9月10日 衝撃的な瞬間!
9月8日の金曜日、土曜日なら天気がなんとか持ちそうなので、
嫁に釣りの許可を伺ったところ、見事にバッサリと斬り捨てられた。
当初釣りに行く予定だった日曜は降水確率80%だし、
今週の釣りはあきらめていた。
永田名人も日曜の釣りは無理と判断し、土曜のうちに行ってしまった。
私もその判断に乗り、一緒の釣行を予定していたのだが、
嫁にバッサリと斬られ、今に至る。
ところが・・・
9月9日土曜日正午。
小倉に買い物に行っていると、会長より連絡が入る。
会長「天気予報見た?
明日は雨のち曇りで、降水確率が80%から50%にさがってるよ。
午後からは雨はあがるってさ。
俺が予報したとおり、雨は降らんじゃろ?」
私「80%から50%? それなら降らないかもっ!」
最近私も、気象庁の手の内が見えてきた。
降水確率が80%から50%にまで一気に下がり、午後から雨があがるとの
予報のときは、大概午前中も雨は降らない。
私「偶然でもすごいっすね!」
会長「偶然じゃないっちゃ。 俺のお天気占いは当たるんじゃけー!」
私「80%の降水確率を、絶対降らないと断言したあなたの占いには、
なにかこう、神がかり的な、霊的なものを感じますね。
霊か何かを降臨させて占うんですか?
例えば・・・
45cmのチヌ
の霊とか・・・ 」
いやはや、
そんなこんなで日曜は急遽釣りに行けることになった。
会長は、何やらいい感じになっている女の子に、チヌをプレゼントすると
やる気満々だ!
チヌをプレゼントって・・・ どうかと思いますが・・・
いや、むしろ逆効果なのではっ?
まぁ、見てる分には楽しいので、そっとしておいてあげようと思う。
そして当日、日曜日早朝、漁港にて会長と落ち合う。
開口一番、彼が口にした言葉
会長「くせ〜! 何そのバッカン。 くせ〜! やべ〜!」
私「はい。おかげさまで程良く熟成されております。
おまけに、密封しているにも関わらず、ほのかなかほりが漏れてます。」
中野会長「なんか、生ゴミの臭いがするやん。 あっちいけ!」
確かに一昨日までは肥溜めの臭いだったのだが、昨日オキアミブロックを
追加することで、においは生ゴミ臭に変わった。
わかってる。このバッカンが臭いのは、自分でちゃんとわかってる。
自分でも恥を忍んで持ってきてる。
臭くてごめんね。
でもあんまりしつこく、くせーくせー言ってると・・・
「投げるよ!」
でもって一番船で出港。
こんな怪しい天気だってのに、船は満員御礼。
同船した皆さんにもごめんなさい。
漏れてたでしょ?
バッカンから・・・・
さてと、いざ一文字へとあがってきたが、午後からは風が出そうな予報。
今のところ大丈夫なので、とっとと釣って帰りますかと思っていると、
早くも会長が竿を曲げてる。
かなりでかそうな雰囲気であったが、案の定巨大なボラ!
相変わらずボラ釣るのはうまいっすね♪
しかしその後はさっぱり駄目で、まったくもって当たりがない。
午前8時、風も出始め、釣り辛くなってくる。
撒き餌の生ゴミ臭が風に乗り、会長の元へと届いたのであろうか。
同じく、当たりが無くて暇そうな会長が、鼻をつまみながら歩み寄ってくる。
「タコの釣り座は臭いのー!」
「うるさい!」と
会長に撒き餌投げつけ追い払うものの、ここまで当たりがないと、
この生ゴミ臭を放つ撒き餌が、逆の意味で効いていて、チヌが寄ってこないの
では? と考えたりもする。
午前8時、
半ばあきらめ気味で会長の浮きに向かって、撒き餌を全力投球して遊んでいる
と、私の浮きが海中へと沈んだ。
とりあえず本日初の、30cmのチヌ吉君!
その後、同型をもう1枚ゲットした後、風が相当やばい状況になり泣く泣く撤収。
まぁ、とりあえずチヌの姿も見れたし、良しとしますか。ねぇ。会長!
おっとと、すんません。会長は見れてなかったっすね。
僕ので良ければ見ますか? と、何気なく会長に目をやると・・・
なんか、雨に濡れ、プルプルと震えている子犬のような目で
物欲しそうに私を見る会長がいる。
どうしたのかとたずねると、今日は彼女が会長のチヌを楽しみにしていて、
このままでは、帰れない。
はてさて、どうしたものかと頭を抱えているということであった。
「会長、そんなことなら早く私に言ってよ!。
今日は状況が渋い中、とりあえずまぁ、2匹釣れたんで、
良かったら1匹持って帰ってよ!
このチヌが、幸運を運んできてくれるといいっすね♪」と快くプレゼントする。
涙を流しながら、「ありがとうありがとう」と感謝の言葉を述べる会長。
「なんもなんもこれくらい。私と会長の仲じゃないっすか。」
いやぁ、いい話。ここで終わればいい話なんだが、実はまだまだ終わらない。
その後、、多少のことでは驚かない私が、久しぶりに凍りつくような、
衝撃的な事件は、迎えの船を降り、岸に着いてから起こった・・・
船長「どうだった? 釣れた?」
私「渋いながらも、なんとか2枚ほど。」
会長「はい。1枚ずつ。」
私は一瞬、会長が何を言ったのか理解出来なかった・・・
なんと、ボーズだったのが恥ずかしかったのか、人のチヌを自分の手柄とし、
自分で釣ったと胸を張って言い放ったのだ。
この男、彼女だけでなく、船長や他のお客さん達にまで・・・・
見栄張りやがった・・・
なんとポリシーのない男か。
なんとプライドのない男か。
唖然として立ちすくむ私を尻目に、とっとと早足で自分の車に戻る会長。
奴は・・・・ そんな男だ・・・・
バッカンの中、右側の部分が
危険な部位だ。
ボラをゲットし、
ご満悦な会長!
中電の煙突の煙が
真横に流れるくらい、
風が強くなった。
他も全然あがらない
厳しい状況の中、なんとか2枚!