12月30日 しっぽりと・・・
いやぁ、いろいろあった今年もついにあと2日か。
今年一年、かなり釣りの腕前も上達したのではないかとか考えながら、
大晦日を前にとりあえず一人、ため息交じりでしっぽりとキムチ鍋を囲む私。
なんでまた年末のこの時期に、あえて一人で寂しく鍋をつまんでいるかというと、
まぁ要は、嫁が昨日の大喧嘩の後に、実家に帰ってしまったからだ。
これまたどうして大喧嘩が勃発してしまったかというと、中小零細の我が職場にも、
とりあえず少ないながらボーナスが出た。
んなもんで、少しくらい私の労をねぎらって、特別にお小遣い位くれても
良いんじゃないかと提案したのが運の尽き。
嫁「何に使うん?」
私「某釣具屋の福袋3万円分。」
嫁「はぁ?」
みたいな感じで勃発した。
とりあえず、徐々に妥協点は低くなり、せめて正月に行くスノボのガソリン代5000円で
良いから!ってな提言もことごとく却下されるどころか、ご近所さんもびっくりの
大きな声で、私への罵声が始まった。
とりあえず息子を抱え、防空壕(押入れ)へと緊急避難。
おびえる息子をしっかりと強く抱きしめ、語りかける。
「息子よ。明けない夜はない。止まない雨はないんだ。
今はじっと我慢の時。人間、辛抱が大事だ。」
ようやく言葉による激しい爆撃が終わり、我々は防空壕を出る。
私も頭には来たが、とりあえず折れて誤っておくかと、今流行の
陽気な誤まラッパー、「ですよぉ〜」風に、
「あ〜い、とぅいまて〜ん」
と動作付でやってしまったもんだから、火に油どころか、
ガソリンを注ぐような形となり、嫁の感情の更なる爆発炎上を引き起こして
しまった・・・
そそくさと、再び防空壕に戻る私。
しかも今度は、私の不注意から息子が捕獲され、捕虜となってしまった・・・
再度空襲が収まり出ていった時には、周囲には人っ子一人いなかった・・・
という次第だ。
金額の問題じゃなく気持ちの問題であり、ほんの一万でも2万でもくれれば、
お互い円満に正月を迎えられるものを・・・
どうしようかとしばし悩むが、高ぶった気持ちを抑えきれず、
「それなら自力で増やしてやるわい!」と、意気込んでパチ屋に殴り込みをかけるが、
返り討ちにあい、3万円負ける・・・
福袋はおろか、来月のお小遣い日までどうやって生活するかという、
新しい命題まで抱えることとなってしまった。
まぁ、私の人生そんなもんだ。
「人生とは、思い通りにならないからこそ面白い。」 はずだ・・・と、
自分に無理やり言い聞かせ、涙をこらえ家路を急ぐ。
年の瀬の街を、せわしなく車が行き交っていた。