私の住む街、おかやま

恵まれた風土に育まれ、山海の幸は絶品

白 桃 と 三 四 郎

 おかやまは、温暖で風水害がいたって少なく、気候風土に恵まれたところです。それだけに海の幸、山の幸は豊富です。とりわけ“果物王国”といわれますが、お盆前の白桃と秋口のマスカットの豊潤で上品な味は絶品で、例えようがありません。

 完熟した白桃はよく冷やして、皮を手で剥いて食べます。大袈裟な言い方かも知れませんが、まさに至福の時です。私は決まってこの時、夏目漱石の「三四郎」の冒頭を思い浮かべます。三四郎が熊本から上京する車中、相席の髭男が豊橋で買い求めた水蜜桃を二人で食べながら交わす、桃に関するうんちくです。話は正岡子規からレオナルド・ダ・ヴィンチにまで発展します。小説の中の水蜜桃より、おかやまの白桃は美味いはずです。

マ マ カ リ
 内海の魚は新鮮で、そのあまりのうまさに食が進みママ(ご飯)が底をつき、隣家にママを借りに行ったところから「ママカリ」と名付けられた、この魚は瀬戸内海ならではのものです。

 ウロコをとって頭をはねたら、腹わたを出し酢漬けにするのが一般的ですが、焼いて三倍酢につけたり、みりん干しも食欲をそそります。調理法はシンプルで、素朴な味です。
 
 関東ではサッパと呼ばれています。釣り方はいたって簡単で、疑似針をたくさんつけただけのサビキ釣りが有名。これだけで入れ食いの両天秤です。
祭 り ず し

 何より水がおいしく、それをもとに作られる米は天下一品です。
 
 おかやまの郷土料理のひとつに、山海の幸をふんだんに上乗せしてつくる“祭りずし”(ちらしずし)があります。先程のママカリの酢漬けも上乗せの一つです。冬場はセイロで蒸して“ぬくずし”にしても食しますが、からだの芯まで暖まります。名前の通り、お祭りとか来客のもてなし、お祝い膳に、自分の家庭(うち)でしか出せない味として昔から伝承された自慢の味です。

 由来は江戸時代にさかのぼります。質素倹約令により「華美なご馳走を排す。食膳は一汁一菜」との藩主のおふれに対し、反発した庶民は一計を案じた。一見質素な混ぜご飯の下にたくさんの豪華な具を隠し、食べる直前にひっくり返したと言われる。故に「返しずし」とも言われる所以。


倉敷で持つ岡山だが、他にも見どころがいっぱい
倉敷にチボリ公園が仲間入り
(2009年1月1日をもって閉園)
 県北には美作三湯(湯原・奥津・湯郷)をはじめ名湯が多く、湯治客や観光客が絶えません。小説や映画のロケ地にもなったところです。

 県南は多島美を誇る瀬戸内海に代表される風光明媚なところです。白壁に柳がマッチし瀬戸大橋で有名な倉敷は、その昔天領として栄えた町で県外の人をして『岡山は知らないが、倉敷なら…』と言わしめるほどの全国区です。

 平成9年の夏、倉敷駅北に「チボリ公園」がオープンし、本場デンマークをもしのぐものと評判で、観光客の出足に拍車がかかり旅館業界が息を吹き返しましした。  
 チボリ公園はアンデルセンの夢と感動がいっぱい詰まった公園です。季節の花と緑の木立、そしてきれいな水に包まれたおとぎの国です。
 
※2009年(平成21年)1月1日をもって閉園。

倉敷美観地区
チボリを彩る季節の花々
イルミネーションが湖面に映える
日 本 の エ ー ゲ 海

 おかやまの南東部で瀬戸内海に面して位置する牛窓は、“日本のエーゲ海”と称され、オリーブの実る頃はピッタリです。かつてより近畿圏からもリゾート地として注目されています。最近の話題映画「カンゾー先生」の舞台となり一段と有名になりました。


千古を経て備前焼の炎は絶えず

 日本の三大古窯のうち最も古い「備前焼」は、平安朝の昔から岡山県備前市伊部(いんべ)で生まれ育ったもので、別名伊部焼ともいう。千古の歴史を経て、ある時は栄え、ある時は衰えながらも、今日まで窯の炎の絶えることはなかった。

 備前焼は釉薬を一切施さず、当地の田畝の底の土を精練し、独自の個性的な作風で形を造り、近在の赤松を燃料にして1,200度を越す高温で2週間以上焼き締めるだけ。備前焼は「土と炎と灰の芸術」といわれる所以はここにあり、日本美の根源である侘(わび)と寂(さび)の境地につながる。一見地味だが踏み込むほどに味わい深い、つまり枯淡素朴で高き気品を備えている。現在、備前焼の窯数は約250窯、作家陶工合わせて350人といわれる。


私は、そんなおかやまに生まれ育ち、本当に幸せであり
誇りに思うと同時にこよなく愛しています。
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