トップページに戻る
小説ページに戻る
四尺玉 上から見るか横から見るか
(ルートC)
「おい、上からよりも横からの方が良いだろ? 確かに上から見るチャンスなんてそうはないけど、飛行機なんかの小さな窓で見るより、タワーの全面ガラス張りの展望台なんかから花火を眺めた方がよっぽど綺麗だと思うけどな。それも彼女かなんかと一緒にさ」
「言われてみれば確かにそうだな。上からよりも横からの方が良いか」
俺の言葉に宮永も前言を撤回し、横から眺めることを選択する。
そんな俺達の返答を聞いた女は一つ頷くと、水晶玉を両手でなで回すように動かしながら語りかけてきた。
「それでは、心理テストはこれで終了です。今から結果をお伝えしますね。まず最初の質問ですが、これは皆さんがどのくらいの大きさの玉を望んでいるのかというのを明らかにするための質問です。お二人とも最大級の玉を選択されてましたから、特大の玉がお好きなんでしょう」
? 何を言ってるんだ?
女のその意味不明な解説に、頭に疑問符が飛び交う俺。
「そして2つめの質問ですが、これは玉の位置がどこにあるのが良いかを示しています。“低空”なら股間、“高空”ならさらに上ということです」
股間? その上?
相変わらず女は訳の分からない説明を続ける。おい、これでどんな結果が出るっていうんだ?
正直不安が否めない俺の前で、女は両の手のひらを水晶玉へとかざす。
「そして最後の質問は、皆さんが玉を見下ろすのが好きか、横から見るのが好きかというのを示しています。さて、これらの回答結果から見える、皆さんの本来あるべき姿とは……」
「うっ!?」
次の瞬間、体を襲った悪寒に俺は不随意に声を漏らす。その気色悪さに思わず前屈みになった俺は、そこで信じられない物を見た。
まるで風船でも膨らましているかのように、むくむくと膨らんでいく二つの胸。それに合わせるように俺の着ていたTシャツがVネックのシャツへと姿を変えていく。その胸元に形成されていく深い谷間。さらに履いていたジーンズの裾がスルスルとせり上がっていき、その下からむだ毛一つ無い柔らかそうな足が露わになっていく。やがて裾は太ももの付け根辺りにまでせり上がると、ズボンの生地がピッチリと俺の臀部に張り付いてくる。こいつは……ホットパンツというやつか? その股間の中心には、本来あるべき膨らみがどこにも存在しない。
「あ……ああっ!?」
口からこぼれた声も、オレの物とは思えぬ明らかな“女の声”だった。
「ああっ!? お、オレが、女に!?」
そんなオレの耳に飛び込んでくる聞き慣れぬ女の声。
見ると、先程までいた宮永のいた位置に、両手を胸へと当てて呆然とした表情を浮かべる女の姿があった。
可愛らしい女顔に長い黒髪、白いブラウスにベージュ色の膝丈のスカートという一見清楚そうな風貌の美女。だが、その胸には男だったら誰もが目が釘付けになるであろう特大サイズの二つの膨らみが鎮座していた。
その形良くボリューミーな膨らみに、オレの目は釘付けとなる。
気がつくと、オレだけでなく目の前の女もまた、なにかギラギラとした目でオレの胸元を食い入るように見つめてきていた。
「ふふっ、お二人とも相手の胸から目が離せないようですね♪ そう、貴女達はお互いの胸が大好きでたまらない、ちょっとアブノーマルな女の子なんですから♪ さ、私のことなんて気にせずに、欲望に忠実におなりなさい♪」
その声にアタシの頭の中で何かが弾けた。
「ね、ねえ、アナタのイヤラシくてステキなそのムネ、隠してないでもっとアタシに見せて……?」
心に浮かんだ言葉をそのままストレートに口にするアタシ。
「いいですよ。ただし、貴女の素敵なその胸も、私に見せて下さい♪」
交換条件を出してくる彼女に「いいわよ♪」と答えると、アタシと彼女は示し合わせたように同時に一つ頷くと、乱暴にシャツを脱ぎ捨てブラを外して放り投げる。
「ああっ、その形! その色! イイ! やっぱりイイ!! もう、しゃぶりつきたくなっちゃう!!」
「貴女の胸もとっても素敵♪ 私、体が火照ってきちゃって、もう我慢できません♪」
「アンっ! もう、せっかちなんだから♪」
トップレス状態になったアタシ達は、人目もはばからず互いの胸を愛撫し、二人昂ぶっていくのだった……。
(ルートC END)
トップページに戻る
小説ページに戻る
|
|