中野ダムでチョウチョ探し
2014.4.26 |
今週、生物部にまた新入部員が入った。これで部員は3年生2名と1年生2名の4名になった。嬉しい。今週入った新入部員はI君と書くことにする。
今日は3年生の副部長I君はお休みで、部員3名と顧問二人で中野ダムに行き、蝶を探すことにした。ここにはスギタニの沢というのがあり、早春にスギタニルリシジミがたくさん見られる場所があるらしく、そこに行ってみることにした。天気も良く気温も高く期待が持てる。
家を出るときに、そういえばと思った事があった。
以前、対馬先生から熊撃退スプレーをもらっていたのだが、念のためそれを持っていこうと思った。だが、見てみると使い方がわからない。どうやればスプレーが出るのかわからなければいざという時に使えないので、確認することにした。ストッパーがあり、それを外してから噴射するようだ。とりあえず、ストッパーを外してみた。そしたらちょっと試してみたくなったので、駐車場で噴射してみた。思ったより数倍の勢いで中のものが噴射された。
すごいなと思ったのだが、噴射された内容物のほんの一部が風で自分にかかってしまったようだ。
口の中に入った瞬間、ものすごい辛いような、何とも言えない凄い刺激。咳とクシャミとがすごく出て、更に「おえ〜っ!」とえずきまくりになってしまい、少し症状が治まるまで車に乗り込むことができなかった。ようやく少し落ち着いて車に乗ったのだが、やはりくしゃみとかが止まらなくて、えらい目にあった。万が一の時にこれをクマに吹きかければ物凄い効果があるなと思ったけど、自分にかからないようにしないと大変な目に合うことも分かった。
10時半に中野ダムの駐車場で集合し、歩いてスギタニの沢と呼ばれる場所に向かうことになった。だが、まず最初に川を渡らなければならない。そのために全員長靴持参である。
川を渡る直前、越冬明けのキベリタテハが見られた。新入部員I君がさっそく採集にチャレンジしてみたが、残念ながら逃げられた。
全員で川を渡って向こう側に行くことにした。
だが、新入部員Mさんは長靴が短く、川を渡るのに長靴に水が入ってジャブジャブになってしまったようだ。 |
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川を渡るMさんと対馬先生 |
更に部長の長靴には穴が開いているらしく「冷てぇ〜!」と言いながら渡っていた。
自分もギリギリだったがなんとかセーフだった。
川を渡ってからは歩きながら春の花を観察。咲いていたのはフクジュソウ、フキノトウ、キクサギイチゲ、エゾエンゴサク、エンレイソウ、キバナノアマナ。こういう植物の名前もこれからは覚えていく必要がある。写真を撮りながら歩いた。 |
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キバナノアマナ |
川を渡り少し歩くと、シロチョウが飛んでいた。とにかく新入部員に採集してほしくて、「採れ〜!」と言って採集にチャレンジさせたがなかなか上手に採集できない。最初だから当たり前なんだけど、経験を積んで上手になっていってほしい。 |
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シロチョウを追いかける新入部員二人 |
少ししてスギタニの沢に到着。しかし、時期がちょっとだけ早かったのかスギタニルリシジミは飛んでいない。だけど、エゾスジグロシロチョウや越冬のタテハは時々姿を現してくれて、採集の練習になった。今日は採集した蝶はその場で逃がした。
エンレイソウがたくさん咲いていたので写真を撮ったりもした。 |
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エンレイソウ |
気温が20度位あり、とても過ごしやすい。天気も良く最高の感じだが、スギタニルリシジミを見ることが出来ず、自分は新入部員のMさんに「この花は何?」などと、春の花検定試験。けっこう覚えが良くて的確に答えていた。
部長がシータテハを採集したので、対馬先生が部員たちを集めて特徴を教えていた。道南に生息する100種類くらいの蝶、そっくりで判別が難しいものも多いが、簡単なものから種類を覚えていってほしい。 |
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スギタニの沢でシータテハの解説をする対馬先生と、それを聞く部員たち |
11時半くらいまでスギタニの沢にいたが蝶がそれほど見られないので移動することにした。新入部員のI君が、ギョウジャニンニクが欲しいというのでみんなで探した。私はほとんど見つけることが出来なかったが、対馬先生はたくさん見つけてI君にプレゼントしていた。
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ギョウジャニンニクを探しながら歩く |
それなりの量のギョウジャニンニクが採れて満足し、引き返すことにした。引き返しながら蝶が現れれば採集の練習。
すると、青っぽいシジミが飛んでいた。スギタニルリシジミかと思ったらコツバメだった。とりあえずみんなで写真撮影。ここは日当たりがよく、シロチョウ、越冬のタテハなどもけっこう飛んでいた。
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コツバメ。近寄る前に逃げられた |
部長がシジミを採集して持ってきたので見てみると、それはスギタニルリシジミであった。スギタニの沢では見られなかったが、発生はしていることがわかった。来週あたりに見に来ればきっとたくさん見られるだろう。
更に戻っていくと、水が干上がったような場所にカエルの卵があった。このままでは死んでしまうので、近くにある水場に移動してあげることにした。 |
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干上がった場所のカエルの卵 |
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カエルの卵を袋に入れる新入部員I君と対馬先生 |
袋に入れた卵はMさんが水辺に移動させた。これでとりあえずカエルの卵は安全だろう。「きっとこのカエルたち、大人になったらお礼に来るよ」などと冗談を言った。 |
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移動させたカエルの卵 |
最後、また川を渡って車に戻り、今日の活動は終了となった。 |
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川を渡り終え、長靴に入った水を出す部長 |
帰り際に対馬先生宅により、たくさんの蝶の標本を見てもらった。特に新入部員のI君は感動したらしく、ぜひ自分でも作りたいというので、展翅板などを対馬先生からもらって帰ることになった。私も、自宅近辺で蝶の採集ができるように、補虫網をI君に渡した。
今日はエゾスジグロシロチョウ、キベリタテハ、アカタテハ、シータテハ、クジャクチョウ、スギタニルリシジミを確認することが出来た。
明日は部員全員で函館山で活動の予定である。 |
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