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第九回 「仙人・ジジ助 現わる!」

 

今回の更新日は9月22日。何とちょうどこの日に、巨人のリーグ優勝が決まりました。もし昨日になっていれば去年と同じ日に優勝となる所だった

んですが、阪神の必死の粘りもあり、この9月22日になりました。そしてパリーグの方は、私の誕生日である9月25日に楽天が優勝してしまうかも

しれません・・・。しかもこの日は西武ドームでの試合。西武ファンの私としては25日優勝だけは絶対に阻止してほしいです。さて、この来来!キョン

シーズでは野球の話なんて全然出てきませんが、今回も元気にやっていきましょう。果たしてこの第九回はどんな展開になるのか・・・。では、どうぞ

ご覧下さい。



もう前半の話は知っている。早く後半を見たい人はこちらへどうぞ。

   

◎今回の登場人物

 テンテン:法術の達人である金おじいさんの孫娘。可愛さ抜群の主人公。

 スイカ頭:テンテンと一緒に暮らしている子供。体はデカいが多少怖がり。

 トンボ:テンテンと一緒に暮らしている子供。カンフーが得意で身が軽い。

 チビクロ:テンテン、スイカ頭の友達。わがままな所はあるが、両親思いの健気な少年。

 金おじいさん:テンテンたちをいつも見守っている道士。法術はもちろん、武術も使える。頼りになる存在。

 浩雲:こちらも法術、武術にたける若き道士。ちょっと自信過剰なところがある。

 コウモリ道士:キョンシーを使って悪の限りを尽くす、最大最強の敵。

 
ベビーキョンシー:その名の通り、小さな子供のキョンシー。いつも騒ぎを起こしてみんなを困らせる。

 黄金コンビ:仙人といえば貧乏そうなイメージしか浮かばないナレーション

  (注:上と同じ色で登場人物の台詞も分けています。)

 

◎ストーリー

さあ、やはりやはりいきなり『来来!キョンシーズ』と表れるいつものオープニングシーンから始まりました。そして画面には、現在の夜空の模様が映

し出されました。今夜は月に少し雲がかかっているという、やや不穏な天気。そういえば3日前は中秋の名月でしたね。私も仕事帰りには綺麗な月

を見ながら自転車をこいでいました。もちろん運転にはいつも通り集中していましたが・・・。さて、こんな話を長々としている場合ではないのでさっそ

く今回のサブタイトル紹介。

 〜第九回 仙人・ジジ助 現わる!〜

仙人・ジジ助というのは一体何者なのか。仙人だったらバンボロキョンシーくらいやっつけてくれたらいいのにと思うのですが、果たしてそれだけの

力があるのかどうかも見ていく事にしましょう。



さあ、その仙人の登場は少し後になりそうです。まずバンボロキョンシーと戦うのはテンテンたち。スイカ頭、トンボ、チビクロ、そして海賊キョンシー

も引き連れ、ある屋敷にやって来ました。おお、これはいきなりコモウリ道士の住み家にやって来たのでしょうか!? ・・・いや、そうではありません

でした。「ここだったら誰も来ないよ。」と言うトンボ。そして、

 「いい場所が見つかったわ。コウモリ道士をおびき寄せるのよ。祭壇を作って法術の準備を!」

と、テンテンがみんなに指示しました。うんと頷く一同。やはりテンテンが仕切るのが一番サマになっています。さっそくその準備にかかりましたが、

その途中でコウモリ道士から送られてきたあの手紙を、祭壇の上に飾るようにして置きました。「始めるわよ!」 今置いた手紙に向けて法術で

合図を送ったテンテンたち。すると合図を送られた手紙付近で白い煙が立ち込めました。その煙はすでに消え、そこには何とコウモリの炭の跡

が・・・! 
これを見て「コウモリだ。」 「通じたわ。」と言うテンテンたち。コウモリ道士がテンテンたちの呼びかけに気づいたようです。うわ、いよ

いよこれでコウモリ道士に喧嘩を売った事になります。売られたらすぐ買ってくれるコウモリ道士。辺りではすでに風が置き、方位磁石の針もデタラ

メに動いてそして、

 バンボロキョンシーが戸をぶち破って現れました!

