予定の最終日。さだ子がいつもと違う行動をとる。 2006年1月5日(シネ・ヌーヴォー) |
『ごろつき犬』(1965年/大映)
監督:村野鐵太郎。
バイクでご機嫌に疾走する鴨井大介。ところが途中でバイクが故障したところへキャデラックに乗った美人が通りかかる。その女性の計らいで白浜温泉に宿泊し、三沢葉子と名乗るその女性は主人が大阪の一六組に殺され自分も狙われているから助けて欲しいと頼まれる。喜々として大阪に戻った鴨井は今度はしょぼくれ刑事こと木村刑事から同僚の宮本を殺した一六組の稲取を探して欲しいと頼まれる。しかもその稲取は拳銃の名手だと言う。早速一六組を訪れる鴨井だが・・・。 |
『THE 有頂天ホテル』(2006年/東宝)
監督:三谷幸喜。
大晦日のカウントダウンパーティーまであと2時間とせまったホテルアバンティ。コールガールがうろつき、汚職事件真っ只中の国会議員を追いかけるマスコミがつめかけ、カウントダウンパーティー出演者の相棒アヒルのダブダブが逃げ出し、リハーサルの出来にすっかり落ち込んだ大物演歌歌手は死にたいと大騒ぎ。ホテルの従業員、宿泊客、それぞれの場所、それぞれの立場で起こるカウントダウンまでの2時間の物語。 2006年1月16日(TOHOシネマズ泉北) |
『博士の愛した数式』(2006年/)
監督:小泉堯史。
10年前の事故が原因で80分しか記憶がもたなくなった数学博士。今までに何人もの家政婦が来たがみんな長くは続かなかった。そんな彼の元に10歳の息子を1人で育てている杏子が新しい家政婦として派遣される。博士の記憶は80分しか持たない。だから杏子は毎日新しくきた家政婦だった。しかし博士の何度も繰り返される質問に笑顔で答え、博士の語る数学に感動する杏子。そんなある日杏子に家で1人で待っている息子がいると知った博士は子供を1人で置いておくのはいけないと、家に連れてくるように言い出す。翌日やってきた息子を博士は「ルート(√)」と呼び、短い記憶の繋がりの日々の中で彼を慈しむ。そして杏子とルートもまた博士との優しさに包まれた穏やかな日々を送るのだった。 2006年1月23日(TOHOシネマズ泉北) |
『ポルノ時代劇 忘八武士道』(1973年/東映)
監督:石井輝男。
凶状持ちの明日死能は役人に追われ自ら川に身を投げるが、吉原遊郭の亡八者、白首の袈裟蔵に助けられる。亡八者とは「孝、悌、忠、信、礼、義、廉、恥」を忘れた鬼畜外道たち。袈裟蔵の仕掛けた「亡八試し」には失格した死能だが、吉原総名主の大門四郎兵衛に気に入られ、客分として吉原に身を置くこととなる。そしてそこで死能に与えられた仕事は吉原の商売敵となっている武家が後ろ盾となっている私娼窟をつぶすことだった。次々と私娼窟に出入りする武士を斬り殺す死能。やがて大門の思惑通りに事が運び、大門にとって死能が邪魔な存在となる。 |
『寝ずの番』(2006年/)
監督:マキノ雅彦。
落語家の笑満亭橋鶴が今まさに臨終を迎えようとしていた。見守る妻と弟子たち。その弟子の一人が師匠にたずねる。「師匠何かやっておきたかったということはありませんか?」それに答えて息も絶え絶えに師匠が「そ・・・そ○がみたい・・・」。「さすが師匠や言うことが違うそそが見たいといわはった。」ということで弟子たちは大騒ぎ! 2006年5月1日(動物園前シネフェスタ) |
『名探偵コナン 探偵たちの鎮魂歌』(2006年/東宝) 原作:青山剛昌。
