函館クリスマスファンタジー
2014.11.29

 函館では姉妹都市のカナダ、ハリファックスから毎年大きなモミの木をもらってクリスマスツリーを飾るクリスマスファンタジーというのをやっている。
 函館とハリファックスは1982年に函館が市になって60周年を記念して姉妹都市提携をした。ハリファックスにも函館の五稜郭と似たような星形城郭があるということから姉妹都市になった。

 そのクリスマスツリーの点灯が今日からという事で、妻が是非見に行きたいと言い出し、ちょうど土曜日で仕事も休みだから見に行くことにした。

 きっとたくさんの人がいるだろうと思い、少し離れた基坂付近の駐車場に車を置き、歩いて見に行くことにした。

 ちょうど車を止めた裏側は旧イギリス領事館があり、そこでもクリスマスツリーが飾られていた。

旧イギリス領事館とクリスマスツリー

 基坂といえば、公会堂をはじめ、歴史的建造物がたくさんある。ちょっとその辺も見てからクリスマスファンタジーを見に行くことにした。

旧函館区公会堂

 この公会堂は1910年、町会所や商業会議所、ホテルなどとして使おうという目的で建てられたもので、当時の値段で建設費58000円。そのうち5万円を相馬哲平という函館の豪商が寄付したという歴史もある。当時の5万円って、今の価値に換算したらいくら位なんだろうか?

 てくてく歩きながらクリスマスツリーのある金森倉庫付近に到着。まだ電気はついていなかった。

海に浮かぶクリスマスツリー

 けっこうな人でごった返しており、みんなツリーに電気がつくのを待っている。これは毎年イベントみたくなっているらしく、自分の位置からは良く見えなかったが、司会の人とかがいるようで、マイクでなにやら喋っている。予定の時間になってもなかなか電気がつかない・・・。

金森倉庫の前でツリーの点灯を待つ人達

 ふとみると、金森倉庫の壁をサンタさんがよじ登っていた。

よじ登るサンタ(人形)

そうこうしているうちにいよいよ点灯の時間が近づいてきた。司会の人が「カウントダウンの練習しますよ〜!」とか言っている。「3,2,1のあと、0ではなくて、メリークリスマス!って言うんですよー!」って。まだ11月なのに。

 でもやっぱりクリスマスツリーの点灯だから、「メリークリスマス」は合ってるのかな?なんて思っているうちに練習スタート!
「3,2,1」ってやるのかなと思ったら、

「10,9,8・・・」って、おいおい、10からかよ!って思いながらも無事練習終了。

 そしていよいよ本番。

 最初はちょこっとだけの電気がついた。

ちょっとだけ電気がついたところ
カウントダウン最中だったか終了後だったかは忘れた

 本番のカウントダウンが終了すると、クリスマスツリーがピカッ!とひかり、花火が打ち上げられた。とても綺麗!

 今年は北海道新幹線の色なんだって!綺麗なんだけど、新幹線来るの再来年でしょ。気が早いというかなんというか、来年のツリーは何をテーマに色を決めるのかな??

点灯したツリーと花火

 花火が上がるんだったら、もうちょっと違う場所にいればよかった。ツリーと花火の距離がありすぎていい写真になっていない。まぁ、花火が上がる場所まで知っていたら対策もあったんだけど、花火が上がることも、もちろん打ち上げの場所も知らなかったからしょうがないか。

 今日はコンパクトデジカメだけを持って来たので、上手に写真が撮れない。特にツリーの光が白飛びしてしまって。本当はもっと緑色なんだけど、白っぽく写ってしまう。使い慣れないコンパクトデジカメで悪戦苦闘しながらツリーの撮影をした。

 シャッタースピードの調整をどうやればいいのかわからず諦めようと思ったんだけど、マイナス補正をすればいいかもと気づき、操作してみるとそれなりの写りになった。よかった!

海に反射する光も綺麗

 ツリーが点灯してみんな喜んでいると、なにやらコンサートみたいのが始まる雰囲気になった。司会の人が、「写真だけは撮らないでくださいね」ってお願いしている。よっぽど有名な人が来るのかな?とちょっと期待した。

 そして、司会の人が「チャイさんでーす!」と言った。

 チャイさん・・・・・・・。  誰??

 

コンサートみたいのが始まる少し前。奥は七財橋のところ

 チャイさんは女の人だった。でも誰だかわからないし、ちょっとブラブラ歩くことにした。

 毎年このファンタジーでは、10件以上のスープ屋さんが出現し、1杯500円でスープを買えるらしいという情報を掴んでいたので、妻とスープ屋さん探しに行くことにした。ちょっと歩いてスープ屋さん発見!

