「絶対的にいい温泉も悪い温泉もありません、温泉の力を信じて入浴することが大切なのです。」
                            ー遠間 和広(温泉ソムリエ 家元)
- The hot water comes out of the water and is not in the water. -

 無類の風呂好き! “温泉ソムリエ” / “サウナ・スパ 健康アドバイザー”の資格を持つ
ワタクシUZIが、気軽に利用できる東北の日帰り温泉、コスパの高い宿を中心に、
あくまでも、あ く ま で も、ワタクシ目線で紹介する このページ、
ま ほっこりと湯船にでも浸かったつもりで ご参照下さいまし。 ハァー ビバノンノ〜♪


       因みに私が好きな温泉のタイプは…

           ロケーションが素晴らしいこと (例え作為的に手が入っていたとしても、浮世離れ感な演出があること)
           道なき道を進み 河原の石を退け 等と いったことはせずしても、少しでも秘湯気分が味わえたら最高!
           お湯の色や、香りが楽しめること (五感がフル活用するような温泉だったら、たんまらなく ウレシイ ^^;)
           そして… 「露天風呂に大きな屋根が かかってないこと」 ←コレね、私の中では すんごく大事っ!



 5. 風呂目「鶴の湯温泉」俗塵を忘れる天与の法悦境 《含硫黄 炭酸水素塩泉》  (秋田県 仙北市)

田沢湖高原 入り口から車で約15分、ミズナラの森を抜け、更に鶴の湯
林道を奥に1q進むと見えてくるのが、乳頭温泉郷 「鶴の湯温泉」です。

 大自然に抱かれた それぞれの浴場は4つの源泉からなり、適応は神経
系統から外傷までと幅広く、飲用すれば糖尿病を初めとする消化器病にも
改善効果が あると言われ、国内外よりも多くの湯治客が訪れています。

 日帰り入浴可能な露天風呂は混浴、仄かな硫黄の香りに包まれ、乳白色
の柔らかな いで湯に体を預ければ、それは もう至福のひととき… しばし
都会の喧騒を忘れ、のんびりするのは これ以上ないシチュエーションです。

 開湯380余年の歴史を今に残す「鶴の湯」の宿は、茅葺屋根の長屋を客室
に改装したランプの宿としても知られ、「一度は泊まってみたい東北の湯宿」
として常に上位にランクされるのも納得、秘湯ファン垂涎の 山の湯です。
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茅葺き屋根の宿泊施設'本陣'は登録有形文化財に登録





 4. 風呂目「須川高原温泉」徳川時代から続く名湯《強酸性 みょうばん緑ばん泉》(岩手県 一関市)

 国定公園 秀峰 栗駒山の北鹿 標高1,126mに湧く「須川高原温泉」は、
300年以上も前から効能豊かな陸奥の湯治場として親しまれてきました。

 毎分6,000Lを誇る湧出量は、全国的にも珍しい強酸性の泉質で、硫黄の
香り漂う 青みがかった白濁の お湯は薬泉の風情があります。 泉質による
適応効果では呼吸器疾患や胃腸病に良いとされ、自炊煉での湯治も人気
がありますが、季節ごとにプランは異なるので HP等にて確認が必要です。

 大露天風呂「大日湯」後方には須川温泉を代表する巨大な大日岩が聳え
火山岩で覆われた登山道に沿って、自噴した源泉が温泉の川となり注がれ
てゆく様は圧巻! 温泉が地球の恵みであることを実感させてくれます。

 日帰り入浴では種類の異なる内風呂の利用も可、温泉好きには更に
その先にある秋田県側の「栗駒山荘」も、風光明媚な湯として お勧めです。
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絶景のロケーションも魅力の天上の薬泉





 3. 風呂目「安 達 屋」誉れ高き奥州の霊泉 《含石膏明ばん硫化水素泉》     (福島県 福島市)

