第四回 「霊魂“フィフィー”登場!」
1月18日、アイドリング!!!の1期メンバーが全員集結し、再会をしました。ちょうど5年前の2008年1月18日に、5年後再会することをその時
はただ単にノリで約束したのですが、それがこうして本当に実現しました。その模様が今から2日前の1月18日19時に生放送でされたんですが、
私は仕事もあって残念ながらリアルタイムでは見れなかったので、録画したのを帰ってから見ました。私も5年後に何か大きな事をすることを誓って
みたいななんて思いましたが、今のところ特に何もありません・・・。さあ、気を取り直していきましょう。来来!キョンシーズ、今度は第四回です。今
回はテンテンの活躍するシーンがいっぱいあるのでしょうか・・・? では、どうぞご覧下さい。
もう前半の話は知っている。早く後半を見たい人はこちらへどうぞ。
◎今回の登場人物
テンテン:法術の達人である金おじいさんの孫娘。可愛さ抜群の主人公。
スイカ頭:テンテンと一緒に暮らしている子供。体はデカいが多少怖がり。
トンボ:テンテンと一緒に暮らしている子供。カンフーが得意で身が軽い。
チビクロ:テンテン、スイカ頭の友達。わがままな所はあるが、両親思いの健気な少年。
金おじいさん:テンテンたちをいつも見守っている道士。法術はもちろん、武術も使える。頼りになる存在。
浩雲:こちらも法術、武術にたける若き道士。ちょっと自信過剰なところがある。
ベビーキョンシー:その名の通り、小さな子供のキョンシー。いつも騒ぎを起こしてみんなを困らせる。
黄金コンビ:キョンシーでもお化けでもエイリアンでもいいから一度遭遇してみたいナレーション
(注:上と同じ色で登場人物の台詞も分けています。)
◎ストーリー
さあ、杜平キョンシーとの長きに渡る壮絶な戦いも終わり、この第四回からはまた新たな話に移ります。その最初ということで、第一回の時の最初
にもあったあの長三道士率いるキョンシー隊のシーンから始まります。満月なのに稲光というやはり奇妙な天候状態の中、腕は地と水平、両足を
そろえたキョンシー達がピョンピョン飛んでおります。さて、テレビのナレーションが聞こえてきました。
キョンシー来る来る今日も来る、お札をおでこに貼りつけて・・・。
死んでもお里に帰るため。
キョンシーもこうしておとなしく飛んでいる時は非常におとなしく、何だか一家に1体おもちゃ代わりに置いといてもいいくらいですが、お札を剥がした
時のあの凶暴さを考えるととてもそうはいきません。そのキョンシー隊の先頭にいる長三道士。骨折していた右足ももうすっかり治ったようです。そし
て元気よく言いました。
「さあ道を開けろ! キョンシー様のお通りだ!
人間どもは道を開けろ! 邪魔する者は道ずれにするぞ!」
ここでようやくいつものオープニングシーンとなります。画面に『来来!キョンシーズ』と表れ、そしてサブタイトル紹介。
〜第四回
霊魂“フィフィー”登場!〜
このフィフィーというのは一体何者なのか? 第三回のキングキョンシーみたいに、ワンシーンだけの登場で謎を残したまま去っていかないよう期待
したいところです。
その期待通り、さっそく登場しました。カゲカゲ山のとある屋敷内で小さな紙人形になっていました。紙人形から霊魂の姿へと変わったフィフィ
ー。これで一応人の姿にはなりましたが、それでも所詮は実体のない霊魂です。軽やかなBGMと共に軽やかに踊るフィフィー。いや、踊っていると
いうより完全に遊んでいる感じです。しかし、そんな事がこの第四回中にずっと続くわけがありません。「あっ!」と言ってまた小さな紙人形の姿にな
りました。誰かがここに来たようです。ゆっくりと戸を開け、弱々しい声で「こんばんは・・・。誰もいませんよね・・・」と言う入ってきた男。どうやら泥棒
のようです。屋敷内にある棺を見つけ、それを開ける男。そこには女の死体と、あとネックレス等の金目のものがありました。よく人が死んだ時に
は、棺桶に死体だけでなく、その人が生前大切にしていた物や好きだった食べ物などを入れたりします。こういう話になると、ドリフのコントで高木
ブーさんがやったあの悲劇の死体役を思い出してしまいますが・・・。序盤から大きく脱線するわけにはいかないので話を戻しましょう。棺の中の、当
然死体は放っておいて、金目の方を次々と取る泥棒。「あった。上物・・・。結構金目のもんがいっぱい入ってらぁ・・・。こりゃいいや・・・。死んだ女に
