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第16話 「決死の脱出!恐怖の地獄城」

 

今回のこの第16話を録画しているビデオテープを探しまくりました。ホントに、どこに何を録画しているのか分からないくらいビデオテープはいっぱ

いありますし、また全然整理しきれておりません。しかももう完全にDVDの時代だというのに、こうしてビデオテープばかりを使っている私も珍しいで

しょうし、またこういう人はほとんどいないんじゃないかと思っております。さあ、ではその第16話、いってみましょう。今回の舞台はほとんどが少年

院。無実の罪で捕まったサキはどうなってしまうのでしょうか・・・? では、ご覧下さい。



もう前半の話は知っている。早く後半を見たい人はこちらへどうぞ。



◎今回の登場人物

 麻宮サキ:鷹の羽学園2年B組の女子生徒で主人公。その正体は、ヨーヨーで悪を懲らしめるスケバン刑事。

 野分三平:鷹の羽学園2年B組の男子生徒。サキに惚れている。

 沼重三:鷹の羽学園2年B組の担任教師。30分丸々出るよりワンシーンの伝説。今回もそのワンシーンは貴重(?)です。

 
海槌麗巳:日本支配を目論む海槌一族の長女。サキの背後の組織を探るため、多種多様の罠を仕掛けまくる。

 海槌亜悠巳:日本支配を目論む海槌一族の二女。鷹の羽学園侵出計画を開始。新たな刺客たちを鷹の羽学園に送り込ませる。

 海槌久巳:日本支配を目論む海槌一族の三女。亜悠巳と共に鷹の羽学園侵出計画を開始。今回は自信があるようだ・・・

 神恭一郎:サキを見守る暗闇機関のエージェント。いつもクール。

 黄金コンビ:警察に捕まった事もなければ、そういう知り合いもいないというナレーション

  (注:上と同じ色で登場人物の台詞も分けています。)

 

◎ストーリー

さあ、前回の第15話を軽く振り返るナレーションから、この第16話は始まります。では、そのナレーションから聞いてみることにしましょう。

 何者かが、サキの同級生一子を殺害。その罪をサキにかぶせるべく動き始めた。

 それはスケバン刑事であるサキの背後に誰がいるのかを探るため、海槌三姉妹の長女・

 海槌麗巳が放った第一の手であった。証拠不十分で罪を免れたサキだが、

 すでに麗巳の第二の手は放たれていたのだ。麗巳の仕掛けた罠にハマったサキは、

 無罪であるとの必死の叫びも聞き入れられず、殺人犯として少年院に送られていった・・・


な、長いです。それだけ第15話で起こったことの事の重大さがよく分かるというものです。そして第15話までは、サキがパトカーに連れていかれる

所までしかしてませんでしたが、少年院に送られていったと、早くもこのナレーションで次の展開へと移っております。その少年院内の院長室へと連

れてこられたサキ。サキを連れてきた看守が、「1036番を連れてまいりました。」と院長に報告しました。しかしこういう時に出てくる番号ってのは、

どうしてこういつもキリの悪い中途半端な番号なんでしょうか・・・。いや、きっちり1000番とかにしない方がリアリティさがあるからなのかもしれ

ません。さあ、院長は女の人でした。「自分の罪を悔いて、正しい行いが出来るようになるまで努力しなさい。そうすれば、ここから出られる日も近い

でしょう。」とサキに言う院長。そう言われても、実際無実であるサキはプイっと横を向くだけ。聞く気にもなれません。そんな事を知りもしない院長。

「ま、いいでしょう。誰でも、初めに来た時はみんなそうですよ。」と、続けております。自分の机に戻った院長は、

 「えー、1036番の担当は・・・・・・田代さんでしたね?」

と、この部屋にいるもう1人の看守に向かって言いました。「はい、私です。」と答えるその田代という看守。なかなか真面目そうな男です。これならサ

キもきっと安心でしょう。そう思わせたところで、いつものヨーヨーのオープニングシーンの登場。そして、ここから物語が本格的に始まっていきま

す。



さあ、サキを牢屋へと連れていく田代。さっきまでの真面目な姿は、仮の姿。その牢屋にサキを乱暴に押し込み、そして言いました。「ここはな、特

別房といって我々の命令に従わない奴、脱走しようとした奴、そんな札付き連中だけを突っ込んでおく所だ。食事は1日1回。しかし労働は休ませな

い。どんな連中でも、3日もあれば死んだほうがマシだと思うようになる。なぜ新入りのお前を、ここに入れたか分かるか?」 そうです。私もそれを

真っ先に疑問に思いました。サキはまだこの少年院に入ったばかり。命令無視もしていなければ、脱走しようとした事もありません。その理由を、田

代は次のように答えてくれました。

 「お前が、麻宮サキだからだ。お前の背後にある組織ってのは一体何なんだ? 

