鉾参通活気 工芸展10年目 20、21日に体験講座も

昨年の工芸展の様子。通りには多くの人が訪れ、伝統工芸の魅力にふれる(京都市上京区・鉾参通)

昨年の工芸展の様子。通りには多くの人が訪れ、伝統工芸の魅力にふれる(京都市上京区・鉾参通)

 京都市上京区大宮通寺之内上ル西入ルの通称「鉾参通(ほこさんどおり)」で、地元の西陣織職人らが作品を展示販売をする「西陣鉾参通工芸展」が10年目を迎える。住民が通りに名前をつけ、一帯の町おこしとして続けており、年々定着しつつある。今年も20、21日に開く。

■西陣織の職人ら出品  住民考案の通り名定着

 鉾参通は、通りがまたがる3町がいずれも鉾を所有していることから住民が2003年に名付けた。口コミなどで広がり、地元住民によると市販の地図でも「鉾参通」と表記されているものがあるほか、タクシーの行き先としても通用するという。

 工芸展も03年から行われ、ものづくりに携わる職人と消費者がふれあう場として、伝統工芸の魅力を発信している。会場では西陣織の工芸品をはじめ、表具や筆などを製造する14人の職人が展示販売するほか、今年は体験講座も行われる。

 ほとんどの住民が西陣織に携わっていたが、近年は減少が著しく、通りを歩く人も少なくなっている。世話人代表の綜絖製作業富坂儀一郎さん(64)は「今後もできるだけ長く続け、一帯ににぎわいを取り戻したい」と話す。

 工芸展は午前10時〜午後8時(21日は午後5時まで)。

20121020 0904