インドア派の城に戻る


第19話 「七の封印」SEVEN III

 

このシリーズも、いよいよ終盤に差し掛かってきました。なぜ今までSEVENと言っていたのか・・・? それはもちろん、何か7に関する重要な事実が

あるからです。そしてそれが、この第19話で明らかになります。サブタイトルのほうも、その意味をこめて「七の封印」と題しております。では、SEVE

Nシリーズ、ラスト1話を紹介しましょう。

 

もう前半の話は知っている。早く後半を見たい人はこちらへどうぞ。

 

◎今回の登場人物

 黒井ミサ:黒魔術を使う少女で主人公

 青井みどり:前話で生き残った唯一の脇役。その名の通り色もみどり。

 矢島恵子:前々話からの登場。真犯人か、それとも最後の犠牲者か・・・。生き残りを賭けて秀美と一騎打ち。

 田村秀美:こちらも前々話からの登場。これまで見せてきた脳天気ぶりは素なのか、それともお芝居か・・・。こちらも全く分かりません。

 黄金コンビ:そろそろ横に解説者がほしいナレーション

  (注:上と同じ色で登場人物の台詞も分けています。)

 

◎ストーリー

場面はまず、再三問題となっている逆十字の橋が出ます。そうです。前回のラストでえりが黒幕でないと分かった以上、真犯人は他にいるはず。こ

の橋の謎だって、まだ解明されていません。さて、そんな事を思っている間もなく、いきなり秀美のセリフからストーリーが始まります。

 「マヤから始まって、カズエ、由香里、久美子に、栄子にえり。もう6人。」

 「他からは呪われた学校・・・とか言われてるんだって。」 

 「こんなに次々事件が続くとね・・・。」 

もう事件なんてレベルのもんじゃありません。ドラマとはいえ、いくらなんでも死にすぎです。橋の上で歩きながら会話しているこの3人とミサ。まずは

初回サービスということで、文字を大きくしてあげました。「もう終わったんだよね? もう大丈夫なんだよねミサ?」 「何か怖い。」 ミサは何も答えず

黙ったままです。答えられないということは、即ちまだ終わっていないって事になります。と、ここで誰かのポケベルの音が鳴り出します。誰のだろ

う? 自分のかもしれないと各自ポケベルを取り出す秀美、恵子、みどりの3人。ミサは静止したままです。やはり恵子の言った通り、ミサは携帯も

ベルも持っていませんでした。「私。」と半ば喜び気味に言うみどり。みどりのポケベルの音でした。「携帯貸そうか?」 「ありがとう。」 「早く掛けな

よ。」 「先行ってて。」 「オッケー。」 気を利かしてその場を去るみどり以外の3人。「彼氏からかな?」 「彼氏だろうね。」と小声で話す秀美と恵

子。やはり女の子ってのは、友達の恋愛を応援したくなるものです。ところが、「変な番号・・・」とみどりはポケベルに出た番号をじっくり見ています。

その番号とは、7・8・9・2・5・8・0でした。まあ別になんて事ないだろうって感じで、恵子から借りた携帯でその番号を押すみどり。すると空か

ら、まるで大気を唸らせるような目に見えない気配がやって来ました。それが秀美たち3人の前を横切りました。それに気づいたのは、ミサだけ。さ

すがにただの少女ではありません。そして、さらにそれが番号を掛けた張本人、みどりの所へやって来ました。みどりは、まるで操られるように無表

情になり、なんと橋の手すりの外へと出てしまいました。そこから下までの距離は何十メートルもあるであろう、そしてもうあと一歩踏み出せば完全に

落下するであろうという、危険な位置です。「みどり!」 「危ない!」 秀美たち3人も気づきましたが、すでに手遅れ。みどりは無表情のまま落下。

即死してしまいました・・・。しかも、何か木のような尖ったものに串刺しにされるという悲惨な死に方・・・。先端恐怖症の人には、とても見てられない

でしょう。それよりも、私が一番に感じたのは、

 サブタイトルに行く前に死んでしまった。

ということです。はい、もう可哀想すぎですね・・・。さあ、みどりの死に直面した3人は、なぜかそれぞれ反応が違います。秀美は泣き崩れ、恵子は原

因と思われるみどりに貸した携帯をジッと見つめ、ミサは険しい表情で死体を見ております。ミサはこの時確信したようです。秀美か恵子のどち

らかの仕業に違いない。あのとき水晶玉に現われた顔の分からない女子高生、この2人のどちらかだ・・・と。そんな2人を交互に見ておりま

す。と、ここでもっと早く出してほしかったサブタイトル紹介、

 〜「七の封印」SEVEN III〜

 

