ひなちゃん 2008.11.15

いつものようにパソコンのメールのチェックをするとHP経由のお手紙が一通。
まぁみさんから「福島ならばななちゃんがいるよ」と私の事を聞き、早速メールを下さった
ひなママさん。(まぁみさんありがとう!)
聞けば意外にも我が家から遠くない所にお住まいで、夜興奮しながらメールのやり取りをしました。
県内にも小耳症さんがいることは確かだけど、自分の近くにはいないと決め付けていたし
それをくつがえす方法も見つからずにいました。
私の心が急に熱くなり、知り合ったばかりで半ば強引と思いつつお会いする約束をしました。

場所はお出かけ気分でファミリーレストラン。少し早めに着いた私と息子は
いつもより背筋をピンとさせてどきどき待っていました。
待ち合わせの目印はテーブルの上に持参した絵本を置くこと。
すると髪を結った女の子がママに手を引かれてやって来ました。
小さい耳が見えています。「はじめまして、ひなちゃん」
息子は自分で育てた朝顔の種を、ひと言書いた小さな袋に入れて手渡しました。

ではおいしい物を食べながらお話しましょう。
ひなちゃんは4歳、耳のことでトラブルもなく保育園で元気に過ごしていると聞いて安心しました。
耳をよく見せてもらうと、息子とほとんど同じ形で不思議なようなうれしいような・・。
ここに1万人に一人の小耳症の子が2人もいます。お店の中の人は誰も気づいていません。
もしかしたら小耳症であることは、本人と親だけが気にすることなのかな。

お腹一杯になると子供たちはテーブルの下にもぐって何やらごそごそ遊んでいます。
仲良くなるのに余計な言葉はいらないんだね。
場所を変えて近くの公園でかけっこする2人。芝生に寝転んで楽しそう。
いつもなら「また会えるといいね」と、とても名残惜しいけど今日は違うよ。
「いつでも遊びに来てね」ひなちゃんの小さな手と握手して、息子は公園を
後にしたのでした。

T君ご家族 2008.11.22 自宅にて  

秋が終わりつつ冷たい風が吹く中、T君ご家族が我が家に来てくれました。
「HPを拝見しましたが、もしかして○○町にお住まいですか?」と
メールをくださったママさん。なんと私の方向音痴の運転でも行ける距離にお住まいでした。
こうも立て続けにご近所さんが見つかるなんて!お互い舞い上がる気持を確認するためにも
「会いましょう」と即決定。
朝から宿題を終わらせ楽しみに待つ息子。来ました来ました。
パパに抱っこされたT君1歳、ママと4歳のお姉ちゃんがにこにこ。
挨拶もそこそこにママさんのお話を聞けば我が家といろいろ接点があり、近いだけでなく
二重の驚きでした。世間は狭いねぇ。悪口を言う気はさらさらありませんが
どこで誰と繋がっているか本当分かりません。

ママさんと話しているとT君の熱い視線を感じたので抱っこ。
人見知りもせず、ぷにゅぷにゅあんよが気持ちよくてずっと触っていました。
顔を覗き込むとT君の澄んだ瞳が見えます。
「なんだろうこの輝きは」 やさしく愛を分けてくれるような甘い瞳。

T君の耳は穴は小さいものの形はしっかりしているので、一見して小耳症とは気がつかないくらいです。
この機会に話しますが、実はじゅんやは手術を拒否しています。
彼の考えは「今のところ特別不便も嫌な思いもしていないから」だそうで、この日比較的
大きな耳のT君を見て手術しないビームを発したのは言うまでもなく、ご家族の指針に
影響がなかったか心配してしまいました。

帰りにぴーなっつの森周辺を散歩。冷たい風に小走りな私を尻目に、息子とお姉ちゃんは
大きな木の根元を元気に走り回っています。早くT君とかけっこできる日が来るといいな。
今度は桜を見ながら遊びに行くからね。

ぼくといっしょ