4月11日  ジャパンカップ黒鯛(チヌ)広島予選



昨年度までの鱗海カップから名称が変わり、本年度からジャパンカップ黒鯛(チヌ)へと名称を変えた、
記念すべき第1回大会の広島予選。

毎年広島でのこの大会の定員は80名であるが、今回はなんと120名以上の方の申し込みがあったようです。
まぁ、よくよく考えてみると昨年までは使用タックルに制限があり、竿もリールもシマノ社製でなければ参加
できなかったこの大会が、ジャパンカップへと名称を変えてタックル制限も無くなり、竿はガマやダイワ製、
極端な話、1980円の金狼でもオッケーになったわけで、リールもリョービやABUとかでも全然問題なく
エントリーが可能となったわけである。

それによりエントリー者が一気に増え、定員の80名を決めるために、まず参加者を絞り込むための抽選が
行われたそうな。
この大会には私と浮子職人中村君の二人でエントリーした訳であるが、幸いなことにとりあえずは二人とも
第一関門は突破した模様。

数え切れないたくさんの島が点在する広島湾、上がる磯は80人分とは言わない位たくさんあるんだろうけど、
それだけの人数が乗ってくる車の駐車場を確保するための渡船基地が無いってことなんだろうか。

ひょっとしたら徳山大会の定員も、あそこは臨海公園の駐車場でキャパがあるから、定員である120名以上の
応募があったら、ジャパンカップグレのように150名とかでも開催されるんではないだろうか。

まぁ、その辺はよくわからないが、全国屈指の名手が名を連ねる広島県で開催される今回の予選大会の、
とりあえず参加資格は得ることができた。しかも、今回からは決勝へ進出できる人数が1名から2名へと
増え、単純計算でチャンスは40分の1。別に図々しく決勝へ行こうとは、これっぽっちしか思っていないんだけど、
なるべく上位を目指して頑張りたい。

で、当日深夜1時に中村君を迎えに行き、いざ会場へ向けて出発。

広島東インターを降りて受付会場へ向かうも、何故か途中で細い住宅街の路地へと迷い込んだり等
色々あったものの、予定通り受付開始時刻の午前4時には現地着。

受付を済ませ、気になる釣り場抽選のくじの結果は中村君が15番で、私が48番のタートル1号。
渡船場にて中村君に、「それではまた後ほど!」とお互いの健闘を祈り別れ、午前5時に出港して船に揺られる
ことおよそ1時間。船は車で走って来た道をずーっと戻って、宮島近くまでやってきました。
で、本日私が上がった磯は、黒髪(神?)島の平場ってゆーとこらしいです。
結構良い磯らしく、水深も瀬戸内にしてはあるようなんで期待できるかもです。

で、本日私と同礁して頂けることになったのは、TSURIMANインストラクター兼、鬼掛フィールドスタッフの
地元広島は宮迫治さん。(このHPに、釣行記を載せても良いか確認しましたら、快く承諾して頂けましたので
ありがたく掲載させて頂いております。)

そしてこちらの宮迫さん、私も参加させて頂いた去年の黒魂カップin広島湾で2位になられた方で、その実力は
もちろんお墨付き。お話を聞くと、なんでもTSURIMANの撒き餌、「バトルチヌ」を開発された方のようで、
最近お手頃価格撒き餌であるTSURIMAN信者となりつつある私としては、小遣い制の中でなんとか釣行費を
捻出している世の釣りリーマンのために、極力撒き餌は安く作るといったTSURIMANの経営方針や、
「バトルチヌ」の開発秘話なんかを教えて頂き、益々TURIMANが好きになった次第であります。
「チヌの舞」でも、筏とか、結構水深がある所でも十分に攻略が可能なんだそうで、これからは撒き餌の配合も
色々と試してみたいと思います。

で、本日の私の仕掛けなんですが、

竿    シマノ クォーターマスター
リール シマノ BB−Xテクニウムmgc2500D
道糸  なんかシマノの1,7号の白い糸(ハイパーミューだっけか?)
ハリス サンライン トルネード 1号〜1,5号   
浮子 工房中村浮子のテポダン B〜3B 
    釣研 スリムチヌ2号(糸鉛で浮力調整のG3程度)
    KIZAKURA  管付きに改良仕様の黒魂トランプ0シブ
針  がまかつ 細地チヌ、一刀チヌ   鬼掛 底攻めチヌ    各2号〜3号    こんな感じ

最近私も好んで使ってますが、鬼掛の針、底攻めチヌや沈め探りグレなんかは、軸が太く針自体に自重が
あるために、ハリスにガン玉打ちたくない場合や、細地だと針が曲げられるような魚を相手にしても全然問題
なく使える針です。フィールドスタッフの宮迫さんに、鬼掛の宣伝もしときますねーと約束したんで、TSURIMANと
併せて宣伝しときま〜っす。


で、今日の私のこのタックルを見て、「ん?」と、思われた方もいらっしゃるのではないかと思いますが、
実は今日は、チヌの釣り大会にも関わらずグレ用の磯竿を使用しています。

