第22話 「地獄に落ちろ!悪魔の一族」
最近、おかずにかけるソースの量を減らすようになってきました。別に健康に目覚めたというわけではなく、後で喉が渇いてしまうのを防ぐためで
す。やはりトンカツにしてもハンバーグにしてもコロッケにしても、たっぷりとソースをつけて食べたいところではあるんですが、それをすると、2,3時
間経った後、異様に飲み物がほしくなってしまいますので、最近はしないようにしております。さて、スケバン刑事の方ですが、ついにサキと海槌一
族との対決にピリオドが打たれるこの第22話までやってきました。今回のこの第22話はもう、途中で席を外して飲み物を飲みに行く暇もないほど
の話になると言ってもいいでしょう。ではその第22話、しっかりとご覧下さい。
もう前半の話は知っている。早く後半を見たい人はこちらへどうぞ。
◎今回の登場人物
麻宮サキ:鷹の羽学園2年B組の女子生徒で主人公。その正体は、ヨーヨーで悪を懲らしめるスケバン刑事。
野分三平:鷹の羽学園2年B組の男子生徒。サキに惚れている。
沼重三:鷹の羽学園2年B組の担任教師。学園に自由を取り戻すため、生徒たちと共に最後まで奮闘する。
海槌麗巳:日本支配を目論む海槌一族の長女。その日本支配に向け、いよいよ記者会見で発表を。しかし・・・
海槌亜悠巳:日本支配を目論む海槌一族の二女。麗巳の命を受け、記者会見場を抜け出して最後の戦いに行く。
海槌久巳:日本支配を目論む海槌一族の三女。同じく麗巳の命を受け、記者会見場を抜け出して最後の戦いに行く。
海槌剛三:日本支配を目論む海槌一族の主。鷹の羽学園理事長室で、サキが来るのを待つ。最後の最後まで何をしでかすか分からない。
神恭一郎:サキを見守る暗闇機関のエージェント。いつもクール。
黄金コンビ:死んだら絶対に地獄ではなく天国に行ってやろうと思っているナレーション
(注:上と同じ色で登場人物の台詞も分けています。)
◎ストーリー
さあ、いきなりテレビのナレーションから入ります。無駄なことをする時間さえも惜しいという事でしょうか・・・。いや、それだけストーリーとしてはもう
緊迫した状況になっております。では、そのナレーションから聞いてみましょう。
スケバン刑事麻宮サキは、自らの出生の秘密をかけて海槌剛三と最後の対決をすべく、
鷹の羽学園に乗り込んだ! だが・・・
そうです。剛三のいる理事長室はもう目前なんですが、そこに不気味な大男が待ち伏せていました。その大男に首を絞められ、死ぬ寸前にまでなっ
ているサキ。大男が言いました。「死ね! 小娘!」 ・・・って、そりゃあんたのような大柄な人間から見りゃ、どんな女だって小娘だ
よ! という感じです。今でも死ぬんじゃないかという所まできているのに、まだサキの首を絞める大男。さて同じ頃、この同じ鷹の羽学園の一室で
は、麗巳たち三姉妹による記者会見が開かれており、麗巳からの発表も始まっていました。「・・・皆さん。私が鷹の羽学園理事長、海槌麗巳でござ
います。私が当学園の理事長を引き受けましたのは、21世紀の日本を救う優秀な人材を育成することが・・・」 ・・・と、あぁ〜このままでは麗巳に、
記者会見を無事終わらせて日本支配への第一歩を簡単に歩ませてしまうことになります。それを防ぐためにも、こんな所でくたばるわけにはいかな
いサキ。もうろうとした意識の中、「死んでたまるか! 海槌一族の野望を許してたまるか! 自分が誰の子なのかも分からず、死ぬわけにはいか
ないんだ!」と、心の中で叫んで必死に耐えております。この2大目的を何としても果たしてほしい。ここまで来たら、視聴者もみんなそれを望んでい
