3月28日  真鯛



3月28日(日)、本日は釣友の中村君と、再び遠路遥々真鯛を狙いに行ってきました。
蓋井島をはじめ、響灘日本海方面ではただ今真鯛が絶好調のようで、赤色の鯛と言えばチャリコ位しか
釣った事のない私にとってはまさに好機到来!

ただひとつ心配なのは、昼頃から西の風が結構強く吹くということ。波の高さは終日1,5mと穏やか予報では
あるが、釣り座がとっても低いため、真鯛が釣れる先端部分はちょっとでも時化ると一発でアウト。

でもまぁ、「満潮は10時前やし、風が強くなる頃には潮も引きに入ってるから大丈夫でしょ!ちょっと時化てる
位の方が食いも立つしね。」と、ポジティブシンキングで撒き餌を練り練り。
しかも今日はさすらいの上級釣師である職人中村君が、真鯛狙うには撒き餌の中にイワシの切り身を入れておくと、
食いが全然違いますよと言っていたので、言われた通りスーパーで2パック買ってきて、包丁で1cm幅位に
切って撒き餌と一緒に練り込む。

コツコツと私が一生懸命包丁でイワシを切り刻んでる光景を見た嫁が、
「もったいない。イワシ、煮て食べたら美味しいのに。」
と言っていたが、違うんだよ明智君。このイワシが、明日の大真鯛を呼び込んで来るんだよ。
2パックで396円のイワシが、買ったら1万円以上する高級魚に変わるんでっせ?これは、イワシという名の
夢を、撒き餌に練り込んでるんだよ。夢を。  んー、我ながら格好いい。名言だ。  

で、今日の撒き餌は、オキアミ1角にボイル1角、釣万のグレの舞と、ヒロキューのアドバンスグレ、マルキューの
V9にパン粉2kgといった、撒き餌メーカー各社の枠を超えたオリジナルなゴールドブレンド。
なんか最近、ほんとに撒き餌は何使っても同じなんじゃないかって思えてきた。
マルキュー製品とかめっちゃ高いし・・・。

で、例によって前日土曜日の午後8時過ぎに気合いを入れて中村君と待ち合わせをし、いざ釣り場へ向かって
レッツらゴーゴー!

釣り場到着後、いつものように火をおこし、今日は鍋焼きうどんが売り切れてて買えなかったため、六角屋のラーメンを食す。
いつもの宝焼酎をビールで割って飲み、早々に就寝。
もう春だし、朝はそれほど寒くないかなぁとか思ってたんだけど、やっぱり寒さで目が覚める。
ただ、真冬のように岩の下から底冷えしてくるような感じはなく、火を焚いたら二度寝できた。
冬は下の岩から冷たさが伝わってきて、二度寝どころじゃなかったもんなぁ。

で、起床時間までぐっすり眠り、朝食のカップヌードルにて体を温め、日の出と共に釣り開始。
まずは足下にドカドカ撒き餌を入れ、第一投!

すると、いきなりスコーンと浮子が海面から姿を消しました。
手元には来ないんで真鯛でないことは明らかでしたが、ギリギリキープかどうか迷う位にかわいいメバルちゃん。
もちろんキープです。  中村君には見つからないようにですが。

で、その後中村君にも緩んでいたラインが一瞬にして張り、なおかつ竿先がコツンと入るアタリがあったようですが、
残念ながらこれはスカ。感覚的にはクロっぽいアタリだったようですが、なんとも残念です。

そんでもって、釣り開始から1時間が経過。撒き餌もそろそろ効いてきて、ぼちぼち出るか?大真鯛。と思ってた
瞬間のことでした。
「ドーン」という轟音と共に、後ろから大きな波。慌ててバッカンを手で押さえ事なきを得ましたが、危うくバッカンが
波にさらわれるとこだった上に、後ろに置いていたクーラーボックスも横倒しになってました。

いやー、実は自分でも気付かない振りをしていたんですが、予報よりもかなり早く西の風が強く入り始めたんですわ。
沖では白波も立ってるし、どうかなぁと思っていた矢先の出来事でした。
バッカンとかクーラーなら別に良いんですが、まだまだ満ち上がりの時間帯にこれ以上この先端に居ると、
体ごと波に持っていかれ、危険が危ない気配がプンプンに漂っています。

慌てて荷物一式を高台に移し、釣り座もそちらに変更。満潮を過ぎて下げに入って波が落ち着いたら、
また先端に戻ればいいかなと楽観的に考えていたのですが、今度はこの高台近くにまで波が襲ってきます。
もう、下げに入ったら先端に出ようとか、そういうレベルじゃありません。
遠目に、先ほどまでの釣り座を時々見ますが、あそこに居たら間違いなく3回は波にさらわれているでしょう。
逃げてて良かったと思った瞬間、再びこの高台にも巨大な波が襲来し、またもやバッカンが海へと持っていかれかけました。

で、職人中村氏との協議の結果、これ以上今日の釣りは不可能との結論を下し、釣り始めてから数時間も
経ってないってのに速攻撤収。

そんな訳で今日の私の釣果、ギリギリキープサイズのメバルが1匹です。
中村君に至っては、魚すら触ってない、完全無敵のズボズボズーボーでした。久々に食らったと言ってました。
いやぁ、海は怖いね。一気に豹変するんだもんなぁ。自然は偉大だ。

で、あまりに納得いかずに悔しいんで、帰りにスーパーで、3パックで千円の鰺の刺身を買って帰りました。

それを見た嫁、もちろん私に言ってきました。 

「ほら。魚は絶対買った方が安くつくって。夢という名のイワシを撒き餌に混ぜるのも結構やけど、実際は
鰺という名の現実を買ってきてるじゃん。」って。

んー、そうやって鋭く指摘されると実際、「魚は釣る物じゃなくて買う物なのか?」って、そんな気もしてきました。

めでたしめでたし。


一生懸命イワシをザク切りにし、
対真鯛用の特製撒き餌に仕上げます。
今日は鍋焼きうどんが売り切れだったために、
六角屋のラーメンと、焼酎にビールっす。
避難したはずのこの高台にまで這い上がってくる波。
恐ろしや恐ろしや。
日本海の波は恐ろしや。
はい。3パック買うと1000円の鰺の刺身です。

確かに、買った方が安上がりなことに
気がついた・・・