多摩川の自然のニュース:2006年

新しい日付順に配列してあります。水色は多摩川水系桃色は他の川等緑は会議等です。
下線を敷いた件については画像があります。画像は重いので質を落としてあります。
画像は約2ヶ月で削除します。 

11月から何かと忙しく、多摩川へもなかなか行けないために、このニュースの更新もありませんでした。
しかもいまは北ドイツのキールに年明けまで滞在しているので、1月6日頃までニュース更新はありません。
北ドイツは、南ドイツと比べて、暖かいです。海流のおかげです。雪もめったに降りません(今日半日降りましたが積もりませんでした。暖かいのは良いですが、毎日毎日曇りで、太陽を見るのは、10年前に一年住んでいた経験では、3か月に2,3日でした。
では、みなさん、良い年をお迎え下さい。


12月17日 丸子橋から多摩川大橋まで 曇りのち晴れ、暖かい
 定例自然観察会。
 今回は「多摩川」駅から丸子橋上流の多摩川左岸に出て、そこから公園や新幹線・湘南ライナー等の鉄橋をくぐり、頭上にネットが被さるゴルフ練習場を通りぬけ(ネットのおかげか植物が青々としている)、ふたたびユリカモメの遊ぶ人工公園野球場などなどを経て、スーパー堤防(小段にあった桜は根元を1m近く土で埋められた?)見つつガス橋へ。
 橋を渡り(街路灯の上にどこもユリカモメ)、右岸を下流へ、護岸工事を見、緊急避難道路を(ユキヤナギの黄葉はきれいだが川らしくない)通り、野球場(少年野球のコーチはなぜいつも命令口調で怒鳴るだけなのか)とゴルフ場の脇を通り、駐車とゴルフ練習場ばかりの多摩川大橋へ至り、橋を渡って左岸に戻り、私有地がデンと構える河川敷を下流に見つつ解散となった。多摩川で最もつまらない箇所だが、今回は川面にヒドリガモ(95%)、ハシビロガモ(3羽)、オナガガモ(1羽)、カルガモ(2羽)のほか、カワウとユリカモメの大群、そしてウミネコが2羽見られた。
 それにしてもゴルフ場やその練習場ばかりで、市民が多摩川の自然に親しむということとはほど遠い。もっとも、看板によるとゴルフ場で犬を遊ばせて良いとは書かれているが、球に当たったらどうするかは保証の限りではないらしい。
 野鳥はほかに、ダイサギ、アオサギ、ハクセキレイ、メジロ、モズ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス。

12月10日 中央線鉄橋から福島町地先までの多摩川左岸 晴れのち曇り
 先月から本業その他忙しく多摩川になかなら出られず、急遽仕事がキャンセルになって久しぶり多摩川に来た。この春竣工した右岸側護岸工事にともなって左岸側も水際を若干削った、中央線鉄橋から上流の様子を見に行った。
 自宅で地図をよく見て近道を行ったつもりだが、立川駅から諏訪神社、普斎寺までは順調だったものの、お寺の境内から崖下に出る道がどうしても見つからず、右往左往して結局振り出しに戻り住宅の間の道を経て崖を降りたらこんどは残堀川が立ちはだかる。ぐるぐるまわってやっと多摩川へ。久しぶりに日が射して暖かい。カントウタンポポが花を咲かせていた。
 中央線鉄橋下流左岸の多摩川は中流域では3本指に入るつまらない所(運動場と広大な人工公園のため)なので、そそくさと鉄橋をくぐって水際に出る。鉄橋の橋桁にぶつかる水流が河川敷を削った跡を見てからさらに上流へ。ここから多摩大橋までの水際は中流域では3本指に入るおもしろい所で、すべりやすい土丹の河原を気をつけて歩きながら、左右を見渡し河原植物の復元は見られないか象の化石でもないかとキョロキョロする。残念ながら今回はとくに注目すべきものはなかったが、上流には水たまりなどもあるから、春になったらまた見に来よう。
 高水敷は、ラジコン飛行機場があったりサッカー場があったり、アレチウリが覆った木があったり、堤防上は車道と一緒ですぐ住宅が迫っていたりと、広大な河川敷が広がる右岸とはまったく対照的だ。多摩大橋が見えてくると、水際は釣り場になっておしまい。
 カイツブリ、カワウ、ダイサギ、アオサギ、クイナ、カルガモ、コガモ、ヒドリガモ、イカルチドリ、キセキレイ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ツグミ、オオジュリン、カワラヒワ、スズメ、ハシブトガラス。
 
11月22日 二ヶ領用水上河原堰左岸附近 快晴、暖かい
 堰の付け根の構造物が老朽化したための改良と、堰から堤防側に内部で差し込まれている部分に構造的不備があるので撤去するための工事が行われることになったが、工事区域に多摩川ではめずらしい植物クララがあるため、その保護策について河川管理者と協議した。クララはいまは地表では見られないため、最善の方法は工事を1年遅らせることだが、欠陥を放置できないということで、辺り一帯を護岸の石ごと丁寧に撤去し、一時他の場所に保管することにした。
 堰そのものもいずれ改築したいが、その方法についていろいろなやり方がありうるので、どれが最適か検討中で、まだ何も決まっていないが、なんらかの案が出来たら市民に提示して話し合いたいということだった。機能的にはいろいろありうるが、ナイヤガラの滝のように水が流下するこの堰の風景は多くの写真家に撮られており、長年馴染んだこの光景は残したいと気分的には思う。
 天気が良いため、堤防を歩く人が多い。狛江から調布にかけての多摩川堤防はとくに通行人が多い所だが。グラウンドでは高校生300人ほどが準備体操をし、その後狛江市境まで往復のランニングをしていた。
 カイツブリ、カワウ多数、ダイサギ、コサギ多数、アオサギ、バン2羽、カルガモ、コガモ、ヒドリガモ、カワセミ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、ジョウビタキ、スズメ、ハシブトガラス。

11月9日 多磨全生園
 ツグミ飛来。
11月5日 中央線鉄橋から日野用水堰までの多摩川右岸 晴れのち曇り
 日野駅から中央線下り線路伝いに真っ直ぐ北上すると多摩川に出る。新しい護岸の表土が、9月の増水でかなり流出した。
 鉄橋をくぐって上流に出ると、土丹の出た水辺からはるかに上流に奥多摩の山々が眺められる。毎年正月二日には必ずここに立って澄んだ新年の空気を吸った。ところが、この春竣工した護岸工事で、土丹の水辺は埋められて、ただの低水護岸となった。治水上やむを得ないと思うが、残念である。
 谷地川合流点に、カワセミがいつも見られる静かな入り江があるが、今日は釣り人が入り込んで何もいない。野鳥の聖域も最悪の野獣・人間からは守れない。そこから上流は広大なオギ原とニセアカシアやエノキの林が続く。冬日はここからの奥多摩・奥秩父の眺めがすばらしい。谷地川をぐるっと回り込んでいったん車道に出てからふたたび多摩川の土手に出るとすぐ、43q地点にラジコン基地がある。つづいて下水処理水が大量に多摩川に注ぐ。そのすぐ脇に釣り堀化した池がある。野菊がかわいい。
 水辺は土丹が露われておもしろいところだが、大水が出ると土砂が溜まって、しばらくはつまらなくなる。架け替え中の多摩大橋周辺はサバイバルゲーマーの基地だ。その先、44q地点はモトクロス場。さらに少し上流はラジコン飛行機が20機並ぶ飛行場。そして、八高線鉄橋をくぐると、日野用水堰が見えてくる。カワウが約60羽、コサギ・ダイサギが30羽、堰上にはカイツブリ。そして土手にはニワトリの群れ。自然のワンドには釣り人の群れ。
 変化に富んだ一帯だが、年々河川景観が単調化してつまらなくなっている。
 先週の日曜日にはいなかったジョウビタキが数日前にやってきて、いまはいったい全部で何羽いるのかと思うほど、あちこちで声が聞こえる。
 カイツブリ、カワウ、ダイサギ、コサギ、アオサギ、トビ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ジョウビタキ、シジュウカラ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス、ガビチョウ。

10月28日 永田地区 曇り、ときどき晴れ 暖かい
 カワラノギクPJ。今日は明治大学の学生が大勢参加した。カワラノギクを積極的に育成し、選択的除草をしているA工区から、一般の野草が多いBC工区、砂地の多いD工区、そして永田橋近くまでの最下流のE工区、このすべてにカワラノギクが広がっているので、全体縦横に設定された150地点中、今回は53地点で半径2m内の開花株とロゼットの数をかぞえた。そこから概算したところ、開花株は約4万2千株弱、ロゼットは19万株となったとか。
 積極的に保護しているA工区はもちろん、C工区の草の中にも、D工区の草原丸石河原にもカワラノギクは広く分布していた。さらに、昨年まで作業用通路として使われていた道もいまはみごとなフラワー・ロードとなっている。
 近年、多摩川は秋から冬にかけて、上流からヘドロが流れてきて、水辺が緑黒色になり、臭い。小河内ダムなどでヘドロを流しているのだろうか。
 花にはハナアブやセイヨウミツバチ、キタテハなどがたくさん来て蜜を集めていた。
 キジ、カワセミ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ホオジロ、スズメ、ハシブトガラス、ガビチョウ。

10月22日 小作堰〜万年橋 晴れ
 多摩川62キロ両岸外来植物一斉調査に参加し、担当箇所を調査。他の班と違い、わが班の調査区域は広いが、調査対象植物であるアレチウリ・オオブタクサ・キクイモがほとんどないので、一日で済んだ。しかし、藪こぎ等が続き、予想以上に時間がかかった。結局、両岸合計12キロ中でアレチウリは2箇所で見つかっただけだった。オオブタクサも6箇所のみで数本。代わりに、自生のカワラノギク(群落内に焚き火の跡があり心配)カワラハハコがあるほか、ユウガギクもあちこちで見られた。友田の運動場の緑をよく見たら、芝ではなく一面のチドメグサだった。それにしても、この周辺はいつ来ても屎尿の臭いが激しい。
 公園から先はガケ沿いに竹藪のヤブ漕ぎ。川の中に流された護岸が蛇のように横たわっている。林の中にお化けキノコがあった。
 下奥多摩橋手前の河原は、かつてカワラニガナの大群落地だったが、ツルヨシが茂り、ニセアカシアも育って、わずか十数メートルしかいまは残っていない。そこに先月の増水が被って泥だらけ、いまや20株程度で絶滅寸前。調布橋を過ぎると、林の中に私設の休憩所があちこちにある。キヅタが色づき始めた。
 河辺地先の左岸は河原の人工化が進み、サバイバルゲーマーがカワラニガナ群落の上にテントを張り焚き火をしているのが気になった。日時計?なども造られて、悪気でなくても、絶滅危惧種に対する破壊行為には違いない。堤内地に近い所もかつては丸石河原だったが、いまはツルヨシが覆い、歩行困難。近隣住民が樹木を切れと国に要求しているらしい。
 良い気候だったが、子どもたちは上半身裸で水遊びしていた。青梅はマンションが林立して止まることを知らない。
 アオサギ、トビ、キジバト、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、スズメ、カケス、オナガ、ハシブトガラス、ガビチョウ。
 