  そいつを吐いてくれりゃあ、いくらでも優しくなってやるぜ。」

これを聞いて「あんたも海槌の・・・!?」と驚くサキ。そんなサキに、田代はさっそく手を出してきました。サキの頬を平手で5発、強く叩きました。そ

して、またまた厳しい言葉を与える田代。「ここは、外の世界とは違うんだ。泣こうがわめこうが、誰も助けに来やしない。お前のすべては、この俺が

握ってるのも同然なのさ。」 うわ、これで完全にどうしようない状況にまで追い込まれてしまったサキですが、ただ負けん気だけは失せていません。

田代を思いっきり睨みました。睨まれてまた手を出してくるかなと思われた田代でしたが、ここはそうせず、「まあいいさ。簡単に喋られちまえば、

こっちの楽しみも減るってもんさ。」と言って去っていきました。もちろん鍵を閉めてです。田代が去った後、この室内を見渡してみるサキ。ほとんど

真っ暗で、小さな窓からわずかに光が差し込んできているだけ。さすがに牢屋だけあってかなり殺風景であります。サキがその窓から外を見てみた

ところで、今回のサブタイトル紹介。

 〜決死の脱出!恐怖の地獄城〜

地獄城だけでも恐ろしい感じがするのに、そのうえ『恐怖』まで付いてるなんて・・・。サキは今回大丈夫なんでしょうか・・・?



