第 2 章 登場上の人物と史実
第 2 節 何故 近衛銃士隊 の 副隊長に 任命されたか |
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第1節の「あらすじ」でダルタニアンは近衛銃士隊の副隊長に任命されるのであるが、小説ではミレディー(Milady)(ミレディー・ド・ウインター伯爵夫人・アンヌ・ド・ブリュィ・英国人)に告発されている。
「フランス王国の敵と内通した罪、国家の機密を漏らした罪、フランス軍参謀本部の計画を挫折せしめた罪」である。
しかし、ミレディー(Milady)を処刑した理由を述べた上で
「この書類の携帯者は、余の命令により、国家のために行動する物なり。
1627年12月3日 リシリュー」
と言う「赦免状」を示して言い逃れをした後
突然に、リシュリュー枢機卿より任命書を貰うことになる。
昔からこの辺のところが良く解らないのである。
陰のスパイである人物・ミレディーに「赦免状」を与えてしまったリシュリュー枢機卿自身の失策と、又ミレディーの功績に対して代わりの代役を仕立てる必要があったのかもしれないと思うのみである。
尚、このミレディー(Milady)は架空の人物であるが、小説上では英国人の絶世の金髪美女という事になっている。その上、元ラ・フェール伯爵夫人(アトスの夫人)である。 又、色事の天才で必要に応じて沢山の情夫を作り、結婚もし自分のために利用した。
従って、ウィンター夫人、シェフィールド男爵夫人、クラリック夫人、シャルロット・バックソン、ラ・フェール伯爵夫人という変名を使い分けている。
さて、事の次第の実際は、どうであったのであろうか
事実は小説より稀なり・である。 |
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