10月10日  せと志お グレペアマッチ


雨上がりの、空を見ていた。通り過ぎて行く、人の中で。
空を見て、考えてた。君のために今何がで〜き〜るか。

時刻は場所交代時刻の午前10時。
真正面から吹き付けてくる強烈な向かい風で、沖には白波が立っているような状況。
しかも本日は非常に狭い独立瀬のために身動きが全く取れない状態。
更に現在時刻は満潮のため、沖で船が通るたびに追い風に乗ってやってくる白波が強力になり、時として
目の前の岩で砕けて頭の上からシャワーのように降り注いできております。   さて・・・


10月10日(日)、本日は中野のおいさんと徳山の渡船、「せと志お」さん主催で開催される、優勝賞金10万円を
賭けて争う、グレのペアマッチへとエントリー。
本日の受付は午前4時半からなので、我が家に3時に集合して一路周南市は晴海埠頭の臨海公園へ。
グレマスからわずか4日、再びこの地へやってきました。

無事に受付を済ませた結果、私が16番で第5せと志お、中野のおいさんが35番でシーガルへの乗船となりました。

しかし、本日の大会、エントリーチームは僅かに33チームなんだとか。
これは、せと志おのホームページで、詳しく申し込み方法がとかが書いてなかったためではなかろうかと思います。
何度もこの大会に出たことがある人は申し込みはFAXでやるって知ってるんだろうけど、知らない人はどうやって
申し込めば良いのかわからなかったと思います。
でもまぁ、それによって我々の優勝確率が33分の1となったので少しでも上を目指して頑張っていきたいなと。
無理は承知の助でありますが、とりあえずはまぁ、参加することに意義があるってことで。

で、本日同礁して頂くのは、サンラインのテスターさんで、前には名釣会山口県支部の支部長もされておられた
井上正則さん。今回も例によってホームページ掲載のお願いをしてみたところ、快く快諾していただけましたので、
ありがたく掲載させていただきます。

そして、そんな井上さんと本日上礁した磯は、岩島の南ってゆー名前の独立瀬です。
しかもこの磯、滑り台のような形状をしているため、明日の筋肉痛は鉄板リーチ目。
更に加えて、この場所、めっちゃ狭いんですよねぇ・・・。  ここでの2人の釣り、初心者の私にはちょっと・・・。
大ベテランの井上さんにご迷惑をおかけすることにならなければ良いのですが・・・

本日の天気、前予報では晴天微風だとのことだったのですが、北向きのこの磯、何故か上礁直後から既に、
結構強めの風が正面から吹き付けてきてます。
しかもこの滑り台、物を引っかけるくぼみも無くバッカンを置く場所を探すのも一苦労です。

そんな中、なんとか仕掛けを作って釣り開始。
そして本日の仕掛け


竿    シマノ ファイアブラッドクォーターマスター 
リール シマノ テクニウムMgc2500D
道糸  シマノ ハイパーデュラハイスピードミュー 1,7号
ハリス サンライン トルネード1,2号、1号
針    がまかつ あわせちゃだメジナ6号  クロマルチ6号 
浮子  釣研     スリムチヌ2号3本 (改造して浮力は2BとG3と0シブ位)
     キザクラ   黒魂(管付に改造して、浮力は0シブと00位)
     工房中村  テポダンB、2B、3B 


まずは足下に撒き餌を打ち、餌取りの状況を確認。
スズメダイにフグにベラってところでしょうか。撒き餌にそんなに群がってくるってほどでもなく、さほど気に
ならない?
ただ、パッと見、グレの姿は確認できず、フグの個体数が異様に多いように感じます。

スタートは感度抜群の釣研スリムチヌを使いますが、強い向かい風の中で仕掛けを飛ばすには、ちょっと
心許ないです。

そんな時?  もちろん私は、超強力な大陸間長距離弾道弾棒浮子、テポダンを登場させます。

先に撒き餌を打ち、後でテポダンをフルキャスト!
浮子を撒き餌の位置まで引いてきて、同調を試みます。
するといきなりテポダンが海中に消え、ラインが走ります。
反射的に合わせを入れると同時に、大きく曲がるクォーターマスター。

「こいつは良型!」と、思った次の瞬間、竿から魚の抵抗がなくなります。いや、それどころか重たいテポダンの
抵抗さえもなくなります。  やられました。グフによるライン噛み噛み攻撃です。道糸からの高切れで敢えなく
テポダンは、周南市は岩島、推定50メートル沖の海域で、フグという名のスカッドミサイルに撃墜されてしまいました。

市販品のように、無くなったら買えばいいってゆー代物ではないこの手作り浮子のテポダン、失った時の
衝撃と言えば、ノーセーブで半日ドラクエを進めたかと思ったら、いきなり掃除機で掃除を始めたおかんが
掃除機をACアダプタに引っかけて、半日間の苦労が全てパーになった時と同じか、もしくはそれ以上。