スープ屋さんの露店。奥にはツリーが見える

 500円で券を購入し、好きなスープ屋さんでスープと券を引き換え。
 どれにしようかなと思いつつ、一度全部のスープ屋さんを回って、買うのを決めた。

こんなスープですよ!って写真が貼ってある

 妻はDの牛スジとパスタのスープを購入。券と引き換えてスープをもらってきた。
 せっかくだから写真に撮ろうと思い、妻に「見せて」と言って見せてもらった。

 あれ???  具は??

妻がもらってきたスープ

 写真では思いっきり具がてんこ盛りになっていて、これで500円ならお得だなとか思っていたんだけど。
 もしかして、具を入れ忘れたんじゃないの??

 というわけで、付いてきたフォークで底の方をすくってもらった。そしたら中に入っていました。具が・・・。

底から出てきた具

 あー・・・具、入っていたのね。入れ忘れたんじゃないのね。

 入れ忘れたんならしょうがないと思ったけど、これじゃぁあまりにも写真と現物が違い過ぎるじゃん!!
 ちょっと妻が可愛そうになった。
 味の方は決して悪くないんですよ。まぁまぁの感じの味ですよ。でもあの写真見せられて出てきたのがこれじゃぁね。
 選んだ店が悪かったね。

 可哀想な妻をよそに、自分も何のスープにするか悩み、北海道三元豚のスープに決めた。
 こんな感じの写真で、やっぱり具がてんこ盛り。

 若干悪い予感もしたんだけど、これに賭けてみることにした。

このてんこ盛りのスープが出てくるかな??

 そして、店の人に券を渡し、スープと引き換え。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 やられた・・・・・・・・・・。




スープの写真と実際に渡されたスープの比較

 もう可笑しくて笑っちゃった。そして、数年前に、チラシの写真とおせち料理の中身が全然違って、スカスカのおせち料理が送られてきて社会問題になった事件を思い出した。

 たった500円のスープだし、自分は笑っちゃったけど、例えばこれがさ、自分が福岡とかに観光に行って、こういうの出されたら、「何だ福岡は!」とご立腹になるかもしれない。

 道内や道外、いろんなところから観光に来ている人たちに対して、これは無いんじゃないか?と、少し頭に来た。

 函館は観光で成り立っている街だから、一度来た人たちには気持ちよく帰ってもらいたいし、また函館に来たいと思ってもらいたい。函館の観光目標もとしても「また来たい」と思ってもらう割合を上げる事を目標にしているはずだ。

 自分がどっかに観光に行って、こういう事されたら、もうその街には来たくなくなるかもしれない。100個の素晴らしいところがあっても、1個の悪いところがあると印象が随分違ってくるから。

 この写真さえ見なければ特に何とも思わないかもしれないんだけど、あまりの違い。これは今後に向けて是非改善して頂きたい。完全にマクドナルドを超えているよ。

 500円スープにがっかりしながらツリーを見ると、色が変わっていた。

色の変わったツリー

 なんか変な着ぐるみがいて、写真を撮っている人たちがいたので、係りの人みたい人に聞いたら、クリスマスファンタジーのマスコットという事がわかった。どっかのご当地ゆるきゃらかと思ったんだけど違った。

 自分も1枚記念撮影してもらった。

クリスマスファンタジーのマスコットと記念撮影
マスコットの名前忘れた

 そしたらまたツリーの色が変わっていた。今度は赤っぽくなっていた。これはこれでとても綺麗だと思った。

赤くなったツリー

 ツリーを見ていると、違う着ぐるみ発見!最初、なんかの宇宙人か化け物のマスコットかと思ったら、頭の上の部分の耳みたい所が目になっているようだ。

 鼻の部分が眼かと思った。

 カエルかな?

 写真を撮ってもらった。

カエルか化け物みたいキャラクターと記念撮影

 大体満足したので戻ろうという事になり、ツリーの方に戻ると、レーザー光線が発射されていて、とても綺麗だった。

レーザー光線とツリー
妻はこのレーザー光線に気付かなかったらしい

 金森倉庫群では青森フェアみたいのをやっていたので入ってみることにした。青森と函館は1989年から双子都市(ツインシティー)になっている。中に入るとちょっと小さめのねぶたが飾ってあった。小さめと言っても迫力満点でとても綺麗だった。

 終了間際だったせいか、200円で売っているおでんを100円に値下げして売っていた。妻が食べたいというので一つ買って食べた。味噌おでんでとてもおいしかった。

おでん

 もうだいたい満足したので、歩いて車の所まで帰ることにした。車は基坂にあるが、八幡坂で木に電球をつけて綺麗にしていたので八幡坂を歩いて基坂のほうに行くことにした。

八幡坂の突き当りから
奥に見えるのは青函連絡船摩周丸

 自分は函館育ちだけど高校を出てから23年ぶりで函館に帰ってきたし、妻にとっては初めての函館である。まるで観光客気分でクリスマスファンタジーを楽しんだ。思ったより気温が高くて寒くもなく、快適に過ごすことが出来たが、また来ることがあったら今度はクリーム系のコーンスープとかパンプキンスープにしようと固く誓った。