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第24話 「影」ANRI

 

第23話のストーリーは知りません。実は第23話はビデオ未収録の作品になっていまして、私の持っているテープもビデオから録画したものなので、

残念ながらありません・・・。ですが、流れとしては、ほんの一部を除いて第22話から24話へとつながっていますので、さほど違和感はないと思いま

す。ただ、ここ最近CS放送でエコエコアザラク THE SECONDをやっていて、終わった後にそれを知ったので、もっと早く気付いていれば、第23話を

見ることができたのがちょっと悔やまれますが・・・。

さあ、ここから最終回までのラスト3話のANRIシリーズ。最強の3話だと思います。では、まず最初の第24話をご覧下さい。

 

もう前半の話は知っている。早く後半を見たい人はこちらへどうぞ。

 

◎今回の登場人物

 黒井ミサ:黒魔術を使う少女で主人公

 リョウ:大門村に住む謎の男。ミサの敵か? それとも味方か・・・?

 カスミ:大門村を支配するシスター達の首領格。

 樹梨:カスミの部下。格としては、カスミに続いて2番手かもしれない。

 巻島辰雄:巻島家の主人。若い女の子がいるとテンションが高くなる!?

 巻島菊江:辰雄の妻。見た目のすごい料理をミサにご馳走する。

 静香:巻島家の孫娘。とんでもない儀式の生贄に・・・。

 黒井アンリ:ミサの妹。大門村で捕えられているという噂だが・・・?

 黄金コンビ:絶対にこういう話の登場人物になりたくないナレーション

  (注:上と同じ色で登場人物の台詞も分けています。)

 

◎ストーリー

さて物語は、いきなり拷問のシーンから始まりました。はい、いきなりです。何のフェイントもありません。いくら凄惨なシーンが多いとはいえ、出

だしは少し抑えてほしかったのですが、見てる側の希望なんて聞いちゃくれません。拷問を受けているのはアンリ、逆に痛めつけてるのは顔の分か

らない正体不明の謎の女です。その女、まずは棒のようなものでアンリの左肩を傷つけます。肩を押さえて痛がるアンリ・・・。「その身を我らが神に

差し出せ、我らが神の黒き変革のために。そうすれば苦痛からも開放される。」 女は冷酷そうな声でアンリに言います。こんな目に遭わされたら、1

0代の女の子ならば、たまらず泣き出して開放を乞うところでしょう。しかしアンリは、

 「ふざけないでよ!」

と言い返します。しかし、これが逆に相手の怒りを買ったようです。「反逆は苦痛しか生まない!」と言って、アンリの体を何度も何度も棒で叩き、痛

めつけます。まるでイモムシのように地べたを這いずって苦しみアンリ・・・。女はついにナイフを取り出しました! そしてそのナイフで、アンリの耳を

切り落としました!

 

とここで、画面は急にミサのいる車へと変わりました。悪い夢から目を覚ましたミサ・・・。どうやらこの出だしの9行は、さっきまでミサの見ていた夢の

ようです。いや、一概にそう断定するのは早いかもしれません。なんせエコエコアザラクですから・・・。夢でなく実際に起こっていた事かもしれないし、

あるいは敵がミサを陥れるために仕組んだ罠かもしれません。いずれにしても、アンリの無事が確認できない今、はっきりとした事は言えないでしょ

う。それにしても、なぜか車の中にいたミサ。その理由は、アンリが捕らえられていると思われる村に行くためでした。村へ行くためにヒッチハイク

をしたというわけです。黒魔術が使えるんだから、テレポーテーションか何かで一気に行けるんじゃないかなと思いましたが、どうやら出来ることと出

来ないことがあるようです。ヒッチハイクを受けてくれた今運転している親切なおじさんも、ミサが目を覚ましたことに気付いたようです。「大丈夫か?

