【新社会大阪76号2008年1月掲載分より】


『共産党宣言』発刊160年の年を迎えて

吹田市在住  正田 彰


『共産党宣言』を読もう、学ぼう

マルクス・エンゲルスによる『共産党宣言』(以下『宣言』)。私はこの小冊子を何回学んだろうか、何回、仲間たちと学習したことだろうか、数え切れない。しかし学びきったとはいえない。読むたび、学ぶたびに旧きを学び、新しきを知る。励ましを受け、決意を新たにさせてもらう。多くの仲間も同じだろう。

『宣言』は1848年2月、「共産主義者同盟」の綱領として宣言され、公刊されたものである。したがって、今年はその160周年に当たる。この「共産主義者同盟」の結成に至る当時の情勢を知るだけでも、現在の私たちが置かれている地位と任務・役割を自覚することができる。

この160年間、社会主義革命闘争は様々な経験をしてきている。私たち自身の短い闘いの中でもそれは同じだ。が、「現在」という点に限って言うならば、これら闘いは社会の遠い背後に押しやられ、「社会主義」そのものも社会にとって無縁かのような、あるいは「古臭い過去の思想」扱いにされている。それが私たち自身にも影響をもたらしていることも否定できない(こうしたことの必然性も、エンゲルスは「1882年ドイツ語版への序言」で言っている(P16、註:この頁数は岩波文庫版による。以下同じ)。

が、『宣言』を改めて熟読しよう。この小さな冊子『宣言』に述べられている一つ一つの言葉、短い小節を吟味し、丁寧に学び(とくに歴史を学ぼう)、噛み締めれば、間違いなく、どんな情勢下であろうと、私たちの知と力の源泉になる。だから現在がわかる。だから、自分たちの任務、課題を再認識できる。

古い?“クソ喰らえ”である。誤解を恐れずに言えば非常にオモロイ

が、ここでは、紙数の制約もあるので私自身が『宣言』に支えられ続けているいくつかの訓えを披露させて頂きながら、現在を垣間見ていくことにする(学習には労大新書『学習「共産党宣言」』『唯物史観』を是非参照)。

ものの見方・考え方=唯物弁証法をしっかり学ぶ

エンゲルスは言う「『共産党宣言』をつらぬいている根本思想は次のことである。おのおのの歴史的時期の経済的生産およびそれから必然的に生まれる社会組織は、その時期の政治的ならびに知的歴史にとって基礎をなす」(1882年ドイツ語版への序言 P10)と。私たちは、史的唯物論の学習を求められる。それぞれの時代に働く者の階級闘争の歴史―支配階級と被支配階級の姿―を(エンゲルス『イギリスにおける労働者階級の状態』必読)。そしてそれによる弁証法的発展の過程を。そこから出てくる結論が「現在ブルジョア階級に対立しているすべての階級のうちで、プロレタリア階級のみがほんとうに革命的な階級」(P53傍線正田)である。いま、私たちはこの自覚とその確信を問われているようにも思う。また、この自覚・確信の存在こそが硬軟を駆使したたたかい、執拗に団結づくりを労働者にさせるバックパワーだとも思っている。

同時に、これをベースにして「現在」を見れば、言葉として「新自由主義」と言おうが、「新保守主義」と言おうが、そこに含まれている労働者への支配者の姿勢がわかる。だから、私たちの任務も明確になる。

労働者は「敵」―いや、自由も「敵」、「国家」も剽窃

「ブルジョア階級は、すべての生産用具の急速な改良によって、……かれらの商品の安い価格は重砲隊であり、……未開人のどんなに頑固な異国人嫌いも降伏をよぎなくされる。……すなわちブルジョア階級になることを強制する。……自分自身の姿に型どって世界を創造するのでる」(P45)。グローバル化。こんにちではカネも重砲となって「どんなに頑固な異国人嫌いも降伏」させ、その国の「規制」を破壊し、働く者を搾り上げる。いや、しばしば、それら諸国を事実上丸々強奪することによって、利益を拡大強化する。新自由主義!「ほんとうに革命的な階級」である労働者は黙っておれるか、それでいいのか

