6月23日  あたりまえ体操





「 あたりまえ〜    あたりまえ〜    あたりまえ体操〜

           低い瀬上がって     高い波くると〜               死ぬ!       あたりまえ体操〜 」




ってことでですね〜、本日6月23日(土)、蓋井島行ってきました。




出発前はやる気で、「今日こそはデカい尾長釣ったるで〜!」って感じだったんですけど、途中からは、
「今日はデカい波きたらさらわれるで〜!」 ってなってました。


実際、2回ほどやばい波来ました。前からなら予測と対処もできるんですが、後ろから・・・

見えない後ろから不意打ちのように襲われると、対処できもはん・・・


おいら、魚釣れずに途中でダレてくると、磯に座ったりしゃがんだりして釣りするんですけどね・・・

今日しゃがんでたら落ちてたな。 うん。



ほいで、今日も3時の朝便にて蓋井島へ。
今日はどこの磯に上がるんかな〜って思ってたら、船長から、「 水瀬 」  行く?  って言われました。
この磯、足場は非常によろしい、平べったーい磯なんですがねー・・・

低いんですわ。   とにかく。     だもんで、今日みたいな、波高1.5m後1mとかの日じゃないと上がれないんですよね。
凪いでても、大潮の満潮とかでもやばいと思います。

ほんで、今日は干潮スタートの、満潮が正午位。


まぁ、上がったことない磯だし、満ちてきたら見回りの船で瀬替わりすりゃーええし。って感じで、ほいほい〜っと、気楽に
上礁したわけですわ。



これが・・・  


後々釣りなんかやってる場合じゃない事態に陥るとは、この時思ってもいませんでしたがね・・・      フフフッ



今日上がった、「水瀬」 のイメージ図です。






黒い線が岩場で、ピーク時には水色の所まで押し寄せる波が来てました。 
っつーか何度か足元も波が洗ってるんですけどね。  



そんで、4時に上礁してですな〜

船長の話では海を見て左にシモリがあるってことだったんで、その近辺を探りに探って探りに探って・・・

今日は、めったにしない竿の2本出しまでして、1本は道糸2号でタナ決めて大物狙い、もう1本は1.5号で全遊動で繊細に
数釣り狙いって感じで釣ったんですけどねー・・・・


午前4時半、辺りがうっすら明るくなり始めた頃、釣り開始。

午前5時、そろそろ一発出ても良い気配がムンムン。

午前6時、また今日もやばいか?的気配がムンムン。

午前7時、こりゃーやっぱ今日もダメだわ的気配がムンムン。

午前7時半、竿もタモもたたんで、荷物をひとまとめにして、瀬替わりする気ムンムン。

午前8時、さぁおいら、いつでも瀬替わりの船が来ても大丈夫よん! 的気配がムンムン   荷物全部仕舞ったし。



 

だったんですけどね〜・・・



かれこれ1時間位クーラーの上に座って瀬替わりの船を待っております。

な、なんだか今日は、瀬替わりの船が来ないかもしれない的気配がムンムン・・・



「 せ、せ、せ・・・    せんちょー! 」



まぁ、色々あります。  あえて書きませんけど、やっぱ、人生には色々あるんですわな〜・・・

一応8時半過ぎた位から再び竿出しして〜   惰性で釣りはしたんですけどね〜      もちろんなーんにも食いもはん。


ほんで結局午前10時前、本日の瀬替わり無しが決定〜!



