町内会祭り程度のアサギマダラ祭り 2014.8.09 |
昨日は山頂付近で1頭だけ目撃できたアサギマダラだが、今日は道南虫の会と生物部の合同で横津岳山頂のアサギマダラマーキング活動をすることになっていた。山頂のアサギマダラは今日が絶好のチャンス!という推測だった。 生物部からは1年生のI君だけが参加。部長のY君は生徒会活動だかで不参加。Mさんはちょっと理由はわからなかったが不参加。 生物部としては1年間のうちでも一番メインとなる活動でもあるアサギマダラのマーキングに部員が一人しか参加しないというのは何とも寂しい気持ちになった。が、今日唯一参加の1年生部員I君は大活躍の日となる。 7時にI君を迎えに行き横津岳に向かった。8時にばんだい号慰霊碑の駐車場で待ち合わせ、ゲートを開けてみんなで山頂に向かう予定であるが、自分は山頂までの2.5kmを歩いて行くことにした(健康のため) I君も歩いて行くというので一緒にアサギマダラを探しながら行こうということになった。でもその前にちょっとだけ慰霊碑に続く道を歩いてアサギマダラを探すようにI君に指示をした。この時点ではアサギマダラを見つけることは出来ず、二人して山頂目指して歩くことにした。 |
ばんだい号の慰霊碑へ続く坂から降りてきたI君 |
I君は普通にテクテク歩くのだが、自分はすぐに息切れをしてしまった。「あれ?こんな疲れたっけ?」と思うくらい、去年と今年の疲れ方が違っていた。去年よりキツイ・・・。 なんとか歩きながらもうすぐ山頂と言う所で、対馬先生の車がやってきた。道南虫の会の井本さんも乗っていた。自分が汗だくになって歩いている姿を見て笑われた。 対馬先生に話を聞くと、ばんだい号慰霊碑よりも更に下の場所で、道南虫の会の安井さんがアサギマダラを1頭採集したという事だった。ヒヨドリバナに来ていたらしい。自分達もそこを通ってきたのだが、ちゃんと調べもせずにスルーしてきていた。ちょっと後悔。 なんとか40分ほどで頂上に到着した。 到着して休んでいると、対馬先生が「ここから直線距離で500m位の場所で昨日大量の蛾が建物に張り付いていたから見に行こう」と言われた。自分は「ちょっとまだ体力が回復していないから待って」とお願いした。 数分後、対馬先生が「もう行くぞ」と言ったので自分は「まだ!」と答えた。まだ体力が回復していない。歩きたくない。でも、対馬先生はそこまで車で行くつもりだったらしい。車で行くなら疲れているとか関係ないのですぐ出発OKだ。 出発した時にちょうど安井さんが頂上に到着したので一緒に蛾を見に行くことにした。 残念ながら蛾は昨日の10分の1以下になっていたらしい。確かに蛾は少しいたけど「ふ〜ん」って感じだった。昨日は壁一面びっちりだったんだって。 蛾を観察しているうちに体力が戻ってきたので、山頂に帰る500m位は歩いて戻ることにした。I君と安井さんも歩いて頂上まで戻ることにした。 山頂に戻ると片山さん親子もいた。自分たちより30分前に山頂に来て、ちょっと違う場所で活動していたらしい。 みんなでアサギマダラを待つ。そしてチャンス到来! アサギマダラが飛んできた。I君に「行け〜!」と指示。I君は走ってアサギマダラを追いかけた。 アサギマダラは網で採集できるかできないかくらいの高さを飛んでいた。2回くらい網を振ったが届かない。 そして最大のチャンス。アサギマダラが網に入るくらいの高さまで来た。I君にとっては生まれて初めてのアサギマダラ捕獲となるところ。その一振りでもうアサギマダラが網に入ると思った瞬間・・・・・。 「カチャッ!」と網同士がぶつかる音がした。 何が起こったかと思ったら、そのアサギマダラを採集したのは対馬先生。 I君の振ろうとした網に横入りして対馬先生が採集した。 「俺がタオルを振ったからこっちに来たんだ」と対馬先生は言っていた。 え〜!!!!それはないっしょ、せっかくI君が採集できるところだったのに・・・。 まぁでも対馬先生はいつもこんな感じ。 I君、どう思っただろう??でも気を取り直して「次は負けないぞ!」とピョンピョンとジャンプしていた。 対馬先生も「俺も負けねぇぞ!」とI君と競うようにジャンプしていた。 二人でジャンプしている姿が面白くて、自分もジャンプしたらスマホを地面に落としてしまった。 このあとまたチャンスも来るだろうから、その時こそI君に捕獲してほしいと思った。 だが、しばらく待ってもなかなかアサギマダラはやってこない。ただ、その間にキベリタテハが飛んできてI君が採集。これは飛んでいるアサギマダラを見事にキャッチしたので難易度が高かったと思う。 依頼を受けて七飯町の蝶を全種採集しようとしている井本さんにあげることになった。調査に協力できてI君も嬉しそうだった。 山頂は思ったほどアサギマダラが来なかったので、自分は下山してスキー場のポイントに行きたくなっていた。先日対馬先生が山頂で30頭以上目撃したというので、もしかしてアサギマダラはちょっと下の方に降りているかもと思って。 対馬先生に確認すると、11時になったら降りる予定というので、自分たちは10時半に歩いて下山し、スキー場のポイントに行くことにした。 安井さんと片山さん親子も一緒に歩いて下山することになった。 |