やはりいつ見ても恐ろしく、そして気持ちの悪い顔であります。ですが今さらもうジタバタする事もないテンテンたち。どっしりと構えております。

「来たわねバンボロキョンシー!」 そして先手必勝。

 「海賊キョンシーが相手だ! 行け!」

スイカ頭が旗を振って指示しました。さっそく海賊キョンシーが出てきてバンボロキョンシーと対決。キョンシー対キョンシーの激しい戦いが始まりまし

た。キョンシーの割りには軽い身のこなしを見せ、まずは強烈な蹴りでバンボロキョンシーを後退させる海賊キョンシー。「やったわ!」とテンテンも

思わず喜んでいます。でもまだ始まったばかり。戦いは続きます。今度はバンボロキョンシーが反撃。海賊キョンシーの首を絞めておりますが、この

時のバンボロキョンシーの顔がまた何とも言えない。殺す気満々という顔になっております。しかしこれもまたキックして逃れる海賊キョンシー。お

お、これは意外ですね。絶対無敵とも言えるこのバンボロキョンシー相手になかなかの健闘を見せております。この調子でいけばひょっとした

ら・・・・という所で、バンボロキョンシーが海賊キョンシーの左脚が偽脚になっている事に気づきました。いや、結構目立つのでそりゃ気づくっちゃあ

気づくでしょうが・・・。とにかくその脚を見てかすかに顔色を変えるバンボロキョンシー。うわ、嫌な予感が漂ってきました。さらに戦い続ける2人。い

や、2体のキョンシー。さっきまでは海賊キョンシーのほうがやや優勢かと思われていましたが、今度はバンボロキョンシーが押してきました。そして

ついに倒される時が・・・! バンボロキョンシーに投げ飛ばされた海賊キョンシーは地べたに仰向けの状態に・・・。しかも、「泡ふいてる・・・」 完全

に気を失っています。「危ないわ! 早く鳥の血を飲ませて!」 「うん!」と言って飲ませようとするトンボ。そして、 「急ぐんだ! スイカ頭が相手

だ!」
となぜかこの男がピンチヒッター。果敢に向かっていきましたが、すぐに捕えられてしまいました。巨体のスイカ頭を軽々と持ち上げるバンボロ

キョンシー。すごい怪力です。さあ、海賊キョンシーに血を飲ませたトンボ。これで充電完了。「これで大丈夫だろう。」  「起きるんだ!」と、いつの間

にか旗を手にしているチビクロが今度は指示。バンボロキョンシーの方は、スイカ頭を持ち上げたままグルグルグルグル回っております。「目が回

るよ〜!」
 うわ、何だかまるでぶっとい羽根をしたヘリコプターみたいです。復活した海賊キョンシーに「さあやっつけて!」と声をかけるテ

ンテン。今はスイカ頭をグルグル回す事のみに集中しているバンボロキョンシー。海賊キョンシーからしてみればチャンスです。すかさず得意のキッ

クを浴びせました。吹っ飛ぶバンボロキョンシー。これでスイカ頭は宙に浮いた形となり、それをキャッチした海賊キョンシー。「助かった・・・」 しかし

キャッチしたそのスイカ頭を、海賊キョンシーは乱暴に放り投げました。おお、彼もまた私たちを楽しませてくれます。さあ、またまたやり合うバンボ

ロキョンシーと海賊キョンシーの両者。この屋敷内のコーナーの方へと移動してきましたが・・・・・ここで海賊キョンシーは左脚をドアに挟んでしまい

ました。これを見てギョロリと目を光らせるバンボロキョンシー。腕を振り下ろして海賊キョンシーの左脚を切りました! うわ、鉄製の左脚を

いとも簡単に・・・! やはりバンボロキョンシーは恐るべしです! そしてこれまでも何度かありましたが、左脚を無くしてしまうと極端に弱くなってし

まうのがこの海賊キョンシー。しかも相手はバンボロキョンシーなので、これは大ピンチとなりました。

 「助けなくっちゃ!」

と、4人一斉にかかっていくテンテンたち。テンテンが海賊キョンシーの目の前に立って守るような形となり、あとの3人でバンボロキョンシーを押さえ