06の鱗スペアートレータも持ってる私、では何故に敢えてチヌの大会でグレ竿なんか使うのか。
理由は単純明快、工房中村浮子の、超重量、大遠投長距離弾道棒浮子の「テポダン」が、06の柔らかい竿では
投入し辛いからです。ちなみにテポダンの略称は、「的確に、ポイントに、弾丸の様に飛んでいく」ってことの
頭文字を取ったもので、某国の某ミサイルとは、なんの関係もありませんのであしからず。

更には、足元から中距離までを攻める場合には、トップが細く、浮子の重さもやや軽い、感度重視の中距離弾道
棒浮子、「ノダン」も存在しています。ちなみに近場を攻めるこの「ノダン」は、「ノーミスで、弾丸の様に飛んでいく」の
略称ですので、こちらも誤解のないように。

どちらも浮子工房中村にて、2000ウォンにて販売中です。


で、肝心の釣りですが、船旅があまりに長かったため船が磯に着いた時刻は競技開始時刻の6時直前。
釣り座優先権は番号の若い私にあったので、船付を選択させてもらいます。理由はもちろん、重たい道具を
持って移動するのが面倒臭いからです。

大急ぎで仕掛けを作り、撒き餌をドカ撒き。
まずは餌取りの状況を探ると広島湾、餌取りで予想以上の大賑わいです。
スズメダイにフグにベラにサバにと、全く想定外の餌取りの多さです。
とりあえずは、ボイルとオリジナル練り餌、「チヌに・・・これか?」を持って来てて正解だったようです。

で、餌取りは初夏の賑わいを見せてますが、肝心のチヌの方はまだまだ寒のど真ん中の様相を呈してまして、
全然気配が感じられません。

しかしながら、やはりと言うかさすがというか、開始から1時間程たった頃、宮迫さんが大きく竿を曲げられました。
まだまだチヌは浮かないと足下を丹念に攻められていた宮迫さんが近場に見切りを付け、遠投に変えられた
直後の出来事でした。  いやはや、さすがです。

「食いは渋いがチヌは居る!」との言葉に励まされ、必死に「テポダン」を投げ続けます。

途中、「最近の若い子は円錐浮子を好むのに、君は棒浮子を使うんじゃねー」と、話しかけてこられました。
で、時々宮迫さんの釣りを拝見させていただいてた私も、宮迫さんもメインに棒浮子を使っておられることを
知ってましたし、私と同じように浮子は管付きとおっしゃられてましたので、ちょっとだけ「テポダン」と「ノダン」が
冬の日本海の、強烈な北西風に負けない為に作られたってゆー開発秘話(って言っても、作ってるのは中村君
だけど・・・)をさせて頂くと、笑って聞いて頂けました。バカ話に付き合って頂き、誠に恐縮です^^;

そんな和気あいあいの雰囲気の中、最初に私に本命がヒットしたのは9時半頃。
ボイルと練り餌をメインにローテさせ、足下にも大量に撒き餌を入れて、イメージ的には少しでも沖にいる
餌取りを足下に連れてくる作戦で釣っていると、渋々に設定していた「テポダン1号」が一気に海中に消えて
いきました。ヒットした餌は練り餌だったんですが、ちょっと合わせが早かったのか掛かりが浅かったようで、
足下で痛恨のバラシ。型は30cm位だったけど精神的には大ダメージ。思わず心の中でつぶやきます。  

「放・・・、尿・・・」

気を取り直して、今度は練り餌オンリーで攻めてると、再び浮子のトップがジワっと押さえ込まれました。
今度はじっくり待って合わせを入れると、これまた首をコクコクと振る、チヌ特有の引き。
サイズ的には35cm位だったのではないかと思いますが、こちらは合わせが遅すぎたのか、速攻で根に
入られ全く動かなくなります。

暫く糸にテンション掛けたりゆるめたり、竿尻をトントン叩いてみるも一向に魚は根から外れず、結局は
得意の高切れ。

浮き止めで止まった「テポダン1号」は、海面に顔を覗かせるか覗かせないかのシブシブの所を漂っており、
暫くパラソルで回収を試みましたが、いつの間にか視界から姿を消しておりました。

状況から察するに、根に張り付いていたチヌが、「そろそろ外に出ても大丈夫やろ!」ってことで外に出てきて、
浮子ごと海の奥深くに姿を消したものと思われます。 あ〜、せめてテポダンの回収はしたかったなぁ・・・。

で、必死でパラソルを放っていた私を見ていた宮迫さん。 いつのまにか視界から消えたテポダンを見て、
「ありゃ、浮子が見えんくなってしもーたーや」とおっしゃられます。

テポダンを失ったのはショックですが、「大丈夫です。テポダン1号が無くなっても、今度はテポダン2号が
あります。」とのポジティブ発言で、浮子ケースの中からテポダン2号を取り出します。
浮子ケースの中には、テポダン10号まで入ってます!

