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第18話 「登場!もう一人の特命刑事」

 

今頃になって気づいた事なんですがこのスケバン刑事、どの回の話も前半のほうが後半より長いです。この第18話は特にそうで、調べてみた結

果、前半が17分9秒、後半が6分6秒。前半のほうが圧倒的に時間を占めています。ということで、私も考えました。今回だけは、CMの所まででは

なく、12分ちょっとのところで区切ることにし、それを前半、そこから残りを後半として書いていくことにしました。いや、もしかしたら次の話も前半が

やたらと長くなっているかもしれないので、そうであればまた同じようにするかもしれませんが・・・。それはまた、その時になって考えることにしましょ

う。では、新展開がある・・・かもしれない第18話をどうぞご覧下さい。

 

もう前半の話は知っている。早く後半を見たい人はこちらへどうぞ。

 

◎今回の登場人物

 麻宮サキ:鷹の羽学園2年B組の女子生徒で主人公。その正体は、ヨーヨーで悪を懲らしめるスケバン刑事。

 野分三平:鷹の羽学園2年B組の男子生徒。サキに惚れている。

 沼重三:鷹の羽学園2年B組の担任教師。前回は熱弁を振るうなかなかの活躍ぶり。しかし今回は・・・

 海槌麗巳:日本支配を目論む海槌一族の長女。鷹の羽学園を手中におさめたが、用心深くサキのことをマークする。

 海槌亜悠巳:日本支配を目論む海槌一族の二女。またしても銃を手に持つ。

 海槌久巳:日本支配を目論む海槌一族の三女。亜悠巳と同じく彼女もある武器を・・・

 神恭一郎:サキを見守る暗闇機関のエージェント。いつもクール。

 黄金コンビ:自転車に関しては、いい思い出も悪い思い出も持っているナレーション

  (注:上と同じ色で登場人物の台詞も分けています。)

 

◎ストーリー

さあ、序盤はもうすでに定着となっているテレビのナレーション付きで始まるスケバン刑事。この第18話も、まずはそれから聞いてみましょう。

 少年院から戻ったサキは、指令から海槌家の陰謀のすべてを知らされた。

 鷹の羽学園が戦略拠点に選ばれ、海槌麗巳の手で進行作戦が開始された。

 スケバンの美也子が罠にはまり、ついに学園が制圧される日がやってきた!

いつもと違って、ナレーションの最後には珍しくビックリマークが付いています。いやいや、それだけ最後は声のトーンも大きかったです。さて、さっそ

く気になる校長室のシーンからいってみましょう。今にも対決しそうな雰囲気の、サキと麗巳。沼と美也子は、もはや外野でしかありません。

 「麻宮サキ。この私と勝負して勝てると思ってるの?」

まずはサキを挑発する麗巳。うわぁ〜、ただでさえサキは今怒り心頭になっているというのに・・・。やはりその怒りが爆発しました。

 「うるせえ!」

と、すぐに麗巳に向かってヨーヨーを投げるサキ。今は麗巳は完全に無防備状態。これはサキの圧勝となるか!? しかし麗巳は、

 ぶつけられる前に、ヨーヨーの鎖をつかみました!

 そしてその鎖をつかんだまま、サキの体を投げ飛ばしました!

何という麗巳の反射神経と腕力! かつてサキのヨーヨー攻撃を、ここまで完璧に防いだ者はいたでしょうか!? いやそれどころか、サキをふっ

飛ばすという、防御から一転して攻撃までも見せました。し、信じられない!という顔で麗巳を見るサキ。 「サキ!」 沼も思わず心配そうにサキの

元に駈け寄りました。同じく美也子も・・・。そんな3人に向かって、「アッハッハッハッハ・・・」と甲高く笑う麗巳。おお、この笑い方は亜悠巳や久巳の

それと同じ。やはりこの麗巳も例外ではありませんでした。こうなったらもう、3人同時に笑うところも見てみたいもんです。しかし、今のサキ

にとっては、当然そんな事はどうでもいい話。自慢のヨーヨーが全く通用しなかったショックで、開いた口が塞がりません。まだ笑っている麗巳をもう

一度映したところで、いつものサキのヨーヨーさばきのオープニングシーン。そして、ここから物語が本格的に始まっていきます。

 