10月15日 小田急線鉄橋〜二子橋までの多摩川右岸 晴れ、風強、やや寒い
 定例自然観察会。最初に、前回6月に雨の中で見たビオトープを見学。草が茂って自然が回復しているように見える。絶滅危惧種のゴキヅルやタコノアシもあった。ヒメガマとコガマもたくさんある。これらが天然か移植したものかはわからない。いつもながら釣り人が大勢来ている。せせらぎ館で多摩川を描いた絵を鑑賞。多摩川の魚が身近に見られて参考になる。管理している田中さんにお礼を述べて、高水敷を下流へ。多摩川の水量が多い。左岸側の水辺で化石掘りをしているグループがいる。右岸はつまらない岸辺散策路が続く。オオキンケイギクのロゼットが絨毯になっている。水辺は先月の大雨で泥水がかぶり草が埃だらけ。水辺沿いの道が行き止まりで、高水敷に上がると、モトクロス締め出しのパイプが数本並んでいた。アレチウリで覆われた一帯を見つつ、堤防上を歩く。東名高速道橋下流の堤防のり面にエノキとムクノキの大木が20本ほど並んで壮観。どちらも実がたくさんなっている。ムクノキの実はプラムみたいでおいしい。サッカー場や野球場、駐車場を横に見ながらさらに下ると、有料パークゴルフ場が高水敷にある。この建設には一貫して反対したが、国は、利用していない時には自由開放するということで認めた。しかし、「有料施設なので無断立入禁止」という約束違反の看板が立っている。川側は、リバーコリドーの看板が立つが、うらびれている。平瀬川まで来るともう自然はゼロ。運動場、野球場、大駐車場等々が続く。二子橋から橋下を見下ろして唖然。田園都市線鉄橋下の排気ガスその他で汚らしい場所に数十組1000人近い人がバーベキューを楽しんでいる!
 堤防のり面にツリガネニンジンとワレモコウがかろうじてあった。エノコログサとチカラシバが最も目立った。
 カイツブリ、カワウ多、ダイサギ、コサギ多、アオサギ、カルガモ、コガモ、ヒドリガモ、トビ、チョウゲンボウ、キジバト、ヒバリ多、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス。
 保護色のバッタ――どこにいるでしょうか?
 
10月8日 万願寺地先の多摩川右岸 快晴、強風
 一昨日の猛烈な嵐のあとを見に行った。都心では一日中暴風雨に見舞われたが、青梅線はとまらなかったから、奥多摩は都心ほどではなかったのか。多摩川は増水したが、数年前のような壊滅的ではなかった。今日もまだ白濁しているが、だいぶ水量は減った。カワラノギク(開花株11本)等のある段は冠水しなかったが、ここはススキやヌルデが増えているから少しは冠水した方が良いと思う。上流自生のカワラケツメイは無事。種蒔きのものは冠水はまったくなくタネをたくさん弾かせているが地味が貧しいので貧弱。下流の自生地は数株が冠水して流失するも大方は無事だった。
 カワラナデシコの花がまだ点在。土手のワレモコウがきれい。ツリガネニンジンなどもちらほら健在。エノキに実がたくさんついていた。
 強風のため、ラジコン飛行機は飛んでいなかったが、サバイバルゲーマー十数名、ゴルファー2名、ドラマー1名、秋刀魚を焼いて下流60m以上まで臭いを振りまいているバーベキュー客9名などなど。

10月1日 氏家地先の鬼怒川左岸 曇り
 カワラノギク・プロジェクトとして初めて他の河川のカワラノギクを見に行った。
 東北線氏家駅からタクシーで現地に向かう。川幅は多摩川よりはるかに広いが、環境は似ている。しかし、ここは利根川合流点からでも93キロ上流にあり、河口から計算したら多摩川では水源地に値する距離にある。鬼怒川では、カワラノギクを研究対象にしようという意欲が湧かないほど無数にあった自生の株が、いまはおそらくゼロであるという。(あとで1株見つけた。)そこで国の全面的協力のもとで2003年度に河川敷を改良してカワラノギクの再生地を造成し、いまは数十万株になり、周辺に広がりつつあるという。案内をしてくださったのは東京大学の研究員村中孝司さんと昆虫に詳しい学生さん。地元の市民や団体が100人ちかく除草に参加してくれるとか。
 たしかに開花株やロゼットはたくさんあるが、多摩川で見慣れている株と比べるといかにも細くひ弱な感じで、旱魃が続いたら絶滅するのではないかと気になった。地盤は、表面的には丸石河原というよりも小砂利という感じ。シナダレスズメガヤが大量に繁茂しており、ここでの管理の主たる仕事はこの抜根だとか。
 ここで最も印象に残ったのは、多摩川では絶滅危惧筆頭のカワラハハコカワラケツメイ、ハタガヤなどが周辺にもいくらでも生えていることだった。ほかに、カワラニガナ、カワラナデシコ、カワラヨモギもあり、カワラバッタもたくさん跳んでいる。草むらにはコシオガマやユウガギク、ナンバンギセル等々もたくさん見られる。
 河川敷を車がたくさん出入りしているのがちょっと気になった。遠くからモトクロスの音も聞こえた。少し離れた所でアレチウリが広がり始めていた。
 トンボが3匹、センダングサのタネの棘に絡まって身動きできなくなっていた。センダングサが捕虫植物(?)とはしらなかった。ウサギの糞がたくさんあった。
 ダイサギ、コサギ、アオサギ、オオタカ、セグロセキレイ、モズ、ヒバリ、スズメ、カケス、ハシブトガラス。

9月29日 万願寺地先の多摩川右岸 曇り
 まだ暑い日があるが、多摩川も秋色になりつつある。カワラナデシコはさすがにもう終わり、アキノノゲシメドハギの花が咲き、ススキやオギの穂が垂れている。カワラノギクは順調に育っている。クズがますます跋扈している。水辺に近いところでアレチウリが徐々に広がりつつある。カワラケツメイは実をたくさんつけているが、タネはまだ熟していない。最初に見つけた自生地では、草に覆われながらも元気に実をつけていた。ママコノシリヌグイという名前は凄まじいが、かわいい花と実がいっぱい広がっている。土手ではツルボあちこちで咲いている。
 9月24日の朝方京浜河川事務所に入った情報で、ゴルフ場化されたカワラナデシコ等自生地周辺で花火による小火の跡があるとのこと、現場を確認した。不法に草刈りされた箇所を挟んで2箇所でそれぞれ30u強の草原が焼けていた。早くも新芽が出て喜ばしいが、真っ先に芽を出しているのはシナダレスズメガヤで、むしろ猛烈に繁茂しつつあるので除草したい外来種。
 ラジコン飛行機が飛んでおらず上空は静かだが、堤内地で五月連休ぶりのドラマーが練習していた。陽が射すとちょっと暑いが、それでもやはり「ああ秋なんだ」としみじみ思ったのは、焼き芋屋を見つけたときだった。
 カワウ、ダイサギ、コサギ、アオサギ、トビ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ホオジロ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス。

9月24日 中央線鉄橋から立日橋までの多摩川右岸 快晴、風あり
 例年ながら9月初旬にドイツへ行っていたので、いまごろの多摩川に関する記事がまた抜けてしまった。
 彼岸花は決まってお彼岸に咲く。ここでも堤防のあちこちで咲いていたが、自然というよりも誰かが植えた感じがする。高水敷はキクイモが真っ盛り。特定外来植物としてキクイモとブタクサとアレチウリの分布調査を国が実施するらしい。ブタクサは遠目にはわかりにくいと思う。立日橋下流右岸はアレチウリが大繁茂している。上流側も同様だったが、中央線鉄橋付近の護岸工事の際に土砂を採ったので、いまはない。サンカクイが大繁茂している。テディ・ベアの毛並みを思い出す。立日橋直下の湿地がおもしろそうだと前回歩いて分かったので、今回詳しく調べたが、特筆すべきものは見つからなかった。オオイヌタデやいわゆるジュズダマが被写体になった。ツユクサのブルーも美しい。クルマバッタがあちこちで跳びはねる。チカラシバが光る。モズの高鳴きが聞こえる。秋だと思う。

9月15日 ライン川 毎日30度前後の夏空
 1週間ほどドイツへ出張していたので、多摩川を留守にした。例年8月25日を過ぎたらセーターを着るのが、いつも行く北ドイツの日常であったので、今回もトックリのセーターとかヤッケとかばかり持っていったら、異常気象で気温が40度にもなったという今夏は、9月に入ってもまだまだ暑く、しかも、思えばドイツで最も気温が高いバーデン地方に着ているので、暑いに決まっている。いつも行くキールとは平均で8度ぐらい気温が異なる。
 黒い森(Schwarzwald)と呼ばれる南西ドイツの森の麓にあるオッフェンブルク(Offenburg)という小さな町を拠点に、いくつかの町を歩いた。
 ある日は、電車で西に15分のケール(Kehl)に行き、そこからライン川に架かるヨーロッパ橋を歩いて渡ってフランスのストラスブール(Strasbourg)へ行った。ここは第二次世界大戦までドイツ領だったのでドイツ語とフランス語の両方通用する。しかし、いずれにせよ、EUとなって国境検問所が廃止されたため、橋を自由に往き来できる。毎日一方から他方へ通勤・通学や買い物で通っている人もいるし、とにかく自動車がひっきりなしに通過する。でもまあ、ドイツからフランス側に入ってすぐに学校があって、その建物の外観が一見してすぐに「ドイツじゃない」とわかる。
 またある日は、列車で2時間南下してスイスのバーゼルへ行った。ライン川右岸にあるドイツ鉄道の駅バーゼル・バートがじつはすでにスイス領とは知らず、ここで降りてライン川まで行き、前回同様に、橋を渡って左岸に行って「さあスイスだ!」と思ってしまった。ちなみにフランスの国境は歩いて15分ほどの町はずれにある。それにしても、川幅が広く勢いよく流れるライン川を、夏には大勢の市民が泳いで楽しんでいる写真があって驚いた。暑いと行っても、この季節にはもうそういう人はいなかった。
 ある日は、オッフェンブルクから4時間に1本というバスに乗ってドゥルバッハ(Durbach)という村へ行った。たった20分ほど乗っただけだったが、寂れた宿が1軒あるだけの奥多摩の山奥のような山奥(Gebirg)に一人降り立った。そこからてくてくリンゴ畑やブドウ山を見ながら4時間歩いてようやく帰りのバスに乗れた。
 ある日は、オッフェンブルクから電車で20分山に入ったゲンゲンバッハ(Gengenbach)という、中世の面影をそのまま残す小さな町へ行った。(そこにも小さな川があった。)
 国境紛争が絶えなかったストラスブールやバーゼルで、いまや易々と川を渡って国境を越えて、世界中の観光客で賑わう市内を歩きながら国家とは何かを考えた。そしてまた、日常は国家なんて関係がないような、ドゥルバッハの山奥や中世そのままのゲンゲンバッハの町を歩きながら、国家とは何かを考えた。
(そこで急に国家とは何かと考えたのではなく、それを考えるのが本職なので(^-^;))

