多摩川の自然のニュース:2016年4月〜6月

新しい日付順に配列してあります。水色は多摩川水系桃色は他の川等緑は会議等です。
画像は重いので質を落としてあります。古い画像は半年ぐらいで削除します。
この記事の筆者はすべて柴田隆行です。

2016年7月〜9月
2016年1月〜3月
2015年10月〜12月

6月19日 青梅万年橋上流左岸の水神より調布橋までの多摩川

 定例自然観察会。本業2回と風邪1回の3回連続で欠席したので4か月ぶりの自然観察会となった。
 昨日は気温が35度前後になったらしいが、今日は曇りで適宜風が吹いて空気も乾燥して爽やか。だが、昨日も猛暑のなごりか父の日のせいか、水辺は100人を超える人たちで賑わい、BBQや釣り、そして浮き輪持参で泳いでいる子どもたちもいる。上述のように今日はどう見ても涼しいのだが。しかも昼過ぎから傘は不要だが小雨もぱらつく。
 駅前からして混み合う青梅駅から住宅地を抜け、万年橋上流約1キロの左岸にある水神をまずお参りし川辺へ。白い石灰岩があちこちにまだ見られる礫河原をしばらく下流方向に歩くと、カワラニガナ尾群落が見つかり始める。100、50、等々、総計で約600株。花はほとんど終わっているが、数株黄色の花を咲かせていた。9月過ぎるとまたあちこちで花が見られるだろう。だが、ツルヨシの蔓がだいぶ延びているので、大水が出て洗われないと、カワラニガナの生える場所も徐々に狭まっていくだろう。
 万年橋少し手前で住宅地に上がる。ここで遅刻組と合流。本会の観察会はゲリラ道を歩くので遅刻すると合流が困難だと思う。柳淵橋から鮎美橋付近は、上述のように、水辺は大勢の行楽客で賑わい、野鳥の姿は見えない。周辺の緑地からは、ウグイスやシジュウカラ、ガビチョウなどの声が聞こえる。
 昼食後、下流方向に向かうには河岸断崖の上に出なければならない。大荷田川の手前で雑木林の道を下るが、そのすぐ先にある橋の名前が「凱旋橋」と勇ましい。日露戦争か何かか。さて、水辺へ下りて、カジカガエルの声を聞き、キササゲの花を見つつ調布橋へ。そして最後は青梅商店街の猫と古い邦画の看板を見つつ駅へ。
 カワウ、カルガモ、イカルチドリ、トビ、コジュケイ、キジバト、ツバメ、キセキレイ、ヒヨドリ、ウグイス、セッカ、シジュウカラ、スズメ、ムクドリ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ガビチョウ。


6月14日 中央線鉄橋から浅川合流点までの多摩川右岸
 今日は万願寺地先の礫河原の調査をしようと思い家を出たが、人身事故で電車が日野駅で停車したままなので予定を変更して日野駅から中央線鉄橋経由で現地へ行くことにした。途中あちこち寄り道したので礫河原は、調査というよりもザッと歩いただけになった。もっとも、中央高速道橋付近もそうだが、水辺の礫河原は昨日まで冠水していたらしく水は引いたが一帯がドブ臭いだけで河原植物は見つからなかった。
 堤防のり面と高水敷はハルジオンとアカツメクサが満開。黄色の花はコウゾリナではなくブタナばかり。ヒルガオやコメツブウマゴヤシなどなど。
 日野橋近くでは水辺をオオフサモが覆い、少し先の湿地帯でカルガモ夫婦がどうやら抱卵しているらしい態度。オギ原ではオオヨシキリとセッカが盛んに囀り。
 石田大橋付近でいきなり堤防のり面あちことにカワラサイコ群落が続く。堤坊のり面植生調査区も含めてこ区域一帯すべてまだ除草は行われていない。調査区はクズが一面覆い尽くし始めている。スズサイコはまだ出ていないので良かった。
 旧不法ゴルフ場は足の踏み場もないほどカワラヨモギの新しい芽生えが覆っており、多摩川では二箇所しかない稀少種なのでこの大繁茂は喜ばしい。カワラサイコもかなり増えた。シナダレスズメガヤが徐々に浸食し、カワラナデシコが減っている気がする。
 ラジコン飛行場は最近あまり使われていないのか草の茂り具合で推測される。ムシトリナデシコがその一角を赤く染めている。公演で一面に植えるのが流行っているが、多摩川では野生化したのか誰かが種子を撒いたのか、ハルシャギクやオオキンケイギク等外来植物があちこちに見られる。
 シオカラトンボがいた。空の雲がヨーロッパ絵画のようだった。
 中央高速道橋手前で、何のためかわからないがロープで囲まれた藪があった。
 カワウ、ダイサギ、カルガモ、トビ、ツバメ、イワツバメ、ヒバリ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、ウグイス、オオヨシキリ、セッカ、ホオジロ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス、ガビチョウ。