「ブルジョア階級が封建制を打ち倒すのに用いた武器は、いまやブルジョア階級自身に向けられる/しかし、ブルジョア階級はみずからに死をもたらす武器をきたえたばかりではない。かれらはまた、この武器を使う人々をも作り出した―近代的労働者、プロレタリアを」(P48)。決してこれは労働者にとっての楽観論ではない。“だから、どんな時代でも資本にとって労働者は敵なんだよ”と言うのである。ズバリ

偽装請負を大掛かりに行い、それが社会問題になれば、「(偽装請負が)違法にならないように法を変えろ」と国家に命令する経団連会長の御手洗キャノン会長。「過労死は自己責任」と言ってはばからない人材派遣会社ザ・アール社長・奥谷禮子(「経営者は、過労死するまで働けなんて言いませんからね。過労死を含めて、これは自己責任」。『週刊東洋経済』07年1月13日号)らが厚労省労働政策審議会を務めている現実。まさに「近代国家は、単に、全ブルジョア階級の共通の事務をつかさどる委員会にすぎない」(P41)。「国家」の剽窃。

これらはなにを訓えるか、「特にコンミューンは、『労働者階級は、既成の国家機関をそのまま奪いとって、それを自分自身の目的のために動かすことはできない』という証明を提供した」(1872年ドイツ語版への序文P8)。革命。組織された労働者の力が必須なのだ。労働者の知的政治的能力(労働者党の発展)は労働組合の力の発展によって強力になることは間違いない(マルクス『フランスの内乱』:大仏次郎『パリ燃ゆ』参照)。

労働者、何をなすべきか

だから、私たちは粘り、学習し、知恵を使い、力を着けねばならない。『宣言』は、そのための方法も示唆し、訓えてくれている。「ときどき労働者は勝つことがあるが、ほんの一時的に過ぎない。かれらの闘争の本来の成果は、その直接の成功ではなく、労働者の団結がますます拡がっていくことである。この団結は、大工業が作り出す交通手段の成長によって促進され、異なる地方の労働者はそれによってたがいに連絡する。……多数の地方的闘争を結集して一つの国民的な闘争、階級闘争にするためには、この連絡さえできればよいのである。……ブルジョア階級相互の分裂を利用することによって、労働者の個々の利益を法律の形で承認するように強いる。イギリスにおける十時間労働法はその一例である」(P51〜52傍線正田)。“現実を冷静に見、もっともっと知恵を使おう”とも聞こえるし、駆使できる手段は増えている。国際的反グローバル運動家・北沢洋子さんは、インターネットで世界中から数万、数十万の人々を結集できる社会になっていると言う(『世界』04年3月号)。

とはいえ、現実は(もう詳しく書けない)働く人間の心身が侵され、破壊されている。「ぶちぎれ」労働者(アメリカの一郵便局配達員が上司から「もっと働かなければ解雇する」と脅されたことにムカッときて、同僚14人を殺害した事件から来た言葉。ジル・A・フレイザー『窒息するオフィス』岩波書店2003年刊)が激増している。自殺者が増大し続けている。結果は業務進行の劣化、職場破壊の進行として現れている。それは労働者の団結をも破壊し、地域の人間関係をも希薄化し、断絶させ、犯罪の増大を加速させている。とりわけ、国家・地方公務員へのそれは最も必要な社会的行政的サービスの劣化を生み、生活レベルを低下させ、対行政労働者、市民同士の対立分断をすら生じさせている。これらが社会の退廃をもたらしている。まさにグローバル的に。

が、「(反グローバルで)世界は地の底から揺れている」(北沢洋子)。文字通り、「万国のプロレタリア団結せよ!」(P87)である。



関西で60人、11.30全国集会に結集!