は勿体な・・・」と、うかれ気味になっているその時でした! 紙人形からまた人の姿になったフィフィーに、背後からどつかれました。「痛っ!」 思わ
ず声を上げる泥棒。フィフィーは目の前にいるはずなのに、泥棒は気づいていません。どうやら人間には、このフィフィーの姿は見えない
みたいです。ネックレスを取り、ちらつかせるフィフィー。泥棒はネックレスが勝手に動いているように見えるため、当然驚きます。今度はネックレ
スを持っままま、宙に浮くフィフィー。ベビーキョンシーと同じように空中飛行も楽勝のようです。泥棒にとっては、ネックレスがこれまたひとりでに浮い
ているように見えます。飛びかかってネックレスに掴みかかる泥棒でしたが、フィフィーもそうはさせません。素早くネックレスを動かし、ネックレスを
持っていない方の手で、泥棒の身体を捕えました。これで泥棒は宙に浮いた状態に・・・。しかし、それが出来るフィフィーも大した腕力です。決して
大柄ではなく、いやむしろテンテン達と同じ歳くらいの少年なんですが、大の大人である泥棒の身体を完全に浮かせています。さあ、「おろせ! お
ろせ!」と叫ぶ泥棒。その希望通り、フィフィーが手を放しました。ドテッと床に落とされた泥棒。起き上がり、その勢いでもう1つの棺を開けてしまっ
たその時、
中にいたキョンシーが飛び出してきました! 「出たぁ!!」 キョンシーに首を捕まれ、吹っ飛ばされる泥棒。尚もキョンシーは
襲ってきました。カンフーと、それからその場にあった物などを使って多少の抵抗を見せる泥棒。おお、そのカンフーも、金おじいさんや浩雲には劣
りますが、それなり使いこなせていて一応サマにはなっています。が、その抵抗もキョンシーを退けるまでには至りません。逆に、屋敷内のコーナー
へと追い詰められてしまいました。さあ、ここでまた泥棒の左隣にパッと現れたフィフィー。これで消えたり現れたりする能力もあることが分かりまし
た。すっかり恐れをなしている泥棒の身体を押してキョンシーに近づける意地の悪いフィフィー。そうかと思えば、反対にキョンシーに突かれそうにな
れば助けたりするフィフィー。要するに遊んでおります。次は何と泥棒の後ろに立ち、彼の手足を動かすフィフィー。「か、体が勝手に動いてる!?」
泥棒をキョンシーと戦わせています。しかしそれも飽きたのか、フィフィーはまた紙人形の姿になり、どこかに消えました。これではもう泥棒に勝ち目
はありません。
キョンシーの首筋を噛まれ、即死しました!
死体となった泥棒の身体を引きずり、これまで殺してきた数体の死体のそばに持っていくキョンシー・・・
こうして屋敷内に入っていく人間を次々に殺していくこのカゲカゲ山のキョンシーを、これ以上放っておけないと考えた警察機関。懸賞の貼り紙を
作って貼りました。それを読む一般市民の1人。
「懸賞。カゲカゲ山で暴れているキョンシーを捕えた者には・・・・・何と賞金500元かぁ!」
さあ、昨夜起きた惨劇など忘れさせるような陽気な4人がこの街にやってきました。テンテン、スイカ頭、トンボ、チビクロの4人です。何と自転車で
4人乗りをしています。こんなムチャな乗り方をしていて大丈夫なんでしょうか? いや、大丈夫じゃありません。「俺のセットを信用しろよ。」と言
うスイカ頭ですが、その自信とは反対にあっけなく人力車とぶつかり、転倒してしまいました。当然その衝撃で吹っ飛ばされてしまう4人。みんな痛
がっています。特にテンテンなんかは、「痛ったあああい! もう! 何が『俺のセットを信用しろ』よ! ろくなテクニックも無いくせして!」と文句を
言っています。いや、しかしこれは、こんなムチャな乗り方をした4人全員が悪いでしょう。キョンシーを仕留める時に天罰というのがありますが、こ
れも言ってみれば軽い天罰と言えます。さあ、そのテンテン達も懸賞の貼り紙に気づきました。「わっ! 賞金だって!」と、まずはチビクロが一言発
した後、おのおのが望みを口にしました。
「500元・・・。このお金が入ったら儀荘の修理が出来るわよ。」
「僕は母さんを助けてやれる。」
「俺はいっぱい美味いもん食うぞぉ!」
これを聞いてすかさず「お前はいつも食う事ばっか!」と言ってスイカ頭に指さす3人。そのうちトンボとチビクロは「そのうちな、豚に・・・」とさらに言
おうとしましたが、テンテンが止めました。「もういいわよ。それより金おじいちゃんに早く知らせよう。」 4人は倒れた自転車など放ったらかしにして
急いで儀荘に戻りました。
テンテンからキョンシー退治の懸賞のことを聞いた金おじいさん。しかし、
