【新社会大阪83号2009年3月掲載分より】


2009年茨木市議選を振り返って

茨木市議会議員 山下慶喜


おかげさまで9期連続当選


毎度おなじみのランナースタイル1月25日投票の茨木市議選では大きなご支援をいただきありがとうございました。おかげさまで2064票を獲得し、30位で当選を果たすことができました。

今回の茨木市議会選挙は秋の総選挙が確実視される中での選挙戦でした。麻生内閣はあまりの不人気ぶりに解散のタイミングを失い、漂流しています。それでも任期満了となる秋までに総選挙がある以上、自公民から共産党に至るまで総選挙とセットにして、その前哨戦としての色あいの濃い市議選になりました。

選挙結果は自民、公明が全員当選、民主が1名、共産が2名の公認候補を落とす結果となりました。しかし各党とも得票数を見る限り善戦したともいえます。

2月の臨時議会で会派は自由民主党・市民会議6人、公明党7人、民主みらい6人、刷新市民フォーラム5人、日本共産党4人、変えていく力3人となり、わたしは独自独歩の立場を貫くことになりました。



学校給食や保育所の民営化見直しを訴えて

事務所が広くゆったりできましたわたしは初当選以来、調査・質問・報告を議員の活動スタイルにしてきました。誰よりも活発な議会発言(一般質問、議案質問、討論の回数は最高)、市民への報告も「お元気ですか」は261号を数え、充実したホームページ、毎日更新のブログはどの候補者よりもアクセス数で上回っています。

この4年間は保育所の民営化(毎年2ケ所、4年間で8保育所)、学校給食の民営化(調理を直営から民間に業務委託)が議会の焦点となりました。前回選挙で共同して闘った桂、小林両議員が議会会派の「元気市民」から離れ、民営化反対から賛成に転じる中で、共産党を除けばただ一人の民営化反対議員です。

調理員や学校給食民営化に反対の市民と「安心・安全・おいしい学校給食を求めて」の請願署名を広げ、保育所民営化では保護者からの請願を引き受ける唯一の議員になるなど、民営化反対の先頭に立って議会内外での活動を繰り広げ、行政との緊張感を保ってきました。

また教育委員長に対し議会への出席を求めず、議会事務局が本会議での録音を行わなくなり議会機能が低下するなかで、硬直した議会の活性化を訴えるなど、4年間の議会報告をしながらの選挙となりました。


玉島、阪急東に重点、事務所も大池2丁目に

最終日の「桃太郎」では寒い中でも元気いっぱい今回は選挙事務所を従来の阪急茨木市駅周辺から地元の玉島地区に近い大池2丁目に置き、地元中心の活動になりました。事務所開きや出発式に地元から多くの人が参加、ボランティア、来訪者もここ数回の選挙では最も多く元気をいただきました。

また出発式には大阪ミントJC、ランナーズ9の会のメンバーなど、ユース100競技会、反核リレーに協力いただいているランナーが多数参加され心丈夫に思ったものです。

選挙に向けて「お元気ですか」の回数、配布枚数はトップクラスでしたが、ビラの有効性については今後の検討課題です。ポスターの写真はランナー、鹿児島県人を強調し、平和憲法の条文や、国労闘争、障がい者運動、反核平和の火リレー、平和マラソンなど取り組んできた諸活動を紹介する写真を周りに配しました。

今回は加えて国政から茨木市への要望など日ごろの思い、訴えたいことを書いてもらい、それにわたしがコメントするメッセージシール作戦にも取り組みました。
夕食後のひと休み
当初は前回の選挙が下位に低迷したことから、強い危機感がありました。しかし途中から「きちんと活動してきたから大丈夫」の楽観論が頭にもたげ、選挙への緊張感が薄れてしまいました。4年間の議会活動と選挙が連動しないことは百も承知のはずが、前回と同じ過ちをもたらす結果となりました。

一方、大政党の候補者は政党自身や支援団体の集票力を発揮、また校区に一人だけの地域密着型候補もその強みを生かしました。

とは言え、9期連続当選できたことはやはり選挙事務所に結集した仲間や、支持者のみなさんの支援活動によるもので本当にありがたいことです。

自公政権が格差と貧困を拡大させる中で、茨木市の財政悪化をもたらした国、府への異議申し立てではなく、自己責任の世界に埋没すれば、市民を護る防波堤の役割は果たすことができません。わたしは与えられた議席を生かし憲法9条はもちろんのこと、25条の福祉・生存権をいかに茨木市の中で生かしていけるか、自らの課題として取り組みたいと思います。