たなかたもつ


7300人が野音にあふれ大成功の11.30集会

年度内解決を求めて取り組まれた秋の闘いは、全国の自治体の要請決議やキャラバン各県集会を積み重ね、11月30日の日比谷全国集会に結集された。集会は、会場をぎっしり埋め尽くし、会場に入りきれない関東の動員者は場外スクリーンで参加。激励に駆けつけた民主(大島参議院議員)、社民(保坂衆議院議員)、共産(穀田衆議院議員)の各党議員も「これ以上の引き伸ばしは許されない」(大島)と早期解決のため努力することを発言した。久しぶりに引き締まった統一行動となった。

関西では、名実ともに中央の4者4団体とはならなかったものの、兵庫の11.23集会などの取り組みとあわせ国労・労連部隊(126名)とは別個に、関西から約60名が新幹線で統一行動に合流した。


(「ともにGO」ホームページより)

20年間を闘い続けた1047名と家族の思い

集会で家族としてあいさつした藤保美年子さん(音威子府闘争団家族)は次のように訴えた。「夫の解雇から20年、屈辱感や挫折感を味わいながらも20年間闘い続けてこられた。一昨年の判決で解雇が認められたのは当然のこと。だから私たちの要求は解雇撤回でなければならない。当時は小さな子どもを抱え、お金がなければ生活できない。生活できなければ闘い続けられない。毎日その葛藤を繰り返しながら闘ってきた。だからこそあいまいな解決で路頭に迷うことはできない。政府にしっかりと責任を取ってほしい。今後もしっかり求めていく。闘い続けていく。どうか大きな力を寄せてほしい」。

20年の月日は闘争団には過酷だ。すでに46名が亡くなったが、昨年は大谷英貴さん(51歳、留萌闘争団)、前田幸友さん(57歳、鳥栖闘争団)の2名を含む5名が戦い半ばに病没された。30代で解雇され、皆の先頭で身体を酷使してきた中心メンバーが目立つ。熊本闘争団の蓑田君を始め、本当に多くの生き証人の血のにじむ20年を絶対に無駄にしてはいけない。


(「ともにGO」ホームページより)

連続して判決が続く「採用差別」裁判

年初から3月にかけて、係争している三つの裁判のうち二つで判決が言い渡される(別掲)。

裁判名                         日時         係属       
 全動労鉄運訴訟        判決 1月23日   東京地裁
 ILO国倍訴訟(国労)       2月13日  東京地裁
 鉄建訴訟控訴審        7回 2月15日  東京高裁
 鉄建公団第2次訴訟     判決 3月13日  東京高裁


全動労判決は、分割民営化による差別採用により、全動労組織がこうむった損害の賠償を求めるものである。担当は民事11部(難波孝一裁判長)。難波裁判長は東京地裁の最初の判決(1999年5月28日)で「JRに法的責任なし」の判決を下した裁判長であり、同時に06年9.15鉄建公団判決(折衷判決)と昨年の「郵政4.28処分の取り消し=全員職場復帰」判決、最近では東京都の「日の丸・君が代」処分の違法を指摘した人である。支離滅裂な感じを抱かざるを得ないが、03年最高裁判決を踏襲した論理展開に立っており、当初12月の判決が1月に延期されたことからして、厳しい判決が予想される。

「採用差別はあった。しかし、名簿搭載されたとしても全員採用とは限らない」として、期待権違反の賠償金を認定した鉄建公団9.15判決を一歩でも前に進める判決となるか、また逆転判決となるか、注目される。
前進判決なら、その後の第二次訴訟に引き継がれ、5月にも控訴審判決とあわせて、政治解決の大きな流れを作り出すことができる。

事故は繰り返し、資本の残虐は続くが

今、国労西日本に所属する組合員は1割勢力になった。当初5万2千名で発足したJR西日本は、20年間の合理化の中で3万人を切り、鉄道部門の労働者は2万4千人を割り込んでいる。毎年の退職人数に合わせて、各部門の要員合理化を行い、仕事が回ろうが回るまいがお構いなしで、労働強化・安全要員の削減・外注化・契約社員化を図ってきた。

福知山腺事故から2年と8ヶ月を経過するが、今年6月の事故調査委員会最終報告を受けても、兵庫県警は未だ刑事訴追さえ行っていない。107人もの何の落ち度もない乗客の人命が喪われ、誰も悪い人がいなかった?不可抗力?自然災害?そんな馬鹿な話に遺族は我慢できるだろうか?