しかし今のオープニングシーンも、麗巳のあれだけの返し技を見せられては、何だか今回ばかりはちょっと迫力に欠ける気がしないでもありませ

ん。さあ、気を取り直して鷹の羽学園のシーンから始めていきましょう。依然、バリケードで入り口を塞いで教室に立てこもっている反海槌派の生徒

たち。「学園に自由を取り戻せ!」 「最後まで戦うぞ!」 ・・・と、声を張り上げております。三平だけは、後ろのほうで突っ立ったまま何も喋ってい

ませんが・・・。しかし、彼らがこうしていられるのも今のうちだけでした。ついに警備員達がドアのガラスを割り、鍵代わりになっていた机や椅子をど

けて強引に入ってきました。その警備員に続いて、高倉までも・・・。その高倉が言いました。

 「きさまら! 学園の規律と秩序を乱した! たった今、全員退学と決定した!」 

この処分に、大ブーイングの生徒たち。しかしその反抗もむなしく、あっさりと警備員たちに捕まり、無理矢理校門の外へと追い出されてしまいまし

た。校門にガシャンと鍵が閉められ、生徒たちは「入れてくれよ〜。」と泣きながら許しを乞うわけですが、何だかこういうのを見ると、非常にリアルな

ものを感じます。さあ、校長室に行っていたサキ、沼、美也子も、この場にやってきました。校門は今閉めたところなので、隣にある小さな門から3人

を外に出す警備員たち。ただこの時は、無理矢理出すという事はしませんでした。またサキたちも、一刻も早くみんなのところに行ってあげたいとい

う気持ちがあったため、彼らに逆らうことを敢えてせず、素直に外に出ていきました。校門の外に集った一堂。タロウが沼に向かって、「先生! 僕

達もう学校に戻れないんですか!?」と泣きながら言いました。他のみんなも泣いております。ここで、タロウの隣にいる女生徒がポツンと呟きまし

た。「ねえどうして? どうしてこんな事になってしまったのよ・・・」 その瞬間、みんなの視線は美也子に集中しました。これを見て、少し慌てるように

して「よせ。夢小路のせいじゃない。」と美也子をかばう沼。サキも心配そうに美也子の方を向きますが・・・・・もうすでに美也子は泣きそうな顔に変

わっております。いつも強気なはずの美也子が、前話からもうすっかりとヘタレ化しております。そしてとうとう、「そうよ・・・。私よ・・・。私がいけない

のよ!」と言って走り去っていきました。「美也子!」 それを追うサキ。

 美也子は歩道橋に上り、そこから飛び降りました!

それを見て、「美也子!!」と悲痛な叫び声をあげるサキ。そんなサキの顔を映したまま、今回のサブタイトル紹介。

 〜登場!もう一人の特命刑事〜

また1人新たな刑事が登場して物語も変わってくるという事でしょうか・・・?

 