6月3日 多摩川2016年度河川工事計画概要
 国土交通省京浜河川事務所にて今年度の河川工事計画の概要説明を受けた。今年度河川工事予定箇所は次の通り。
 (1)殿町高潮堤坊工事280m、
 (2)大師橋高潮堤坊工事200m、
 (3)鈴木町高潮堤坊工事築堤415m、天端保護100m、
 (4)港町低水護岸工事95m、
 (5)旭町低水護岸工事95m、
 (6)上丸子築堤護岸工事310m、
 (7)東名高速多摩川橋低水護岸工事160m、
 (8)五反田川放水路樋管ゲート設備工事(多摩水道橋右岸直下流)、
 (9)六郷樋管渡河橋梁工事(狛江市地先)、
 (10)矢崎樋管渡河橋梁工事(府中市)、
 (11)中流維持管理工事(東名高速道〜浅川合流点、除草、天端保護)、
 (12)熊川低水護岸工事100m(多摩橋左岸直下流)、
 (13)上流維持管理工事(日野市栄町、八王子市平町堤防天端保護)、
 (14)〜(18)浅川低水護岸工事。
  殿町の工事は干潟に影響を与える点について質問したところ、今回の計画区間の上流部を工事した際にも干潟への影響を極力小さくすることと、地元から強い要望のある堤内地側の桜の保護とを勘案し、堤防幅を広げずのり面の傾斜をきつくし堤外地側に少し反る工法をとった由。鈴木町地先の工事では人の通行を確保するためグラウンドを使えるよう市に依頼する由。堤防天端保護とは舗装のことで、鬼怒川堤防決壊で天端舗装による堤防強化が実証されたのでとのこと。

5月31日 八高線鉄橋から谷地川合流点までの多摩川右岸
 多摩大橋周辺の大規模河川改修後、自然がどの程度回復し始めているか、確認しに行ったが、なんとまだ工事が終わっておらず、現場は立入禁止だった。低水敷でユンボが1台ガタガタ前へ行ったり後ろに下がったりして、おそらく不陸整斉しているのだろう。しかし、こんな水際はちょっと増水すれば河床形状もすぐに変わるだろうから「無駄な公共工事」と言われても仕方ないのではないか。多摩大橋下流に礫を仮置きした山があり、それを削ってダンプに積み、ダンプは河川敷をはるか下流まで迂回して谷地川合流点付近の資材置き場へ移すという、これも「無駄な公共工事」の見本のようなことをしている。
 八高線鉄橋下流にあるせせらぎ水路≠ニいう人工堀割入口から低水敷に入って調査したが、外来園芸種とブタナ以外は被写体になる植物はなく、水際はユンボが走り回った跡があちこちに残るだけで、河原植物はまだ当分生えそうもない。
 多摩大橋から工事現場を見下ろしながら左岸に渡り、また右岸に引き返す。左岸の堤防のり面に大勢の工事人が出て何か仕事をしているので、その光景を写真に撮っている工事関係者に何をしているか尋ねたら、測量をしているとか。どう見てもこれは測量ではない。
 いずれにせよ、大規模に立ち入り禁止区域を設けているので、オギ原にはオオヨシキリほか野鳥が元気に囀っていた。もっともラジコン飛行場にだけは人がいた。桑の実がたくさんついていて、ムクドリが私の通り過ぎるのを待っている。
 ダイサギ、アオサギ、カルガモ、イカルチドリ、キジ、コジュケイ、キジバト、イワツバメ、セグロセキレイ、ウグイス、オオヨシキリ、セッカ、ホオジロ、スズメ、ムクドリ。


5月29日 万願寺地先の多摩川右岸
 寒暖の差の激しさに身体が追いつかず風邪をひき2週間、定例自然観察会を含めて多摩川に出られなかった。
 久しぶりの多摩川歩きだったが、陽ざしは夏と変わらず。そんななか、熱いアスファルトを敷いて道路舗装工事をしている人が数十人。この工事のおかげでラジコン飛行機を飛ばす人たちも現場に近寄れないためか、多摩川の環境はいたって静かで野鳥の声があちこちからよく聞こえた。
 除草期間調整をしてもらっている在来植生保護地区もクズがかなり繁茂し始めており、すでに除草をしてもらうことにしている。クズに埋もれながらもレンリソウが1株花を咲かせていた。堤坊のり面にはほかにミヤコグサ、カワラサイコ、コマツヨイグサ、コゴメバオトギリなどが開花。かつては一面コウゾリナの花も咲いたが、いま同様の黄色の花はほとんどがブタナだ。チガヤの穂が銀色に光ってきれいだ。
 池は相変わらず浮き草に覆い尽くされている。ウシガエルが鳴いている。
 堤坊先端から低水敷に下る。一昨年造成されたところにコマツヨイグサ、コメツブウマゴヤシ、セイヨウアカバナ、ビロードモウズイカほか、駆除対象の外来園芸植物や、ニセアカシア、ネムノキその他の木の実生、水たまりにはホテイアオイ等々、さまざまな植物が進出を図っている。カワラニガナが1株あり、近い将来の繁茂が期待される。
 コサギ、イカルチドリ、キジ、コジュケイ、イワツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、オオヨシキリ、ホオジロ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス、ガビチョウ。