刑事告発の焦点は(経営陣の)事故の予見可能性が立証できるか、にあるといわれている。刑事告発さえできなければ、遺族の方たちのJRを相手取った民事訴訟もたいへん困難になるだろう。JR西日本の経営幹部は「すべてJRの責任です」と認めながら、本音は「ひとりの不心得者の運転士のせい」として、信楽事故同様、金銭解決により組織的犯罪であることから逃れようとしている。
JR内の安全闘争のいっそうの強化と「危険なことを危険といえる職場作り」など下からの要求と意見を吸い上げる民主的な職場作りが重要である。そのために国労組織の強化と新規採用者の獲得(昨年は9名)をいっそう強め、「全員西労組加入」の壁を破っていきたい。

また、アスベスト禍に対する闘いでも我々は、今年8月31日の桑名さん(旧鷹取工場機関車職場、55歳で現職死亡)家族の民事提訴をきっかけに「桑名さんと旧国鉄アスベスト被害者を支援する会」を約120名で結成し、全国で続く労災認定と患者の掘り起こし、使用者責任の追及に一歩を踏み出した(現在全国で124名が認定済み)。

国鉄闘争も平和闘争もここ数年が本当の意味で正念場であり、今年は職場の闘いを大きくつなぎ、支援いただいた多くの産別・労働者の仲間に恩返しできる年にしたい。



山内徳信さんを招いて、沖縄の闘いに学ぶ

「いま、9条とわたしたち 非戦の市民講座(堺)」から


これまで「市民講座」を9回取り組んで

「戦争とは常に誠実に正直に生きていた庶民を、巧妙な理由を作り上げ協力者にしてしまうことです。歴史を見つめ、いかなる理由であっても戦争への道に加担しない生き方を貫きたい。多様な人々とともに、そんな市民の繋がりを作り共有したい。そして、自分自身の日常の暮らし、生活感覚のすべての次元においての意識や知識をとらえ返して見たい。あくまでも『非戦』の意思をしっかり貫ける市民パワーを紡いで行きたい。こんな思いで2ヶ月に1回のペースで始めた講座です」。これは『週刊金曜日』に掲載した「いま、9条とわたしたち非戦の市民講座」の自己紹介文。これまで9回の講座を取り組んできた。

第1回:「安田純平、イラクを語る」(2005年4月)
ゲスト:安田純平さん(フリージャーナリスト)参加:75名

第2回:「日本軍『慰安婦』、未来へのメッセージ」(2005年7月)
ゲスト:志水紀代子さん(追手門大学教授)参加:44名

第3回:「“沖縄発、イラク行き”米軍基地が隣にあるということ」(2005年9月)
ゲスト:高里すずよさん(前那覇市議)参加:70名

第4回:「憲法を変える場所のリアル、私たちの声を憲法調査特別委員会に届けよう」(2005年11月)
ゲスト:辻元清美さん(社民党衆議院議員)、在間秀和さん(弁護士)参加:77名

第5回:「平和憲法を実践する村、読谷村の基地返還闘争と文化村づくり」(2006年5月)
ゲスト:小橋川清弘さん(読谷村役場)参加:50名

第6回:「戦争・テロでどこに避難?住民保護が可能な計画とは?『国民保護計画』堺市民公聴会」(共催:2006年9月)
ゲスト:西晃さん(弁護士)前川さゆりさん(堺市危機管理室)参加:130名

第7回:「書かない 書けない 書かさない −いまのメディアを考える」(2006年12月)
ゲスト:森潤さん(ジャーナリスト)参加:35名

第8回:「どう撃つか?!9条改憲 『改憲手続き法』の向こうに見える風景」(2007年5月)
ゲスト:高田健さん(許すな!憲法改悪・市民連絡会・事務局次長)参加:46名

そして、07年12月2日の第9回講座。“新テロ特措法、沖縄新基地建設を断ち切るために〜沖縄の現場と国会をむすんで〜”をテーマに山内徳信さん(前読谷村長・元沖縄県出納長・社民党参議院議員)を招いた。