ようとしましたが、もちろんそんな上手くいくわけがありません。3人とも簡単に吹っ飛ばされてしまいました。もう一度バンボロキョンシーに立ち向

かっていく3人。スイカ頭とチビクロの2人で何とかバンボロキョンシーを仰向けに倒し、そしてトンボが胸をめがけて剣で刺そうとしましたが・・・・・・。

頑丈なバンボロキョンシーの胸はとても貫くことは出来ません。「ダメだ!」 逆に吹っ飛ばされるトンボ。当然バンボロキョンシーは仰向け状態から

起き上がりました。「トンボ! 大丈夫!?」 たまらず駆けつけるテンテン。そのテンテンに今度はバンボロキョンシーが襲い掛かってきました。テ

ンテンを簡単に持ち上げるバンボロキョンシー。さっきはあのスイカ頭を持ち上げたくらいですから、小柄なテンテンに対して同じ事をするくらい楽勝

です。「やめて! 離して!」 離してくれたバンボロキョンシー。というのは海賊キョンシーが片脚になりながらもまた向かってきていたので、そっち

に目がいきました。さあ、いよいよとどめを刺すかバンボロキョンシー。海賊キョンシーの両腕までもぶっちぎりました!  「ああ!」 と言うス

イカ頭。「ダメェ!」と悲鳴混じりの声を上げるテンテン。そして「海賊キョンシー!」と2人そろって声を出すトンボとチビクロ。バンボロキョンシーは海

賊キョンシーに向けて強烈なビーム光線を浴びせました。これを受け、

 海賊キョンシーは粉々になってしまいました!

「海賊キョンシー!!」と大声を上げるテンテンたち4人。いやこれは大ショックでしょう。前回のサブタイトルの通り、テンテンたちにとってはもはや

友である海賊キョンシー。その海賊キョンシーが粉々になって死んでしまいました。キョンシーなので死んだという表現はおかしいですが、死んでしま

いました。しかししかし、ショックを受けてる暇はありません。バンボロキョンシーがこの場にいるんですから・・・。そして当然のごとく、襲い掛かってき

ました。「逃げろ!」 後ろを向き、走り去ろうとしたんですが、そこには既にコウモリ道士が来ていました! しかも、コウモリらしく宙に浮いた状態

で・・・。 「愚か者め! この俺を呼び出したふとどき者はお前たちか!」 「そうよ!」と強気に言い返すテンテンですが、「フハハハハ、地獄へ落ち

ろ!」
と言われ、4人とも捕まってしまいました・・・



捕まった4人はコウモリ道士の住み家に連れていかれました。そして、4人とも手首を縛られ、腕を上げた状態になり、さらには4人全員の胴体を

一網打尽にして縛っております。コウモリ道士の悪趣味さが伺えます。さっきまで4人とも気を失っていたのか、テンテンがコウモリ道士に

「ここはどこ!?」と聞きました。「我が家だ。」と、男らしすぎる図太い声で答えるコウモリ道士。「ただの洞窟だろ。」 「何!?」と怒ったコウモリ道

士は、呪文でテンテン達をさらに縛ります。「やめて!」と当然苦しがります。「我が家をバカにするからだ。」 「こんな事して恥ずかしくないの!?」 

「フン、生意気なことを言うな。ガキのくせに、法術で俺に敵うわけがないだろ。ああ?」
と全然臆しません。そりゃそうです。恥ずかしいと思ってるよう

では悪者は務まりません。「闇の法術なんて、いつかは滅びるわ!」 「フフフフ、悪こそ永遠だ。」と言って蹴りを与えるコウモリ道士。ただその蹴り

を喰らったのは、発言したテンテンではなく別に何も喋っていないスイカ頭でした。「父さんを殺したのはお前だな!」 チビクロがコウモリ道士を凄

い顔で睨んでおります。

 「父さん? ああ、杜平の事か。あいつはバカな奴だ。

  俺がバンボロキョンシーを育てるのを邪魔しようとしたんだ。だから殺した。フハハハハ・・・」

と笑うコウモリ道士。何だか知りませんが今日はよく笑います。幽遊白書に出てくる美しい魔闘家鈴木を思い出してしまいました。さあ陽気に笑うコ

ウモリ道士とは反対に怒りをむき出しにするチビクロ。

 「ちくしょう! 父さんを返せバカヤロー!!