5月3日 万願寺地先の多摩川右岸
 強風でグラウンドの砂埃が立っている。幸い南風なので堤坊を歩く分には影響がない。強風のためか、ラジコン飛行機は飛んでいない。
 ニセアカシアとハナウドの花が満開。コマツヨイグサも咲き始めている。池は相変わらず浮き草で表面が覆われているが、キショウブが咲き始めている。除草期間調整をしてもらい植生調査をしている堤坊のり面ではレンリソウが100株ほど伸びているが、花は1つしかなかった。これから開花するのか、今年は10株ぐらいで終わってしまうのか、まだわからない。下流の一角にあるアマドコロは約120株だが、ここも花をつけているのはまだ1株のみ。
 キジ、ウグイス、シジュウカラ、ホオジロ、ムクドリ、ハシブトガラス、ガビチョウ。


5月1日 多摩川永田地区
 カワラノギク・プロジェクト。先週日曜日が雨だったので今日は予備日。今日は夏日で気温は30度に近いらしい。日射は暑いが湿度が低いので気持ちが良い。京浜河川事務所、福生市、東京都水道局の職員、市民、明治大学農学部教員と学生などそれなりに人数は集まり、永田地区A工区の一角で除草。通称ツルハシ隊のプロの河川維持管理作業員も大きく育ったイタドリを中心に除草をして下さった。今春の実生はまだ小さくてほとんどわからないので、実生を傷つけないように注意して作業した。2時間弱の作業だが大勢でやればそれなりの成果は見られる。
 キジ、コジュケイ、ウグイス、ガビチョウの声が周囲あちこちから聞こえる。カジカガエルの声も爽やかだ。堤坊のり面にはレンリソウやウマノアシガタなどの花が満開。


4月26日 長淵の多摩川
 新緑がまぶしい。ウグイスの囀りがまだ拙い。トビが数羽空を舞っている。下流の圏央道方面に今日もオオタカらしき鷹が旋回している。
 カワラニガナは広く分布しているが、夏になると背丈の高い植物やクズに覆われそうな箇所が増えた。ここも数年後には草原化するのだろうか。黄色い花の群落が見えるので近づいて見るとカワラニガナよりもキカタバミのほうが多い。
 下奥多摩橋から川を見下ろすと、蕾を開き始めたミズキや薄紫の花をたくさん垂らしたフジが良く見下ろせる。


4月19日 友田の多摩川
 晴れて暖かいが風が強い。ガビチョウが大声で鳴いている。ウグイスとシジュウカラの囀りがそれに負けている。カワラニガナがあちこちで咲いているが、盛期と比べたら10分の1に満たない。時期の問題もあるが、地表に苔がかなり生えて環境の悪化が原因かもしれない。自生のカワラノギクはロゼットが33株。数は少ないがみな元気に育っている。周囲を隈無く歩いたが、残念ながらその他特筆すべきものはない。
 カキドオシが満開。ヤナギの綿毛が脹らんで空中を舞っている。
 カラスに追われてオオタカが飛んできた。カジカガエルの声が聞こえる。


4月17日 秋川合流点の多摩川右岸
 〔HP管理者柴田隆行が本業で欠席したため会員からの便り〕
 定例自然観察会。横殴りの雨と強風のなかを散策。広い開けた河川敷にたくさんのカワラニガナが花をつけていました。
 残念ながらカワラノギクやカワラサイコ、カワラケツメイは見当たらず、雨脚も激しくなり、あげくに道がわからなくなり、不安になりながら歩き、結局、元の道をたどり戻ることが出来ました。雨や風は吹いていましたが、新緑が美しく、ノビルを採ったりスイバを食べたり、楽しい時間でした。
 そう言えば、タンポポで変わった花がありました。ポンポン菊のように中心が隆起しているのです。その他の草花が強風の中、頑張って咲いているのをみると、負けられないと思いました。


4月10日 万願寺地先の多摩川右岸
 新年度の本業多忙と雨天と花粉防御とで久しぶりの多摩川となった。
 堤防沿いの桜並木は遠目にはまだまだ見頃ながら近づくとさすがに終わった感がある。いまはタンポポが満開。
 堤坊近くにある小さな池が遠くからでもはっきりわかるほど光っているのでおかしいなと思ったら、やはり水面が水草で覆われていた。
 除草期間を調整してもらって堤坊法面植物調査をしている区域ではこれまであまりなかったクサボケが約80株開花した。ワレモコウやレンリソウの新芽が順調に出ている。
 造成した礫河原ではまだ河原植物は見当たらない。草原ではカワラヨモギがロゼットを延ばしている。カワラヨモギは多摩川では2箇所しかない稀少種だが、その群落地の一角に、長年近くにあったラジコン飛行場がなぜか引っ越してきている。これまで利用していた所で十分だと思うが派閥があるのだろうか。困った。
 シナダレスズメガヤの大繁茂地を抜けるとサッカー場に出る。ガビチョウとウグイスが囀り合戦。イワツバメの群がサッカー樹脇で巣材の泥を集めている。
 トビ、キジ、コジュケイ、ツバメ、イワツバメ、ヒバリ、モズ、ウグイス、シジュウカラ、スズメ、ムクドリ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ガビチョウ。