多摩川の自然のニュース:2015年4月〜6月

新しい日付順に配列してあります。水色は多摩川水系桃色は他の川等緑は会議等です。
画像は重いので質を落としてあります。古い画像は半年ぐらいで削除します。
この記事の筆者はすべて柴田隆行です。

2015年7月〜9月
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2014年7月〜9月
2014年4月〜6月

6月21日 多摩川河口左岸
 今月は、休日はすべてハンセン病療養所に行く用事があり、多摩川から遠ざかってしまった。自然観察会という予め決まった縛りがないとなかなか時間がとれない。
 今年度の自然観察会のテーマは「古道を行けば造成地」だが、「天空橋」駅で降りて歩く道は「天空への道」、多摩川最下流の支流である海老取川を右に、左には羽田空港を見ながら、造成地というか「とりあえず土地を確保しておこう」的な空き地が川沿いに続く。水辺や干潟はあいにくの満潮でわずかしか歩けないが、カニが食餌した跡、逃げ回るフナムシの大群、岩にへばり付いた牡蠣、シジミ採りの人たち、そしてハマダイコンやハマヒルガオの花もわずかに。
 造成地はブタナとネジバナの花が点在している。ときに名前のわからない初見の帰化植物?が見られるのがこの地の楽しみ。河口マイナス400mの標識を見てからわずかなところで後は空港施設のため立入禁止区域。干潟がもっと出ていれば、干潟を歩いてもう少し河口出口まで歩けたかもしれない。
 雨が降ってきたので、空港警備の機動隊と大音響の右翼街宣車を見つつ海老取川合流点に戻る。朝と比べるとだいぶ潮が引いた。
 満潮のせいか、野鳥はあまり見られなかった。カワウ、コサギ、アオサギ、カルガモ、キョウジョシギ、ウミネコ、コアジサシ。ツバメ、セグロセキレイ、オオヨシキリ、スズメ、ハシブトガラス。

5月31日 万願寺地先の多摩川右岸
 連日の夏日で日射しが強いが風があるので堤防上は涼しい。少年サッカーチームが立てる砂埃がときに襲いかかる。
 堤防のり面の除草はまずは終わり、刈らずに残してある区間はチガヤの穂が銀色に光って美しい。在来植生調査地では今年レンリソウが少なく、猛暑のせいかスズサイコがすでに4株花と実をつけていた。それらを被うようにクズの蔓が縦横に走っている。今年は早めに除草してもらったほうがよいかもしれない。
 高水敷ではゴルファー1名、ラジコン・ヘリコプター1機。堤坊小段でゴルフの練習をしている人は他人に危害を及ぼさないよう球が飛ばない工夫をしてクラブを振っていた。こういう真面目な人もいる。
 風が強いせいか、ウグイスとツバメとムクドリしか確認できなかった。
 クリーンセンター入口前の堤坊小段では日野太鼓の人たちが練習をしていた。場所のせいか、遠くまで響き、日野高校から聞こえてくるのかと思った。

5月17日 京王線鉄橋から府中四谷橋までの多摩川左岸
 定例自然観察会。夏日。湿度は低いが気温が高く、日射しが強くて目が痛い。
 分倍河原駅前広場に立つ新田義貞像を見たあと鎌倉街道へ。途中で道を間違えて東に向かう新道に入ったが、そのおかげで慶応4年に造られた石橋供養塔や分倍河原古戦場碑がもとあった所を見ることができた。この付近が分倍河原古戦場だというから多摩川の河原はかつてこの辺りまで広がっていたのだろうか。
 府中用水の一つ雑田堀に架かる分量橋から堀に沿って遊歩道を行き、中央高速道をくぐると緑道に入り、子どもたちが水中生物を探している水路がある。鎌倉街道に出る直前に古戦場碑が移されている。ここから通行量の多い鎌倉街道を通り、京王線中河原駅前の陸橋を渡って多摩川へと進む。
 多摩川では野鳥たちがあちこちで囀り――と思ったが、不気味なほど野鳥の声が聞こえない。わずかにセッカが2回ほど鳴いただけで、オオヨシキリの声はついに聞かれなかった。砂利が増し撒きされたらしい堤防のり面を見つつ上流へ向かい、途中から礫河原に出る。野鳥は相変わらずいないし河原植物もない。不法ゴルフ場の近くと府中四谷橋直下でカワラサイコがそれぞれ1株と8株あっただけ。
 その不法ゴルフ場を少年野球チームが練習場として使っていて驚いた。
 橋を渡って右岸に出て程久保川合流点を通って百草園駅に向かって歩いた。

5月5日 万願寺地先の多摩川右岸
 やや冷たい風が爽やか。雲がとれたら夏の日射し。サッカー少年が砂埃を麻衣上げて試合をしている。埃を浴びながら土手で声援を送る親たち。風があるためかラジコン飛行機は飛んでいない。
 ニセアカシアの花が咲き始めた。ハナウド、コマツヨイグサ、ハタザオ、池にはキショウブの花。除草調整区のレンリソウは180株ほどで少ないが株が太いので開花株は多そう。さっそく1株咲いていた。
 最下流の造成地を視察。オオブタクサの新芽が出ている。水辺はクレソンが満開、ノイバラも咲き始めている。広い河川敷は多摩川最大のカワラヨモギ群落が広がる。その一角でおじさんは何か掘り返しているが、この人は見覚えがある。たしかゴルファー。良く見ればあちこちに玉が転がっている。造成地を抜けて上流へ。
 カワウ、ダイサギ、トビ、キジ、コジュケイ、ツバメ、ウグイス、シジュウカラ、ホオジロ、ハシブトガラス、ガビチョウ。

4月26日 カワラノギク・プロジェクト
 永田地区A工区下流部にて春の除草。明治大学学生、京浜河川事務所、福生市職員等35名がウグイスの囀りを聴きながら除草を行った。予想以上にカワラノギクの小さなロゼットや実生があった。
 堤坊ではウマノアシガタが満開。気持ちの良い半日の作業だった。

4月19日 下奥多摩橋から多摩川橋までの多摩川右岸
 曇りのち一時雨。定例自然観察会。ウグイスが囀りカジカガエルの鳴き声が聞こえるが、時々市議会議員選挙の選挙カーの騒音にかき消される。それでもとにかく新緑が美しい。
 下奥多摩橋直下から下流へこの時期は水辺を歩くことができた。造成地の境にある河岸断崖でウワミズザクラが満開。造成地ではカワラニガナがあちこちで見られたがそれ以外の「発見」はなかった。河岸林を抜け小さな川を渡り、友田の運動公園まで約30分の藪漕ぎ。崩れそうな崖の斜面をへずり、猛烈な竹林を抜けて明るい公園に出るとニワトコとウワミズザクラの花が出迎えてくれる。ヘビイチゴやオオジシバリ、ムラサキサギゴケ、クレソン、ムラサキケマン、ジロボウエンゴサク、そして日本在来のオドリコソウなどの花が続く。
 礫河原ではカワラニガナがあちこちで咲いている。大粒の雨がときどき降ってくるので急いで圏央道橋まで歩く。河岸断崖の上に登ると藪椿や八重桜、民家の月桂樹、ハシドイなど、今日はいろいろな花が見られた。
 なお、下奥多摩橋下流左岸の千ヶ瀬には、かつて青梅林業が盛んだった頃、上流から流した筏を二、三枚繋ぎに組み直し少し下流の羽村堰を壊さないようにしたりした場所と筏会所があった。
 カワウ、ツバメ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ウグイス、シジュウカラ、ムクドリ、ハシブトガラス、ガビチョウ。