11月14日  不発



11月14日(金)、ウイークデイの本日、カクちゃんも交え、久々に4人で蓋井島。
平日の今日なら磯も空いているだろうってことで、各々が有休や振休を使って休みを合わせる。
私も、当日の朝になって急に熱が出たことにして仕事を休む。(嘘です。普通に休日です。)

ここ日本では何気に有給を取って遊びに行ったりすると、「皆が仕事をしている中で」と少し後ろめたさ
みたいなものや、上司の冷ややかな視線を感じてしまいがちであるが、やることさえやっていれば
別に問題ないんじゃないかなーと思ってみたりする。

一度皆さんも、勇気を出して、大きな声で言ってみようではありませんか。
「明日釣りに行きたいんで、休みを下さい!」と。 

あなたのその勇気が、働きやすい職場作りの第一歩になるかもしれません。
まぁ所詮私は、そんな勇気など持ち合わせていませんけど。


ってことでさぁ本日は、晴天ベタ凪、絶好のコンディションの中での釣り。 私が心の中で、
「あー、14日は釣りに行きたくねーなー、天気が荒れねーかなー。そしたら会社行って仕事ができるのに・・・。」
と、お天道様にフェイントを掛けたのが功を奏したのではないかと思う。

行きの道中、4人を乗せた車の車内は、異様なテンションに包まれていた。
各々が今日のこの日のために一生懸命色々と頑張ってきた。

秋の蓋井島といえばチヌやクロはもちろんのこと、真鯛や青物なども入れ混じり、
それはもうウハウハのお祭り騒ぎになるようである。

10月14日に4人揃ってここへ来たときには残念ながら不発に終わってしまったが、
その後の10月25日のかくちゃんと私、10月30日の会長と永田のそれぞれの釣りでは、
それなりにクロの姿を拝むことができ、手ごたえを感じることができた。

そして、満を持しての本日の平日釣行である。前の日には一人で15枚ものクロを釣り上げられた方も
いらっしゃるそうで、嫌が応にも期待は高まる。

会長の、「秋も深まった蓋井島、今日は大爆釣でえらいことになるんじゃない?」との言葉に私も胸躍らせるが、
冷静な永田バリ釣り名人の

「朝一にそうやって期待を大きく膨らませた日には、大概良い思いをしたことがない!」との言葉に、
「そういやそうだな・・・」とか、ネガティブになってしまう。  さてさて結果は?


まず最初に降りた磯は、「平瀬」という広い磯。
何でも、蓋井島の口太記録はこの磯から出ているらしい。

4人で降りても余裕で広々と釣りができるほどの広さで、
私や会長の釣り座に至っては、クーラーに座ったままでも釣りのできるほどの、平べったくて快適な場所。
まさに平瀬とはその名の通りで、めっちゃ釣りやすく快適なんだけど、今日に限っては良いのは釣り易さだけのようです。(汗)

朝マヅメの、うっすら明るくなり始めて、浮きが見えるか見えないかという絶妙な明るさのゴールデンタイムも、
餌取りすら釣れずにあっさりスルー。

このマヅメの時間帯に何の生命反応も感じられないってことは・・・


隣にいるおっさんに話しかけてみる。

私「おっさんやー、なんか嫌な予感がするのー・・・」

会長「ほんとじゃー・・・。今日もなんか嫌な予感じゃ・・・。
    なんか前にボーズ喰らった小威勢の事が頭をよぎるのー。」

どうやら中野のおっさんも、同じことを考えていたらしい。


一番向こうで釣りをしているカクちゃんがかろうじて手の平強を2枚釣るも、午前9時過ぎ、見回りに来た
船に手を振って、4人揃って瀬替わり。


私や会長は、基本的に道具は磯の上におっ広げているので釣りをするので、片付けるのが面倒くさいって
理由からあんまり釣り座をウロウロと変わりたくない人間なのであるが、蓋井島くんだりまでやってきて
ここまで釣れないとさすがに・・・

慌てて荷物をまとめて、今度は2人ずつに分かれ瀬代わりした先は、私と会長が「神棚」っていう磯で、
永田とカクちゃんが「立神」と言う名前の磯。どちらも本来ならば北周りの1級磯であるはずなのだが・・・

同じ北周りである朝の「平瀬」であれだけ食いが渋かったら、瀬替わりした後のこの「神棚」や「立神」も当然
食いは渋いようで・・・。

しかも残念なことに、ここにはつい先程までここに釣り人がいた形跡が、撒き餌の後などからくっきり読み取れる。
それ即ち、朝一でここに上がられた方も、あまりの食いの渋さに瀬替りをされたということであり、
要は、まったく魚が釣れない「神棚」をあきらめ瀬替わりされた他の人の後に、「平瀬」で全く釣れなかった
私と会長が入ってきたということになる。

「立神」のカクちゃんに連絡をするも状況はこちらと同じだそうで、この時点で私は本日の釣りをあきらめた。

それでも一瞬だけ訪れた時合いに私と会長、ダブルヒットにて足の裏サイズのクロを釣り上げ、
「さぁこれから!」と意気込むも時合いは1分で終わり、再び海は沈黙へと入った。

昨日はほんとに良く釣れてたみたいなのであるが、私らが行く時には決まってこんな感じ。
「昨日までは」とか、「先週までは」とかが本当に多いような気がするのは被害妄想だろうか。


大変申し訳ない話なのであるが、前に私は「人生に迷いがあるならば蓋井島に来い!」などと
偉そうに大胆発言をしてしまったが、度重なる不甲斐ない釣果に先の発言を取り消させていただき、、

「人生に迷いのある方は蓋井島に来られたらその迷いが払拭できるかもしれないし、払拭できないかも
 しれません。沈黙を保ったままの寂しい海に、下手すると迷いは増大してしまうかもしれません・・・。」
 と訂正させて頂きたいと思う。。

朝の永田の、「朝一に期待を膨らませた日には、大概良い思いをしたことがない!」とのジンクスは、
見事に今日も守られた。


後日談であるが、11日、12日にはキザクラの全層TVの取材がおこなわれたそうですが、釣果はあまり
芳しくなかったご様子で、例年よりも水温の低下が遅れているらしい今の時期、
きっとまだまだ釣果にはムラがあるのだろうと自分に言い聞かせ、懲りずにまた来たいと思います。



蓋井島に登る朝日
そして蓋井島平瀬にて釣りをするおっさんたち。
会長の釣果
私の釣果