沖縄戦教科書検定、辺野古新基地建設、イラク特措法など焦眉の課題を巡っての、沖縄の土に根ざしたどっしりした講演は参加者を惹きつけ、講座後の講師を囲む会も大いに盛り上がった。単独主催では今回も3桁参加が実現できなかったものの顔ぶれは多彩。ピースゾーン堺、堺市民ネット、護憲さかいの会、堺九条の会の面々や世話人に小堀清次・堺市議ら。中には『週刊新社会』催し物欄を見て参加の女子中学生も。

戦争準備=9条空洞化の現実と格闘を試みて

この3年間、講座に取り組むかたわら、06年は、国民保護法に基づく堺市での国民保護計画策定に、ピースゾーン堺、九条署名堺共同センターとともに、堺市危機管理室に申し入れを行い、市民参加の回答説明会を開かせ、戦争を想定した「国民保護」の無意味さを訴えた。ついに危機管理室からの参加を得ての市民シンポを第6回講座として実現。07年は、自衛艦「おおすみ」の堺泉北港大浜埠頭での一般公開が、秋の堺まつりの「協賛事業」となったことに、再び上記三団体で堺市への申し入れを行い、回答説明会を開かせた。

(2007年10月20日、堺泉北港大浜5号岸壁に接岸した輸送艦「おおすみ」)
「おおすみ」は「輸送艦」とされているが、英語略称記号はLST。Landing Ship,Tank、すなわち「戦車揚陸艦」である。しかもかつての上陸用舟艇とは異なり、艦内に「エアークッション艇」と呼ばれる、ホバークラフトを4艇積み込んでおり、前部が開いて飛び出す仕掛けとなっている。これにより世界の多くの海岸線に戦車を上陸させることが可能となっている。下部の開いた艇体の下に圧縮した空気を押し込み浮上して、プロペラなどの推力を使って移動。浮上しているため水面の抵抗を受けず高速に航行でき、平坦な場所であれば陸上でも使用できる。専守防衛の建前などどこ吹く風。純然たる敵前上陸のための侵略艦船である。

(輸送艦?からLCACが飛び出る瞬間:自衛隊HPより)
こともあろうに、堺市はこの「おおすみ」の一般公開を、「エコ&ピース」をテーマにした堺まつりの協賛事業としたのである。しかも、この「エアークッション艇」=LCAC(エルキャック)は当初アメリカの軍事メーカーから防衛庁(当時)が直輸入する予定だったのが突如覆って、例の山田洋行を介しての1隻60億円での6隻輸入となった曰く付きの代物。

しかし残念ながら、堺市の反応はお粗末極まりなかった。当初の回答文案では、「自衛隊は防衛組織であり、エコ&ピースに合致している」とまで、所轄担当者が公言する始末。我々が「ならば来年からは戦車やミサイルパレードもあるのか」と問い質すと、ようやく「中越地震などに災害出動している艦船であり・・・」などと訂正した。

背筋が寒くなる憲法9条の現実の姿

9条の現実はここまで掘り崩されているのだと背筋が寒くなる。
高田健さん(許すな憲法改悪!市民連絡会)が最近発表されているように、確かに「安倍内閣の退陣は90年代から続いてきた明文改憲反対のたたかいで勝利の画期的なメルクマールとなった」が、だからと言って「9条改憲は米国と日本財界による逃れ得ない要求だ。・・・福田は・・・歴代政権の憲法についての論理の基盤を壊すような乱暴なやり方はとりたくないはずだ。福田内閣はこの両立困難な課題を進めなくてはならないというジレンマに直面している。福田内閣は当面・・・憲法問題では明文改憲を戦略的視点で位置づけながらも、当面は解釈改憲的政策のギリギリの模索によって米国と財界の要求に応えようとするだろう」「福田内閣のもとでの私たちのたたかいは、安倍内閣とのたたかいよりも、より複雑になっている」「確信をもって、明文改憲にも、解釈改憲にも反対する、より壮大な、より豊かな改憲反対運動をつくりだそう」の提起に共感を覚えつつ、今後も堺の地でこつこつ取り組みを拡げていきたい。

※ 小見出しは編集部

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