9月3日 永田地区の多摩川 快晴、暑い
 カワラノギク・プロジェクト、秋の除草その2。本会会員ほか、明治大学生、福生市民、奥多摩建設職員等、50名ほどの参加者で、先週のつづきの除草をしたが、川沿いと、下流部4分の1が残ってしまった。やはり最低3回は必要なようだ。カワラヨモギが花を咲かせていた。

9月2日 万願寺地先の多摩川右岸 晴れのち曇り
 定例自然観察会・鳴く虫を聞く会。エンマコオロギ、ハラオカメコオロギ、モリオカメコオロギ、ツヅレサセコオロギ、ミツカドコオロギ、カンタン、マツムシ、アオマツムシ、スズムシ、シバスズ、クマスズムシ、キリギリス、ハヤシノウマオイ、オンブバッタ、ヒシバッタ、ショウリョウバッタモドキ等々。例年聞かれるマダラスズやササキリなど十数種類が確認できなかったのは天候のせいか。マツムシは昨年より多く聞かれた。しかし、ゴルフ場化されたところには何もいなかった。
 カワラナデシコがまだまだきれい。群落地とは別に、カワラケツメイの自生が2株あった。タネを蒔いて育てたカワラケツメイはもうたくさん実をつけていた。
 
9月2日 中央線鉄橋から石田大橋までの多摩川右岸 晴れ
 中央線鉄橋右岸上下にこの春できた低水護岸の様子を見に行った。以前は、とくに鉄橋下の土丹が出た水辺からの上流の眺めがすばらしかったが、いまは高水敷ができたために見る価値がなくなった。しかし、ここは堤防際まで民家が建ち並び、増水時には本堤まで高水が迫り地響きまでするので護岸強化はやむを得ないと思う。堤防のり面は芝養生中で立ち入り禁止になっているが、どう見ても芝ではなくブタクサの養生中としか見えない。
 エノキの大木が河原にあった。これだけ立派な木はめずらしい。砂利を採った立日橋上流部の水際は湿地帯が広がって、サンカクイやカヤツリグサの仲間、オオイヌタデなどがたくさん生えておもしろい。しばらく観察を続けたい。そこから下流はずっと護岸工事が繰り返されたためにつまらない。
 カワウ、ダイサギ、コサギ、アオサギ、カルガモ、チドリsp、ツバメ、ヒバリ、ヒヨドリ、ウグイス、セッカ、シジュウカラ、ホオジロ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス。

8月30日 万願寺地先の多摩川右岸 曇りのち小雨 蒸し暑い
 夏草が覆い繁っている。いまはクズが圧倒的だが、アレチウリも広がりつつある。シナダレスズメガヤが年々繁茂してカワラヨモギが減少している。カワラナデシコが満開。しかし、不法なゴルフ場化により群落が激減した。春にタネを蒔いて育てたカワラケツメイは元気に花が満開実をつけ始めている。この実がはじければ来年は周辺に群落ができるだろう。堤防は、今年2度目の草刈りが行われた。野草調査地も刈られたかと心配したが、ちゃんと残しておいてくれてホッとした。ツリガネニンジンが満開、ワレモコウやスズサイコなども健在だ。
 カワウ、ダイサギ、コサギ、アオサギ、カルガモ、カワセミ、コゲラ、ツバメ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、セッカ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス、ガビチョウ。

8月28日 狛江五本松 曇り
 昨年3月に竣工した左岸の護岸工事の結果について沿川住民から出た声に基づき、狛江のみんなの土手の会、多摩川水系自然保護団体協議会、そして本会の連名で国土交通省京浜河川事務所に提出した意見書に基づき、地元住民を含めての現地協議会が開催された。
 住民の意見の要点は、@低水護岸に親水性がなく急ですべり易くて非常に危険であること、A水流が右岸に寄って、左岸の水量が減り、また全体の景観も非常に悪くなったこと、B搬入路撤去後は堤防のり面に芝など張らずに在来植生の復活を待つべきだったこと、に絞られる。
 これに対して河川管理者からは、@ここは水衝部なので治水が第一目的であり、親水性は考えていない、A深掘れしているところに下手に階段護岸などをつけるとかえって危険である、B中州をあえてつけて流れを変えたのではなく、瀬替え後に原状復帰させただけであり、中州が大きくなったのは工事後の1年半に自然に土砂が溜まったためであること、C搬入路使用時にシートを敷き、工事後はそれをはずすだけなので基本的にはのり面を傷つけていないが、草が枯れたままでは土が流出しかねないので芝を張った、といった見解が示された。
 施工者の意見も理解できるが、結果的に、これまで「狛江市の表玄関」「多摩川と一体となった町づくり」の象徴だった、狛江五本松周辺からの多摩川の眺望が台無しになっていることも事実なので、治水だけではなく、総合的な視点が求められる。そのためには、遠回りながらも最も有効な手段である、沿川住民の意見を聞くことが大切だとあらためて実感した。
 護岸工事はすでに行われており、ここはもう当面手は付けられないので、今日示された意見は今後の治水行政に生かしてもらうしかない。低水護岸の危険排除の方法については今後、他の箇所の事例も見ながら検討するということになった。
 なお、狛江五本松から上流にかけてのこの護岸工事を開始する前に受けた説明では、五本松から多摩水道橋にかけての左岸も護岸改修をするということだったが、いまはそのような計画は具体的にあがっていないとの朗報があった。
 カワウ、ダイサギ、コサギ、アオサギ、カルガモ、ツバメ、セッカ、ホオジロ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス。

8月26日 永田地区 曇り
 カワラノギク・プロジェクトの秋の草刈り第一弾。PJ正規メンバーと明治大学学生以外に、福生市とあきる野市などの市民および国土交通省の多摩川上流出張所長、奥多摩建設社員等の参加があり、A工区の半分の除草を済ませた。幸い猛暑は去って、暑いながらも時折気持ちよい川風が吹いた。対岸の公園で行われているロックフェスティバルの演奏が聞こえて気分が紛れ単調な作業も飽きずに進められた。カワラハハコは元気にタネをつけている。昨日の雨のせいか、川は白濁した水が増していた。
 アブラゼミ、ミンミンゼミ、ツクツクホウシに混じって、クマゼミが鳴いていた。
 カワウ、ダイサギ、キジ、イワツバメ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、スズメ、ムクドリ、オナガ、ハシブトガラス、ガビチョウ。
 
8月22日 片倉 クマゼミが鳴いている。

8月13日 万願寺地先の多摩川 快晴、夏空、風あり
 カワラナデシコ満開。まだ色が薄い。また、やや夏バテ気味。昨年の河川改修で日当たりがよくなった箇所に小群落ができている。広い中段の野原にもあちこちに小群落があるが、ゴルファーに不法に草刈りされた箇所は最近また新たに草が刈られて丸裸。ここもかつてはカワラナデシコの群落があったところ。その周辺に柵を作っても無駄だと思う。カワラノギクは元気に成長している。タネを蒔いたカワラケツメイも細いながら59本元気に育っている。自生地は、数がやや少ないもののとくに異常はない。土手では今年草刈りの時期が良かったせいか、ツリガネニンジンがたくさん咲いている。ワレモコウもえんじの花をつけている。ツルボが少し咲き始めた。コマツヨイグサは、開花期に除草で刈られたが、いま必死に二番の花を咲かせている。除草調整で草刈りを送らせた実験地では、レンリソウの新芽が間違って出ている。昨年は除草が遅くて見られなかったスズサイコが復活して花とタネをつけている。アカツメクサでジャノメチョウが一服。ツユクサの花がすがすがしい。
 猛暑の中、軍服を着て機関銃をぶら下げたサバイバルゲーマーが草原を駆け回っている。レバノンでは子どもを含む一般市民が空爆で殺されているというのに、ここでは遊びだ。空中をラジコン飛行機が飛び回って暑苦しい。
 カワウ、ダイサギ、コサギ、アオサギ、カルガモ、キジ、コジュケイ、キジバト、ツバメ、ヒヨドリ、セッカ、ホオジロ、スズメ、ハシブトガラス、ガビチョウ。

8月4日 狛江高校地先の多摩川左岸 快晴、日中は真夏だったが、夕方は涼しい
 ツバメの集団ねぐら調査として、狛江高校グラウンド前の多摩川低水敷に広がる、幅5m、長さ60mほどのアシ原にねらいをつけて調査した。18時30分から45分頃までツバメが10羽ほど飛び交う。18時45分ウシガエルが鳴き始める。いよいよツバメがねぐら入りする時刻になって、ツバメが姿を見せなくなり、代わりにコウモリの仲間が十数匹飛び交い始めて、終わった。ほかにセッカ、ハシブトガラス。