るでしょう。さあ、そんなサキがついに反撃です。両手で大男の首を挟むようにチョップ。これにより、大男の手が緩みました。さらに、両足を使って
大男から完全に離れることに成功したサキ。おお、そういえばサキがさっきまでやられていた体の箇所は首だけで、両手両足は自由でした。その両
手両足を使って、見事この死のピンチから脱出しました。そして、すぐにヨーヨーを投げ、その鎖を大男の首に巻きつけるサキ。そして何と、そのま
ま持ち上げて倒しました! いやぁ〜、まさにこれぞ目には目を。首をやられたお返しに、首を攻撃して倒しました。たった今ヨーヨーが出たば
かりですが、ここでいつものヨーヨーのオープニングシーンの登場。そして、ここから物語が本格的に始まっていきます。
さあ、当然ノックなどせずバタンと荒々しく理事長室に入ったサキ。そこにはやはり剛三がいました。「待っていたぞサキ。お前は必ず私に会いにく
る。そう確信しておったぞ。」と、ビビるどころか笑顔でお出迎えの剛三。そんな剛三を睨みながらサキが言いました。
「私のモットーはね、他人の期待を裏切らないってことさ。」
さっきまで笑顔の剛三でしたが、今のサキの一言でそれが消えました。口の減らない奴め、という顔つきに変わっております。対するサキは、変わ
ることなく剛三を睨んでおります。ちなみにこの部屋には、剛三の配下の矢崎もいるんですが、矢崎なんてもう完全に眼中にありません。そんなサキ
の顔がドアップで静止したところで、今回のサブタイトル紹介。
〜地獄に落ちろ!悪魔の一族〜
いつも強烈な印象のあるスケバン刑事のサブタイトル。今回は最強かもしれません。
この第22話は、舞台はほとんど鷹の羽学園です。次はその放送室へと画面は変わりました。もちろんここには、神と三平がいます。というより、こ
の2人しかいません。この2人が、いま何かをやらかそうとしていますが、その間も麗巳の発表は続いております。「日本全土に横行する青少年の
非行とイジメは、大人と教師が子供たちを甘やかし迎合してるからなのです。子供の甘えを許してはなりません。スパルタ教育で子供の歪んだ精神
を矯正することこそが、私たち教育の現場に携わるものの・・・」 とここで、この室内のスピーカーから、
「サキ。私を父親と認めるためにやって来たんだな?」
「それが真実なら、悔しいけど認めるより仕方ないじゃないか。」
と、理事長室内の会話が聞こえてきました。いや、ここだけではありません。校内全体、さらにはいま校外にいる沼たちの所にも聞こえてき
ました。これを聞いた沼は、「サキだ。サキが理事長室に来てるぞ。みんなついてこい!」と、美也子たち生徒みんなも引き連れて意気揚揚と向かっ
ていきました。おう、行ってやれ行ってやれ。あんたたちが来てくれりゃ、サキだってどれだけ嬉しいことか・・・。とにかくこれで、神と三平が何をした
かが分かりました。理事長室内にいる剛三がボロを出すかもしれない。それを校内外のみんなに聞こえるように、放送室の機械を調整しました。さ
らに、それだけではありません。その剛三の声を、カセットテープで録音し始めました。おお、これで何もかも準備万端です。さあ、ここから先は、理
事長室内のサキと剛三の会話を聞いてみることにしましょう。「・・・だけどね、私の父さんと母さんと、あんたの関係をハッキリさせてくれなくっちゃ、
信じようがないだろ。」 「いいだろう。納得いくように話してやろう。サキ、お前の母親が私の秘書をしてたことは知ってるな?」 もうその事実だけで
も、腸が煮えくりかえってきそうなサキ。しかし、ここはグッと堪えました。以前は、ヤケになった状態のまま剛三と対決しようとした事もあったサキで