・・・そろそろ着くけど、あんな村何もない退屈なところだぞ?」 「何もなくても、私は行かなくちゃいけない。」 声には出しませんでしたが、自分にそう

言い聞かせているミサ。目を覚ましてからも、ずっと左手で胸を押さえたままです。やはり先ほどの夢が、脳裏に強烈に焼きついているようです・・・。

さあ、ようやく着いたようです。車から降りるミサ。去っていく車。そのエンジン音で、ミサがおじさんにちゃんとお礼を言ったかどうかよく聞こえなかっ

たのですが、この際どうでもいいでしょう。周りの光景を見るミサ。一見のどかで問題なさそうに思えるのですが、果たして実際はどうでしょうか・・・?

とここで、いつものごとくサブタイトル紹介。

 〜「影」 ANRI〜

真っ黒の画面に赤字という、タイトルの影にふさわしい色使いになっています。

 

一歩一歩と村の入り口に向かっていくミサ。その途中に、呪いをかけられた人形のようなものが落ちているのを見つけました。ホントに人形かどうか

もはっきりしないような物体という感じなのですが、ミサにとっては両親が人形にされたままということもあるので、両親と同じようにやられたのだろう

かと、不吉な予感を感じているのかもしれません。さあ、そして知らない間に入り口まで来ていました。目の前には橋があり、そこには『大門村』と書

かれています。これがリツコが言っていた『楽園の門』のことなのか、それとも第23話で『大門村』のことが出ていたのか・・・。ともかく、気合いを入れ

てこの橋を渡ろうとするミサ。顔つきも一段と真剣になってきました。すると、橋を渡り始めたところで、ミサは突然異様な耳鳴りを感じました! 思わ

ず頭をかかえるミサ。そして、次のような声が飛んできました。

 我を通りて嘆きの道へ。我を通りて永遠の罰。我を通れば罪多き地獄の民の集う道。

 ・・・・・・・いっさいの希望を捨てよ。我が門を過ぎるなら。

とまあ、音楽にかき消されたりして、一部何を言っているのかよく聞き取れなかったのですが、簡単に言うと、行ったらとんでもない目に遭うぞという

ことですね。さあ、そのうっとうしい音楽も消え、ミサの耳鳴りも治まったようです。と思いきや、今度は背後からいきなりカラスの泣き声が・・・! 上

手い演出です。ミサも一瞬その背後を振り向きましたが、再び正面を向き、橋を渡って行きました。

 