謎の男からの依頼を受け、横浜へとやってきた毛利小五郎と蘭、コナン。そして少年探偵団たち。ホテルの一室に通された彼らに渡されたのはホテルに隣接する遊園地ミラクルランドのフリーパスの腕輪。そして姿を現さない依頼人はその場に毛利小五郎とコナンだけを残し、あとのメンバーをミラクルランドへ先に行かせる。明らかにされる謎の男の依頼はある事件の真相を12時間以内に解くこと。そのタイムリミットに間に合わなければ蘭たちに取り付けられたフリーパスの腕輪につけられた爆弾が爆発する。あせるコナンに「工藤新一」と話しかける依頼人。依頼人の正体は?事件の真相は?緊迫の12時間がはじまる。 2006年5月2日(TOHOシネマズ泉北) |
『小さき勇者たち〜ガメラ〜』(2006年/角川)
監督:田崎竜太。
美しい海辺の街伊勢志摩地方。この街は33年前自らの生命と引き換えに人間たちを守ったガメラの最後の街でもあった。この街に暮らす透は事故で最愛の母を失ったショックから未だ立ち直れていなかった。そんなある日透は海辺で赤い石に乗った小さな卵を見つける。手にとった瞬間、その卵から小さな亀が誕生した。透はその亀に自分が母から呼ばれていた「トト」という名をつけてかわいがり父に内緒で飼い始める。しかしトトはただの亀ではなかった。突然現れた怪獣ジーダスに街が破壊されたとき、まだ成長しきらないながらもトトは懸命に戦いを挑む。 2006年5月8日(TOHOシネマズ泉北) |
『ヨコハマメリー』(2005年/)
監督:中村高寛。
戦後50年間、横浜の街で娼婦としての生き方を貫いた一人の女性。かつては絶世の美人娼婦として名を馳せながら、年老いてもなお横浜の街で、ドレスを身にまとい顔を真っ白に塗り、本名も年齢も明かさず、横浜の街の風景のひとつとなっていた「ハマのメリー」と呼ばれた一人の女性。その彼女が1995年の冬、忽然と姿を消す。 2006年5月22日(テアトル梅田) |
『花よりもなほ』(2006年/)
監督:是枝裕和。
時は元禄15年。所は江戸のおんぼろ長屋。ここに暮らす青木宗左衛門は信州松本から父の仇を討つためにはるばる江戸までやってきて早や二年。目指す仇、金沢十兵衛の所在もつかめぬまま、実家の仕送りだけを頼りに貧乏生活を送るも、最近では滞りがちになる仕送りに、ますます生活は窮まっていく。おまけにこの宗左、剣の腕はからっきし。あれじゃあ仇討ちも無理じゃないかと長屋の住人たちにあきれられるほど。ところがある日宗左は父の仇、金沢十兵衛に似た男をついに見つけるが・・・。 2006年6月12日(TOHOシネマズ泉北) |
『ブレイブ・ストーリー』(2006年/)
原作:宮部みゆき。
小学5年生のワタルは、ある日幽霊ビルで大きな扉へと入っていく一人の少年の姿を見る。その少年は隣のクラスの転校生ミツルだった。そしてワタルはミツルからあの扉の向こうに行けば運命を変えられるのだと聞く。その後ワタルの父が母と自分を捨てて家を出たショックで母が事故に合い瀕死の状態に・・・。そんな母の姿を見てワタルは、母と自分、数日前まで幸せだった家族のために運命を変えるためにあの幽霊ビルへと向う。あの日見た大きな扉を抜けて「幻界(ビジョン)」へ旅立つワタル。ワタルの「幻界(ビジョン)」での冒険が始まる。 2006年7月10日(TOHOシネマズ泉北) |
『点と線』(1958年/東映)
監督:小林恒夫。
福岡県の香椎海岸で青酸カリにより服毒死した男女の遺体が発見される。男は省庁の役人で課長補佐を勤める佐山憲一。女はお時という赤坂の料亭の女中だった。遺書などはなかったものの遺体の状況から情死と片付けられようとしていたが、捜査を担当した福岡署の鳥飼は、二人の足取りから香椎海岸で情死するということに不審を感じていた。そんな時本庁の捜査二課の三原が同じく二人の死に不審を感じ福岡にやってくる。死んだ佐山のいた省には不正入札にからむ収賄の疑惑があり、彼はその重要参考人とされていたのだった。捜査により浮かび上がってくる容疑者。しかし彼には完璧なアリバイがあった。