7月29〜30日 数馬 雨、翌日は曇り 涼しい
 夏恒例の水源合宿。今年は、南秋川源流の数馬を訪ねた。初日は乗車率5割のバスで、1990年に造られた「都民の森」へ。バスはすいていたが、駐車場には車やバイクがたくさん停まっていた。前回来たのが1993年夏で、ここが開設された当初からその自然破壊は目を覆うばかりだったが、いまは草木が茂って傷口を覆って見えなくなっている。大滝へ行く途中で大崩落した谷も草木で覆われていた。自然は強い。それにしても巨大な「森林館」は異常だし、入口付近の三面張りの沢と舗装も異様だ。さらに大滝までの道すべてにチップが敷かれているのも普通ではない。「森林館」など新宿の都庁の一角か、せいぜい武蔵五日市駅前に造るべきで、標高1000メートルを越える三頭山中腹では本物の野鳥や野草に触れるべきであり、それらが生存できる場を保障するのが行政の役割である。もっとも、三頭山は、「都民の森」ができる前にすでに奥多摩有料道路が造られて都心からも見える傷口を見せていた。
 道沿いに野草が生えているところに案内板を立てたのか、案内板を立てたところに草のタネを蒔いたり移植したりしたのか不明だが、ギンバイソウコマツナギオカトラノオ、オヤマボクチ、カシワバハグマ、ヒヨドリバナ、ギンリョウソウ等々が数箇所かたまって生えていた。小さなバッタも。ヒヨドリバナにはサカハチチョウやスジグロシロチョウが飛んでくる。ブナやモミ、ツガなどが見えてくると、大滝も近い。
 三頭大滝の中途半端な位置に架かっている吊り橋や、臭い便所、滝の上流の沢の様子などはむかしと変わっていない。登山道沿いのネットは、この施設が出来る前は当然なかった。かつては数馬から西原峠に登って稜線を頂上まで行ったり、同じく数馬から沢をつめて大滝まで行ったものだった。大滝上の沢にサンショウウオがいた。
 さて、数馬にバスで下りて(「都民の森」と数馬の間はバスが無料とは知らなかった)、夢滝を見て、数馬の民宿へ。途中、道路にカブトムシが落ちていた。兜屋という築650年の宿もあるが、超高級料金なので、1993年にお世話になった静かな民宿「たいら荘」に泊まった。周遊道路の影響か、レジャーの流行の変化か、数馬は全体にひところの賑わいを失っていた。1973年に奥多摩有料道路ができてから、数馬は、バイクがひっきりなしに通過する一地点にすぎなくなった。
 夕方突然強雨が降るなか、マイクロバスで「数馬の湯」に行きくつろいだ。山の幸の夕食を済ませた後、夜の自然観察へ。残念ながら雨が降っているため、コクワガタが1匹服に飛んできただけで、さしたる発見はなかった。
 2日目は、曇りで涼しいながら、青空もほの見えて晴れる気配。午前4時半から2時間の早朝観察会。クロツグミ、ホトトギス、アカハラから始まって、キジバト、コゲラ、キセキレイ、ヒヨドリ、ミソサザイ、ヤブサメ、ウグイス、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、ホオジロ、カワラヒワ、ハシブトガラス、そしてガビチョウ。ガビチョウを近くではっきりと見たのは初めてだった。夢滝を見て、山椒の実やキブシの実、ヤマナシの実、トチの実などを見る。ミヤマハハソの葉に、スミナガシの幼虫の擬態がいろいろと見られておもしろかった。九頭竜の滝を見て宿に戻り、朝食後ふたたび滝の周辺で自然観察をしたあと、600年前に立てられた兜屋根民家が並ぶ数馬からバスに乗って帰る。

7月26日 神代橋〜万年橋の多摩川 暑い、梅雨明けだ! たぶん
 神代橋下の河原ではいつものようにカヌーの練習をするひとたち。下流側の河原も涼しげだ。梅郷ではニイニイゼミ、ミンミンゼミ、アブラゼミが鳴き、ヤマユリがあちこちで咲きクルマバナも見られる。実をつけたミズキを見つつ和田橋を渡る。まだ梅雨明けしていないのにキツネノカミソリに似た蕾が出ている。
 万年橋上流の水神附近から見下ろす河原は流れが大きく変わり、右岸の広い丸石河原がなくなって中州になった。万年橋附近の河原に一面にあったカワラニガナは少し数が減った。カワラバッタはいつも通り。川遊びに来た人によるケルンがたくさんあった。
 カルガモ、トビ、キジバト、セグロセキレイ、ウグイス、メジロ、ホオジロ、スズメ、ハシブトガラス、ガビチョウ。
7月22日9:30-12:30 多摩川橋周辺 曇り
 カワラノギク保全プロジェクト正規会員の作業日で、自生に近い群落の調査と除草を計画していたが、連日の雨による増水で群落のあるところまで行き着けず、予定を変更して現在では多摩川最大の自生地となった群落を見に行った。今秋開花しそうな株とロゼットを合わせて約700株が確認された。むかしからあった箇所には6株しかなく、周辺に広がって来たわけだが、親株より上流側にはまだあまり広がっていない。カワラニガナはたくさんある。現況調査後、今秋以後の永田地区の除草方法について協議した。イタドリが跋扈している箇所は大規模な手入れが必要との認識で一致した。天候が悪いため、コマツヨイグサアレチマツヨイグサの花がまだしぼんでいなかった。
 イカルチドリ、カワセミ、ツバメ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、ウグイス、ホオジロ、カワラヒワ、スズメ、ハシブトガラス、ガビチョウ。

7月22日12:30-16:00 多摩川橋から羽村堰下橋までの多摩川左岸と永田橋までの右岸
 カワラノギクプロジェクト解散後、永田橋まで多摩川を視察した。阿蘇神社参道脇の林が切り開かれていたのが気になる。河原は増水でしばしば洗われるので植物は少ない。花壇から逃げ出したカワラノギクが目立つぐらい。カワラニガナが減った。
 対岸の羽村市博物館地先の河原に東京都が新たに設けた水制(牛枠)が11基並んでいた。羽村堰は増水のため水をたくさん放流しており、バーベキュー客で賑わう河原もいまは中州状態。でも川を渡って行ったのか、何人かいた。
 7月13〜15日の雷雨と雹のためか、ニセアカシアが何本も倒れ、オギやブタクサなども軒並み倒れていた。かなり密生した林でも木が倒れているので、瞬間的な竜巻でも吹いたのだろうか。草が茂ったこともあってしばしば道を失い、雪山での腰までのラッセルさながらに藪こぎを何度も強いられた。カワラノギクの自生地のうち、K13の株も、K11の今春作成の耕作地ならびに一昨年作成の耕作地ともにカワラノギクが順調に育っていた。
 永田地区に一昨年からあったカワラハハコ2株は残念ながら枯死した。代わりに6月に発見した株は元気花を咲かせていた。会員が近くに別の株を見つけたと言っていたが、見つからなかった。6月の除草の際に刈ったイタドリが運び忘れられて腐っていた。次回はこういうことがないように気をつけたい。永田地区A工区から広がったカワラノギクは、かなり下流まで広がっている。とくに他の植物が生えていない陽当たりの良い丸石河原の株は大きく育って元気がよい。キジが近くを飛んでいった。ほかにウグイス、ホオジロ、カワラヒワ、オナガ、ガビチョウなど。

7月22日18:15-19:15 上河原堰上流の多摩川左岸 曇り
 長い一日だ。今夕は、多摩川ツバメの集団ねぐら一斉調査の日で、夕方は京王多摩川にやってきた。明日は花火大会が予定されているため、グラウンドや堤防その他で準備が進められ、打ち上げ用かオギが刈り取られて裸地化しているところがあった。
 ところで、3年前からの調査で、850から500羽ほどのツバメがねぐらに利用しているアシの生えた小さな中州の前で暗くなるのを待ったが、18時55分頃に20羽ほどのツバメが飛び交っただけで、結局1羽もねぐら入りしなかった。曇天のため蝙蝠が早くから飛び、ゴイサギもギャッと鳴きながら上空を飛んでいった。堰の直上の高圧線はカワウのねぐらになっており、今日は225羽とまっていた。
 カイツブリ、カワウ、ゴイサギ、ダイサギ、カルガモ、キジ、キジバト、ツバメ、セッカ、スズメ、ハシブトガラス。

7月21日 片倉 キリギリスが鳴いている。夏はまだか、と。

7月16日 水管橋左岸の多摩川(昭島市拝島町地先) 雨のち曇り 湿度100%?
 この水管橋は1970年に造られ、一度補修されたが耐震補強工事が必要なため、工事用道路と作業ヤードをとらざるをえず、周辺の樹木を伐採ないし移植することになった。その現地確認と協議を、施行担当者である都水道局、河川管理者である国土交通省京浜河川事務所、樹木調査担当のコンサルタント会社、河川環境保全モニター、多摩川水系自然保護団体協議会事務局、多摩川と生きる昭島市民の会と本会が参加して行った。樹木調査を行ったのは評価できるが、工事にともなう自然への影響をいかに小さく抑えるかを考えるには、橋の上流側と下流側の両方を調査して、より影響の小さい方を選択するのが常識とわれわれには思えるが、都は、最初から取り付け道路の延長線上にと考えて下流側しか調査していないことがわかった。都の基本姿勢が問われる。今回の工事では直接影響が及ばないようであるが、付近に貴重植物があり、工事にともなう排水に注意するよう要望した。水際では、古代象の化石が見つかっている所なので注意して欲しい旨と、漁協とも協議するよう求めた。エノキやウワミズザクラ、コブシなどの在来木は移植するか極力残す考えであると聞き、安心した。付近には人に知られぬ池があり、いろいろな生物が生きている。
 その後、水管橋の管理用通路を通って右岸の端まで往復した。この橋を渡ることは過去も未来も二度とない稀有な機会で、橋の上からの多摩川の様子をすぶさに観察できたのは良かった。下流側も土旦の見える河床で、右岸はかなり削られている。橋脚の基盤が洗われているので補強工事をする予定とか。この周辺はかつて笹を一面に植えてできた自然護岸だったが、クズが繁茂していまはかなり荒れている。
 右岸のグラウンドでは大勢の野球少年・青年が試合をしていた。
 ヤブカンゾウノカンゾウネムノキなどがまだ満開。カワトンボ、ミヤマアカネが飛んでいた。ニイニイゼミの声。
 カワウ、ダイサギ、コサギ、キジ、コジュケイ、キジバト、ツバメ、ウグイス、オオヨシキリ、ホオジロ、カワラヒワ、スズメ、ハシブトガラス、ガビチョウ。
 帰路、昭和用水堰まで歩いた。堰上流はかつて1970年代には一面が水面で果てしなかったが、いまは草が生えて、その面影はない。

