11月09日 恐怖体験
11月9日(日)、本日は会長と二人、山陰の地磯探索にでも出かけようかと言っていました。
しかし、前日の8日(土)夕方、仕事帰りにオキアミブロック買って、喜び勇んで家に帰ったら嫁が風邪で
ダウンしていました。そんな中で、さすがに私も明日釣りに行かせてくれとは言い難く、会長にキャンセルの
連絡を入れました。
会長は電話で、「めっちゃ楽しみにしとったのにー」と言っていました。
会長には、「あんたの気持ちはよくわかる。痛いほどに良くわかるんだが、俺の気持ちも察してくれ!」と
伝えました。結局会長は、一人で山陰の地磯へ行くことにしたようです。
撒き餌やオキアミ買って、釣りに行く気満々の中でのドタキャンに自分でも悶々とした気持ちを
抑えられませんが、仕方ないのでオキアミブロックを冷凍庫に入れ次回に使うことにしました。
実は私、家の畳2畳分程の小さな部屋に、専用のフィッシングルームを持っています。
そこには釣具一式と、釣り専用の冷蔵庫も置いてあります。
冷凍庫の中には、パックオキアミや練り餌などのツケ餌の他、オキアミブロックや節約のための
使い残した撒き餌なども入れておけるようになっています。
この専用冷蔵庫の設置にあたり、嫁は大反対でしたが、学生時代の使わない冷蔵庫を、倉庫で
眠らせていてももったいないと、嫁の反対を押し切って無理矢理設置しました。
しかし、家に釣り専用の冷蔵庫が1台あると、今回のように急遽釣りがキャンセルになる等の不測の
事態にも餌を捨てることなくしまっておけます。 早速オキアミブロックも冷凍庫の中へ入れ、
次回の為に凍らせます。
結局、翌日は、私が1日子守をすることになりました。
日曜日の朝、目を覚ますと横で眠ってるはずの息子の姿が見えませんでした。
息子は、私のお気に入りのフィッシングルームで、「キャッキャ」と大笑いしながら、アートレータに
セットしてあるテクニウムを、クルクルと一生懸命まわしていました。普段は手の届かないところに
置いているのですが、昨日はどうも酔っ払っていたせいか手の届くところに置きっぱなしにしていました。
慌てて息子から竿とリールを取り上げ、傷ついていないかを確認。
この度は一応セーフでしたが、気をつけなければいけません。
とりあえず息子のお尻をペンペンした後は、床に伏している嫁に気を使い息子を連れて外出です。
先週の大冒険のスリルが覚めあらぬ私、今日は息子を連れて冒険に出ることにしました。
うちの近所には、自然の中に作られた大規模な公園があります。
そしてその公園の中、その名も「冒険の森」と名づけられた森へと入って行きます。
この度の冒険の目的地は、巨大な滑り台が設置してある広場です。
道中には先週に引き続き、1本のロープに全てを託して乗り越えなければならない命がけの壁や、
「毒蛇注意」なる看板までもが立てられてあり、危険が行く手を阻みます。
そんな危険な森の、道なき道を進んで行く息子。
親の知らない間に、いつの間にかたくましくなっている息子を誇らしく思います。
そして目的地の巨大滑り台で一通り遊んだ後、親にとっての恐怖は帰り道です。
案の定、「足が痛い、動けない。」と嘘ついて泣き出す息子を、仕方ないので渋々おんぶしての帰途。
推定2キロ位の長い道のりが、息子を負ぶった私を待ってます。
「いつの間にかこんなに重くなって・・・」と、子供の成長を肌で感じますが、今は別に感じたくないです。
むしろ自力で歩いて欲しいものです。
へとへとになりながら車に戻り、家へと車を走らせました。
なんとか家にたどり着き一安心。
危険一杯の恐ろしい冒険も、終焉を迎えたかに思えました。
しかし・・・、本日の冒険の、本当の恐怖は帰宅してからでした。
玄関のドアを開けた瞬間、もの凄い腐敗臭が漂ってきました。
ただならぬ臭いの原因究明に、私はまず嫁が寝ているはずの部屋へと行きました。
そこにはなんと・・・、 布団にくるまり、微動だにしない嫁が横たわっていました。
私は一瞬、嫁が腐乱したのかと思いました。
でも良く見るとなんだか息をしているようです。
次に私は、嫁が寝ている部屋の隣、お気に入りのマイフィッシングルームへと歩を進めます。
そこには、一段と強烈な悪臭が漂っていました。 どうやら、腐敗臭の原因はこの部屋にあるようです。
ふと視線を落とした冷蔵庫の下には、何かピンク色の液体がこぼれていました。
薄々嫌な予感を感じながらも、私が恐る恐る冷凍庫の扉を開けると・・・
やはり嫌な予感は的中でした。冷凍庫の中にはビニール袋に包まれて、真っ黒に変色した
オキアミの塊が、溶け出したピンク色の液体に浸かって横たわってました。
恐ろしい光景です。 衝撃の映像です。
その私の受けた衝撃たるや、昔初代ドラクエをやっていて、「さぁて昨日の続きをやるか」と
復活の呪文を入力すれば、なぜか 「復活の呪文が違います。」 と宣告された時と同じか、
もしくはそれ以上。
丁度30代から40代の方で、リアルタイムで初代ドラクエをプレイしたことのある方なら
誰もが一度は経験したことがあるはずの、「復活の呪文が違います!」 宣告。
