技術向上のために作ったへら竿ですが、竹竿は長さがアクションに与える影響が想像以上に大きいことを再認識しました。11尺は元径が11mm(フライでは#7〜#8)ありますが、自重でスローになります。慣性モーメントが大きく合わせの動作に穂先が遅れるのです。対策として極端なファストテーパー(荷重が一定なので問題なし)のプログレッシブアクションにすることで解決しました。9尺は和竿では絶対作れないプログレッシブアクションに仕上げてみました。
 2本とも現在フィールドテスト中で結果を確認して10尺を作る予定です。
 10尺も完成しました。思ったとおり9尺と同じテーパーで作りましたが、1尺の長さがスローよりに作用しバランスが良くなりました。

仕掛けの重さが5g前後で一定なので穂先は1.5mmの極細

色を合わせるために、フェルールも黒染め

グリップはウッド芯の木綿糸巻き
マホガニー色のオイル染め

 あるきっかけから、へら竿をバンブーロッドの技術で作ることになり試作してみました。11尺と9尺の2本作りましたが、画像は9尺のものです。本来のへら竿は天然の竹を使用することから、アクションコントロールは至難の業で、同じものは二度と作れないことになりますが、フライロッドの応用であれば、アクションは自由に設定できるし修理も複製も簡単です。へら竿の業界は道具としてよりも工芸品化に向かっているようで、材料の竹が枯渇し、昔の銘竿はもうできないようです。

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へら竿もどきの製作