「バカモン! まったく・・・。お前たちはよくもそんな事が言えたもんじゃな!」
と大反対でした。「おじいちゃん・・・。これはチャンスよ。だいたい人のためになるし、賞金が手に入ったら、ここ(儀荘)だってもうすっごく綺麗になる
んだから・・・」 「そうだよ。この部屋だって雨漏りするし・・・」 「俺のベッド小さくなっちゃったよ・・・」 次々に不満を漏らすテンテンたち。「あぁ、人の
ためにもなってお金も手に入る。それはいいんじゃがな・・・」 「おじいちゃん、なあに?」と、その先を聞きたがるテンテン。すると、スイカ頭たちが次
のように想像しました。「金おじいさんも歳とった。」 「カンフー駄目だし・・・」 「法術も効かない。」 今度は闘争心をあおってその気にさせようという
作戦でしょうか・・・。これを聞いて「黙れ!」と立ち上がる金おじいさんでしたが、前回のキングキョンシーとの戦いで痛めた脚がまだ完治
しておらず、痛みを感じてすぐにまた座ってしまいました。そういえば、あの杜平退治のためにテンテン達に加勢に行ったのは浩雲だけで金おじい
さんはいませんでしたね。「おじいちゃんったらほら、無理しないで。」とテンテンも心配しています。「歳の問題じゃない。キョンシー退治なんて誰が身
の安全を保障するんじゃ? ええ? もう、わしの脚も治っとらんというのに・・・」 「俺は体力に自信があるんだ。」 「俺だって。」 「俺だってそう
さ。」
「そうよ。おじいちゃんに教えてもらったカンフーもあるし、きっと上手くいくわよね?」 「そうだよ。」と相槌を打つスイカ頭、トンボ、チビクロ。し
かしそれでも、「もういい! 何が上手くいくだ。キョンシー退治に行こうなんて奴がいたら、わしゃ絶対許さんぞ! スイカ頭! トンボ! チビクロ!
いいな!?」と金おじいさんは猛反対をしました。そして、また脚の痛みを感じて座り込んでしまいました・・・。「おじいちゃん。ダメよ、そんなに怒っ
ちゃあ・・・。ほら、脚に響くわよ。」 さあ、さっきまでは闘争心をあおる作戦でしたが、今度は別の手を使う一同。「そうだ。俺、マッサージしてあげる
よ。」 「タバコ吸います?」 「到着〜。美味そうなおつまみ。」と、今度は物でつる作戦で来ています。とどめは「はい、大好物。」と酒を勧めるス
イカ頭。「どうぞ。たくさん飲んでね。はい、めしあがれ。」とテンテンがおちょこまで持ってきました。これにはもう辛抱できないといった感じの金おじ
いさん。早々と飲み始めております。「おいしい?」 「あぁ美味い。」 「最高でしょ?」 「さあ、もう1杯。」と2杯目の酒をつぐスイカ頭。それを飲んだ
後、金おじいさんが言いました。「わしを酔っぱらわせてその間に行こうったって、そうはいくか!」 がしかし、もうすでに酔っぱらっておりま
す。「貸せ!」とスイカ頭から酒の瓶を取り上げる金おじいさん。3杯目以降はもう自分でついでどんどん飲んでおります。上手くいったなという感じ
でテンテン達はニヤニヤしました。
さて、儀荘にいったん寄りましたが当然自分の家に帰ったチビクロ。チビクロもまた、懸賞の件を母のカエデに伝えました。「ねえ、大金を手に入れ
るチャンスが出来たんだ。みんなと一緒に行ってもいいでしょ? ねえ、いいでしょ!?」 「おバカさんね。大金など必要ありません。あなたは今の
暮らしの事よりも、自分の未来の事を考えなさい。」 「行かせてよ母さん!」 「バカなこと言うんじゃありません。」と口調穏やかに説得してチビクロ
の頭をなでるカエデ。やっぱりこの親子はこうしたしんみりとしたシーンが似合いますね。・・・と思ったら、ここでカエデが次の一言。
「決まったわ。」
おお。まさかこんなセリフを吐くとは・・・。第三回までは泣いたり怯えたり嘆いたりの連続だったカエデでしたが、杜平の件もカタがつき、ここに来て
随分と余裕が出てきたようです。
さあ、いよいよ出発しようかというテンテン達。金おじいさんは・・・・・うわっ、完全に酔いつぶれて寝ております。「寝てる寝てる。」 戸を開けて外へ
出ようとするスイカ頭とトンボ。その時、スイカ頭が音をさせながら開けてしまいました。これを見て「シーッ。静かに。」と小声で注意するトンボ。その
注意もむなしく、金おじいさんが起きてしまいました。「こら! 出かけるなんてこのわしが許さんぞ!」 しまった!という感じでオタオタするトンボ。と
ころが、スイカ頭はなぜか平然としております。すると、起きたと思った金おじいさんが、またコテンと眠り込んでしまいました。「何だ寝言か・・・」 ス
