【用語解説・読み】
 神社や神道の知識のない方にもわかりやすいように用語の読みや解説をいたしております。当神社、また釧路の開拓史のご理解を深める為にご利用ください。

【知人岬】
 しれとみさき。 開拓期には知人岬周辺は漁業などの要所であった。

【クスリ会所・クスリ泊】
 クスリとは釧路の語源。 原名はクシル。クシ「越える」 ル「路」からなり、ここより各地へ道が通じている…の意味とされる。
 会所とは幕府東蝦夷地直轄とともに、旧来の運上屋を改め会所と唱えた。因みに運上屋とは場所請負人の交易所のことである。 役人などが詰め合い、通行人の宿泊所も設けられていた。 またアイヌ介抱(交易)の拠点でもあった。
 泊とは船が停泊するところで、船着き場のことをいう。

【来開草業】
 らいかいそうぎょう。

【漁場請負人 佐野孫右ェ門】
 敬神の念があつく、漁業安全と豊漁祈願のために芸州宮島から厳島神社の分霊を勧請し、釧路厳島神社を創立したと伝えられる。
 因みに漁場請負人とは明治二年より『漁場持(ぎょばもち)』と呼ばれ、地域の漁業のまとめ役のような役割だったようです。 政府は明治維新以降の北海道開拓、移民促進のために旧来の制度を改め、暫定的な御用達および村役人のような事務処理を漁場持に行わせました。

【安芸の厳島神社】
 広島県にある厳島神社総本社。

【勧請奉祀】
 かんじょうほうし。
 勧請とは、神仏の来臨や神託を祈り願うこと。また、高僧などを懇請して迎えること。
 奉祀とは、神仏・祖霊などをまつること。

【木幣】
 イナウ。またはイナオと読む。アイヌ語より。エナオと読むこともある。
 柳やミズキの木の棒の先を削りかけしたもので、祓い串のルーツと言われています。

【産土神】
 うぶすながみ。 現在では氏神や鎮守とほぼ同じ意味でもちいられる。 氏神とは同じ地域(集落)に住む人々が共同で祀る神道の神さまのことで、同じ氏神の周辺に住みその神を信仰する者同士のことを氏子(うじこ)という。
 鎮守とはその土地に鎮まりその土地やその土地の者を守る神のことである。
 産土神とは産まれた土地の神さまの事で、その者を一生守護すると考えられた。昔は生まれてから死ぬまで一定の土地に住むことが多く、そのためほとんどの人にとって産土神と鎮守は同じ神であった。そのようなことから氏神と鎮守は同一視されるようになりました。
 

【松浦武四郎】
 北海道の名付け親。蝦夷地の探検や地理調査を始めとした様々な業績を残した。
 因みに釧路市内の松浦町は、「釧路が東蝦夷地第一の都会になる」という、武四郎の達見に敬意を表すため昭和七年に町名を改名した。

【御遷座】
 ごせんざ。 神仏の座を他の場所に移すこと。

【郷社】 【縣社】
 平安時代より用いられていた神社の社格。 明治時代に復興され、昭和20年に廃止されました。