旧ジャノメチョウ科制覇!
2014.6.21

 6月上旬からずっと天候が悪く、なかなか思うような活動もできないまま6月も下旬が近づいてきた。ようやく昨日あたりから天候が回復してきて、久しぶりに青空の下で活動できた。

 朝5時45分に対馬先生が自宅に来てから生物部部長宅に行き活動開始。1年生の二人は木曜日位から揃って病欠である。

 私にとっては4回目の松前でのアサギマダラ探し。だけど、自分の最大の目標はヒメジャノメである。

 旧ジャノメチョウ科の蝶であるヒメジャノメは北海道では道南地方にしか生息していないが、ホームページの「蝶の写真館」で、このヒメジャノメだけまだ撮影できていなかった。

 道南虫の会の前田さんからヒメジャノメの発生を確認したという連絡を受けていたので、これを撮影して旧ジャノメチョウ科を制覇したかった。

 まずは松前の館浜に向かった。スナビキソウにアサギマダラが来ていそうな雰囲気は十分あると対馬先生が言っていたが、実際には1頭の目撃もなかった。やはり今年は去年のようにたくさんのアサギマダラが渡ってきていないみたい・・・。

館浜でアサギマダラを探す

 アサギマダラ探しはスナビキソウの所に来ているか来ていないかだけである。来ていればその後採集してマーキングなどがあるが、来ていなければそれで「調査終了」となるわけである。

大きな船が通っていた

 今年函館や北斗市で大発生しているらしくテレビのニュースでも報道されていたドクガの幼虫。こいつをいじめると毛がフワッと抜けてそれが体に付くと赤く湿疹みたくなる。気を付けなければならない。葉っぱや地面にたくさんいてびっくりした。ここでも大発生しているみたい。

ドクガの幼虫

 館浜を後にし、次は大安在に向かった。途中、砂浜に降りれそうな場所があったので、脇道にそれてみたが、何故かわからないけど木の箱が大量に放置?されていた。本当に物凄い数だった。捨てているのか置いているのか?

びっちりの木の箱

 結局この道は海岸には出られず、引き返して大安在に向かった。

 大安在に到着してアサギマダラ探し。だけど見つかるのはドクガの幼虫ばかり。ここでもアサギマダラの姿は見られず調査終了。

 そして最近恒例の石探し。対馬先生はおかずになる石をゲットできたのであろうか。

石を探す

 大安在を後にし、自分としては今日2番目の目標であったゴマダラチョウ探しに行くことにした。ここのポイントは数年前にも来たことがあった。その時はゴマダラチョウの確認は出来たが、飛んでいる場所が遠すぎてろくに撮影できなかった場所だ。

 ポイントに到着して見ると、思いのほか多くのゴマダラチョウが飛んでいるのが目に入った。だけどやっぱり距離が遠くで撮影にならない。遠くで飛んでいるのを無理矢理撮影してみたり、止まったように見えたら、遠くてどこに止まっているか確認できなくてもとりあえず撮影してみたりということが続く。当然ろくな写真は撮れない。合計85枚ほど撮影して一番ゴマダラチョウが良く見えているのが下の写真。

ゴマダラチョウ

 はっきりいってこんな写真じゃどうにもならない。しかし部長はこれよりずっといい写真を撮影していた。かなり悔しい!

 また、ゴマダラチョウがたくさん飛んでいる方向を3人で見ていた時、我々の背後から頭をかすめてゴマダラチョウが飛んできた。後ろからなので全然気づかなかった。対馬先生が網を持って追いかけたがギリギリのところで逃げられてしまった。

 ここの近くにはまたマムシがいた。対馬先生が棒でいじめた。マムシは応戦していた。木の棒が長いので噛まれる可能性はないが、見ていてかなり怖かった。

マムシ

 そしていよいよヒメジャノメのポイントに行くことにした。発生の報告をくれた前田さんに対馬先生が電話をしたら、前田さんもポイントに来てくれることになった。

 到着するとすでに前田さんは補虫網を持って歩いていた。前田さんが言うには「前回見に来た時はいたけど、今はまだ見ていない」そうである。

 え〜!!いないの??

 だが、部長がすぐにヒメジャノメを見つけた。水田の所でチラチラ飛んでいた。どうやら稲に卵を産んでいるようだった。久しぶりに再会したヒメジャノメを撮影し、北海道に生息するジャノメチョウ科の蝶を制覇することが出来た。だけど、水田で卵を産んでいるヒメジャノメは稲の葉が邪魔してチョウ全体を撮影できなかったので、付近を歩きながら他のヒメジャノメを探した。
 

産卵するヒメジャノメ。これで旧ジャノメチョウ科の撮影終了!

 最初はそれほどたくさん飛んでいなかったが、時々チラチラ姿を見せてくれる。そして葉っぱに止まったところを撮影しようとしたが思ったよりも敏感で、かなり静かに近づかないとすぐに飛ばれてしまう。飛んだヒメジャノメを追うと、また葉っぱなどに止まるので、それをまた撮影。これの繰り返し。

 しかし、付近を歩いてみた結果、一番ヒメジャノメが多く見れるのは車を止めた付近であることがわかり、以降、車の付近でヒメジャノメの撮影をした。

 

ヒメジャノメ

 広角レンズで風景も入れながら撮影したかったが、どうもうまくいかなかった。これはちょっと残念。また次の機会にしよう。

 前田さんが、オニヤンマのヤゴが羽化しようとしている。と言っていたので「どこどこ?」と連れて行ってもらい望遠レンズで撮影したら既に羽化した抜け殻だった。

ヤゴの抜け殻

 車を止めた近くには水路があって蛇籠が設置されていて、そこでアオダイショウが日向ぼっこをしていた。部長がをれを掴むという。

 ちょっと怖かったが毒もない蛇だし、「掴んでみろ」と言った。何回か逃げられて失敗していたが、遂に手づかみで捕獲した。

アオダイショウ

 怖いは怖いんだけど、さっきのマムシに比べると随分と可愛らしく穏やかな顔つきである。これならちょっと近づいてマクロレンズで顔の写真を撮れるなと思い近づいたら口をグァッと開けて威嚇された。ビビった。

 部長が「記念撮影してくれ」というので何枚か撮影。その後このアオダイショウは逃がした。
 

捕まえたアオダイショウと記念撮影する部長。

 
 第一目標であったヒメジャノメの撮影に成功できたのは嬉しかったが、第2目標のゴマダラチョウでは部長の方が良い写真を撮影していたので、自分のダメさにちょっとガックリ。
 それでも久しぶりの晴天の元活動できたのでとても楽しかった。
ちょうどお昼も過ぎてきたので今日の活動はこれで終了することにした。朝6時前から活動して疲れたのかどうかわからなかったが帰宅後夕方の6時くらいまでガッツリ昼寝してしまった。