さあ、美也子が身を投げたということで、次のシーンはやはり病院です。「美也子・・・」と、ベッドで安静にしている美也子の手を握るサキ。「重傷です

が、打ちどころが良かったから大丈夫ですよ。」と、医者は言ってくれました。病院シーンは10秒も経たないうちに終わり、今度はサキのマンション

の自室へと画面は変わりました。明かりも点けずにジッと座っているサキ。外からの光があるため、部屋の中はぼんやりと青く光っております

が・・・。さあここで、意表を突くかのようにテレビのナレーションがまた出てきました。聞いてみましょう。

 サキは完全に打ちのめされていた。鷹の羽学園は完全に海槌家に制覇され、

 大勢の友達は散り散りになり、二度と集うこともないのだ・・・。

サキがすっかり無口になってしまったために、こうしてナレーションの登場となった、そんな気がしないでもありません。とここで、神がやってきまし

た。涙顔で「神・・・」と言うサキ。この第18話は、のっけから人が泣きそうになったり泣いたりする場面が本当に多いです。それだけ、海槌一族の悪

さぶりがよく表れている事が言えます。

 「サキ・・・。お前は疲れている。しばらく休養しろ。・・・これが新しい指令だ。」

言われた指令に対しては、いつも素直に受けいれる気にならないサキ。それは今回も同じでした。

 「休養? 冗談じゃないよ。私は何にも出来なかった・・・。

  学園も守れず・・・。みんなを救うことも出来ず・・・。」

そう言った後、今度は何かを決意したような顔つきになるサキ。「神。私は明日から、海槌剛三はるよ。こうなったら直接剛三と対決してやる!」 

「よせ。そんなささくれだった心で、海槌に勝てると思っているのか?」 はい、これは神の言ってる事のほうが正しいですね。今のサキでは、麗巳は

おろか、亜悠巳や久巳に戦いを挑んでも勝てるとは思えません。それを剛三と直接対決だなんて無謀すぎますし、その事は神じゃなくて我々素人で

も充分に分かります。しかしサキは、「放っといてくれよ! この手で海槌をぶっ潰すまで、誰の命令も聞きたくない!」と、そのセリフの通り全然聞く

耳を持ちません。「サキ・・・」と、さすがの神もこれ以上は何も言うことは出来ませんでした。

 

次の日になりました。いくら嫌なことがあっても、次の日になれば気分もスッキリ晴れる。いや、このドラマの物語はもちろんそんな甘いもんではあり

ません。これからどんな展開になっていくでしょうか・・・? 海槌家の麗巳の元に、電話がかかってきました。受話器を取り、「はい。」と淡々とした口

調で受ける麗巳。かけてきた相手は、麗巳の部下でした。話の内容を聞いて、

 「何ですって!? サキが消えた!? 探しなさい! 居場所を突き止めて、

  もし変なマネをしていたら構わないから痛い目に遭わせて! いいわね?」

と怒って電話を切る麗巳。今この部屋には、亜悠巳と久巳も来ています。おお、今日は三姉妹そろってるじゃありませんか! 「どうなさったの、お

姉様?」 「サキにつけていた尾行が巻かれたらしいの。」 そのサキは、何と海槌家の門のところまで来ていました。考えてみれば、サキを見失っ

た上に海槌家にまで来させてしまうなんて、麗巳の部下もかなり間抜けです。さあ、門の周りをウロウロしたり、そばの電柱に身を隠して様子を見た

りしていたサキでしたが、ついに麗巳の部下たちに見つかってしまいました。敵は男2人。容赦なくサキを襲ってきました。こんな相手、いつものサキ

なら何でもないんでしょうが、今は心の動揺もあってまともに戦うことも出来ないのか、背を見せて逃げ出しました。それを追う男2人。追いかけっこ

の結果は・・・・・・どうやらサキに軍配が上がったようです。何とか逃げ切ることに成功しました。が、もうフラフラ・・・。ただ走っただけなのに、精魂使

い果たしたかのような顔をサキはしています。・・・と、その時でした! 自転に乗った男が突如として現れ、サキに接触してしまいまし

た! こんな不意打ちを、すぐによけられるわけがありません。思いっきり吹っ飛ばされてしまうサキ。しかし、当ててしまった男のほうは、当然悪気

があったわけではありません。すぐにサキの元に行き、身を心配しました。「大丈夫か!? おい! しっかりしろ! おい! しっかりしろ! お

い! おい! しっかりしろ! しっかりするんだ!」 やはり人間動揺している時というのは、このように同じような言葉を連発するもんです。しかし、

これだけ言われているのにも関わらず起き上がらないところを見ると、サキはかなりヤバイかもしれません・・・

 

