自転車対策
   歩道の解禁だけでは


 自転車は車道を走るべきか、歩道を通った方がいいのか。道路交通法では、自転車は車道を走るのが原則だ。歩道が走れるのは、都道府県の公安委員会が許可し、「通行可」と表示されたところだけである。
 しかし、この原則を知らない人が多い。ほとんどの車道には、自転車用の十分な幅がない。車道を走るのが危ないと思えば、歩道に上る。それほど危険だと思わなかったり、歩道が走りにくかったりすれば、車道を通る。それぞれの判断で走っているのが実態であろう。
 車と自転車が増える中で、法律の規定はますます有名無実になっている。
(略)
 自転車はいまや国内で8千万台もあり、世界第3位だ。
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いまこそ考えなければならないのは、車に偏った道路政策を転換し、自転車の走りやすい道を増やすことだ。
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 歩行者と自転車と車がどのように折り合っていくのか、車にはもう少し遠慮してもらい、自転車にはマナーを高めてもらう。そんな工夫をしていきたい。

    2007.02.20朝日新聞朝刊記事から
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