少し薄暗くなったようです。夕方の5時頃といった所でしょうか・・・。橋の下にミサがいますが、秀美と恵子はいません。おそらく先に帰ったのでしょ

う。ミサは、この一連の事件でみんなを死に追いやった1アイテムでもあるあのアルバムを見ながら、語り始めます。「あなたは誰? 何が目的な

の? なぜこんなに血を必要としているの?」 ここで、マヤから始まってみどりまでの死んだシーンが、超スピードで出てきます。その数なんと7人。

「7人!? もしかしたら・・・」 どうやらミサは何かに気づいたようです。

この日の夕方のシーンはこれで終わり。いきなり夜へと変わります。まだ制服姿のまま外にいるミサ。電話ボックスに入り、秀美と恵子の家に電話を

掛けます。何度も言うように、携帯を持っていませんから・・・。「星座を調べる??」 「ちょっとひらめいた事があって・・・。みんなの星座を知りたい

の。」 「マヤやえりはすぐ分かるけど、由香里とかは・・・。ま、誰かに聞けばいっか・・・。」 さあ、この時の2人の服装に注目です。恵子はTシャツ

姿。一方の秀美はパジャマ姿で既にベッドにいます。まあ外見から言っても、恵子はどことなく遊び好きな感じで、夜はなかなか寝ようとはしないタイ

プ、逆に秀美のほうは見た目も子供って感じで、すぐ寝そうなタイプ。この2人の就寝時間の違いも、納得できそうです。

 

さあ次の日になり、場面は学校へと変わります。なぜか今回は時間が進むのが異様に早いです。ミサに言われた通り、さっそく星座調査を始める秀

美と恵子。他の生徒達に次々と聞きこんでいます。実はこのシーンでは、秀美の体操服姿が見られます。先ほどはパジャマ姿も披露しているし、そ

れに比べて、恵子はここでも普通に制服姿・・・。どうも恵子役ファンの人には納得いかないシーンが続いているようです。まあ、私

は6:4の割合でどちらかと言えば秀美ファンなので、一応納得していますが・・・。さあ、そんな事を言っている間に、一通りみんなの星座が分かった

ようです。場所は、秀美か恵子のどちらかの教室だと思いますが、ここに3人が集まります。そして、調べあげたみんなの星座を、黒板に書いており

ます。これまで死んでしまった7人の星座は、次の通りです。

 みどり(射手座) えり(牡羊座) 由香里(天秤座) 栄子(乙女座) カズエ(蟹座) 久美子(獅子座) マヤ(魚座)

「これで全部分かったけど、これからどうするの?」 「誰かが魔術を使ったみたい。」 「魔術?」

 「そう、七の封印。

「七の封印?」と、全く同時に聞き返す秀美と恵子。同時に言われちゃ、どっちの色にも出来ないじゃありませんか! 「土星、木星、火星、金星、水

生、月、太陽。7つの星すべての守護天使を封印する魔術。」 「守護・・・」 「天使?」 おぉ〜、今度は別々に言ってくれました。「7つの星には、そ

れぞれを守護星とする星座があるの。土星は水瓶座、木星は射手座、火星は牡羊座、金星は天秤座、水星は乙女座、月は蟹座、太陽は獅子座。

その7つの星座の人間を殺せば、7人の守護天使は封印される。」 「そしたら?」 「守護天使を封印した者は、大いなる闇の力に向かい入れら

れ、永遠の命を手にすることが出来るの。」 永遠の命か・・・こういうのは、他のドラマでもよく悪者が欲しがりますね。いやしかし、ここで秀美が1つ

疑問に思ったようです。「でも・・・でもさ、もう7人死んでるんだから、封印は完成したよね?」 ところがミサの回答は、「それはまだ。」です。ここで分

析力のある恵子が、その理由を言います。「分かった! マヤは魚座だから、7つの星の星座には入らないんだ。」 ちょっと待ってくれ! 第17話

であれだけ壮絶な死を成し遂げたマヤが、今回の件には何も関係ないなんて・・・! こんな理不尽な事があっていいんでしょうか。「じゃあまだ6人。

あと1人・・・」 「死ぬ。」と即答するミサ。「足りない星座は・・・」

 「水瓶座。」

ここで3人は、それぞれ互いの星座を確認し合います。「秀美、誕生日は?」 「2月・・・12日。」 つまり水瓶座です。「恵子は?」 「私も・・・水瓶

座。」 「ミサは?」 なかなか答えないミサに恵子が言います。「水瓶座なのね?」 ゆっくりとうなずくミサ。これで、生き残った全員が水瓶座である

ことが判明しました。「この中の誰かが死ぬのね・・・」と、もう完全に暗い口調になってしまった恵子。しかししかし、それだけではありません。「もう1

つあるの。七の封印は、月の満ち欠けの1つの周期の間で殺さなければならない。そして、今日と明日が満月なの。」

 「つまり、この中の誰かが今夜か明日には殺される!?」 

 「ミサ! あなたの力で何とかならないの!?」

脳天気な秀美。いつも落ちつきのある恵子。しかし今回ばかりは、この重大事実に相当動揺しているようです。そして、どうしようもないといった感じ

でむなしく首を振るミサ。恵子はさらに動揺していきます。「嫌・・・。私、死にたくない・・・。死にたくない・・・。死にたくない!」と言って教室を飛び出し

て行きました。動揺しているわりには、カバンはしっかり持っていきましたが・・・。「恵子!」と秀美が引きとめようとしますが、無駄でした。ミサは心の

中で、「どっちかが、私の力を封じ込めている。」と言っています。

 