すが、今度は違います。これから出る剛三の告白をしっかり聞く覚悟は、充分に出来ております。では、その剛三の告白を聞いてみましょう。画面
のほうは12年前にタイムスリップしますが、これから出る剛三のセリフは現代のままです。「・・・お前の母ナツは慎ましやかで美しい女性だったよ。
私はナツを自分のものにしたくて、ウズウズしていたものだった。当時私は地方検察庁の矢崎氏を陰の参謀として、銀行利子の10倍の利息を払う
という名目で一般投資家から資金を集め株の不正取引をしていたのだが、その秘密を雑誌記者に知られてしまった。その男がお前の父、麻宮俊
也だ。私は麻宮を買収しようと試みた。だがバカ正直で潔癖な麻宮は、買収に応じようとは決してしなかった。あろうことか、ナツと麻宮は結婚を言
いかわした恋人同士だったのだ。その事実を知った私は、言いようのない怒りと嫉妬に駆られ、結婚の祝福をしたいと偽り、ナツを呼び出した。」
そして、嫌がるナツを無理矢理抱く剛三。うわっ! あんたのやってる事の方がよっぽど『あとうことか』だよ! ここで画面は現代に戻りまし
た。「フハハハハ・・・」と下品な笑い声を出す剛三。さらに、
「私は暴力でナツを自分のものにした。そして生まれたのがサキ、お前だ。」
と、指さして言いました。これを聞いてさすがに動揺せずにはいられないサキ。顔が完全に崩れております。
一方、録音しているカセットテープはそのままの状態で放送室から出てきた神と三平。さらにもう一方、記者会見場の方でも、麗巳が亜悠巳と久巳
に無言で指示し、2人を行かせました。これ以上剛三の告白をみんなに聞かせるわけにはいかない。現にさっきまで麗巳の発表を静かに聞いてい
た報道陣も、少しざわつき始めています。ただ、その割には焦りの色が全然ないように見える麗巳は、やはりさすがというべきでしょうか・・・。亜悠
巳と久巳は、二手に分かれました。亜悠巳は放送室へ機械を止めに、そして久巳は理事長室へ剛三にこれ以上喋らないよう伝えに行きました。と
ころが、そんな彼女たちの行動など神はとっくにお見通し。放送室までたどり着いた亜悠巳でしたが、そのドアの前で神が腕組みをして余裕の表情
で待っていました。ただ、亜悠巳も1人ではなく、警備員たち数名と一緒に来るという備えはしていましたが、それでも神を見た時はハッと驚いてしま
いました。さあ、戦いです。さっきのサキVS大男は理事長室前で行なわれましたが、今度は放送室前での戦いです。まずは、神VS警備員たち。予
想通り、神があっさりと勝ちました。今度は、神VS亜悠巳。鞭を出して構え、戦闘体勢となる亜悠巳。そうです。この女は強いんです。以前サキと
戦った時と同じように、神に対してもバンバン鞭をふるう亜悠巳。しかし、それはすべて空振りに終わっています。神はここで手錠を出しました。手錠
を両手で引っ張るように持ち、亜悠巳の鞭をそれに絡ませる神。上手いです。これで亜悠巳は鞭をふるうことが出来なくなり、神と亜悠巳が鞭を通
じて繋がれた状態に・・・。さあこうなると、男女の体格差がものを言います。そのまま引っ張って亜悠巳の体を取り押さえた神。そして、亜悠巳の
左手に手錠をかけました。強敵・海槌亜悠巳、ついに神に捕まりました! さて、理事長室に向かっていた久巳のほうですが・・・やはり同
じように警備員数名を連れていました。しかし久巳たちも止まることに・・・。途中で沼たちがバリケードを作って待機していました。おお、そういえば
沼たちも理事長室に向かっていましたからね。それにしてもこのバリケード、凄いです。第17話でも作っていましたが、その時とは比べものにならな