いよいよ村の中でのストーリーとなります。画面は変わって、滝のシーン。その滝の下流で、素っ裸で体を洗っている女性、静香がいます。ホントに

裸ですね。さすがは、深夜2時くらいに放送されていただけの事はあります。それにしても、気持ち良さそうにしています。体を洗い終え、岩の上に置

いてある衣服を取るために、静香は一旦しゃがみました。そして再び立ち上がりました。すると背後には、いつの間にか大男が立っていまし

た。いや、ホントに「いつの間にか」という感じがしましたので、画面の切り替えの上手さが光ってるなと思いました。しかし、状況としては感心してい

る場面ではありません。裸でスキだらけになっている女性の後ろに、見知らぬ男が立っているのです! 静香も気配を感じたのか、後ろを振り向き

ました。と同時に、今度はその男のドアップ画面が写るのですが、決して下心がある顔には見えません。にしてもやはり・・・怖いです。

一方のミサは、ちょうど橋を渡りきったところ。ここで静香の「ギャアアアア!!」という、どデカイ声を耳にします。悲鳴を耳にしたということで、今いる

ミサと静香の距離はそんなにないという事も考えられますが、必ずしもそうじゃないかもしれませんね。それほど静香の悲鳴はデカかったです。とも

かく、悲鳴を聞いては黙っちゃいないのが主人公。当然ミサは助けに向かいます。男はすでにナイフを出し、静香を仰向けにして刺そうとしていま

す。そこへ「やめなさい!」 ミサが間一髪間に合いました。男はすばやく静香から離れました。それを見て、ミサの方もすばやく静香の元に駆け寄り

ました。「大丈夫?」 静香はゆっくりと頷きますが、やはりまだ怯えています。すると男は、いつの間にか姿を消していました。驚くミサ。一

応あたりを見渡しますが、やはりどこにもいません。それにしても、いきなり現われていきなり消えるとは・・・まるで忍者ですね。この男の名はリョウ。

果たして何者なのか・・・? いずれにせよ、また後で登場することでしょう。

とりあえず無事で済んでホッとするミサと静香。静香のほうは大分落ち着きましたが、なぜかここで吐き気が襲ってきました。それを見たミサが、「ホ

ントに大丈夫?」と優しく背中をさすっています。「幸福前の苦痛だから・・・。」 吐き気プラスこのセリフの内容、ということは、

 「妊娠・・・してるの?」

まさかさっきのリョウとの子じゃ・・・!? いやいや、そんなわけありません。ちゃんと結婚しているようです。「まだ目立たないけどね。でも、心配しな

くて大丈夫よ。」 一時的な吐き気もおさまり、笑顔も戻ってきた静香。さらに、

 「私達には、大いなる門の守護神の御加護があるから。

「大いなる門?」と聞き返すミサ。守護神様とは一体何だろうか・・・? ここで画面は滝から、村人達や村人達の家へと変わっていきますが、静香の

セリフはそのまま続きます。「昔、この空に光り輝く門が現われたんですって。そして、その門に導かれるように、使いの方々がこの村にやって来た

そうなの。」 「この土地の言い伝えか何か?」 「それ以来、シスター達は私達に守護神様の意思を伝えてくださるの。守護神様がこの村に降臨され

て以来、流行病がこの辺りを襲った時も、この村だけは無事だったの。だから、村の名前も大いなる門にあやかって『大門村』にしたっていう話を聞

いたことがあるわ。」 この長いセリフが流れている間に、静香は自分の家にミサと共に戻ってきたようです。その途中、1人の村人が静香のお腹を

さすり、さらに赤ん坊の声を聞くために顔を近づけていました。どうやら、静香の妊娠を知っている村人達は多いようです。それにしても、大いなる門

だから『大門村』なんて、そのまんまじゃないかと思いましたが・・・。ところで、今の話の中でシスターというのが出てきました。それに呼応する

ように、ミサと静香の前に2人のシスターがやって来ました。カスミと樹梨です。先ほどの村人と同じように、カスミも静香のお腹をさわり、顔を近づけ

てきました。そして、「もうすぐね、静香さん。」と言って、

 逆十字の札を手渡しました。

「はい、ありがとうございます。」と素直に受け取り、喜ぶ静香。やはり逆十字! ここでも出てきました。さらにシスターといえば、第20話21話で正

体を明かさず登場しています。もしかしてあの時現われたシスターは、この2人のどちらかではないだろうか!? 喜ぶ静香とは正反対に、ミサはカ

スミ達を警戒するように見ております。

 

さて、夜になりました。たぶん、いつもより早く夜になったんじゃないでしょうか・・・。というのは、ここはネオンなどの街灯が一切ない村。暗くなるのも

早いです。ミサは静香に連れられ、巻島家に泊まることになったようです。そこでは、静香の祖父祖母である辰雄と菊江がミサを快く向かい入れ、4

人で楽しそうに話をし始めました。「まったく守護神様のおかげだよ、ハハハハハ。守護神様はな、大事な孫や赤子を守るために、ミサちゃんをこの

村へ使わせてくださったんだよ。」と、ご機嫌そうに酒を飲む辰雄。「お礼ってことじゃないけれど、遠慮しないでゆっくり泊まっていってくれていいんだ

からね。」と、ミサの元に食べ物を運んできた菊江。辰雄も負けずにまたしゃべります。

 「なんていうのかな、その・・・都会はゴチャゴチャして疲れんだろ?

