体 当 た り だ


警戒警報→空襲警報が繰り返される日々の中、子どもたちにとって
ショッキングな事件が起きた。日本の飛行機が 敵機に体当たりをしたのだ。
翌日 先生に連れられて墜落した敵の飛行機の残骸を見に行く。


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 「子どもたち見てよし」


       
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  1月9日(火)晴   5年女子


朝 とても寒かったのでおともだちといっしょに羽根つきをして暖かくした。
2時間目に私たちはお風呂に行った。手がかじかんでいたのがたちまちのうちにのびた。
午後大へんなお客さんが来た。にくらしい敵機が日本の大空をゆうゆうと飛んでいる。私たちは壕の中で何もないようにたのしく遊んでいた。
片山先生が「子どもたち見てよし」とおっしゃったので入り口に押しよせた。「体当たりだ!」見る見る火をはいて落ちて行く。日本の飛行機はすぐ落ちてしまったが、敵機はごうじょっぱりでなかなか落ちず気ちがいのようにぐるぐるまわって、やっと落ちた。
また 中に入っていた(ごうの中に)が、わるくて遊ぶことができなかった。「らっかさんが開かない」(日本の)と聞いたときの悲しさ。思わず手を合わせて拝んだ。大へん長く続いていた。
宿舎へ帰って今日のことを考えながら編み物をした
青い空からにくらしい敵の
らっかさんが落ちて来ます
     

 
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  1月9日(火)晴   3年女子


3時間目のときです。私たちがつづり方を書いていると 森先生が
「けいかいけいほう(警戒警報)です」とおっしゃいました。
私たちは、すぐぼうくうふくそう(防空服装)しました。そうして壕の
まわりに腰をおろしていると先生が「たいひ(待避)」とおっしゃいま
した。私たちはすぐたいひしました。(防空壕へ入った)しばらくすると飛行機の音がごおーと聞こえました。
先生は「あっ たいあたりだーらっかさんが見えるー向こうから ほら7機」先生方はさかんにはなしあっていらっしゃいます。
私は先生のおゆるしを受けてらっかさんを見せていただきました。
青い空からにくらしい敵のらっかさんが落ちて来ます。
ああ日本の兵たいさんはなんておえらいのだろう このたいあたり
せいしん。私は笑うことさえ出きなかった。

 空中分解した機の翼が


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  1月9日(火)晴   6年女子


今日は午後敵機が来た。
壕にはいっているとがやがや言っているので耳をすますと「敵機が落ちる。体当たりだ」私は思わずのぞいて見ると,だいたい西の上空に 空中分解した機の翼が火をはきながら落ちて行く。とてもふつうでは見られないものだった。
でも見たのは私くらいのもんだ。
  B29のくだけた機体を


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うしろに描いてあるのは地面に突き刺さった翼アメリカの☆マーク
  1月10日(水)晴   4年女子


今日は石田先生や近藤先生高田先生に敵のにくらしいB29のくだけた機体を見につれて行っていただいた。
7キロもあるそうだ。(距離のこと)途中ずいぶん走った。
はじめに見たのはよく(翼)の一部分であった。しるしが見えた。
二番目に見たのは、どう体の前部分であった。まっくろこげになった人間がいた。その上にとたんみたいなのがかぶさっていた。
そうして男の方が一生けん命かなづちを使ったりして働いていらっしゃった。
三番目に見たのはやはり胴体の一部らしかった。
死体が二つたんかの上にあった。きもちがわるくなってしまった。
大きなくつが見えた。にくらしい敵米英をたたかねばならぬ。
かえりも軍歌を歌って行軍した。学園に帰っておひるごはんをおいしくいただいた。
アメリカ人が大きなくつを
はくのでびっくりした
      


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  1月10日(水)晴   4年女子


朝 先生におねがいして昨日落ちたB29の飛行機を見に行った。
とても遠い。やっと着いた。主翼が土の中にめりこんでいた。
先生が 「これはだいぶ新しい」とおっしゃった。それから次のところへ行き
ました。
大きなたんぐつ(短靴)や、メリケンやろうの丸こげのがあった。
とてもゆかいだった。あまりアメリカ人が大きなくつをはくのでびっくりした。

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