7月14日 多磨全生園(東村山市)
 園内の桜並木でニイニイゼミの声。
 
7月12日 片倉
 ヒグラシ初聞き。いつもこの時間帯は職場にいるので、もっと前から鳴いていたかはわからない。
 
7月9日 万願寺地先の多摩川右岸 曇り
 かつてカワラサイコの群落が続いていた道も、オニウシノケグサやクズ、ススキが繁り、かろうじて残ったカワラサイコが草葉の陰で元気なく咲いていた。
 多摩川で現在3箇所でしか確認されていないカワラハハコの1つがここにあるが、枯死寸前でたぶんもうだめだろう。日野の市民が育てているカワラノギクはこの秋13株咲きそうだ。河道修正で昨年晩秋に水際が大きく削られたが、そこにカワラケツメイが2株復活していた。緊急避難でタネを採取し、その一部を実験的に播いたところにも30株芽を出していた。さすがに元からの自生地ではもっと元気に育っている。新しくできた斜面に草が多い始めているが、シロザがとくにきれいだ。河原植物はまだ見られないが、縁には日当たりがよくなったおかげでカワラサイコが増え、林の脇ではオカトラノオが花をつけていた。カワラナデシコはこの辺り一帯にたくさんあるが、この春に不法に芝刈りされた「ゴルフ場」化した広場には一本もない。「生態系保持空間」の柵が設けられているが、ちょっと的はずれの感がある。
 池ではヒメガマが伸び、ミクリが花をつけている。ヤブカンゾウノカンゾウが満開。この二つがどのように住み分けているのかはいまだにわからない。絶滅危惧種の保護のために除草時期の調整をした区間の除草が終わり、いまは殺風景だが、いずれ新しい草が生えてくるだろう。早めに除草を済ませた区域ではワレモコウが順調に育っている。ラジコン飛行機1機。ゴルファー1人。
 カワウ、コサギ、アオサギ、イカルチドリ、キジ、ツバメ、ヒヨドリ、オオヨシキリ、セッカ、メジロ、ホオジロ、スズメ、ハシブトガラス。

7月6日 青梅市友田地先の多摩川 曇り
 カワラノギクの最上流の自生地に異常はなかった。今秋開花しそうな株100以上、全部で200以上の株が元気に育っており、いまや羽村の自生地よりも多くの自生株が育っている。しかし、地形的には大水で流出する可能性があるので、安心はできない。周辺はカワラニガナも数千株分布し、たくさん花をつけている。多摩川で現在わかっている限りで3箇所にしかないカワラハハコも元気だが、去年よりも勢いがなく、蕾もついていない。ほかに、キササゲやタケニグサ、ムシトリナデシコ、アレチマツヨイグサ、ヤブカンゾウなどが満開。対岸にネムノキの大木があり、満開だった。
 オニヤンマやアカトンボもたくさん飛んでいる。
 イカルチドリ、トビ、セグロセキレイ、コゲラ、カワラヒワ、ガビチョウ。

6月24日 多摩川永田地区 曇り、少し日差し、暑いが風あり
 カワラノギク保全プロジェクト番外編の草刈り。除草予定日が2回雨で延期となったための臨時措置にもかかわらず、明治大学の大学院生、福生市民、さらに京浜化せ事務所上流出張所長ほかのみなさんも参加して予想以上に作業がはかどった。永田実験地入口の柵が壊れていたが、新しく造られた柵はお屋敷風でちょっと場違いな感じ。
 イタドリがますます大きく成長し、タケニグサも2メートルを越えている。ヒメジョオンやヨモギも大きいがとりきれない。シャボンソウの花も咲き出した。前からあったカワラハハコ2本は元気に育っている。それとは別に、比較的しっかりとした株が新たに見つかり、蕾もたくさんついていて、将来の繁殖が楽しみ。近くにはカワラヨモギも数株あり、河原植物が徐々に復活しつつある。
 永田橋たもとにあるクマノミズキが満開。しかし、橋の架け替えで、この木は伐採され、今年が見納めかもしれない。なんとか残せないものだろうか。
 ダイサギ、イカルチドリ、オオタカ、カワセミ、ツバメ、イワツバメ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、ウグイス、ホオジロ、スズメ、シブトガラス、ガビチョウ。

6月18日 京王多摩川〜多摩水道橋〜二ヶ領用水堰右岸 雨
 定例自然観察会。すこしやんでまた降り出す雨で、午後はついに本降り。今日のコースはサイクリングやジョギングその他、通行量が多いところだが、この天気なので静かに自然を観察することができた。
 土手の斜面はネジバナが満開。コマツヨイグサは時間的に凋れていたが、たくさんある。カワラサイコも満開。アカツメクサやアカバナユウゲショウもきれいだ。二ヶ領上河原堰近くに30年前クララがあったが、なんといまも数株残って、花をつけていて、感激。
 ツバメの集団ねぐらになる中州は昼に見るとどこだかわからないぐらい。以前はバンやヒクイナが普通に見られた中州だが、今日はいない。上空の高圧線にはいつもながらカワウが数百羽。
 かつてゴルフ場が作られそうになって鉄塔まで建ったところを中止させた場所は、その後調布市が買収してつまらない公園にしたが、いまはオギ原になっている。そこから下流にいくつかある人工ワンドは、かろうじて1つだけ残り、相変わらず大人の釣り堀になっている。調布の五本松、耕作地の枇杷や杏の実などを見ながら狛江市へ。サイクリングロードが終わって、座り込みなどをして守った堤防の道を行く。途中、絶滅危惧種のノジトラノオの群落を発見。少し上流にわずかに見られたウマノスズクサとともに残したい多摩川の野草だ。狛江の自然ワンドにはマコモの群落がある。
 午後は、多摩水道橋を渡り、通称「できちゃったビオトープ」を壊して造ったつまらない人工池(川崎水辺の楽校)に釣り人だけがいる光景を見て、解散。
 カイツブリ、カワウ、コサギ、カルガモ、コチドリ、コアジサシ。キジ、ツバメ、イワツバメ、ヒバリ、ヒヨドリ、オオヨシキリ、セッカ、スズメ、ムクドリ、ハシボソガラス、ハシブトガラス。

6月11日 多摩川永田地区 雨
 カワラノギク保全プロジェクト。5月27日雨天で延期した分だが、天気予報がはずれて今日も雨。明治大学の学生が大勢参加してくれたが、残念。近くの会館でカワラノギクとホトケドジョウの研究発表を開いて、雨が止むのを待ったが、雨はむしろ午後になって強くなった。6月24日に有志で実施することにした。
 来たついでに近くの植生調査。サバイバルゲーマーは雨の日も来ている。ノハラアザミが満開。ノジトラノオとニッコウキスゲはまだ咲いていないが、元気に育っている。ミヤコグサやテリハノイバラ、ナンテンハギも満開。堤内地にオオキンケイギクがたくさん咲いているところがあり、そこから逃げ出したのか、カワラノギクの自生地に大きな株が1つあって満開。
 この春に蒔いたカワラノギクのタネは順調に発芽して、目算で1000以上ある。大きいのは10pぐらいに育っている。一昨年整地したところも順調で、今年は30株以上花を咲かせそうで楽しみ。
 イカルチドリ(十数の営巣地があるようだが、釣り人が大勢来ている)、キジバト、ウグイス、ホオジロ。カジカガエル鳴く。
 羽村市民が無断でつくった野球場の入口に近所の人が花壇を造った。きれいだが、河川の無断占用はやめてもらいたい。

6月3日 多摩川右岸永田地区 曇り、涼しい
 カワラノギク保全プロジェクト。今年最初の選択的除草作業。5月27日は雨で6月11日に延期となり、作業が遅くなるにつれて、気温は上がるし、草丈は伸び、早いものはタネをつけるのでやだなあと思っていたが、今日は涼しくて助かった。
 今回も明治大学農学部の学生が大勢来てくれて助かった。ほかに、福生市報や新聞で見て参加してくれた市民、そして本会会員が作業に加わった。推定で10万株がこの実験区で開花を待っているが、イタドリやヨモギ、タケニグサ、カモジグサ、ニセアカシア、ピラカンサなども繁茂して、カワラノギクがモヤシ状になっている箇所が増えている。そこで、数年前から市民による選択的除草をしている。最近は作業用道路にもカワラノギクがたくさん生えてきて、とても嬉しいけれど、刈った草をずっと遠くまで運ばなければならなくなって、仕事が増えた。地味な作業だが、イタドリを刈り取ると、日陰になっていたカワラノギクが顔をのぞかせる。それを見ると、ああ仕事をしたなという気持ちになる。
 多摩川で3箇所にしか見つかっていないカワラハハコが健在でなにより。
 ダイサギ、コサギ、イカルチドリ、キジ、キジバト、イワツバメ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、ウグイス、シジュウカラ、ホオジロ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス、ガビチョウ。いつも聞かれるカッコーの声はまだ聞かれなかった。

6月1日 万願寺地先の多摩川 快晴、暑い
 レンリソウはまだ6株が花をつけていた。カモジグサがだいぶ伸びてきた。クズの蔓もかなり長くなってきた。コゴメバオトギリが満開。下流の調査地では、イタドリとクズが跋扈し始めた。レンリソウはかなり立派に育ち、来年はたくさん花をつけるのではないかと期待される。ミヤコグサもかわいい。
 キジ、シジュウカラ、ホオジロ、ヒヨドリ、ムクドリ、スズメ、ハシブトガラス。

5月28日 万願寺地先の多摩川右岸 曇り、のち夏日的快晴
 中央線鉄橋右岸付近の護岸工事が完了した。その下流の資材置き場もなくなり、少しずつ草が生え始めた。堤防のり面はきれいに除草されている。万願寺地先右岸の植生調査区間では、レンリソウが今日も5株花を咲かせていた。外来のコゴメバオトギリも咲き出した。除草された所でワレモコウが元気に復活し始めた。下流の調査区では、レンリソウが500株ほどあり、例年よりも株がだいぶ太くなったがまだ花はつかない。ミヤコグサがたくさん咲いていた。
 不法に除草された河川敷に3人がいたが、こっちは1人で何か言われても嫌なので近寄らなかった。周辺に柵がしてあるが、それをよけてみな出入りしている。かといって、あまり厳重にやりすぎると逆効果かもしれず、難しい。
 水辺ではカワラケツメイの新芽が出ていたが、タネを蒔いた所にはなかった。日野の市民が守っているカワラノギクはざっと見て12株が立派に育っていた。カワラハハコは消えずに4株残っている。ラジコン飛行機を飛ばす人たちが今日も10人ほどいた。ジェット機風の飛行機は静かで許容範囲だった。
 ダイサギ、コサギ、イカルチドリ、トビ、キジ、ツバメ、オオヨシキリ、セッカ、ホオジロ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス、ガビチョウ。