横津岳山頂にて蝶の採集をするI君 |
10時半まで待ち、山頂から歩いてスキー場の方に向かった。5分ほど歩いた時、30mほど先にアサギマダラを発見した。I君に「行け〜!」と言うと、I君はダッシュでアサギマダラの方に走って行った。一回道路から外れた方に飛んで行ってしまい、「ダメか」と思ったけど、運よくアサギマダラは戻ってきた。一瞬のチャンスをものにして、とうとうI君がアサギマダラをその網に収めた。やった〜!!! さっそくマジックでマーキングした。記念すべき01番だ。 |
記念すべき1頭目のアサギマダラにマーキングしたI君 |
捕獲したアサギマダラはマーキングしてその場で放した。 去年はかなりの数のアサギマダラが見られ、登山道の間、どこにいてもおかしくない状況だったので、下山途中もいつアサギマダラが現れてもいいように確認しながら歩くが、やっぱり今年は去年より少ないのか、車を止めている場所までアサギマダラを見つけることは出来なかった。 ここで片山さん親子は厚沢部方面にメスグロヒョウモンを探しに行くという事でお別れした。 でも、とりあえずスキー場のポイントに向かう前にばんだい号の慰霊碑までの砂利道でアサギマダラを探そうという事になった。 砂利道を歩き出してすぐにベニヒカゲを発見しI君が採集した。ここら辺でベニヒカゲを見られるのは少し珍しいと思う。 更に少し歩いていた時、いきなり足元からアサギマダラが飛び出した。飛び出すまで気付かなかった。 止まっていたら先に撮影するという約束を安井さんとしていたが、飛んでいたら採集優先。I君に捕獲するように言うといつものごとく走って採集成功!!2頭目のアサギマダラだ。 これはとりあえず三角紙に入れて、あとからマーキングすることにした。 更に少し歩いたところで、止まっているアサギマダラを発見。安井さんに「先に撮影ね!」と言って数枚写真を撮った。 |
慰霊碑に続く坂道で見つけたアサギマダラ(この後安井さん捕獲) |
このアサギマダラは安井さんが採集した。このあと、YT02番として放すこととなった。 ちょうどその頃、慰霊碑に向かう林道の入り口あたりに対馬先生が来ているのを見つけた。I君に「対馬先生が来たらさっきみたいに先に捕獲されるぞ!!こっちが先に見つけて捕獲してしまおう」と言った。 I君も「ハンターに先に採集される前にこっちが捕まえる!」と闘志満々。 しかし、残念ながら慰霊碑まで他のアサギマダラを見つけることは出来なかった。 慰霊碑からスキー場まで戻り対馬先生と合流、飛んで来るアサギマダラを探すことにした。 しばらく待っているとアサギマダラ発見!でもちょっと木の陰の方に飛んで行ってしまい見失った。 だけど、まだ木の陰の見えないあたりで止まっているかもしれないと思い、I君と藪をかきわけて確認に行くことにした。 |
旧スキー場で生い茂る草をかき分けてアサギマダラを探すI君 |
すると予想どおりアサギマダラがヨツバヒヨドリの花に止まっていた。 「いたいた!」と言ったが、I君は「どこですか?」と見つけられないでいるようだ。指をさし、「あそこ!」と言ったら、なんと2頭いた。 「まずちょっと撮影!」と言って、I君に捕獲を待ってもらい3枚くらい撮影した後1頭が飛んでしまったので慌てて2頭を一気に捕獲した。 更に他のヨツバヒヨドリを色々見て回ったが確認できず、戻ろうとしているときに1頭発見して捕獲。 |
旧スキー場にいたI君 |
I君は山頂からの帰り道で捕獲した1頭を含め、今日5頭捕獲。安井さんは2頭。対馬先生は1頭。自分は撮影専門だったので0という結果。 I君のマジックの出が悪く、対馬先生のマジックを借りてマーキングしていた。 |
マーキングの仕方を対馬先生に教わりつつ記入するI君 |
I君がマーキングして放したアサギマダラはユラユラと飛んで近くの笹に止まったり、どっかに飛んで行ったり。 このあと、本州以南のどっかで再捕獲されてほしいなぁ〜。 |
I君がマーキングして逃がしたアサギマダラ(KI04) |
自分としては今日はI君にアサギマダラを捕獲してもらえれば嬉しかったので、結果OKだ。全部で8頭のうち5頭を捕獲するなんて、今日の状況を考えれば出来すぎだと思う。よくやった!! 山頂に集まってくると思われたアサギマダラだが、逆にもう降りてきているのかもしれないという調査結果だったのかもしれない。 例年なら、まだ山頂にいる時期だというので、条件が良ければまた山頂に集まってくるのだろうか?今後の天候も気になるところだ。 |