さて、サキをこんな目に遭わせた張本人たちである海槌三姉妹はというと・・・・・呑気に乗馬を楽しんでおりました。と言っても、3人ともそれぞれ馬

を持っているものの、まだその馬を走らせてはおりません。しかも、亜悠巳と久巳に至っては、まだ馬に乗ってもいません。その亜悠巳のほうが、

「お姉さま。サキはもう口を割らしてお終いになって?」と麗巳に聞きました。「いいえまだ。でもこれからジワジワ苦しませていけば・・・」と答える麗

巳。サキを一番殺したがっている久巳も、「苦しむがいいんだわ、もっともっと。」と麗巳に続いて言いました。



海槌三姉妹が馬を走らせてるシーンは残念ながら無く、画面は再び少年院に戻りました。さっきまでは小さな窓から外の様子を気にしていたサキで

したが、今は壁にもたれて座り、そして考え込んでいます。

 「あの看守も、あの刑事も、すべて例の海槌麗巳って女の差し金に違いない。

  もしその関係を証明できれば・・・」

と、心の中で呟いているサキ。看守は田代で刑事は沢入なんですが、名前を全然知らないサキなので、こうなるのは仕方ありません。・・・とその

時、「メシだ。」という田代の声が聞こえてきました。ドアは鍵を閉めたままで、そのドアの小さな窓から食事を与えようとする田代。「一日一食だから

な。よく味わって食うんだぞ。」 ホントに一日一食なんですね。何だか京本政樹さんを思い出してしまいました。さあ、なかなか取ろうとしないサキに

田代が少し大声になりました。「早くしろ!」 サキが力のない動きで受け取ろうとしたその時、田代は持ってきたこの食事をひっくり返して

床にこぼしました!
 これは酷い! 食べ物を粗末にするなんて許せない行為です。またまた田代のことを睨まずにはいられないサキ。田代は

「すまんな。お前のぶんはこれしか無いんだ。これを食べてくれ。」と言ってあっさりと行ってしまいました・・・



食事すらまともにさせてもらえないサキとは違って、こちらは豪勢な料理を食べている海槌三姉妹。乗馬も済んでお腹も空いてきた、おそらくそんな

所でしょう。同じテーブルで亜悠巳と久巳は並んで座り、2人と向かい合うようにして麗巳が座っております。これからする3人の会話の内容からして

も、こう座る方がいいみたいです。

 「・・・ところで、あなた方に任せておいた鷹の羽学園侵出の計画は上手くいってるの?」 

「ええ。誰にも気づかれないように。ね、久巳。」 久巳は軽く頷き、「私たちのメンツにかけても、失敗はしないわ。」と自信満々ですが、おいおいあ

んた達1回失敗してるじゃないか・・・。悪役ではありますが、今度こそ期待してみることにします。



では、具体的にどんな計画を企てているのか・・・。鷹の羽学園の様子を見てみましょう。「おはようございます。」と機嫌よく職員室に入ってきた沼。

ここまでは特に変わったところはありません。しかし、この職員室内の奥のほうに4人の男がいるに沼は気づきました。「あの、あなた方は・・・?」 

と声をかけてみる沼。その中の1人が答えました。「・・・あ、どうも。初めまして。私、今日からこちらで国語を担当いたします高倉でございます。」 

おお、さすがに国語の先生だけあって言葉づかいも丁寧です。「あなた方も新任の・・・?」と、今度は他の3人にも聞いてみる沼。すると「はい。」と

答え、「よろしくお願いします。」と今度は4人同時に沼に頭を下げました。なぜ急に4人もの新任教師がこの鷹の羽に来たのだろう、ちょっと不思議

そうにキョトンとしている沼。なるほど、この4人が亜悠巳と久巳が送り込んだ鷹の羽学園進出計画のための刺客なんですね。海槌一族、本当に恐

るべしです。



夜になりました。当然家に帰ることは出来ず、拘置所で一晩を過ごさないといけないサキ。何もすることが出来ないので、寝るしかありません。さあ、

こういう時でもすんなり寝ることが出来ないのが、このスケバン刑事。このサキのいる特別房に、誰かが入ってきました! 一体誰でしょう

か!? しかもこの特別房は、田代の手によって鍵が閉められているはずなのに・・・。ヒシヒシとサキの元へと近づく足跡。逆に返り討ちにしたいた

め、サキはここはわざと寝たふりをする事にしました。その人物はとうとうサキの元にたどり着き、サキの首辺りをつかみ、低い声でこう言いました。

「お前の背後について吐け! さもないと・・・」 声は低いですが、どうやら女のようです。さあ、やられっぱなしのサキではありません。つかまれてる

手を強く叩いて払いのけ、逆に相手の女の腕をつかみました。すると、その女の腕には目立つようなアザの痕が・・・! 驚いたサキに一瞬のスキ

が生まれました。その隙を突いて、女はとりあえずこの場から逃げていきました。ピンチを逃れても、サキは全然落ち着きません。

 「いる! 他にも海槌の手下が・・・!」

新たな敵の存在に、サキの顔はまた一段と険しくなりました。



その頃、停車中の神の黄色いポルシェには、神本人と三平が乗っておりました。「サキの居場所が分かってるのに、なんで救い出してやんないんだ

よ!?」
 「我々が今、サキのために直接手を下せば、敵に我々の組織の内部を知らせてしまうことになる。それは出来ん。」 「あんたの組織なん

て関係ねーや。問題はサキなんだよ!」
 興奮気味の三平と全然落ち着いている神。実に対照的です。「・・・いいよ。俺1人で助け出してみせる!」

と言って行こうとする三平。「待て!」と神は止めました。

 「たけし殺しの真犯人さえ挙げれば、サキは当然無罪で釈放になる。」

その神の目には、サキを必ず救い出してやろうという気持ちが表れていました。



