きんちゃく田から宮沢湖へ


☆遠足の付添に行ってきました☆

ぬくもりの協力会員のおさんより小学三年生の子供の遠足の付添にぬくもりでどなたか頼めないかと、相談を受けたのは四月の中頃のことでした。

ぬくもりとしては今まで受けたことのないお手伝いと、付添者の足腰の心配とを考慮した人選で、結局山歩きの好きな私と、誰かと一緒なら安心と言うことでもう一人の協力者の二人で付き添っていくことになりました。

Oさんのお子さんのAくんは足に障害があります。多少歩行困難さは見えても、日常の生活、学校での生活は何ら他の子供と変わらなく過ごせていることに加え、何でも頑張るお子さんです。

初めての長い距離を歩くことと、先生や友だちに迷惑を掛けるのではないかと、親の方は不安と心配があったようですが、本人の頑張ってみたい、皆と一緒に行きたいという強い意志が、先生から付添があればOKと言うことになり、私たちの手助けでかなえられるものならという思いで、応援することになりました。四月二十七日、朝方まで振っていた雨もあがり、予定通りに出発しました。

A君の嬉しそうな顔を見て、お手伝いできて本当によかったなーと思いながら、お友達と元気いっぱいに歩いていくA君の姿を小走りに追って行く程でした。他の子供達とも仲良くなったり、トイレが間に合わなーいと泣きベソの子供達の世話やらでにぎやかな道中でした。

きんちゃく田のレンゲ草や菜の花、新緑の山並、小川のせせらぎに、しばし目を奪われながら、童心に帰った気持ちでした。

きんちゃく田を過ぎ、宮沢湖へ向かい歩きました。しばらくして山道に入り、段々道も険しくなり、雨で滑りやすく 、歩きにくくなっていきました。それまで友だちにしっかりついていたA君が、滑って膝をついてしまいました。幸い怪我もなく安心しましたが、一瞬、A君の残念そうな、悔しそうな表情が印象的でした。一度も弱音を吐かず、よく頑張りました。宮沢湖畔でのお弁当を美味しそうに頬張る姿は、とっても満足そうでした。

帰り飯能駅まで歩きです。食後の休みが少し短いかな? と思いながら歩き始めると、A君の様子がおかしい、大変! 班の友達から少しずつ遅れてきた。どうしたの? と声を掛けるとお腹が痛い「食べてすぐだったから」と悔しそう。とても辛そうでした。

もう充分頑張ったので、先生とも相談し、バスに乗ることにしました。本人は少し渋っていましたが、すぐに来たバスに乗りました。バスの中でもA君は悔しかったのでしょう、何度も呟いていました。帰りの車中は皆少々くたびれた顔々々でした。無事に学校に到着して、私たち二人もよかったーと胸をなで下ろしました。家に帰る途中、迎えに来た母親の顔を見て、「ただいま! でも全部歩けなくて悔しかった」と話しているA君に、自分との戦いのようなものを感じました。A君よく頑張ったよ、おばさん達もとても良い想い出になりました。ありがとう!

協力会員 清水初江

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