ギョウジャニンニクとゼフの卵
2014.4.12

 今年も春がやってきた。そして私は転勤になった。13年過ごした帯広を離れ、4月から函館に来た。母校である工業高校への転勤。そして、高校時代一番楽しかった生物部。その顧問になった。高校時代の顧問である対馬先生は現在も生物部の顧問として活躍しており、二人で生物部の顧問として活動していくことになった。函館に転勤してくること自体はどうしても望んでいたというわけではなかったが、もし函館に戻ることがあれば是非生物部の顧問としてやっていきたいと願っていたので、自分が生徒の時に部員として頑張ってきた生物部の顧問になれたことはとてもとても嬉しかった。

 帯広にいた13年間もかなり充実していて、帯広で知り合ったfieldさんに色々教えてもらいながら一緒に山を歩いた。この帯広での13年間で積んだ経験と知識はきっと函館でも活かされると思う。そして今年からはまた新たな気持ちと環境で蝶の撮影などを頑張って行きたいと思う。

 現在生物部の部員は3年生2名のみ。4月に入学してきた新1年生から是非新入部員を迎えたいところである。

 今日は今年度生物部として初めての活動となった。春の訪れを感じるため、部員二人(部長Y君、副部長I君)と対馬先生と自分と4人で函館の小安町か小安山町あたりの山にギョウジャニンニクとミドリシジミ類の卵探しに行くことにした。

 林道に車を止めて坂を下り、小さな川のある沢沿いに歩いてギョウジャニンニクを探すようだ。対馬先生が熊よけのサイレンを鳴らしながらギョウジャニンニクを探すが、思ったほど多くは採れなかった。時期が少しだけ早いようだ。カメラを車においてきたので写真は採れなかったが、ギョウジャニンニクを探すのはなかなか難しかった。目が慣れていないのか、近くにあっても気付かない。対馬先生が「ほら、そこにあるぞ」と教えてくれたのを採る感じで、ちょっと悔しい。自分でたくさん見つけて採りたかった。

 ギョウジャニンニクはあまり採れなかったが、部長のY君はこの近くで他のギョウジャニンニクのポイントを知ってるらしく、そこに行くことにした。戸井方面に数キロ走ってから林道に入った。林道を走っていると伐採されたミズナラがあったので、帰りにはそこでミドリシジミ類の卵を探す事にした。

 まずはギョウジャニンニク探し。さっきより狭い範囲にたくさんのギョウジャニンニクがあった。だけどたくさん採れたという感じではなかった。

 そこで、先ほど見つけたミズナラの伐採されたところに行き、ミドリシジミ類の卵を探すことにした。目標はひとり1つは見つけるという事。ミズナラの芽に付いているミドリシジミ類の卵をみんなで探した。

卵を探す対馬先生と部員

 自分は写真を撮りながら卵を探すという感じだったせいか、他の3人が卵を見つけても自分だけなかなか見つけられなかった。

林道の様子。本格的な春はもう少し先か・・。

 それでもなんとか1つだけ卵を見つけることができて安心した。みんなで見つけた卵をマクロレンズで撮影した。

アイノミドリシジミの卵

 実は実家の母に「フキノトウも採ってきて」と言われていた。しかし、どんなフキノトウを採ればいいのかよくわからず、いくつか採ってきたが、これでいいのかどうかわからなかった。

フキノトウ

 今年初めての山であり、転勤して生物部の顧問になって初めての活動でもある。対馬先生とは20年以上の付き合いがあるが初めて出会った部員たちとも普通に打ち解けて活動できたのでとてもうれしかった。蝶の姿は残念ながら1頭も見られなかった。気温が10度位で低かったことと、曇っていた時間が多かったせいだと思う。

 帰りの車の中で明日の日曜日は自由活動とすることになったが、部長のY君と自分は二人でどっかに行ってみることになった。明日も今日と同じくらいの天候が予想されているが、はたしてどうなるか楽しみにしながら今日は解散となった。