さて、この日も夜になりました。たぶん学校の帰りでしょう。ミサと秀美がいます。恵子はさっき飛び出していきましたが、この2人も、明日までに誰か

が殺られると分かったので、のんびりと家で過ごせないってのもあるのでしょう。なかなか帰ろうとしません。「何だか、恵子のことが心配・・・。無事に

家に帰ってるかだけでも、確かめてみる。どうせ帰り道だし・・・。」 「そう。じゃあ、とにかく気をつけて。」 と言って2人は別れます。さっそく恵子の家

に行ってみる秀美。2階の窓で、なぜかまたもTシャツ姿でいることを確認しました。「恵子・・・」とひとまず安心する秀美。一方のミサは、「急がないと

誰かが死ぬ。」と言って、魔方陣とろうそくを使い、相手の正体を突きとめようとしました。ところが、「ダメか・・・」 ろうそくに付いていた火が、まるで

「無駄なことを・・・」と言わんばかりにあっけなく消えてしまいました・・・。「悪魔の力をもっているのは、どっち?」

 

次の日になりました。つまり、昨夜は何事も起こらなかったということですね。ということは、今日中に誰かが殺されることになります・・・。さあ、学校

に向かおうとするミサ。魔術のことばかり考えてちゃんと勉強のほうはやってんだろうかと思いますが、まあ別に勉強目的で転校してきたわけじゃな

いので、深く追求しないことにしましょう。踏み切りを渡ろうとするミサ。横から電車が来る前の状態、つまりカンカンカンとなっていて、今渡ることは出

来ません。ここで、自宅からどこかに電話しようとしている女の子の姿・・・。7・8・9・2・5・8・0とボタンを押しております。この番号は・・・そう、みどり

を死に追いやったあの謎の番号です。そしてその着信をポケベルで受けて、操られるように携帯で同じ番号を押す、これまた正体不明の女の子。

その女の子が、ミサの後ろへと迫ってきています。電車は、今まさに踏み切り前を通ろうする瞬間です。おそらく後ろから押して電車に飛び込ませる

気だろう、ミサはもう感づいておりました。やられる前にパッと振り向くミサ。がしかし、そこには見たこともないような太目の女の子が、鏡を見ながら

化粧直しをしています。何だ違うのかっと安心するミサ。するとその時、その子の鏡に秀美の姿が・・・。そして、秀美に押されたミサの体が電車

の中へと入っていきます。「ギャアア!!」と言いながらも、轢かれる前に向こう側に逃げたミサ。本当に間一髪でした。もう少し遅いタイミングでやら

れてたら、確実にアウトだったでしょう。秀美のほうはやはり操られていたようで、その場にドサッと倒れてしまいました・・・。電車が通り過ぎて、再び

こっち側に、つまり倒れている秀美の元にやってきたミサ。ミサは、いま秀美が掛けていた番号を見てみました。やはり、7・8・9・2・5・8・0でした。

今自宅から電話を掛けて操っていたのは・・・「恵子だったのね。」と悟ったミサ。じゃあ、これまで起きたすべての事件も恵子が・・・!?

 

一命をとりとめたミサ、そして意識を回復した秀美。2人は、どこか人気のない公園のベンチに座っています。「ホントにごめん。ごめんねミサ。・・・何

か・・・全然記憶が・・・。急にポケベルが鳴って、それで、その番号に電話したら・・・その後は何がなんだか・・・」 ミサももう、そんな事は気にしてい

ないでしょう。それよりも何か調べているのか、秀美から借りた携帯で、例の7・8・9・2・5・8・0に掛けております。すると、あの例の大気を唸らせる

ような怪しげな気配が近づいてきました。それがミサ達の元まで辿り着こうとした瞬間、ミサは携帯を切りました。そうすると、それにつられて怪しげ

な気配も消えてしまいました。秀美もその事に気づいたようで、「今のは何なの!?」とミサに質問します。「これはただの番号じゃないわ。」 「そうい

えば昨日、みどりがおかしくなる前にもやっぱり電話してたっけ・・・。確かあの時も、ポケベルが鳴ってそれで電話して・・・。そうだマヤも・・・! どう

いうことなのミサ?」 「7・8・9・2・5・8・0、これを押すと指が逆十字を切る。」と言って、もう一度同じ実験をするミサ。なるほど。携帯の番号の位置

からして、この7桁の番号を押せば、ちょうど逆十字を書いた格好になります。

 「逆十字・・・これは悪魔を召還させるの。」 

「悪魔の召還?」 「そして、魔術の力を封じこめる。」 今まで謎めいていたこの逆十字、つまり悪魔を呼び出す力を持ち、ミサの力を封じ込める事

がこれで分かりました。

 

ここでこの話の前半が終了です。最後のターゲットである水瓶座の3人。本当にこの中の誰かが殺されてしまうのか!? 永遠の命を手にしようとし

ているのは誰か!? 本当に恵子なのか!?

後半は、こちらです。


インドア派の城に戻る