(竹の種類は?) (解   説)
「篠笛」の名の通り,篠竹(女竹・めだけ)を材料と
しています。
二年から四年位の竹を切り出し、油抜き、天日干し、
歪み直し、節毎に切り分け、数年の室内乾燥を経て
笛の材料となります。
「竹のように真っ直ぐな・・・」とよく言われますが、
真っ直ぐな竹は殆ど無く、矯正が必要です。
その工程中、虫食いやひび割れ、矯正不能などの
竹が出て、材料となる竹は僅かになってしまいます。
(塗料は何?) (解   説)
丸山 俣野眞龍の笛は本漆を使用しています。
一般の塗料と異なり、湿気で乾く性質があり、
笛に息を入れる程漆も落ち着いて、時間の経過とも
併せ、益々息の通りもよくなってきます。
漆以外の塗料では、篠笛としての良い音は出ないと
言っていいでしょう。
漆の色も、時が経てば経つほど発色します。
管内も籐も、漆の落ち着きと発色には適度な湿気と
時間が必要です。
(保管法は?) (解   説)
乾燥は最大の敵です。自動車内は特に厳禁。
直射日光のあたる場所や冷暖房された室内も
避けてください。
可能な限り毎日息を通して、適度な湿気を笛に
与えてやって下さい。
そうする事によって、管内の漆にも落ち着きを与え、
息の通りもよくなります。
笛に溜まった露切りは、内部をこすると漆がはげたり
する事もあるので、管尻を下にして物に当たらぬよう
軽く振って露を落とし、唄口に溜まった露は綿棒か
ガーゼ等柔らかい布を、先の丸いピンセットでつまみ
軽く吸い取らせると良いでしょう。