そのサキが目覚めました。胸の辺りを手で押さえながら苦しむサキ。外傷はほとんど無いようですが、問題は体内です。さあそして、ここは一体どこ

でしょうか? 誰かの部屋のようですが・・・。知らない間にベッドに寝かされていました。周りを見渡すと、さっきサキを助けてくれたあの男の写真が

飾られてありました。ということは、ここはその男の部屋なのか? そんな事を考えさせないかのように、すぐにまたサキの胸に痛みが襲ってきまし

た。さあ、ここで問題の男がスープを持って部屋に入ってきました。ベッドから起き上がろうとしたサキを見て、「ああ! ダメダメ! まだ無理しちゃ

あ! 目がさめても暫くは安静にしてろって、医者の命令なんだから。」と厳しく言う男。おお、よく見ると何だかこの男、小島よしおを少しカッコ

良くしたような顔をしております。厳しく言ったかとも思えば、今度は一転して謝りました。「ごめん! 自転車をぶつけてしまって・・・。でも、一

生懸命看病したんだから、そのぶん割り引いてくれよな。・・・ところで、君の名前は? 高校生みたいだけど学校はどこ?」 そう聞かれても、一言

も答えようとしないサキ。いや、というよりも、この状況に少し面食らっていて何も喋る気にもならないと言った方が合ってるかもしれません。私もそろ

そろ黒か黄緑以外の字を使いたいのですが・・・。男も、これ以上は聞くことはしませんでした。「分かった分かった。言いたくないものは言わなくても

いいさ。さてと・・・。あ、スープ冷めないうちに飲んだ方がいいよ。それから、僕の名前だけど、片桐陽一。自転車屋のオヤジさ。」 自分のことをオ

ヤジと言うなんて、この片桐という男もなかなか愛敬があります。少し笑いながら部屋を出ようとする片桐。しかし、また立ち止まりました。そして、

 「・・・あ、それから、これは余計な事かもしれないけど、今の君には余裕というものが

  感じられない。何をしようとしてるのかは知らないけど、そんな事じゃ上手くいかないと思うよ。

  しばらく休んだ方がいい。」

と、神と同じような事を言ってきました。これにはサキも少し驚いたでしょう。こうして会ったばかりの男にまで心の隙を見透かされてしまったサキ。ま

すます返す言葉が無くなってしまいました。

 