「ほ、ほ〜にょ〜・・・」



ほんでですね、丁度その位から足元が気になり始めます。


「満潮、12時くらいやったよな〜・・・」      



なんだか、風も出て、ウネリも出始めた?  気がしないでもない・・・    こともない・・・     ような気がしないでもない。
 
ほんで、段々と潮位は高くなり〜・・・         




まず第一波が来ました。      思いっきり後ろから・・・      音も立てずに・・・



before






after   みたいな感じで。





先ほど瀬替わり準備のために荷物はまとめてたんで、出してるものはバッカンと水汲みバケツのみ。

幸いにもタモは瀬替わりのために仕舞ってて、どうせタモ入れサイズは釣れねーだろうと出してなかったので、これはセーフ。 

ナイス俺。

バッカンはてっちゃん風に持ち手を急いで踏んづけてセーフ。水汲みバケツも流されかけましたが、こちらもロープ掴んで

なんとかセーフ。

とりあえず、最初に図のAに置いてた荷物にも危険を感じたんで、ワレを渡って荷物だけBの高台へ移動。



その後、バッカンの中に水汲みバケツを入れて、バッカンの持ち手に足を通して、前横後ろの海面を気にしながら無理矢理釣って

ましたが〜・・・




「第二波どーん」



今度は膝くらいまできました。    なんとか踏ん張り切りましたが・・・。


あれでも今の時期なんで足元さらわれて海に落ちるだけなら、沖に出て助けを待ちゃーええんですけどね、冬の水温が低い時に落水とか、

背後から来た波に後ろ向きにこかされて、転倒して後頭部打って気絶・・・    顔は水の中・・・    ってなったら死んじゃいますから。

自然をなめたらいけません・・・。



ってことなんで、釣りしてても集中してできないし、おいらも釣りやめてBの高台へと避難しようと思いました。

でも、できませんでした。


さっき渡ったワレに、ウネリを伴った波がザブザブ来ています。


釣り座@からBの高台を望む。





ほんでこの波が複雑。「 寄せて〜 引いて〜 」 ではなく、「 寄せて〜 寄せて〜 引いたと見せかけて寄せて〜 」 みたいな。

避難できもはん・・・。  万が一ワレにでも落ちようものならねー・・・



あ、それで、恐らくみんな知っているとは思うんですけど、もしサラシがじゃーじゃーの海に誤って落ちてしまったら、まず沖に出てくださいね。

海が穏やかな瀬戸内海とかならすぐに上がれるかもしれませんけど、時化た日本海とか無理矢理磯に上がろうとしても、上がれませんから。

サラシ場だったら、ぐちゃぐちゃの洗濯機状態になって、それこそ頭とか打って気絶して死んじゃいますから。

同礁者とかいたらクーラーとか水に浮くもん投げてもらってそれに掴まって、冬場ならとにかく丸まって体温を奪われないようにして

救助を待ってください。



一人なら〜・・・   おいらはいつもホイッスルを携行しています。

幸いにもまだ落水したことはないんですが、万が一海に落ちたらホイッスルを吹きまくって、誰かに異常を伝えます。

ほんでもって、防水携帯(首にかけるストラップつけて、落水時に落とさないようにライジャケのポケットに入れてます。)で、救助を要請して

ください。近くに船がいるのなら船長でも良いと思いますし、海のもしもは118番ってゆーことわざもありますから。



前に、真冬の山陰の海で、波にさらわれたことのある人から話を聞いたことがあります。

一緒にさらわれた、同礁者の方は残念ながら亡くなられたそうです。 どうやら、泳ごうとされて、服を脱いでいらっしゃったそうです。

死因は低体温症だったそうです。

その方は逆に服を着たまま、なるべく体温を奪われないように努められたそうです。

それでも冬の海では数分で意識が亡くなって、目が覚めたら病院だったと言っておられましたが・・・




だもんで決めました。


本日の釣りは中止!

波にさらわれたら元も子もないですし、それ以前に波が気になって釣りを楽しめません。   

最初に荷物を置いてた、波は来るけど、今のところさらわれるまでのデカい波はダイレクトには来ないAに避難。


Aから釣り座を撮影




そこでぼーっと立ったまま、海が引きに入ってウネリが少しでも落ちるのを待ち、Bへ避難。



本日、諸般の深〜い事情により、不本意ながら低い瀬から瀬替わりすることができませんでした。  こんな場合・・・


渡船代払って釣りに行くんだから、釣りをしなけりゃもったいない?


ノンノン。 命はお金じゃ買えません。


自然相手に、  絶対安全!  なんてことはありませんから。


ってことで、本日の釣りはしゅーりょー!  


来週は子供の行事があって釣りに行けそうもないから、同時に今年の梅雨グロも終了かな・・・。






ということでですねー、ここまでこんな風に色々書いてきましたが・・・

念のため一応言っておきます。


私が本当に命の危険を感じてたらですねー、竿とバッカンを放棄してでも、ワレを渡ってBの高台に避難してると思います。

ほんで、命の危機に関わる本当に危ない目に遭っていたとしたら、釣行記なんて書いてないです。

低い釣り座で、 写真撮る余裕なんてないと思います。

まぁ、後ろから波かぶったり、膝まで波が来たってのはほんとですけど。

これが冬場だったら、間違いなくもっともっと早い段階で、釣りを放棄してBの高台に避難してます。


常に変わっていく自然の変化を相手に、次に自分がどういった行動をとらなければならないのかといったシュミレーションを、

きちんとできるようになっておくことも大事だと思います。


皆様もくれぐれも、安全第一で釣りを楽しみましょう。