  だからな、ゆっくりしていきなせえよ。」

と、なぜか語尾のところだけが田舎口調なのが少し気になりますが、ミサは「じゃあ・・・お言葉に甘えます。」と泊まることにしました。「若い子が来た

から、おじいちゃん何かすごく嬉しそうね。」 それは私も感じました。今この場面にいる4人の中で、どう見ても辰雄が一番テンション高いですか

ら・・・。もっとも辰雄は、そんな事おかまいなしに「こーれ、バカなこと言うんじゃねーや!」と高笑いしておりますが・・・。さて、お腹もちょうど空いてき

て夕食の時間です。「ほら。これはね、ここの村の名物なのよ。はい、食べてちょうだい。」と、菊江は今運んできた料理の中の1つをミサに渡しまし

た。それを食べようとしたミサですが、見てみてビックリ! 茶碗の中には、真っ黒いかたまりのようなものが、どっさりと入っていました。これは何で

しょうか・・・? ひじきのようにも見えますし、虫の死骸のようにも見える。もし後者だとしたら、まるでバラエティ番組の罰ゲームですね。茶碗

の中をかき回すも、白いご飯は入っておらず、黒いかたまりばかり・・・。これを食べるの!?という感じでミサは3人を見ますが、3人とも早く食べん

かいという顔をしております。とにかくせっかくの好意を無にするわけにもいかないので、一口食べてみるミサ! 味のほうは・・・あ、けっこうイケるよ

うです。「うまいだろ?」 「これはね、この村の名物なのよ。まだたくさんあるから食べてちょうだい。」 あの、『村の名物』というのは2回目のセリフな

んですが・・・。菊江は相当この食べ物がお気に入りのようです。「俺なんかね、毎日食べて元気モリモリだよ。」 「やだ。おじいちゃん元気ばっかり

なんだから。」 「何言ってんだよ。」 相変わらずハイテンションの辰雄。静香がすっかりツッコミ役に回っております。しかし、こんな喜ぶ4人に魔の

手が迫ってきています。よく見ると家のわずかな隙間から、巻島家を誰かが監視しています。これは誰でしょうか!? もしかして、静香を襲

ったあのリョウか!? 暗くて誰なのかちょっとよく分かりません・・・。

 

次の日になりました。ミサは、巻島家をちょっと離れた辺りでしょうか、山の少し奥のほうへやってきました。いくら昨日は楽しいひとときを持てたから

といっても、笑ってなんかいられません。「アンリ・・・」 一体どこにいるんだろうか? 心配するその思いは募るばかりです。とここで、夢か現実か、

アンリの悲痛な心の叫びがミサの耳に届きました!

 「お姉ちゃん、私はここにいる・・・。お姉ちゃん、助けて・・・。早く来て・・・。」

「アンリ!? どこにいるの!?」 アンリの声は一瞬聞こえてきただけであって、ミサはそれ以上は探ることは出来ませんでした・・・。

 

さあ、今度は異様な場面に変わりました。どこかの洞窟の中でしょうか・・・? 左右両方に十数本のたいまつが置かれ、その真ん中には、全身包

帯姿の異様な女座っております。女と申したのには、それなりに理由があります。男にしては、体が小さく背丈が低すぎる。子供ならば男女どち

らかも有り得るでしょうが、子供にしては今度は逆に大きすぎると思ったからです。さあ、その包帯女の元へ近づいてきたシスターは・・・樹梨でした。

カスミはどこかへ出ているのでしょうか・・・? 樹梨はその女の体に、ゆっくりと逆十字の傷をつけました。体に十字の傷なんて、何だかマンガのブ

ラックエンジェルズを思い出すのですが・・・知らない人もいますので、この話はやめておきましょう。逆十字の傷から、気味悪く鮮血が流れ出てきま

した。その血を舐めて気持ちよさそうにする樹梨。うわぁ〜、鳥肌が立ってきそうです! 今度は、包帯女の顔がドアップで出てきました。やは

り、顔もほとんどが包帯で覆われています。露出しているのは、両目と口だけ。樹梨にされていることなんて何とも思っていないのか・・・無表情のま

までカメラ目線を決めております。

 

ここでこの話の前半が終了です。まさに謎だらけの大門村。カスミや樹梨、そしてリョウ、さらに守護神とは一体何者か!? 洞窟に潜んでいる包

帯女の正体は!? アンリの生死は!? それから今回は、後半では未だかつてないような凄まじい儀式が行なわれます。その儀式とは果たして

どんなものなのか!?

後半は、こちらです。


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