8月27日  試してみたいこと

以前より、仕事関係で知り合いのAさんから、釣りに行こうと誘われていた。。

ってことで、朝4時40分、2人で船を待っていると、どこかで見かけた事のある、
ガソリンをばら撒いて走る、燃費の悪いハイオク専用車が漁港にやってきた。

会長だった。


会長「こんなところで何しよるん?」

私「何してるも何も、こんな朝っぱらから、人もまばらなこの漁港で、
  重たいバッカンにクーラーかついで、ヤングレディーでもナンパしてるかのように
  見えますか? 釣りっすよ。釣り。」

会長「ほほう、偶然だのう。私も釣りだ。」

まぁ、偶然といえば偶然だが、休日も特にやることのない行動パターンが同じな
2人のこと、必然といえば必然だ。

私「今日は私、仕事関係の人と来てますので、会長のお相手はできませんので
  そこんとこ、夜露死苦!」

会長「そうか、それは寂しいのぉ。」


さて、会長も振り切ったところで、今日の私には、試してみたいことがあった。
集魚剤の中に、普通に混ぜるオキアミブロック。
これを混ぜなければ、釣果はどう変わるのか。

普通に、「入れないよりは、入れた方が食いが良くなるんじゃない?」って
言われそうだが、果たしてそうなのか?


というのも、防府の某波止では、みんなダゴチンの中にオキアミブロックを入れて
いない。にもかかわらず、爆釣しているのを幾度となく見たことがあるのだ。
羨望のまなざしで。


だから、ここ一文字でもそれが通用するのかを試してみたい。

丁度今日は本気で釣らないプラクティスみたいなもんだから、試してみようと
いうわけだ。


ってことで私とAさん、1番船でモンジに上陸。

が、しかし、ここで緊急トラブル発生! 


なんと、モンジに上陸する際のハシゴの牡蠣柄で手をざっくりと負傷して
しまったのだ。

エマージェンシー! エマージェンシー!

「衛生兵!」

真っ暗で何も見えない状態で、思いっきりハシゴを握り体重をかけてしまったため、
ばっくりと指ニ本が口を空け、血がしたたり落ちている。

ふぅむ、困った。
これでは団子が握れず、副会釣法が使えない。

まぁ、今日はいいか。


結局、同行したAさんが、5枚、ぼちぼち遊んだ私が、3枚という結果であった。







試してみたかったことの結果であるが、
それは、オキアミブロックは入れなくても釣れるには釣れるが、
入れた方が良く釣れるという、考えたらわかりそうな事がことがわかった。

まぁ、何事も試してみないとね。


ところで今日は、年の頃、20代半ばといったあたりの3人組が、私に話しかけてきた。
私が2枚目、3枚目を立て続けに釣り上げたのを見てのことだ。


3人組「釣り、上手ですね! なんでそんなに釣れるんですか?」

私「んっ? 私、上手い?  わかる?  もっと言って! 」

 「なぜそんなに釣れるかですか?  それはね、アームがナイスだからですよ!」

とは、さすがに言えなかったが、ついに私も話しかけられる域まで達して
しまったのか?
1年ほど前の我々の姿が、その3人に重なる。

私「いいかい、兄さんたち。   まずはね、チヌを感じるんだ。
  そうしたらね、おのずとチヌの声が聞こえてくる。
  海の中が、手に取るように見えてくるんだ。

  海の中が見えるようになるとな、    
  チヌがね、針のついたこの餌を食おうかやめようか迷っている所まで見える。

  活性の高いときなんかは、それでも食って来るんだが、
  活性の低いときなんかは、プイッとそっぽを向いちまう。

  そんな時は、そっから誘いを入れてやる。その誘いがね、釣果を分けるんだ。
  まぁ、これは、口で言ってもわかるもんじゃない。釣行を重ね、自分で見につける
  んだ。」


とまぁ、これは心の声であるが、いつか言ってみたい。
そんなレベルにはまだまだ遠く及ばない。

実際は、
 
私「私も初心者なんで、あんまり参考にはならないかもしれませんが、
  まずは棚取り重りを使って、底をきっちり取ることです。
  潮の干満に合わせ、きちっと棚を取る。」
  で、今のように、流れが速い時は、底が取れてないことがほとんどなので、
  そんなときは、ガン玉をハリスに打って、きちんと底を取れるように心がけてみて
  ください。私はそれだけで、大分釣れるようになりましたよ!」


まったくもって1年前に私が波止の名人から受けたアドバイスを受け売り。
1年前よりは、少しはうまくなってるかなぁと思ってみたりする。

でもまぁ、こうやってチヌ師が増えていくことはいいことだと思う。



そして撤収間際、とりあえず会長はどんな塩梅かと、こっそり様子を見に行ってみる。
どうやら4枚釣ったようだ。

そして自分の自己紹介用の写真を、かっこいいものに変えてくれと言って来た。
おもむろに水汲みバケツに針を引っ掛け、海に投げる会長。

さぁ、ヤラセ撮影会の始まりだ。
どうでもいいけど撮影会って、会長は自己満足が満たされて良いかも知れないけど、
「何やってるの?」ってゆー、周囲の視線が痛いから嫌なんだよなぁ・・・




 


まずは水汲みバケツを引き上げて
針をつけてっと。
イテテテ!
自分に針が刺さっちまったい!
針をつけたら海に投げてと。
どう? 俺。
いけてるかい?

イエーイ
何?
わざとらしいって?
じゃぁ、こんな感じはどうだい?
この足がかっこいいだろ?
ひざと足首の曲げ具合がいい感じだよな。

よし、メンバー紹介は、この写真を使ってくれよ!