イカ頭が平然だった訳も分かりました。「大丈夫。この薬は効くんだぜ。」
と言って胸元からその薬を出すスイカ頭。「おお、眠り薬。」 「そうだよ。フ
フフ・・・」 あの酒の中に仕込ませていたのでしょうか・・・? やりますスイカ頭。2人は外で待っているテンテンのところに向かいました。そのテンテ
ンですが・・・・・今日は一段と綺麗な服装になっています。キョンシー退治用の服なんでしょうが、白く、特に今のこの夜空にピッタリ合った格好であ
ります。それを見て、「おお! 美しいなぁ!」と見とれるスイカ頭たち。しかし、ここで余計なことを言うのがこの男です。
「もう最高。・・・服が。」
これに同調してバカにしたようにクスっと笑うトンボ。テンテンは当然カチンと来ました。横目でスイカ頭たちをギョッと見ています。「うわ、またそんな
怖い顔して俺のこと睨むんだから・・・」 このスイカ頭の言っている事は、本当にその通りです。テンテンは確かにかわいいですが、こうして怒った時
の顔、特に目つきの怖さは凄いものがあります。さあ、すっかり怯えてきってしまっているスイカ頭。トンボの後に隠れて、肩に捕まっておりま
す。「お、押すなよ! この手どけて。」 そう言われて手を放し、スイカ頭が逆方向を向いたその時でした。そこにはいつの間にかチビクロが来てい
ました。ビックリして声を上げかけたスイカ頭の口を、チビクロが押さえました。「大きな声出すなよ。みんなが起きるじゃないか。」 「ビックリさせん
なよ。」
「さあ、みんなそろったわね? 出発よ。」
と、やはり指揮を取るのはテンテン。そのテンテンを先頭にし、別に細い道を通るわけではないのですがきちんと一列に並んで、4人はいよいよカゲ
カゲ山のキョンシー退治へと向かいました。
翌日になりました。いつも「次の日になりました」と言っているので、たまには言い方を変えてみました。急いで儀装へと駆け込んできたカエデ。「金お
じいさん! 金おじいさん!」 しかし、まだ寝ていました。「金おじいさん! 大変なんです!」と起こすカエデ。「何じゃ?」 「チビクロが!」 「何?」
と言ってカエデから渡されたチビクロの置手紙を読む金おじいさん。「『心配するな』!? くそ!」 体を起こそうとしましたが、なぜか転んでしまう金
おじいさん。「あい痛たたたたた!」 「金おじいさん大丈夫ですか!? しっかりして!」 足に赤い紐が巻きつけられていました。「奴らの仕業じゃ
な。」とブツブツ言いながらその紐の先を見てみると、そこには『賞金待っててね』と書かれた貼り紙がありました。
さあ、テンテン達は本当に賞金を持って帰れるのでしょうか? いや、例えそれが出来たとしても金おじいさんから大目玉を食らうことは間違いない
でしょうが・・・。随分と山の中まで来ました。長いこと歩いてきたようで、元気なのはもはやテンテン1人だけ。あとの3人はもう既にヒーヒー言ってお
ります。「早くぅ。」と、さっさと歩くよう促すテンテン。しかし、大荷物を持っているスイカ頭がとうとう倒れてしまいました。「スイカ頭!」 「大丈夫か
よ!」 駆け寄るトンボとチビクロ。「ちょっとスイカ頭! 普通に歩けないの? こんな荷物俺だったら平気だって言ったじゃない!」 「そんなこと
言ったってさ・・・。こんなに歩くなんて思わなかったんだよ・・・」 「テンテン。こんな事やってたんじゃ、キョンシー見つける前に俺たち死んじゃう
よ・・・」 「それにさ、せっかくキョンシーが出てきたって、こんなんじゃみんな疲れてて退治できないよ。逆に噛まれてキョンシーになっちゃうぜ。」
「そうだよそうだよ。お腹も空いたよ。」 おいおい、ちょっと男性陣情けなさすぎです。3人とも体力には自信があると豪語していたくせに、このザマ
はいくら何でもいただけません。もうしょうがないなという顔に変わるテンテン。「分かった。一休みしましょう。」と言いました。「やった! そうこなくっ
ちゃ!」と喜ぶ3人。しかし、休憩をしようとするテンテン達に今、危険が迫ろうとしていました!
ここでこの話の前半が終了です。金おじいさん抜きの子供たちだけでキョンシー退治という危険な旅に出たテンテン達。見事キョンシーを退治し、無
事4人とも帰ってくることが出来るのか!? そして、この第四回の序盤で登場した謎の霊魂フィフィー。彼は一体何者なのか!? テンテン達の敵
か!? それとも味方か!? カゲカゲ山の苦難の旅は、今始まったばかりです。
後半は、こちらです。