と怒声を上げております。「うるさい!」と言い返すコウモリ道士。しかし、口喧嘩ならテンテンたちは負けません。

 「人でなし!」 「冷血動物!」 「おっきい顔!」

と、お得意の連続攻撃でコウモリ道士を罵倒。「黙れ!」と言って自身のマントで風を送り、テンテンたちを苦しめるコウモリ道士。実はテンテンたち

のすぐ近くにはタイマツが置かれてますので、今の風でタイマツにやや近づいた形になり、テンテンたちは熱気を受けてしまいました。 「へっ、人の気

にしていること言うからだ。コラ! ああ!? ここから生きて帰れると思うなよ。フハハハハ・・・」
と、やはり今日はよく笑うコウモリ道士。今の言い

方ももうヤクザです。



テンテンたちは牢屋に閉じ込められました。ただ、身動きのほうは出来る状態に戻っております。「うわあああ!! 骸骨だあああぁぁぁぁ!!」

と、この牢屋内にある骸骨に気づくスイカ頭。物凄いビビりようです。そんなスイカ頭を3人で懸命におとなしくさせようとしますが、わめくのを一向に

やめようとしません。「スイカ頭!」と、ついにテンテンのビンタが炸裂。これでようやく静かになりました。「ここ、どこだろう?」と辺りを見渡すトンボ。

すると、「牢屋だよ。」とマイクも無いはずなのにどこからか声が聞こえてきました。ここでパッと姿を見せたのはフィフィー。声の主は彼でした。それ

にしても、相変わらずタコ壺がよく似合っています。「フィフィー!」 「どうしてこんな所にいるんだよ?」と聞くフィフィー。 「コウモリ道士に捕まっちゃっ

たのよ・・・」
 「ここに入れられたら出られないぜ?」 このコウモリ道士の洞窟内の事はよく知っているであろうフィフィーが言うんですから間違いあ

りません。しかしチビクロは、「俺は諦めないぜ!」と強気。父の敵討ちを何としても果たしてやろうと気合いが入っています。「チビクロ・・・」とスイカ

頭も少し驚き気味です。すると何とここでフィフィーが、

 「俺が何とかしてやるよ。もう少し辛抱してろよ。」

と言ってくれました。「ホント!?」 「うん。いくら俺の親方だって、お前たちまで殺そうとするなんて俺には許せないよ。」 じゃあ他の者だったら殺さ

れてもいいのかと言いたくなりますが、とにかくこれでフィフィーはコウモリ道士を裏切った事になりました。「ありがとう。」と笑顔になるテンテン。「礼

を言うのは助かってからにした方がいいんじゃないか? じゃあな。」 うわ、テンテンの前だからカッコつけまくっています。そのフィフィーが姿を消し

ました。どこに向かっていったのかは分かりませんが、ここはもうとにかく彼に期待するしかありません。



一方、儀荘には金おじいさん、浩雲、カエデ、長三道士の4人が集まっております。「神様。どうか力をお貸しください。もし災いが降りかかるのであ

れば、この私が代わってお受けいたします。子供たちをお守りください。」と、両手を合わせて願うカエデ。少し長めのセリフだったので、多少練習が

必要だったかもしれませんが、第一回でのあの浩雲のセリフに比べれば楽なほうです。 「フン。まったくどこへ行きよったんじゃ、あいつ

らは! 何か心当たりはないものか。」
 すると長三道士と浩雲が、「キョンシーが1体消えた。」 「脅迫状も無くなった。」と、身の周りで起きた異変

を金おじいさんに告げました。「ひょっとして、コウモリ道士を探しに行ったのでは・・・」と、我々からしたら何を今さらという事を言うカエデ。「ああ。

やっぱりそれしか考えられん。」
 とここで、この儀荘に5人目の人間、デブ隊長が文書のようなものを持ってやって来ました。「金おじいさん大変

だ! 見てくれよ! ついに司令官の最終通告が出ちゃったよ! もしもバンボロキョンシーを退治出来なかったら、責任を取らされちゃう! 逆さ

吊りの刑だ!」と、こちらもカエデに負けず劣らずの長ゼリフです。「ああ、色々考えたんじゃが今ひとつ決め手がない。」 「そんな・・・!」と、まだバ

ンボロキョンシー退治の策が練られていない事に不安がるデブ隊長。するとここで浩雲が、

 「そうだ。仙人・ジジ助を呼びましょう。」

と言いました。「そうか。」 「なるほど。」と、グッドアイデアみたいな感じで賛同する金おじいさんと長三道士。デブ隊長だけは「はあ?」と誰それみた

いな感じで首をかしげました。
 
  

ここでこの話の前半が終了です。またまた大変な目に遭ってしまっているテンテンたち。それを救うべく、ついにコウモリ道士を裏切り、立ち上がっ

たフィフィー。彼は一体どんな方法でテンテンたちを救出するつもりなのか!? そして同じく救出に、そしてバンボロキョンシーを退治するために金

おじいさんも動き出していますが、果たして仙人・ジジ助とは一体何者なのか!? そして、父親・杜平の仇討ちに異常なほど燃えるチビクロ。彼の

運命は・・・!? このチビクロの行動が今後の展開を大きく動かす。・・・・・という事になるかもしれません。

後半は、こちらです。


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