基本

受講生作品

初級者クラス女性

日野蝶3.JPG

□写真の基本


□何をどのように撮りたいのか

誰もが長方形の枠の中で写真を撮っています。でも上手い写真と下手な写真、感じる写真と感じない写真があります。
その違いは、撮り手の意識・意図、目的、感性の有る無しによって変わってきます。
まずは簡単なこととして「何をどのように撮りたいのか」をはっきりさせることが大事です。


□記録として、表現として

子どもや孫の成長記録写真は、かけがえのない尊いものです。写真に残しておきたいシーンは一人ひとりにあるはずです。記録写真は、今も昔も未来でも貴重なものになることでしょう。

美しい花や、壮大な風景、おもしろい人に出会ったとき、その感動を誰かに伝えたいものです。写真にしてどのように美しかったのか、どれくらい壮大だったのか、どんな人だったのかを自分なりに表現してみましょう。出会った光景よりも写真の方が、より感動を呼ぶこともあります。

□撮って、見せる

写真を撮ることは=人に見せること
もちろん、中には自分の撮った写真を自分だけが見て楽しむという人もいるかもしれません。でもそれは本来の写真のありようではありません。

撮り手の感動を観る人に伝えてこそ、共有ができてさらなる感動や驚き、喜び、ときには悲しみさえも与えることもあるでしょう。
家族でも、友人でも、写真仲間でもかまいませんから、撮った写真をどんどん人に見せましょう。
見せることで新しい発見や写真の上達にもつながっていきます。

□何かを感じる写真

写真でも、絵でもそうですが、1枚の写真や絵を観る人が何かを感じ、感情に訴える作品が一番良いことです。人に喜ばれる写真も素敵です。

□写真の評価

写真は自己評価もさることながら、観る人の評価が大事です。私たちはいろいろな感情や基準にのっとり人の写真を評価しています。

例えば、

・「好き嫌い」→観る人の嗜好的要素・趣味・感情・傾向が大きく左右します。
        例えば、「自然の写真は好きだが、人物写真は嫌い」

・「良い悪い」→一般的な社会的基準、基本、判断、目安によって概念的に決まります。
        例えば、「ピントが合っている良い写真、合っていない悪い写真」

・「上手い下手」→写真全体の雰囲気や感情をくすぐるような巧妙さがあるかどうか。
        例えば「テクニックを駆使した雰囲気が素晴らしく上手い写真」

・「必要不必要」→社会のさまざまな分野で必要とされるかされないか。
        例えば、「子どもや孫の成長記録写真は必要ですね!」

高い評価は、「上手く撮れて良い写真、個人的にも好きで社会でも必要な写真です。」

低い評価は、「下手だし悪い写真、しかも嫌いな写真、誰も見向きもしない写真だね!

こんな評価もあります。「下手で良くない写真、誰も相手にしないかもしれないけど、私はこの写真が大好き。」

逆のパタンもあります。「上手いし良い写真、社会的に評価されているが、嫌いな写真

感情があるから人間はおもしろい、だが、感情だけでは正当な評価もできないということも言えるのかもしれません。

他にも、「素晴らしい写真」「価値ある写真」「魅力的な写真」「素敵な写真」などいろいろとあります。自分に合った写真を目指してください。

※ちなみに私自身は、写真は「生もの」だという観点から評価も時代や流れ、環境・内容状況などによって変わるものだと思っています。

私が写真を始めた40年前と今とは明らかに写真に対する評価は違っています。デジタル写真時代を迎え、一億総カメラマン時代に突入。誰もが写真を撮り、インターネットで見ることができる時代、写真を見ない日がない時代、1秒間に全世界で250万枚の写真が撮られている時代、完全型写真消費社会なのです。


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