rekisi

歴史をたずねて

「引揚の地」として知られる舞鶴

戦前・戦後の顔をもつ舞鶴

過去を振り返る時

改めて平和の尊さを感じます

When World War Ⅱ ended in 1945, it was the wish of all Japanese people to have over 6,600,000 people sent back to Japan. The port of Maizuru was designated as anentrance for the returners in 1945. Of the ten major ports in Japan, it was the only one from 1950 to 1958 receiving a total of 660,000 people for 13 years. Maizuru Repatriation Memorial Museum was established in April 1988. About 200,000 people learn the prayer for peace from documents from all over Japan that are displayed there.

明治19年、大陸への進出を企てた日本国は清国・ロシアを意識して日本海の軍備増強のために「舞鶴」に鎮守府（海軍の役所）を設置しました。以来、日本海側唯一の軍港として日露戦争を始め次々に勃発する戦争の重要軍事基地になったのです。舞鶴は要塞地帯区域に指定され、住民の日常生活にはさまざまな禁止・制限が設けられました。
	【舞鶴鎮守府】

	江戸時代は舞鶴湾を囲む田辺藩として発展して来ましたが、軍港設置による新市街地の東地区と、田辺城を有する城下町の西地区にと分かれ、それぞれに発展していきました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　昭和18年、東舞鶴市と舞鶴市は海軍記念日の5月27日に一体化され,新しい舞鶴市が誕生したのです。
【海軍記念館】	海軍記念館には、鎮守府初代司令長官「東郷平八郎」に関する資料や旧海軍の記念品などが展示してあります。

昭和20年（1945年）第2次世界大戦が終結し、政府は全国に舞鶴を含む１０の引揚港を設置しました。昭和20年～昭和33年の13年間に、舞鶴では約66万5千人の引揚者と1万6千余の遺骨を受け入れたのです。
特に昭和25年以降は国内唯一の引揚港として「引揚の町・舞鶴」の名が全国に知れわたりました。初めて引揚船が入港したのは昭和20年10月7日「雲仙丸」です。

引揚船が入港するたびに市民こぞって引き揚げて来られた方々を心から歓迎し、慰問し、勇気づけたのでした。
舞鶴港での引揚の様子、肉親との再会そして、いまだ帰らぬ我が子・夫を待つ婦人の姿がいつしか「岸壁の母」「岸壁の妻」といわれ、唄や映画になり、人々の涙をさそいました。

	引き揚げという大事業を後世に伝えるため、昭和45年3月、引揚記念公園が整備されました。展望台を設け、平和の群像など引き揚げにまつわる記念碑が建立されています。　また、戦後50周年記念事業の一環として、平和を象徴する「カリオン」が設置されました。平和を象徴するカリヨン（平成7年10月設置）

戦争の悲惨さ・悲劇を後世に伝える為、昭和63年（1988年）に「引揚記念館」が建てられました戦争を知らない世代の増加とともに、引揚の史実は忘れ去られようとしています。しかし、戦争の苦しみや悲しみそして平和の尊さを忘れてはいけません。平成6年の建物拡張に伴い、コーナーの増設・展示内容の大幅な充実を図り、全館改装されました。



舞鶴では主に旧ソ連連邦・中国などの大陸からの引揚者を迎えました。終戦時、約57万人がソ連へ送られ約7万人がシベリアの収容所で長く辛い抑留生活を強いられたのです。記念館には、当時の辛く哀しい集団収容の様子や抑留生活の全てが展示してあります。