んで、丁度浮き止めも高切れで無くなったことだし、今度はテポダン2号で浮子止め付けずに、練り餌を
張り張りで、全層をゆっくりと探っていくイメージで釣ってみます。

前方から吹き付けてくる強風の中、シブシブに設定していたテポダン2号が一瞬魚信を捕らえます。
魚であればチヌの前アタリと判断し、「次に入ったら即アワセぢゃ!」と思ってた瞬間にスパッと視界から豪快に
消えるテポダン2号。反射的にアワセを入れると、案の定本命の引き。

ただ、食い渋りのため落としていたハリスは1号。慎重にやり取りをして、ようやくタモに収まった本命は
チヌと呼ぶにはちょっと小振りな30cm。それでもようやく本日の初チヌゲットです。時刻は10時半。
終了の12時まで残り1時間半しかありませんので、リミットである5匹は揃えられないでしょうが、最後まで
諦めずに竿を振り続けます。しかし、その後は残念ながら私の仕掛けにチヌが食いついてくることはありません
でした。

ちなみに中村君の釣果も残念ながら1枚。
その代わり、コブ鯛は入れ食いだったようで、8枚ものコブを退治。
この大会がジャパンカップ黒鯛(チヌ)ではなく、ジャパンカップこぶ鯛(コブ)だったら、彼は間違いなく
予選通過だったのではないかと思います。

シマノのホームページにも載っていますが、結局リミットメイクされた方は上位5名。
優勝は、大知昭さんの息子さんである、大知正人さんでした。
以前、正人さんの所属しておられるチームの方と大会で一緒に釣りをした時にその方は正人さんの事を、
チヌ釣り界のサラブレッドとおっしゃられてましたが、色んなチヌの大会やグレの大会でも常に上位に名を
連ねてらっしゃる正人さん。いやはやさすがです。来春の全国大会では、「親子対決!」として話題になる
でしょう。ちなみに集合写真のクリーンのANの上が中村君で、UPの上が私です。釣果で目立てなかった分、
せめてここでは目立っておかないと、目立つ場所がありません。

日本海では、ノッコミが一段落した模様です。しかし私が釣ったチヌは、ノッコミの兆しも見られませんでした。
場所によっては餌取りすら姿を現さなかった釣り場も多かったようで、あと1ヶ月もすれば爆釣フィーバーで
賑わうであろうここ広島も今時期はまだまだ厳しい状況でした。
もしも、もしも仮に私が他に掛けた2枚のチヌを取り込むことができていれば、10位以内への入賞もできて
いたかもしれませんが、所詮は結果論。これは他のみなさんにも同じことが言えるでしょう。
誰もが経験するであろう、「あの1枚が獲れてれば・・・。」  その1枚を獲るために、ますます修行に励まねば
ですな。


で、ここで終われば、「あ〜、今日も1日楽しかった!」ってことになるんでしょうが、カーナビ無しの私の車、
帰りの高速に乗るまでの道が分からず広島市内に迷い込み、2時間脱出できず。

おまけに車を運転していたら、覆面を被った二人組の男に捕まり1万5千円をカツアゲされる。
直前まで、白いセダンを抜く時は気をつけなきゃって中村君と話してたにも関わらずのこの大失態。

ほとんど寝てない中での集中力低下による運転と、夕方の薄暗い状況の中で、微妙な加減で降りしきる雨が
奴らの正体を完璧にカモフラージュしていました。 完全にしてやられました。 

昔から、あいつらの事は本気で大嫌い。いつか、奴らのアジトにピンポンダッシュでもかましてやろうかと思う
今日この頃です。  なんかこう、もっと他にやることは無いんかね〜?

もしも私の職業が、某総○大臣とか、某幹○長とかだったら許してもらえるんだろーなー。
「ママがねー、早く帰って来いって言ったんだよ〜。」 とか適当なこと言って。  理不尽だね〜。ニッポン。

ってことでまぁ、出費は痛いですが、5月の徳山は頑張りま〜っす♪


本日の私の撒き餌。
オキアミ2角に地アミ半角。
チヌパワーに生サナギに細引きサナギに
制覇チヌに爆寄せ団子2kgにチヌにこれだと麦1,5kg

なぜかやっぱり大会だと、マルキュー製品が
メインになってしまう悲しい私です。
本日上礁した、黒髪島の「平場」
この船付の岩全体が本日の私の釣り座で、
写真を撮ってるこの高い所が宮迫さんの釣り座。

クーラーに座られてるのが宮迫さんです。
色んなことを教えてくださる、とっても良い人でした。
ジャンケン大会での大知昭さん。
私は速攻で負けました。
私の唯一のチヌとメバル。
家まで生かして帰ったら子供が喜ぶと思い
ブクブクのまま持って帰りましたが、
大して喜びませんでした。
なんかゼッケンが今年からシールに変わってました。
経費削減でしょうか。
それと、参加賞のキャップとステッカーとキーホルダー。
今年はグレを含めてあと2回ジャパンカップが控えてるから、
これが3セットになるな。

10セット集めたら、おもちゃの缶詰とか貰えないだろうか・・・