障子岩東側の谷群

 障子岩周辺は土岩谷、黒原谷など登りに面白さを持つ谷が多い、その中で土岩谷の支流の角内谷は面白くて楽しい。黒原谷はすばらしいが終了が興ざめとなるのが残念である。この記録は古くなりましたのであしからずご了承ください。

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■角内谷

(かどうち谷)中級 詳細は→角内谷の図

 

 土岩谷の右側の支流である角内谷を紹介する。角内谷は面白い谷である。たとえば忍者になったつもりで色々な登り方を試してみると様々な楽しみが広がる。滝では右と左では登り方を変えないと登れない。秋霧谷が祖母・傾山系で最も美しい谷と形容できるなら、この谷はたくさんの見所や登り所をそなえた面白く楽しいと言える。

 土岩川本流の分岐の角内谷入口より。登りやすい斜滝、小滝、幅広滝と登るにつれて足が慣れてくるだろう。それらの滝群の後はゴーロとなるが急に傾斜が増して直瀑が17、25、16mと三段つづく。この滝群は左を小さく巻くが登れそうな感じがする。するとこの谷の佳境部となるカドウチの滝が姿を現す。この滝は7、8、15、13mからなる四段構成の多段滝で、三段目まではシャワーでも登攀でも可。最後の13mは壺型になって高巻となるが、強引に登攀する。傾斜がやや緩くなるとゴーロの後すぐに右から巨岩がのしかかったチムニー状20mの滝が異様な形をしている。

この滝は、高巻できそうだが大きさ30m厚さ5mの巨岩には50cm程の石が挟まって人が通り抜けられそうなスペースがある。そこでほふく前進で進み、幅30cmのところは真っ暗な中、ケイビングしているようで圧迫感十分である。ここから様々な形した2mから4mの滝がつづく。観音開き扉を持つ倒木滝18mは登れないので左のルンゼを登ろうとしたがもろくなって危険と判断。右を登るが、一か所ハングしているのでここは奥の手「輪投げ」を使用。ここから4m、10mと水につかりながらの溯行となる。16mは岩角の多い順層の滝で、青空から降ってくるしぶきに濡れながら登ると大人の遊び場と化す。そして廊下状のナメや傾斜の緩い斜滝小滝が次々と現れて、飽きることはない。

それら乗り越すと祖母・傾山系ではめずらしい顕著なゴルジュ50cm×6m×10mが現れる。ゴルジュ通過は初めての体験。中に入ると、ゾクッと来るものがあり、CSの下は気が気でない。さらに狭くなってチムニー的に登ると流れが右へ鋭角的に変る。深いトユ滝10mを溯ると4mの滝が2本続いた後、傾斜が緩くなって渓谷は終了する。ガレ谷をしばらく登りつづけると段状のナメがおまけについている。一息つくとやがて水量を減じ、スズ竹を藪分けると縦走路に達する。下山は右の尾根筋を下降するか、前障子岩の登山道を下山。



■黒原谷

(くろばる谷)中級 詳細は→黒原谷の図

土岩谷の東隣の谷は黒原谷とよばれる。この谷には美しい簾滝が存在する。そして、ここにも知られざる大竜が存在する。

県道の広河原橋から入渓するとすぐ花崗岩の滝が登場するが、それも束の間、そこから長いゴーロがつづく。歩きにくくうんざりすることl時間、ようやく三連爆20mが現れて変化するようになる。滝登りができないので適当に巻くとすぐに逆くの字滝8m、4m、1mと過ぎるとCS3mとともに右より直爆6mが見える。CS滝を登り、ガレを歩くと、大滝が現れる。これぞ噂の滝なのか高さは45mはあろうか水量が豊かなので明るくスカッとしてくる。いつまでも滝の見物している時間はないのでこの滝を巻かなければならない。

本流の方は黒原大滝45mまでは適当な作業道があったのでそれを利用したら30分ほど短縮できる。まず前回登った右俣を4本目の滝、標高670mぐらいから左へ岩のバンドを適当に伝いながら進むとあっけなく大滝の滝頭に出た。滝の上からはさすがに高さがある。前面の岩場は所々色づいて紅葉の季節がせまっていること感じさせる。この滝の裏には6mの滝と右俣同様滝が連続する。まず10×15mのトユの後、12×15mの斜滝は初心者むけで見事である。段状の後、傾斜が幾分ゆるくなるが狭い廊下のすぐに黒原大滝を小型にした12mの滝が現れる。この後曲白いものが続々登場する。狭い廊下には小滝がかかると、谷は鋭くカーブして、ナメ、ルンゼ状、4mと変化する。谷は明るくなり、崩壊地が見えると一段落するが、右の支流とおぼしき水流を取ると再び変化。2mの釜を持つ滝の後、側壁を持つトユ滝と次々と滝が登場する。

フィナーレは斜滝、トユ、すだれ滝と、見てもよく登ってもよく、祖母・傾山系のを20年登ってさたがすだれ滝に至るつなりは祖母・傾山系でも最も美しい滝群のひとつであると感じた。まさにしめくくりにふさわしい見事さを持っている。下山は左尾根を登って1088mのピークより元に戻る。林道を伝って上畑にも戻ることもできるが推薦しない。

●黒原谷右俣

CS3mから、支流の右俣を登ってみる。こちらの方は3mから9mの滝が7本連続する。こういうところは「紅殻谷」によく似ている。ぐんぐん高度を上げて、滝頭から自然林が広がる風景は深山の趣たっぷりであるっ急傾斜がいくぶん緩和すると25mの段状の斜滝が現れる。この斜滝はシャワークライムとなる。トユ状の後、傾斜がさらに緩くなって15m、20mの二段の斜構となって渓谷は終了する。この上は植林地なので下山は二段斜滝を登らず、そのまま谷を離れて958mのピークをめざして登り、鞍部から東の谷へと下山する。

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