今このサキの寝ている部屋は、実は2階でした。そして、1階が自転車屋になっていました。その1階へと下りてきた片桐。すると高校生でしょうか、

男子生徒が3人ここにやってきました。そのうちの1人が「マスター。ディレーラー交換したいんだけど、いいのある?」と、ご機嫌そうに聞いてきまし

た。「あるとも。」と、愛想よく答える片桐。さらに別の男子生徒も、「チューブラーがバーストしちゃった。直してよ。」と、同じく自転車の専門用語を使

って言ってきました。よく食べ物の会話なんかでも、知らないものばかり出てくると何が何だか分からなくなる。それと同じで、この会話も

私にはよく分かりません。いや、もしかしたらこれくらいの用語は常識の範囲内であって、ただ単に私に知識が足りないだけなのかもしれません。さ

あ、この4人の会話に戻りましょう。「直すよりそろそろ新しいやつ買った方がいいんじゃないか? ちょっとこっち来い。いいから来いよ。」と、半ば

強引に新しい自転車が並んである場所に3人を来させた片桐。そして、その新しい自転車の何台かを指しながら、「お前たちもさ、そろそろこういう

ヤツとか、こういうヤツ持ってないとカッコつかないだろ。」と薦めております。さらに、「山田。ちょっと来い。お前なんか彼女いないんだから、こういう

ヤツ持ってないと人生さびしいだろ?」と、なかなかカッコ良さそうな自転車を持ちながら、残りの3人目の生徒に言う片桐。私だったら、余計なお世

話だよと言い返したくなるところですが、この山田は「でもバイトじゃこんなの買えねーよなぁ・・・」と、頭を掻きながら交わしております。「そっか。そ

れもそうだな。」 「でも、これカッコいいな。」 「おう、カッコいいだろ。」 ・・・と、後はたわいもない会話が自然に続くだけですが・・・。さあ、ここでこ

の店に麗巳がやって来ました。さっきまでずっと笑顔で高校生たちと会話をしていた片桐でしたが、一瞬引き締まった表情に・・・。しかしすぐに

また笑顔に戻り、「麗巳さん。いらっしゃい。しばらくお見えになりませんでしたけども・・・・・お仕事、お忙しかったんですか?」と応対しました。麗巳

はそれには何も答えず、すぐに注文しました。「ピスト用のステム。・・・あ、これ。それから、フォークリフト、ディレーラー・・・。それでいいわ。届けて。

いつもの所ね。」と言って帰っていく麗巳。うわぁ〜、またまた全然分からない用語がたくさん出てきました。もちろん自転車屋の片桐は全部分かる

でしょう。「はい。ありがとうございました。」と頭を下げて、麗巳が帰っていくのを見届けました。さあ、客商売は大事です。さっそくこれらを届けないと

いけない片桐。2階にいるサキに向かって叫びました。「お2階さん! ちょっと出かけるから、おとなしくしてるんだよ!」 そうなんです。たった今、

ほんの一瞬の間だったとはいえ、この自転車屋にサキと麗巳、宿命の2人が一緒にいた事になります。しかも、お互いその事に気づいてな

いというのも、また面白いです。車に乗って行ってしまう片桐を、2階の窓から見ているサキ。ここでサキはもう一度、片桐から言われたあのしばらく

休んだ方がいいという言葉を思い返しております。これで少しは頭を冷やしてくれればいいのですが・・・

 

画面はサーキット場へと変わりました。そのサーキット場のトラックを、自転車を使って猛スピードで走っている麗巳。そのタイムを、亜悠巳と久巳で

測っております。そこへ、片桐がやって来ました。麗巳から言われた部品も・・・いや、もうすでにそれも装備しているであろう新しい自転車を持って

やって来ました。「・・・お、やってますね。」と言ってきた片桐に対し、亜悠巳と久巳は軽く会釈をしました。さあ、麗巳が一周を走り終えて、亜悠巳た

ちのいる場所で停まりました。

 「すごい! 時速75キロは出てたわよ、お姉さま。」

と、驚く亜悠巳。ホントにすごいです。最低でも時速75キロという事は、高速道路でも充分に引けを取らない走りが出来ることになります。これもま

た、麗巳の隠された才なんでしょうか・・・。片桐も「相変わらず、いい走りしてますね。」と褒めてくれました。褒められれば、誰だって悪い気はしませ

ん。「元オリンピック選手のお褒めに預かり、光栄ですわ。」と、麗巳も笑顔で片桐に言いました。

 

この日からサキは誰とも連絡を取らないで動いているのでしょうか・・・? 神と三平は、別々になってサキの行方を懸命に探していましたが・・・・・神

がようやく見つけました。「サキが見つかった!? ホントですか!?」 「乗れ!」と、カッコよく言う神ですが、やはり黄色いポルシェがそのカッ

コ良さを半減しています。そのポルシェの助手席に早々と乗る三平。2人はサキが休んでいる場所、つまり片桐の自転車屋へと向かい、そして

着きました。「本当にあんな所にいるんですか?」と言いながら、自転車屋の2階の窓を見続ける三平。すると・・・・いるのを確認しました。「サキ

だ!」 車を降り、すぐに会おうとする三平でしたが、「待て!」と神が止めました。2階の窓には、先ほど麗巳の元に行っていた片桐も現れました。

それを見て、

 「あの男は・・・」

と、何かを思い出したような顔つきに変わる神。「どうしたんですか神さん?」 サングラスをかけ直し、急ぐように車を走らせる神。「神さん!?」 そ

んな三平の言葉など、もう神は聞こえておりませんでした。

 

ここでこの話の前半が終了です。サキに優しく接し、また一方で麗巳とも交流がある、さらには神までもが知っているこの片桐という男は一体何者な

のか!? そしてサキは早く冷静さを取り戻し、復活することが出来るのか!? サーキット場で麗巳が仕掛けた卑劣な罠とは・・・!? また片桐

の口からは驚くべき事実が・・・! それを知ったサキはどうなってしまうのか!?

後半は、こちらです


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