いほどの机や椅子の量です。久巳は「何をグズグズしているの! 放り投げなさい!」と警備員たちに命令しました。その命令通り、作業にかかっ
た警備員たちでしたが、これが逆に命取りになりました。「やっちまえ!」という美也子の掛け声と共に、沼たち全員はバリケードを崩しながら警備員
たちを棒で殴ってきました。堪らず、久巳の命令を無視して逃げようとする警備員たち。しかし、その反対方向からも、生徒たちが来ていました。う
おお、沼もなかなか考えてますね。警備員たちはすでに倒れ、挟み撃ち状態で1人となってしまった久巳。沼たちが詰め寄ります。追い詰められた
久巳がやる事といえば、もはや1つしかありません。ナイフを出し、投げる久巳。しかしそのナイフを、いつの間にか来ていた三平が椅子をカバーに
して受けました。ちくしょうといった顔で、もう1つナイフを出す久巳。しかし今度は、投げることも出来ませんでした。沼が竹刀を出すと同時に、生徒
全員で一斉に久巳を押さえて身動きの出来ない状態に・・・。海槌久巳も、とうとう捕まりました! 亜悠巳も久巳も、それぞれ銃、アーチェリ
ーという武器があるのですが、さすがにとっさの事だったので、そこまで用意していませんでした。銃やアーチェリーがあれば、もしかしたら勝ってい
たかもしれませんが、いずれにしても、神や沼たちの方が1枚上手だった、そんな戦いになったと言えるでしょう。
さて、再び理事長室。剛三の告白を耳にしたサキが、動揺を通りこして今度は静かに涙を流しております。「何を泣くんだサキ。お前はこの海槌剛
三の娘なんだぞ。」 これを聞いたサキは、一気に怒りがこみ上げてきました。
「バカヤロウ!! ふざけるんじゃない! 私が泣いてるのは、母さんの苦しみ、
母さんの悲しみがやっと分かったからなんだ・・・。汚い・・・。汚すぎるよ!
父さん愛してた母さんを暴力で・・・。そんなの許せるかよ!!」
と、
剛三に向かって超本気でヨーヨーを投げるサキ。剛三は、間一髪のところでこれをよけました。剛三がよけたために、その後ろにあったバラ
の花を生けてある花瓶にヨーヨーが当たり、その花瓶が凄い勢いで割れました。これです。スケバン刑事Tといえば、こういった物が強烈にぶっ壊
れるというシーンが多々ありましたが、ここでも出ました。「サキ! 父親に向かって何をする!?」 「バカヤロウ。何が父親だ。お前のようなケダモ
ノを、父親なんて認めるか!」と、もう一発ヨーヨーを放つサキ。今度はそのヨーヨーが剛三のしているネクタイに引っかかり、そのために胸元の肌
が露出してしまいました。これがこんな剛三のようなオヤジではなく、女の子であればどんなにいい事か・・・。いや、そんな事を言っている場合では
ありません。何と今ので、
剛三の胸元に古い火傷の跡があるのが見えました!
ハッ!とするサキ。あの12年前の火事の時にいた、謎の大きな男のことを思い出しました。
「その胸の傷は・・・!? そうだ間違いない! お前だ。海槌剛三。
あの時いたもう1人の男、それはお前だったんだ!!」
もう見られてしまっているのに、肌けた胸を必死に隠し、「サキ! 思い出してはならない事をお前は思い出してしまったようだな!」と言う剛三。そ
のセリフが終わると同時に、矢崎がこの部屋に隠してあったライフルを出し、それを軽く放り投げるようにして剛三に渡しました。受け取った剛三
は、そのライフルの銃口をサキに向けて構え、また矢崎もすぐにこの部屋のドアの鍵を閉めました。矢崎がライフルを出してからここまでの行動の、
テンポが凄くいいですね。剛三と矢崎。この2人、なかなかいいコンビかもしれません。さあ、突然ライフルの銃口を向けられ、命の危険を感じてい
るサキ。そんなサキに、剛三がついに白状しました!
