自転車乗りロボット
  倒れずに平均台でバックも
 電子部品メーカー村田製作所から宣伝用の曲芸もできる自転車ロボット「ムラタセイサク君」が名乗りを上げた。
 同製作所開発チームのリーダが言うのには、最大の特徴は「「不倒停止」をめざしたこと。
 倒れそうになったら、それを検知して、反対側に傾く仕組みを体の中に作った。そもそも、前後方向に倒れようがないから、左右の傾きを感じるジャイロセンサーを利用。傾きと反対側に動こうとする力が出るよう、胸の位置にある円盤が回る。回転の加速度が大きくなるほど傾きを戻す力は強くなる。
残念ながら、今のところ倒れずに済む傾きは1度まででしかない。これでは人間ほどには適応力がないといわれそうだが、前進して停止。その状態からバックもできる。平均台の上で、この実演ができる。なみの人の能力を超えてしまった。ーーー中略ーーー
初めは、ひもで上からつり下げたうえに補助輪付きという情けない状態だったが、1年近くかかってここまで来たと言う。
また、「子どもにバランス感覚を教えるのと同じ。部品の位置を動かし、制御の仕組みを工夫する。走ったときは、オーッという声が上がりました。」


    2006.04.02朝日新聞朝刊記事
         「技あり」から引用