「ちょ、ちょいちょいちょーい」っておかんに文句を言っても、「ゲームなんかやめて、外で遊びんさい外で。」と
簡単に一蹴された時の事、私は一生忘れません。 思えば、私にとっての反抗期、その頃に始まったのでは
なかったでしょうか。

さて、話は少し逸れましたが、無念にもテポダン1号を失ってしまった私ですが、大丈夫です。私にはまだ、
テポダン2号が残っています。

しかし最近、最終兵器であるはずのテポダンが次々と敵に撃墜されて、手元にはもう残りあと僅か。
浮子職人の中村氏へ。 大至急テポダンの開発を進められたし。 我が国はもはや、隣国を威嚇する為の
テポダンが、残り僅かとなっている状況であります。  ニイタカヤマノボレ。 ボラボラボラ。

で、テポダン2号を使っての大遠投も、今日は向かい風で撒き餌が全く追い付かず、更には釣れて来るのも
木っ端ばかり。

それならばと、今度は棚を決めずに仕掛けを深い所まで入れて、全遊動で全層を探ってみることにします。
取り出したのは、キザクラの黒魂トランプ0シブに管を付けて00号に改造した、その名も「黒玉フェニックス!」

ちなみにフェニックスとは不死鳥を意味し、この黒魂フェニックスを使って海中深くを丹念に探り、活路を
見い出す釣法、この釣法を「エスペランサ釣法」とでも命名しましょう。
ちなみにエスペランサとは、スペイン語で「希望」を意味します。

そして丹念に、海中の奥深く、奥深くに仕掛けを入れていくと・・・、  
これまた竿にまで乗ってくる強烈なアタリ! 合わせを入れると同時に大きくしなるクォーターマスター!

「よっしゃ良型!」と、思った次の瞬間、またも竿から仕掛けの抵抗がなくなります。またもやグフによるライン
噛み噛み攻撃で、得意の道糸高切れです。
不死鳥であるはずのフェニックスは、登場したのも束の間、速攻で永遠の眠りに就くことになりました。

希望を意味するはずのエスペランサ釣法。 私の希望・・・。  
しかし大丈夫です。私には、フェニックス2号があります。

でもまぁ、このフェニックス2号も皆さんご察しの通り、速攻でグフに撃墜され、海の藻屑。
それを承知で白い糸使ってるから、仕方ないっちゃー仕方ないんですけど。

「主よ、私は今、完全に希望を失いました。」

そんな絶望の淵に立たされている私に追い打ちをかけるように、今度は魚を生かしていたライブウェルが、
滑り台のようなこの磯からバランスを崩し、後ろからゴロゴロと転がってきて私を直撃。
危うく、もんどりうって海に落水するところでした。
味方であるはずの自分の道具からも攻撃を受け、そりゃーもう踏んだり蹴ったり。

結局大した見せ場もなく、テポダンのみならずフェニックス(しかも2個)まで失った私は、完全に希望と
自分を見失い、この狭い磯の上で無念のホイッスルを迎えました。

唯一の見せ場と言えば、風に煽られた私の針が、隣で釣りをしているサンラインテスター井上さんの靴下に
フッキングして、外れなくなってしまったこと位。 
風上に居た私、風が強くて仕掛けをキャッチし損なったんです・・・。大切な靴下を傷つけてしまい、本当に
すいませんでした。
申し訳ないですと平謝りする私に、「いいよいいよ」と笑って許して下さった井上さんの懐の大きさに感激で
ございました。

帰港すると、案の定会長が首を横に振って待っていました。まぁ、いつも通りの光景です。
今回も、敢えて順位をつけるとしたら、参加33チーム中、33位ってところでしょうか。 


え〜っと、今日も共に戦ってくれた会長へ。 
前々からなんとなくは気付いていたんだけど、今まで伝えることができなかったこと。

「き〜みにまだ、言葉にして、伝えてないことがあるんだ。それはきっと、これから先も、俺達に優勝は
ないということ・・・」





本日の撒き餌

オキアミ1角
地アミ半角
アドバンスグレ1袋
V9(安い方)1袋
グレの舞1袋
メガミックスグレ半袋
パン粉1kg

本日は少し集魚効果高めの設定で
撒き餌各社のコラボレート!
本日上礁した、滑り台のような磯。

岩島南
閉会式〜
珍しく、今までのお楽しみ抽選会の
中で、一番高価な物が当たりました。

金額は定かではないですが、数千円と
いったところでしょうか。

主よ、私にとってのエスペランサは、
こんな所にありました。数千円ですけど。
本日の釣果の一部。

30cm近いサンバソウは、刺身に
したらめっちゃ美味かったっす!