東京国際自転車展
 「カッコよく」ロード車ブーム

    疾走の快楽 少年の夢


 東京国際自転車展が21日までの3日間、東京・
有明で開かれ、過去最高となる、のべ約14万人の入場者となった。
 今年の特徴は、自転車のサラブレッドとも呼ばれる、ロードレース車が元気だった。人気中心はイタリヤのブランド品である。コルナゴ社の「ブレジデント」、デローザ社の「タンゴ」車に。
 「世界的にロード車はブーム」と某自転車業界誌の担当者は述べており、マウンテンバイクの王国のアメリカにおいて、前年の2割増しの成長だと言う。
 日本でも少しずつロード車に魅力を持つ人が増えていると言う。このロード車人気には、昭和懐古ブームも一役買っているらしい。あの時代にあったドロップハンドルのスリムな車体、またはフラシャー付きの自転車、大量の電池を積み込んで方向指示器の電飾がカッコ良かったーーー。
 最近のロード車は軽くなっている。昔のロードマン(ブリヂストンの商品名)で約15キロ、フラシャーつきは20キロを超えていたのに、10万円程の今の入門用ロード車だと10キロほどである。

 しかし、ニッポンの自転車全体ではあわれであり、スーパーの激安セールの目玉にされたり、駅前に放置された邪魔者扱い、乗れればいいじゃんとばかりに、激安ビニール傘のように扱われている。
 

       2004.11.26朝日新聞夕刊記事から引用