5月24日〜 片倉
 ホトトギス鳴き始める。以後、毎日。ウグイスも……。

5月22日 万願寺地先の多摩川右岸の不法除草の件、さらに続報

 京浜河川事務所多摩川上流出張所長より、いつもここでサバイバルゲームをしていり人たちに生態系保持空間の説明をして、一定の理解を得たとの情報があった。同時にまた、不法に除草された箇所に立ち入り禁止の柵を設けた結果、そこに隣接する上流一帯がさらに除草されてしまったとの連絡があった。昨年の府中の不法整地の際は、注意した後は実行者は退却したが、この「犯人」はそうとう悪質であるように思われる。新たに除草されてしまった所を閉め出すと、さらにその上流に手を出しかねない。除草しても無駄だということをわからせるには、ここでゴルフをさせないしかない。
 そもそも多摩川は自由使用が原則だから、個人でゴルフをちょっとするぐらいならば黙認されるところを、機械を入れて大々的に除草したところに、みずからの欲望を制御できない人間の浅はかさがうかがえる。
 当該地域は、稀少植物だけでなく、稀少昆虫が多数棲息する箇所だけに、この影響が懸念される。

5月21日 稲城長沼地先から稲田堤までの多摩川右岸 快晴、夏日
 定例自然観察会。この区間は、左岸側が河川改修工事や運動公園化などにより自然が貧困なため、右岸を歩くこととし、稲城大橋と多摩川原橋は渡らずに橋の上から河川を見渡しただけにした。快晴の日曜日とあって多摩川は大勢の家族連れや野球・ラクロスをする人たちで賑わった。大勢人が来れば自然と小道が踏み固められてできるが、「無駄な公共工事」の例に漏れず、多摩川でも岸辺散策路設置改修工事が両岸で行われている。「岸辺」に近いので、大水が出るたびに流されるだけでなく、河川敷を少し削って路を造るので散策路に沿って水が流れて他の箇所より大水の被害が大きい。低水護岸工事では一時流行した巨石護岸があり、これも「無駄な公共工事」の一例となっている。河川敷も堤防のり面も改修工事等により植生が貧困で、ネズミムギやドクムギ、ブタナ、ニワゼキショウ、カタバミ、カキネガラシ、アカバナユウゲショウなどがあるのみ。自作の尺八を吹いていたおじさんから、学校でフルートを吹いているかつらさんが尺八を借りて挑戦、しかしついに音がでなかった。
 稲城大橋から多摩川原橋まではニセアカシア林が残り、かつては自然にできた路が樹林を抜けていたが、いまは地元が管理して小枝を伐採するほか、下草も機械刈りしているので、かつて棲息していたウグイスやコジュケイが姿を消し、ノヂシャやニリンソウも絶滅した。林の脇にラジコン飛行基地があり、数台ぶんぶんと上空を飛びまわってうるさくてたまらない。HLがまだ数件あるが、林の中の住人は〔おそらく静寂を求めて〕引っ越した。林を抜けると野球場や運動場で、ただ黙々と下流に向けて足を運ばせるだけ。途中で満開のノイバラハナウドの花とタネが見られたのが救いだった。
 多摩川原橋上流の河原で砂利採取が行われている。その付近は自然にできたワンドや池がむかしからあって、わずかに残った水流でコイが産卵していた。
 カワウ、コサギ、カルガモ、トビ、ツバメ、イワツバメ、ヒバリ多、ヒヨドリ、オオヨシキリ、セッカ、シジュウカラ、メジロ、ホオジロ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス、ガビチョウ。

5月18日 万願寺地先の多摩川右岸の不法除草の件
 5月16日に、多摩川の河川管理者である京浜河川事務所より、当該地に生態系保持空間について注意を喚起する看板を数本立てるとともに、周囲に柵をする旨の連絡を受けた。18日に多摩川上流出張所長より、作業を完了した旨の連絡があった。当該地域を広域に除草し、石を大量に除去したのはゴルファーらしいとのことだった。

5月15日 万願寺地先の多摩川右岸 曇り
 堤防の除草が行われていた。植生調査のため事前協議した結果、除草時期を送らせてもらっている箇所で、レンリソウが6株大きな花をつけていた。コマツヨイグサの開花が遅れ、こちらは結実以前に刈られるだろう。ミヤコグサとスイバ、ハタザオも満開。池でキショウブ満開。ハナウド満開、今年は数が多いようだ。ニセアカシアとノイバラも満開で、甘い匂いが一帯に漂う。
 広大な河川敷には、多摩川最大のカワラヨモギの群落があり、カワラナデシコもたくさん咲くが、そこが大規模に除草され、石が大量に掘り起こされていた。ラジコン飛行機かゴルフのための無断占用と察せられる。早急に断固たる措置をとるよう、河川管理者に要望した。昨年は府中市四谷地先でラジコン飛行機グループがブルドーザーによる整地を無断で行い、河川管理者が行為者に厳重に注意し原状復帰命令を出したが、一度荒らした自然は戻らない。
 昨年夏に、河川改修による掘削のため採取したカワラケツメイのタネを80粒ほど、しかるべき場所に撒布した。無事に芽生えて育つことを祈っている。
 イカルチドリ、キジ、キジバト、カワセミ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、オオヨシキリ、セッカ、ホオジロ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス、ガビチョウ。

5月6日 小作地先の多摩川 快晴、夏日、暑い
 カワラノギクが自生同然に生えている地域の現状を視察。去年タネをつけた株の下に実生がたくさん出ていて、環境さえ整えば、自然に増えると期待できた。上流部の群落は、付近で掘った砂利の処置が悪く、つぎにちょっとの大水が来たら全滅する恐れが出てきた。すでに端は崩壊寸前。下流部の群落約100株は、クズが縦横に多い、ツルヨシやアレチマツヨイグサが増えてきたので、若干手入れをした。ハキリバチの巣が石の下に見られた。そこから少し下流にカワラノギクが2株あり、さらにそのすぐ近くにカワラニガナの小群落が2つあった。ジシバリの花も満開。綿毛をつけたイヌコリヤナギのタネが枝にたくさんついている。
 アオサギ、カルガモ、イカルチドリ。トビ、キジ、キジバト、コゲラ、ツバメ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、ウグイス、セッカ、シジュウカラ、ホオジロ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス。 

5月4日 中央線鉄橋付近の多摩川右岸 快晴、風強い
 いつも通勤の際に電車の窓から見ている、右岸の護岸工事も終盤にかかった。以前は景観も良く、冬にはカモも集まって良いところだったのが破壊されて残念だが、ここは谷地川の合流点直下流で、大水が出ると水量が一挙に増えて鉄橋桁ぎりぎりまで水が来るし、昭島方向からまっすぐに右岸の本堤防に流れがぶつかり、しかも堤防際まで人家が建ち並んでいるので、護岸を改修して強固なものにするという河川管理者の方針に反対できないと思う。高水敷がかなり広くなるので治水上はひとまず安心ということになったが、ここに人工施設など造らず自然の回復を待ちたい。左岸側の低水敷をかなり削ったが、ここは一度大水が来て被って、表土が剥がれ、自然に窪地やワンドができたら良いと期待している。
 下水路に大木が2本立てかけてあったが、これはいずれ埋め戻すのだろうか。
 キジ、ツバメ、ウグイスの声。
 かつて、たぶん15年以上前に、中央線の車窓からこんもりとしたお寺の森が多摩川鉄橋手前の日野市内で見えていたが、火事で焼けてから丸裸となり、「緑と清流を」という日野市の看板が虚しく見えていた。その後、近くに公園もできてようやく雰囲気が落ち着いてきたというとことで、見るも無惨な丸裸の大木が2本突っ立っていた。

5月3日 万願寺地先の多摩川 快晴、さわやか
 五月連休でグランドはさぞ賑やかとの予想ははずれ誰もいない。小段にゴルファー一人、二人だけでバーベキューをする中年夫婦、池で釣りをする母子、堤内地道路で騒音まき散らせて疾駆するラジコンカー3台、ドラムの練習なんと別々に3人、ラジコン飛行機十数人、サバイバルゲーマー十数人、散策老夫婦数組。
 堤防植生調査地区で、20p以上に成長したレンリソウが295株、別の成長の悪い群落で500株弱で、全体として今年は成育状況が良いようだ。アマドコロの花が満開。ハタザオも茎を高く伸ばし、花を少しつけている。ワレモコウもたくさん若葉をのばしているが、これは時期的に除草で刈られてしまう。池ではキショウブが満開。ハナウドが少し咲き始めた。
 キジ、カワセミ、ツバメ、イワツバメ、スズメ、ムクドリ。

4月30日 多摩川ツバメの集団ねぐら調査連絡会
 前回の会合で、第二期としてさらに3年間共同で調査を継続することとなり、一斉調査は7月22日、本会担当地区は、府中四谷橋から大丸用水堰までの右岸と、調布・狛江地区であることが確認された。昨年8月に万単位の集団ねぐらが消滅したあと行方がわからなくなっているので、今年は振り出しに戻って、カウントよりも集団ねぐらがどこにあるかが中心課題である。会員のみなさんのご協力、情報提供をお願いいたします。
 