「やべー、昨日プレイした半日分が全てパーだよ・・」と、慌てて呪文をメモった紙を見直してみるも、
入力した画面とメモ紙に、一言一句違いはない。
ここで初めて冒険者は、復活の呪文を間違ってメモっていたことに気付くわけであるが、
この時に味わう絶望感と言ったらもう・・・
この宣告に、頭の中が真っ白になった方がどれ位いらっしゃることでしょう・・・
ちなみに余談ではあるが、初代ドラクエを未だに持っている方がいらっしゃるならば、私が未だに
丸暗記している 「どびみりて にけよりしきこ すりちかげ てごか」 の復活の呪文を試しに
入力してみて欲しい。
初代ドラクエの最高レベルであるレベル30まで経験を積んだ、伝説の勇者 「たこくん」 が、
画面に登場するはずだ。
確か小3の頃の話だと思うから、かれこれ25年前、四半世紀の時を超えて現れる、ロトの血を引く伝説の
勇者 「たこくん」。
かつてはロトの剣と鎧を身にまとって竜王を倒し世界を救った勇者も、今では度重なる不摂生で
成人病を患い、7種類もの大量の薬を朝昼晩と飲み分ける、ただの不健康なおっさんへと
成り下がってしまった。 しかしそれもまぁ、時代の流れだなぁとがんばっていきたい。
さて、話は逸れてしまいましたが、確認すると我がフィッシングルームの冷蔵庫、冷却のための
「強・中・弱・切」のスイッチが、何故か「切」になっていました。
スイッチが切れて冷却効果のなくなってしまった冷蔵庫、凍らせてあるオキアミの塊が溶けて
腐ってしまうのは当たり前なわけであるが、 しかし何故、冷蔵庫のスイッチが切れてしまったのか・・・。
謎はすぐに解けました。
まず始めに、私はスイッチを切っていません。 ましてや病に臥している嫁がわざわざ冷蔵庫の
スイッチなど、切ろうはずもありません。 となると答えは・・・
朝、何気に私のフィッシングルームに入り、テクニウムをクルクルやっていた最近親への反抗を
覚えつつある男、今年で4歳になる息子以外に、犯人は思い浮かびません。
きっと息子がこの部屋で遊んでいた時、それとなく冷蔵庫を開け、スイッチを切ってしまったのでしょう。
多分悪気はなかったはずです。 悪気は無かったはずなんですが、とんだ大惨事になってしまいました。。
犯人が、息子であることはわかりました。
とりあえず原因は究明したのですが、まずは一刻も早くこの目の前に広がるこの悲惨な光景と腐敗臭を
なんとかしなければなりません。
強烈な悪臭の中で平気で寝ている嫁も恐怖ですが、目を覚まし、この驚愕の事実を知った後の嫁は
もっと恐怖です。
私は、慌てて雑巾で冷蔵庫とその周辺を掃除しました。
しかし・・・、 床や部屋中に染み付いた臭いは、すぐに消えるものではありません。
そして・・・、 遂に嫁が目を覚ましました・・・。
さぁ・・・、 長い長い、恐ろしい夜が今、 始まろうとしています。
ちなみに余談ではあるが、本日山陰方面の地磯探索に出かけた会長は、吹き付けてくる強風に
釣り場所を車で3度も移動しながら釣りをしたようである。
うろうろとした挙句にたどり着いた地磯は、車から数メートルのお手軽な釣り場。
しかも46cmのチヌを1ヒロ半の棚で釣り上げた会長が暫く余韻に浸っていると、なんか近所の
おじいさんが散歩がてらに話しかけられてきたそうで、
「何を釣りよるんか〜?」と聞いてくるおじいさんに対して、「クロと釣ってます」と会長が応えると、
「兄ちゃん、この辺にクロはおらんよ〜!」と笑顔で返答されたらしい。
しかも、会長が46cmのチヌを釣ったことを報告すると、
「えっ?こんな所にもチヌがおるんか? わしはここでチヌを釣る人間を初めて見たぞ、
兄ちゃん凄いのー!」 と、褒められたそうです。
会長の怪進撃も、まだまだ止まりません。
近所の公園の、ぼうけんの森です。 一体、どんな危険な冒険が待ち構えて いるのでしょうか。 |
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今日も1本のロープに身を委ね、 道無き道を行きます。 |
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「きけん、立入禁止」のテープが張られてあります。 大変です! めっちゃ危険です! |
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危険です。 ここには恐ろしい毒蛇も潜んでいます。 |
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腐って、黒く変色したオキアミです。 戦慄の恐怖体験です。 でも、一番怖かったのは、 目を覚ました後の嫁でしたが。 |
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会長の今日の釣り座だそうです。 |
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会長の釣り上げた、46cmのチヌだそうです。 |