9、陳情書
1966年5月30日、12月23日日付けの行政主席宛ての陳情書がある。
「アマチュア無線局に対する割り当て周波数お及び電波の型式並びに空中線電力について」というタイトルになっている。
B5版で3ページ、英訳3〜4ページの陳情書の控えが手元にあったのでコピーで紹介しよう。
2001年6月29日(金)陳情書を書いた当の本人(JR6AO又吉信篤氏)が突然来訪したので、見てもらったら、忘れていたが確かに私の字であり、署名も間違いなく自分のものであると確認してもらった。
原本の控えが本人ではなく、なぜ私の手元にあるかと言うと、当時琉球政府及び琉球民政府(USCAR)宛てに英文で出さなければならない事から、私が英文の陳情書形式にタイプライターで作成した為に、そのまま残されたものである。
現在のバンドの状況からして、当時は随分厳しい状況にあったんだなと推測される。
そういえば私が開局した当時は、スポットで周波数の指定を受けた覚えがある。
そういう厳しい状況から、今アマチュア無線のバンドが出来た事を、最近のハムは知る由もない。
ましては、たった2日でハムの免許が取れる時代の今では、さもありなんと思う。
陳情書は当時の琉球電信電話公社の業務用罫紙を使用しているが、特に問題にされた様子では無かったとの事を又吉氏から聞いている。
今ではハムのライセンスを持っておれば、誰でも簡単に開局できる時代であり、当然の権利としてアマチュア無線を楽しんでいるが、過去の厳しい歴史を知る人も、語り継ぐ人も随分と少なくなって来た。さみしい思いがするのは私一人なのか?。
誰かが、何らかの形で歴史は残したいものだ。
今までの経過を知っている人は随分いると思うが、活字にして残している人は少ないと思うので、自分の知る範囲で書き留めておくことにした。
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陳情書
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陳情書(英文)