「その通りだ。あのとき殺人現場にいたもう1人の男は、私だ。」
いったん白状したら、その後はもうどんどん口が軽くなってしまう剛三。「12年前、麻宮俊也は5年がかりで私の不正を調べ上げて、雑誌に発表しよ
うとしていた。」と同時に、ここからその12年前の出来事のシーンへと移ります。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 12年前 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
海槌剛三とその部下たちに捕まって銃を向けられている麻宮俊也。何だかこれを見ていると、ホーナー親子が剛三に捕えられていた時のことを思
い出します。あの時のシーンと本当によく似ています。さあ、こんな状態に追い込まれても全然動じていない俊也。「私を殺しても無駄だ。原稿は別
の場所に隠してあり、私に万一のことがあれば、すぐ発表する手はずになってるんだ。」と、剛三に言いました。「そうかね・・・。それでも発表するっ
て言うんだったら、私もあんたの家族の秘密を暴露せざるを得ない。それでもいいかね?」 「私の家族の秘密?」 「あなたの奥さんは、私の愛人
だったんだよ。あなたが自分の娘だと思っている女の子は、私の娘だ。」 「そんなバカな!? ナツに限ってそんな・・・!?」 さっそく自宅に戻り、
ナツに聞いてみる俊也。するとナツは、
「確かに私は、一度海槌と過ちを犯しました・・・。
でも・・・! でも私が愛してるのはあなたなんです! あなただけなんですよ!」
と、ハッキリ言いましたが、それでも俊也はショックを隠しきれません。「信じてくれないのなら、私は死にます・・・。」と言って包丁を手にするナツ。そ
れを見た俊也は、「バカなことはよせ!」とさすがに止めに入りました。しかしナツも、「死なせて!」と包丁を放そうとしません。もみ合いになった2人
は、バタン!と倒れてしまいました。この時、ナツは頭でも打ってしまったのか、気を失いました。「ナツ・・・。ナツ、どうしたんだ? しっかりしろ!
大丈夫か、ナツ!」と言って、ナツの手に握ってある包丁を取って床に捨て、ナツの体を抱く俊也。さらに、「ナツ。俺はどうかしてたんだ。海槌の言
葉なんか信じて・・・。許してくれ。お前は俺の妻だ。サキは俺の娘だよ!」と言いましたが、それは気絶する前に言ってあげてほしかったです。さあ、
ここで剛三が現れました。「麻宮。とんだ修羅場だな。」 「海槌さん。私はサキに、悲しい思いをさせたくない。原稿はあんたに渡すから、今後一切、
私たち家族には関わりを持たないでくれ!」と、俊也は剛三にお願いしました。しまってあった原稿を取りに向かった俊也。しかしその隙に、剛三は
さっきまでナツが握っていた床に落ちている包丁を手にし、それを俊也に見えないよう背中に隠しました。ま、まさか・・・! 原稿を手にした俊也は、
「さあ、約束してくれ。」と言ってそれを剛三に渡しました。すると「約束するとも。」と言って、
剛三は隠していた包丁で俊也を刺し殺しました!
うわっ! 約束するともと言った途端に、約束した相手を無残に殺すとは・・・。こんな酷い男は他にいません。しかも、それだけではありません。
剛三はその血のついた包丁を、気絶しているナツの右手に握らせました! さらに近くにあった火の点いたストーブを蹴とばして倒
し、たったいま俊也から受け取った原稿をすべてその火の中に入れて証拠隠滅をはかる剛三。なるほど。幼い頃のサキが見た紙のようなものと
いうのは、この原稿の事だったわけですね。そして燃やしているうちに、火が剛三の胸にまで移り、火傷の跡が出来たというわけです。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
12年前のシーンが終わり、理事長室へと画面は戻りました。
「・・・じゃあ、父さんを殺した犯人は、お前だったんだ!」
と、またまた驚くサキ。
「フフフ、そうだ。麻宮俊也を殺してお前の母親に罪を着せたのは、私だ。」
と、剛三はこれも自ら認めました。それを聞いていた麗巳の前にいた報道陣たちももう、「おい、特ダネだ!」と記者会見そっちのけで出ていきまし
た。その場にたった1人になってしまった麗巳。「何て愚かな・・・。これで何もかもおしまいだわ。」と、もう悔しさを滲ませるしかありませんでした。
ここでこの話の前半が終了です。ついに隠されていた真実を話した剛三。しかも、それが大勢の耳に入っております。亜悠巳、久巳も捕まり、サブタ
イトルにもある通り、とうとう海槌一族が地獄に落ちる時がやってきたのか!? 日本支配の野望もほとんど消えてしまった麗巳は、この後どういう
行動を取ってくるのか!? ただ、サキのほうも今はライフルを向けられ、絶体絶命のピンチです。果たしてサキは、このピンチを切り抜けることが
出来るのか!?
後半は、こちらです。