さあ、日も変わり再び少年院。サキを含め、院生たちはみんな労働に勤しんでいます。・・・が、ろくに食事を摂ってないサキだけは、やはり苦しそう

です。今やっている労働というのは畑仕事なんですが、それも終わり、これからおのおのの牢屋へ戻ろうとするところです。しかし、それをするにも

勝手に動くことは許されません。2列に整列し、みんなでそこまで行かないといけないようです。田代の命令でまずは整列する院生たち。サキもそう

しようとしたんですが、ここで停まっている軽トラックに三平が乗っていることに気がつきました! 三平が配送員を装ってこの少年院に来て

くれていました! きっと自分を助けに来てくれたに違いない! 一瞬我を忘れたかのような心理状態になり、整列することを忘れてしまったサキ。

「さっさとしろ。」と田代に突き飛ばされ、その勢いで何人かの院生たちとぶつかってしまいました。ここにいる者は、女の子たちばかりであってもみ

んな気性の荒い者ばかり。ちょっと体がぶつかっただけでも、黙っているわけがありません。「何すんのさ!」 「あんた新米!?」と言ってきました。

思わず「ごめん。」と謝るサキでしたが、「新入りはごめんじゃ済まねーんだよ!」と殴られてしまいました。誰かが1人手を出せば一斉にケンカにな

る。しかしそうはさせまいと、田代たち看守がさすがに止めに入りました。そして、「さっさと並べ。」と田代に再度言われたサキ。

 「サキ!」 

・・・と三平も声をかけたいところですが、今はそれができません。さあ、何だかんだとありましたが、ようやくこれでみんな2列に並びました。看守か

ら号令を受けて歩く院生たち。2列・・・ということは、当然サキの隣にも1人います。その隣の院生が、サキに声をかえてきました。「・・・あいつら、弱

い者いじめだけが趣味なケチな奴らさ。」と言ってすかさずサキに裏拳を入れようとしましたが、サキはこれを左腕で難なく受け止めました。これを見

て「やるね、あんた。」と言う隣の院生。どうやらサキの味方になってくれそうな気がしないでもないですが、しかしこの声は確か・・・。さて、これでサ

キたちは行ってしまいましたので、三平とは離れ離れになってしまいました。実はこの時、三平はサキたちを追おうとしたんですが、「ほら! ボヤボ

ヤしてないでさっさと手伝えよ!」と、同じ仕事で来ていた配送員に怒られてしまいました・・・



田代を先頭にサキたちが歩いていると、向こうから別の看守が慌てたように走ってやってきました。「どうしたんだ?」と聞く田代。

 「公務室からヤスリが1本盗まれてる!」

と言うその看守。さっそく看守たち全員で院生の牢屋内を調べることに・・・。この調べ方がまた荒っぽいこと荒っぽいこと。そこらじゅうひっくり返し

て・・・。やはりこれが少年院なんでしょうか、もうプライバシーもへったくれもありません。さあ探していると・・・・・・田代が盗まれたヤスリを見つけまし

た! 「ここは誰だ?」 「確か950番、深町ミドリ。」 「分かった。」と厳しい顔つきに変わる田代。田代はすぐに、そのミドリという院生をサキと同じ

特別房に叩きこみました。そのやり方も実に手荒です。「痛ってーなこの!」と叫んだ時には、田代はもうすでに鍵を閉めて行ってしまっていました。

さて、これでこの特別房の中は今、サキとミドリの2人になったわけですが・・・。「へェ〜、あんたと一緒か・・・」とサキに向かって言うミドリ。そうで

す。このミドリは、さっきサキと隣同士になって歩いていた院生であります。「とんだドジふんじゃったよ。あと1日ありゃ、上手いこと部屋の鉄格子を

外せたとこだったんだけどね。私、深町ミドリってんだ。これでも、元東京スケバン連合の副代表までやってたんだよ。あんた、名前は? なんでこ

んなとこ来たのさ?」と、軽いノリで1人ベラベラと喋るミドリ。しかし、対するサキはずっと不機嫌そうな顔で黙ったままです。不機嫌になっている理

由はすぐに分かりました。「腕まくってみな。」 これを聞いてハッ!とするミドリ。ミドリが自分でまくる前に、サキがまくって確かめました。するとその

腕には、昨夜サキが見たものと同じアザの痕が・・・! 昨夜サキを襲ったのは、他ならぬこのミドリでした。・・・がしかし、ミドリは笑顔にな

り、「バレたらしょうがないよ。あんたが考えた通り、私はあの看守の田代に言われたのさ。あんたに接近して、あんたの背後の組織ってのを探れっ

てね。そうすりゃここから出してやる。これが殺し文句さ。」と変わらずの軽いノリで言いました。てことは、このミドリは田代に利用されていただけ

だったのか・・・。そして、ここから出ていきたいという気持ちが分からなくもないサキは、「あんた、そんなにここから出たい?」と改めて聞いてみまし

た。「あったり前だろ。私はね、結婚の約束してる恋人だっていんだ。」 

 「そう・・・。じゃあどうかしら、私と組んでみない?」

サキのこの思わぬ誘いを聞いて目を丸くしたミドリ。この2人、このあと一体何をやらかす気なんでしょうか・・・?



ここでこの話の前半が終了です。まさに地獄城とも言うべき少年院へと連れてこられたサキ。ここまで大変な思いをしながら毎日を過ごしています

が、偶然知り合いとなったこのミドリは、サキの頼もしい味方となるかもしれません。この2人、田代に対してどんな反逆行為をみせるのか!? そ

して実は、麗巳の考えた作戦はまだまだこんなものではありません。最後には物凄いどんでん返しが待っております。それは一体何なのか!?

後半は、こちらです


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