4月29日 永田地区上流 晴れ
 カワラノギク保全プロジェクト2006の第2回目。今回は、自生地で行った環境整備による実生の成育状況の確認と、自生地内の他の群落の環境整備(自生で群落が広がるように周辺環境の若干の整備を行った。3月に蒔いた種は順調に発芽しており、近くの自生の実生よりも数も多いことがわかった。ただ、造成地がやや窪んでいるため、芽が小さいうちに大雨が降って水が数日溜まることになったら腐ってしまう心配がある。もう一つの群落でもロゼットや実生が順調に育っていた。ここでは陸地側にススキやメリケンカルガヤなどを除去して、この冬にできる種が自然に定着して発芽できるようにした。
 帰路、羽村大橋下の床止め下に都と国が大量に砂利を撒いた箇所を確認した。多分に研究者の実験目的のにおいがするこの事業のために、貴重な鉱物採取地が破壊されてしまった。しかも、これまでいくつもの水路ができて水棲生物が生息していた右岸側も大量に砂利が敷かれて、生物は絶滅させられた。
 カキドオシとクサノオウが満開。セリバヒエンソウ、ミズキの花も咲き始めた。
 ダイサギ、コサギ、カルガモ、イカルチドリ。キジ、キジバト、イワツバメ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ウグイス、シジュウカラ、ホオジロ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス、ガビチョウ。
カワラノギク保全プロジェクト公開作業
 多摩川の永田橋上流右岸の実験地で毎年行っている、カワラノギク保護のための植生管理の一貫として、選択的除草を行っています。蒸し暑い季節でたいへんですが、ぜひご参加下さいますようお願いいたします。
【日 時】5月27日、6月3日、6月11日のうち、雨天日を除く2回。
【持ち物】タオル、飲み物、昼食。あれば軍手と鎌か剪定ばさみ、保険料50円。
【参加申込み】明治大学応用植物生態学研究室(044-934-7154)に連絡し、お名前と電話番号を登録してください。(貴重植物を扱いますので、作業に際しては、当日提示する一定の約束を守っていただきます。)

4月24日 万願寺地先
 堤防のり面植生調査用除草調整のため現地協議。京浜河川事務所河川環境課長、新任の地域連携係長、多磨出張所長、上流出張所長、請負業者等、総勢十数名で、何事か?という雰囲気。過去2年間はこういうことをしても、指定したところが逆に除草されてしまったり、機械で一挙に除草されたりと、研究にならない事故があった。
 レンリソウは去年より多く元気に育っている。ワレモコウも15pぐらいに成長。
 雨が降らない限り毎日、堤防沿い道路でドラムの練習をしているひとが、2人になった。凄まじいけど、河川敷の上空をうるさく飛びまわるラジコン飛行機よりは気にならない。
 トビ、キジ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス。

4月16日 関戸橋から稲城長沼地先まで 曇りときどき雨、ときどき日差し
 定例自然観察会。今年度は昨年度と同じテーマで、多摩川の橋を渡りながら、上流から河口までの多摩川を観察すること。前回は右岸の大栗川合流点まで来たが、今回は少し上流に遡って関戸橋左岸から出発した。
 毎年この日曜日は河川一斉清掃日で、府中市地先のこの一帯にも大勢の市民が参加していた。ただし、つい最近河川改修工事が終わったばかりで何もないところに大勢いるのはちょっともったいない気がした。
 その何もない河川敷を歩いて現況を身体で覚えつつ、下流へ向かう。途中から堤防際を歩き、今年で3年目に入る「堤防のり面植生管理」の成果と現況調査をおこなっった。レンリソウの新芽がたくさん出ていて、今年花を咲かせそうな株もあった。わずかだが、カワラナデシコもあった。この一帯は堤防上を大勢のひとが通るので、カワラナデシコの花が咲くと摘まれたり掘り取られたりすることが多いのが問題。
 カナビキソウの花が咲き、カキドオシは満開だった。カンゾウの葉はかなり成長した。中州のヤナギの若葉がすがすがしい。水辺ではオオカワヂシャの花が満開。
 流れが変わってほとんど用をなさなくなった巨石護岸を眺め、さらにぜんぜん水が流れそうもない、大丸用水堰の新しい魚道を見る。近い将来の堰改修を見込んでの設計だろうか。それにしても現況は無用の長物そのものだ。
 南武線鉄橋上流は河原植物が多く残り、府中市の小学生が育てているカワラノギクもロゼットが6つほど確認できた。環境は良いが大水が出たら流される危険が高い。
 是政橋を渡り、橋の上から工事で瀬替えが行われているところにコイがたくさん群がっていた。この辺はHLも多い
 右岸に出ると、そこから下流はずっとスーパー堤防地区。新しいトイレが2つ堤内地に出来たことと、連続行われた護岸工事のあとの堤防のり面に野草が少しずつ戻りつつあるのが見られた。
 セッカの声があちこちで聞かれ、春を感じた。
 カワウ、ダイサギ、コサギ、カルガモ、コガモ、ヒドリガモ、コチドリ、イカルチドリ。ハイタカ、チョウゲンボウ、キジ、キジバト、ツバメ、イワツバメ、ヒバリ、セグロセキレイ、タヒバリ、ヒヨドリ、モズ、ツグミ、ウグイス、セッカ、シジュウカラ、アオジ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス、ガビチョウ。

4月9日 万願寺地先 快晴、暖かい
 久しぶりの多摩川。春の日差しが暖かく、サッカー大会やお花見などで多摩川には大勢の人が訪れていた。ラジコン飛行機は2機ぶんぶん飛びまわり、ゴルファーが通路めがけて球を打ち、サバイバルゲーマーは昼休み中。カメラケースと電池を堤防のどこかに落とした。いつもなら人出がないので引き返せば見つかったかもしれないが、今日は数十人が絶えず行き交い、見つからなかった。探し回ったおかげで往復じっくり自然観察もできた。
 堤防のり面はカンゾウの葉が青々と茂り、クサボケが満開。しかも100株ほどまとまって咲いていた。ワレモコウやカンスゲなどの新芽が出て、レンリソウも2株芽を出していた。ヒロハアマナは葉だけで花は見つからなかった。そんな野草の楽園を自転車で踏みつぶし平然と自然を満喫≠オているひとがいて、その無神経ぶりに呆れる。
 木々の緑が美しく、エノキは満開桜並木はそろそろ花の散る頃。河辺はオオカワヂシャが育ち、水辺には大きな鯉が十数匹休んでいた。
 カワウ、コサギ、カルガモ、イカルチドリ。トビ、キジ、キジバト、カワセミ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、ツグミ、ウグイス、シジュウカラ、スズメ、ハシブトガラス。足元の植物とカメラケースを探すのに夢中で、ツバメを探すのを忘れた。

空いている時間に多磨全生園の森の調査に出ていたため、多摩川がお留守になってしまいました(^-^;)

3月19日 浅川新井橋から大栗川交流点までの多摩川 曇りのち晴れ 強風

 定例自然観察会。集合地は京王線百草園駅と決めていたが、『川のしんぶん』で間違えて万願寺駅と書いてしまったために、浅川新井橋からのスタートとなった。土手にはヒメウズやオオイノヌフグリ、タンポポなどの花が見られ、カンゾウの新芽もたくさん出ていた。ノビルが球根をふくらませておいしそう。オオブタクサの新芽も意外とおいしそうに見えた。野ねずみが集めてかじったオニグルミの実がたくさん落ちていた。ヤナギの新芽がことのほか美しい。府中四谷橋を渡り、多摩川左岸に出ると、カワラサイコやミゾコウジュなどの稀少植物の新芽がたくさん見られたが、大大規模護岸工事でその先は1キロ以上にわたり荒れ地と化している。関戸橋を渡って右岸に出て大栗川合流点へ。1970年代終わりまでカワラノギクが生えていたが、いまはじつにつまらないただの高水敷になっている。突端は洪水で大きくえぐられた水辺がそのままになっている。
 11時頃から強くなり始めた風は午後になるとますます強くなり、上空は黄土色で、土埃以上に黄砂が吹き荒れているように見えた。
 昼休みに会の総会を開き、2005年度の活動総括と2006年度の活動方針を決めた(詳細別記)。
 カワウ、ダイサギ、コサギ、カルガモ、コガモ、ユリカモメ。トビ、ハヤブサ、キジ、キジバト、カワセミ、コゲラ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、ツグミ、ウグイス、シジュウカラ、メジロ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス、ガビチョウ。
 
3月18日 万願寺地先の多摩川 曇り、夕方
 とくに変わった様子はない。シナダレスズメガヤがますます増えている。ヤナギの新芽がきれいだ。
 コサギ、キジバト、コゲラ、セグロセキレイ、タヒバリ、ヒヨドリ、ツグミ、ウグイス、シジュウカラ、カワラヒワスズメ、ムクドリ、ハシブトガラス。
 
3月18日 多摩川流域ツバメ集団ねぐら調査連絡会打合会 日野市東部会館
 2003年から始めた多摩川流域ツバメ集団ねぐら調査も予定の3年が経過したので、3年間の調査結果をまとめて公開することにした。これで解散することも考えられたが、3年目の2005年は、従来のあった2万羽以上のねぐらが消滅し、とくに7月末の台風以後大きなねぐらが見つけられなくなったことで調査を終えるのは残念なので、さらに3年継続して多摩川流域全体の集団ねぐらの場所や移動実態等を把握することにした。ちなみに、今年の一斉調査日は7月22日(土)とした。
3月11日 多摩川永田地区 快晴、暖かい
 河川生態学術研究会多摩川部会市民合同発表会。午前中は多摩川の現場にて、研究会メンバーの星野さんから永田地区の概要と植物から見た多摩川の自然環境の変移について説明を受け、また同君塚さんから地区内を流れる小川に生息するヌカエビ等について、また野村さんから野鳥調査についての説明を受けた。いつも見慣れた景色や植物等ではあるが、専門家から生で話を聞くとあらためてなるほどと思う。たとえば、ハリエンジュは根が少しでも残っていると生えてくるとか、ハリエンジュは他の植物を生えにくくするが、オニウシノケグサはその影響を受けずに繁茂するとか、ピラカンサが近くにあると河原植物のための造成がピラカンサ畑になるとか、雨に窒素分が多くなって空か肥料が降ってくる状態だとか等々。
 永田橋上流にある樹高20m以上あるコゴメヤナギの芽吹きが美しい。ツクシもたくさん顔を出していた。永田地区では、池にオオフサモが繁茂して緑の絨毯となっていた。ヒメアカタテハがたくさん飛んでいた。野鳥もシジュウカラやウグイスなどがさかんに囀っていた。堤内地の砂利山がいつのまにかなくなり、住宅地となるべく造成中だったのには驚いた。土手の植物や多摩川の自然に悪影響がなければと願うのみ。
 実験区管理用道路上でカワラノギクが頭をちぎられながらも必死に生き延びようとしている姿が感動的だった。
 午後は、近くの会館で、永田地区での研究の概要、おもに川辺の植生変化、そして多摩川の自然を守る会のカワラノギク保全事業の歴史についての話があった。
 キジ、コジュケイ、キジバト、ヒヨドリ、モズ、ツグミ、ウグイス、シジュウカラ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、オナガ、ハシブトガラス、ガビチョウ。
 