|
『紙屋悦子の青春』(2006年/)
監督:黒木和雄。
昭和二十年の春。両親を空襲で失ったばかりの紙屋悦子は、鹿児島の田舎町で兄夫婦と共に慎ましく毎日を過ごしていた。そんなある日、悦子に縁談の話が持ち上がる。相手は兄の後輩で海軍航空隊に所属する明石少尉の友人永与少尉。悦子の同級生でもある兄嫁は、「えっちゃんが好きなのは明石少尉なのに・・・」と夫に詰め寄るが、なんとその縁談を持ち掛けてきたのは明石少尉だという。以前悦子にはじめて会ったときに一目惚れをしたという永与に明石は航空兵である自分よりも整備兵である永与の方が悦子にはふさわしいと自らの思いを秘めたまま最愛の人を永与に託したのだった。 2006年9月10日(動物園前シネフェスタ) |
『出口のない海』(2006年/)
監督:佐々部清。
1945年。甲子園の優勝投手だった並木は大学に入り、肩を壊し、以前のようには投げられなくなっていた。そこで彼は魔球を開発しようと練習していたが、彼ら学生も学徒出陣のため徴集されることになる。敗戦の色濃くなる中、海軍では人間魚雷回転が開発され、並木は特攻隊へ志願する。複雑な操縦法、作戦成功への不安、そして死の恐怖と戦いながら、回天に乗り込む意味を探す並木。 2006年9月18日(TOHOシネマズ泉北) |
『明日の記憶』(2006年/東映)
監督:堤幸彦。
大手広告代理店の部長を務める佐伯はもうすぐ50歳。結婚して25年になる妻との間に出来た一人娘は所謂出来ちゃった婚で、結婚と出産を間近に控え、仕事では大手得意先の大きな仕事が入り、ますます忙しくなろうとしていた。そんな中少しづつ佐伯の体調がおかしくなる。軽い頭痛に悩まされ、大事なクライアントとの打ち合わせを忘れ、いつも通っていた道さえも忘れてしまう。そんな佐伯の様子に不安を覚えた妻枝実子は無理やりに夫を病院に連れて行く。そしてそこで診断された病名は若年性アルツハイマー。死の宣告よりもつらい病名に苦悩する佐伯だが、妻の支えにより病気と向き合うことに・・・。 2006年9月24日(松原文化会館) |
『フラガール』(2006年/)
監督:李相日。
昭和40年。石炭の需要が減り次々と炭鉱が閉山していく中、福島県いわき市の炭鉱会社は何とか生き残りをかけて炭鉱の地熱と温泉を活かしたレジャー施設「常磐ハワイアンセンター」の計画を進めていた。北国にハワイを!そのためにはフラダンスも必要だということで、地元の娘たちによるダンスチームも結成されることに・・・。しかしフラダンスを教えるためにと東京から呼んだダンサーの平山まどかは素人の集団に全くやる気を見せず、何年も何十年も、炭鉱の町で炭鉱夫として生活してきた住民たちは「ハワイ」の計画には大反対。「今まで」にしがみつく人々と「これから」に賭ける人々の物語。 2006年10月2日(TOHOシネマズ泉北) |
『暴圧 -関東大震災と軍部-』(1960年/新東宝)
監督:小森白。
大正12年9且1日、東京を大地震が襲った。多くの被災者が出る中、この混乱に乗じて朝鮮人がテロを起こしているというデマが流れ、罪のない朝鮮人たちが次々に襲われていた。この騒ぎを利用して軍部は社会主義者を一掃しようと企み、多くの朝鮮人たちと一緒に社会主義者たちも捕縛し、女子供の区別なく容赦なく殺害、遂には左翼の巨頭大杉栄も妻子と共に理由なく捕縛され、甘粕大尉によって殺害される。大杉を師と仰いでいた古川は数人の同志と共に軍部打倒を誓い、テロに走っていく・・・。 |