 山形の蔵王・白布と並び“奥州三高湯”として数えられ、東北では初となる
「源泉かけ流し宣言」を施行した高湯温泉は、かつて「信夫温泉」と呼ばれ、
その泉質の良さ、硫黄成分の高さから 東北の草津と とも言われています。

 高湯には他の温泉街にある華やかな印象はありません。 これは開湯
当時より「一切の鳴り物を禁ず」という しきたりがあり、歓楽的な開発を
抑え、純然たる秘湯・湯治場の伝統を 頑なに守り続けてきたからです。

 その中において「安 達 屋」は開湯400年を誇る老舗旅館で、5本の自家
源泉から施設内の 全ての浴槽にかけ流しによる供給を実施、人気の露天
風呂「大気の湯」では、起伏のある全長30mの湯船に、寝湯・打たせ湯・
洞窟風呂が配され、多彩な湯浴みが満喫できる、評判の大露天風呂です。

 ここ 高湯には 静かで、穏やかに、上質な時間だけが流れています。



喧噪を離れ、四季の移ろいと硫黄の香りに心癒される

                                                                                               画像協力:安 達 屋



 2. 風呂目「蔵王温泉大露天風呂」大自然満喫の美肌の湯 《強酸性 硫黄泉》   (山形県 山形市)

 開湯1900年、日本屈指の古湯 蔵王温泉。 「蔵王温泉大露天風呂」は、
蔵王連峰地蔵岳の西麓、標高900mの渓流沿いにあり、計200名が同時に
入ることが出来る 自然の趣に溢れた スケールの大きな野天の温泉です。

 自然石を組み上げた湯船は渓流沿いの地形が活かされ、上下で男・女に
分かれており、すぐ脇の川には青白い硫黄泉が滾々と湧き続けています。

 特徴である強酸性 硫黄泉のPH値はレモンを上回る程で、「美肌の湯」
として知られる以外にも、糖尿病や、高血圧症といった生活習慣病を始め、
慢性的な皮膚病にも高い適応があるともされており、近隣には同様の
手軽に利用できる日帰り入浴施設や共同浴場も多数 点在しています。

 高地にある為 11月下旬〜4月中旬の冬期間は休業となりますが、
シーズン中はアウトドア等を楽しむ多くの観光客で賑わっています。



深山に抱かれた強烈な郷愁感、正に秘湯の佇まい

                                                                                        画像協力:蔵王温泉観光協会



 1. 風呂目「峠の湯 追分温泉」人里離れた峠の宿 《冷鉱泉》          (宮城県 石巻市)

 仙台方面からであれば、国道45号線を気仙沼 方面に北上、「道の駅
津山」を越え、目印の看板を見つけたら右折、しばらく道なりに走ります。

 山間いの湯治場といった ノスタルジック溢れる雰囲気は初めて訪れても
どこか懐かしさがあり、喧騒に疲れた気持ちを優しく迎え入れてくれます。

 追分では湧水を沸かしている為、正式には天然温泉ではありませんが、
浴場内は全て木製で、樹齢500年のカヤの木を使用した浴槽や、木枠で
出来た大きな窓 等、秘湯の風情漂う 独特の雰囲気があります。

 敷地内に置かれた旧車、昔の学校を思わせる造りの建物の中には、
古いオルガンやダルマストーブが置かれ、風に揺れる裸電球の柔らかな
灯りには郷愁を覚えることでしょう。 宿泊で提供されるコース料理は三陸
の海の幸が ふんだん味わえると評判で、リピーターが多いのも納得です。



秘湯らしさが味わえる木造りの浴室が特徴

                                                             画像協力:石巻市観光課/仙台・宮城観光キャンペーン推進協議会事務局




     遠隔の温泉に来ると 「多分、もう二度と ここに来ることは無いのかもしれない」、という侘しい感傷に苛まれることがあります。
これも非日常の空間が織りなす 寂寥感の表れなのかも しれませんね。

入浴料や営業時間 等の詳細につきましては、各施設のサイト等にて ご確認下さいますよう お願い致します。