2月25日 羽村 晴れ、暖かい
 カワラノギク保全プロジェクト。自生地のススキやシナダレスズメガヤ等を刈り取り、石を掘り起こして、カワラノギクのタネを8000粒蒔く。
 シジュウカラの囀りが盛ん。
 カワウ、ダイサギ、コサギ、コジュケイ、ヒヨドリ、ツグミ、シジュウカラ、エナガ、スズメ、ハシブトガラス。
 
2月19日 立日橋から浅川合流点までの多摩川 曇り
 定例自然観察会。立日橋から日野橋まで左岸、日野橋を渡り右岸を下流へ根川の合流点まで歩く。
 日野橋左岸の上流下流も大規模な護岸工事中。日野橋右岸では橋の補強工事中。日野橋から中央高速道橋までは3年ほど護岸工事が行われたため、見るべき自然はまだない。水辺の砂利が崩れつつある上に、釣り人が無断で(?)砂利を並べて川の中に突き出し、手製の脚立を水辺に隠している。治水上たいへん危険であると思われる。中央高速道橋から石田大橋まではイヌザクラやエノキの大木などある。
 そこから河原植物を見て、河川改修後の河原を歩き、根川・浅川合流点へ。途中、ラジコン飛行機場とサバイバルゲーム場を通る。機関銃を持った若者が銃を撃ち合っている。
 オオイヌノフグリの花が咲き、カワヂシャやオオカワヂシャ〔写真左が在来カワヂシャ〕、イヌガラシなどの若芽が出ている。槐の大きな木があり、大きな実がまだたくさん木にぶらさがっていた。
 カイツブリ、カワウ、ダイサギ、コサギ、アオサギ、カルガモ、コガモ、オカヨシガモ、ヒドリガモ、イカルチドリ。トビ、ノスリ、コジュケイ、キジバト、カワセミ、コゲラ、ヒバリ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、タヒバリ、ヒヨドリ、ツグミ、ウグイス、シジュウカラ、エナガ、ホオジロ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス。
 
2月18日 河辺地先から下奥多摩橋までの多摩川 晴れ
 千ヶ瀬取水所水源整備のための重機等の搬入路について、河原植物保護のために意見を申し述べたところ現地協議をすることとなり、京浜河川事務所・青梅市・施工業者と現地を見て、可能な限り自然への影響が少ないルートに変更してもらった。ちなみに、この整備工事はじつは十数年前からほぼ毎年やっていたとのこと。今後は河原植物にも十分に注意してもらうよう要望した。
 
2月10日 多摩川資料の整理
 柴田が所蔵していた多摩川の自然を守る会や多摩川水系自然保護団体協議会ならびに1970年代以後の多摩川関連資料をすべて国土交通省京浜河川事務所に寄贈した。

2月6日 関戸橋両岸周辺 曇り
 左岸では護岸工事中。樹木が残されるなど環境にそれなりの配慮がなされているものの、初夏には自然が戻るだろうか。おそらく右岸のようにつまらない高水敷ができるだけだろう。川らしさが戻るには10年はかかると思われる。

2月1日 小作堰 雨
 堰周辺の浚渫ならびに羽用水取り入れ口浚渫工事による河原植物への影響が気になったので、見に行く。雨が降っていたので、河原には下りなかったが、大過なさそうでなにより。
1月30日 多磨全生園 晴
 「県木の森」という一角に象徴されるように、自分の故郷に帰ることのできない入所者の望郷の思いを少しでも満たすために、1983年以降、全国から県木が送られて、育てられている。この土地の気候や風土に合わず、定着しないものもあるが、エゾマツからシラカバ、ウバメガシ等々いろいろな木が植えられているので、樹木調査も、周辺の雑木林のようには行かない。ふつうならない木があるからだ。ナンジャモンジャノキなども。調査は困難だけれど、おもしろい。
1月24日 日野万願寺地先の多摩川右岸 快晴、暖かい
 昨年11月から行われていた河道修正はすでに終了し、静かな多摩川が戻っている。何度かの現地協議により、管理者の京浜河川事務所の理解を得て、河原植物への影響を最大限少なくしてもらえた。春には草が回復し、また、新たな河原植物の復活も期待できるだろう。
 堤防沿いの池は、数年前までは毎冬涸れていたが、ここ数年は水をたたえたままで、魚がきらきらと輝かせて跳ね、アオサギやダイサギがそれを狙っていた。ラジコン飛行機が飛んでおらず、ゴルファーが1人いたが、静かな河原だった。
 ダイサギ、コサギ、アオサギ、イカルチドリ、トビ、コゲラ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、ツグミ、ウグイス、シジュウカラ、アオジ、スズメ、ハシブトガラス。
 
1月21日 多磨全生園 雪
 東村山にある国立ハンセン病療養所多磨全生園では、入所者が、戦後長年かけて自分たちのお金で苗木を植え育てたサクラやケヤキなど、2万本以上の樹木が育っていまや広大な森となっている。昨年10月からこの森の歴史と生態の研究を始めている。今日は。東京都は思えない自然豊かな空間の雪景色は幻想的でさえある。

1月18日 青梅万年橋から神代橋までの多摩川 曇りのち晴
 万年橋の架替工事は最終段階に入った。河原のカワラニガナは冬枯れしているが、少し上流側で新たに拡がった群落の株は元気だ。天気があまり良くないせいか、鳥も少ない。冬いちごが赤い実をつけている。臨川梅園は、梅が咲く時期に来ればきれいだろうなといつも思うが、花粉が恐くてその頃に来たことはない。和田橋、さらに神代橋から見下ろす多摩川の水はきれいだ。
 カイツブリ、カワウ、カルガモ、トビ、キジバト、アカゲラ、キセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、ウグイス、シジュウカラの囀り、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス。
 
1月15日 多摩大橋から立日橋までの多摩川右岸 快晴のち晴、暖かい
 定例自然観察会。きのうは2ヶ月ぶりに大雨が降って、空気もまろやかだ。遠く奥多摩や秩父連山が望まれるが、雪はほとんど見えない。
 多摩大橋架替工事を見てから、下水道処理水路に沿って川に出る。処理水は温かいのでサンカクイがいつも青々しているが、さすがに今年は寒いのか水面上の茎は枯れている。途中にある釣堀(池が自然にそうなった)に生えるヒメガマもアレチウリに覆われている。
 水辺に出ると、一面の土坦(河床)が現れた凸凹芸術。そこだけ切って写真にしたら、グランドキャニオンかオブジェか。対岸に並ぶ護岸用水制や蛇篭が奇妙に高いところに並んでいる。河床が急激に下がった結果ではないかと思われる。
 オギ原をぐるっと迂回して、谷地川の出口に出る。左岸にまわって、谷地川沿いにさらに下ると、水さえきれいならむかし懐かしいふるさとの小川といった風情。ふたたび堤防に上がる。水が多すぎたか海砂を使ったかで崩れてしまった欠陥品の堤防護岸を見つつ、中央線鉄橋へ。上下流とも護岸工事中。最後に立日橋から川を見下ろすと、一面のオギ原がずっかりアレチウリに覆われて全滅状態になっているのがよくわかる。(それはそれとして、ムーミン谷のモランを思い出させるようなオブジェになっておもしろいが。)
 今日はハイタカやノスリを何度も見ることができ、最後に残堀川でカワセミも見ることができた、冬らしい観察会だった。
 カイツブリ、カワウ、ダイサギ、コサギ、アオサギ、マガモ多、カルガモ、コガモ、ヒドリガモ、オナガガモ、ハシビロガモ。トビ、ノスリ、ハイタカ、キジバト、カワセミ、コゲラ、キセキレイ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、タヒバリ、ヒヨドリ、ジョウビタキ、ツグミ、ウグイス、シジュウカラ、ホオジロ、カシラダカ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、オナガ、ハシブトガラス。
1月8日 永田橋から羽村大橋までの多摩川右岸 午後から寒くなる
 カワラノギク保全プロジェクトの今年の方針を、永田橋近くの会館で話し合った。基本方針としては、野生の個体群の保全に力を入れること、人工的な個体群の維持に必要最低限の労力をかけること、多摩川全体のカワラノギク保全を考えることとし、具体的な作業日程を決めた。
 会議後、PJ有志で、明治大学教授倉本宣氏を手伝って、自生地の保存用タネの採取をした。途中、実験地のカワラノギクのタネつき株50ほどを勝手に付近にばらまいてある現場を発見。昨年も同様の行為があり、株はすべて回収したが、今日は時間の関係で回収できなかった。これは、主観的な意図はともかく、実験地の株を無断で採取すること、ならびに無造作に無駄に周辺におくこと、そして自然生態の破壊であり、三重の犯罪的行為であって、ぜひやめてもらいたい。また、自生地では、誰がやっているか不明の株のラベル貼りがなされており、これをしている研究者を探している。というのも、この場所での過去の研究の経緯を知らないと、そのひとがやっている研究自体が無意味化しかねないからである。
 
1月8日 福生中央公園から永田橋までの多摩川左岸 快晴
 昼の日差しは暖かく、公園で凧揚げをしたり、土手すべりをしたり、散策したりするひとたちが大勢いた。土手に座ってボーッと対岸の野鳥を見ていると、うとうとしてくる。とりたてて変わったことのない、穏やかな風景だった。
 カワウ、ダイサギ、コサギ、アオサギ11、コガモ、トビ、キジバト、カワセミ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ツグミ、シジュウカラ、カシラダカ、カワラヒワ、スズメ、オナガ、ハシブトガラス。
 
2006年1月2日 新奥多摩橋から右岸下流2キロまで 曇りのち雨 暖かい
 八王子では雪が降ったらしいが、青梅は暖かい。
 川には誰もいず、静かだ。かつてはイタチやヤマセミがふつうに見られた河原も最近はなんだか寂しい景色。河崖に迫るマンションの圧力観だけは変わらない。
 オギが茂って通りにくかった河原に自然を壊さない程度の遊歩道ができている。昨年春に行われた、林を刈り払っての護岸工事はすでに終了し、むかしと比較さえしなければ、そこそこ落ち着いた雰囲気に戻っている。心配なのは残り少なくなった畑が宅地化することだ。
 ダイサギ1、マガモ3、コガモ1、イソシギ1、セグロセキレイ、ヒヨドリ、ツグミ多、ウグイス、シジュウカラ、カワラヒワ、スズメ、ハシブトガラス。


2005年のニュースへ