上手く紹介できたとは思ってない。デザインセンス無いことも判ってら。
かといって、日本の元気が日々なく なってくのを見てるだけでは辛いので
今言うべきことを今言う。

大変。敵が本能寺に 2。

 自分の給与水準を、羽振りの 良かった頃を維持するがために、納税者の慎ましい暮らしさえをも圧迫する。そのため鹿児島県阿久根市では、かつての公僕が、今やその重さで逆回転を始め、 民衆の敵になってしまった。

 もしこれが本当なら、阿久根市民は下克上でも起こした方がいい。維新の風は、再び 九州から吹くか。

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公開 地方役員の給料 これが食税族のアッパーな待遇だ (PRESIDENT 2009.5.4より)

   ついに白日の下にさらされた。
 鹿児島県阿 久根市の竹原信一市長が、
市職員の全給与明細をネットで公開した。
 賛否はともかく、現地から聞こえたのは
「自 分たちと全然違う」と嘆く市民の声だった。


市職員の年収は民間の3.5倍超! 鹿児島の「ブログ市長」がすべてを語る


旅行三昧の市議団は「とんでもないバカ」

「市 民の平均所得は約二〇〇万円、でも市職員の五四%が年収七〇〇万円以上。
市の税収は二〇億円なのに、人件費だけで二四億円が出ていく。公務員は泥 棒だ」

  鹿児島県阿久根市に、こんな過激な発言を続ける市長がいる。竹原信一市長は、二〇〇八年八月に当選。議員の数や報酬を減らそうとして市議会に不信任決議を 可決されたため、議会を解散させた。

 竹原市長の名を全国に知らしめたのは「プログ」だ。自らのプログで「辞め させたい市議アンケート」を実施。さらに二月には、市のホームページで〇七年度決算での全職員二六八人の給与を一円単位まで公表。これには大阪府の橋本徹 知事が「納得できる」と賛意を示した。

 阿久祝市はJR鹿児島駅から電車で一時間半ほどのところにある。人口は 二万四三五六人(〇九年一月末)。海辺の丘にぼんたん畑が広がる過疎の市である。

 昨年度の歳入一〇七億円のう ち、市税は二〇億円。国から五一億円、県から六億円をもらっている。それでも足りず、借金である市債を七億円も発行した。

  「仕事で役所に行くたび腹が立った。役人は、仕事ができない、能力低い、やる気なし。でも権力を持っている。あるとき、受注した市営住宅の建設図面がおか しいから『自分が住むならと考えてみろ』といった。そうしたら『俺は住まんから』とうそぶいたんだ。それで、反感もあって市長と役所についていろいろ調べ 始めたら、
知れば知るほどおかしいことだらけだった」

 まずは「一人で暴動をおこすつも り」で、市長や市役所を糾弾するビラを配った。バイクで配って回り、自分の車にも貼り付けて走った。建設会社にとって市役所は大口の客。親からは絶縁され かかった。それでも、徐々に賛同者が集まり、〇五年には市議選で当選した。

 「議員になってみると、まわりの議 員はとんでもなくバカだった」

 憤るのは無理もない。市議たちは「政務調査費」を使い、タイのアユタヤ遺跡や大 分の別府温泉への「視察旅行」を繰り返していた。 〇七年九月には領収書偽造の詐欺などの疑いで市議の一人が書類送検されている。この市議は今回の出直し 選挙にも出馬したがあえなく落選した。

  職員の給与公開もまっさきにブログで報告した。 「市の職員がこんなに厚遇とは知らなかった。も し
『自分は頑張っているから文句を言われる筋合いはない』という職員がいるなら堂々と言えばいい。
でも、だれも 言ってこんよ」

 鹿児島県統計協会がまとめた阿久根市民の年間所得推計は一人当たり一八六万九〇〇〇円。市職員 のボーナスにも届かない。給与構成は「逆ピラミッド型」。年功序列で誰でも昇給するうえ、若者の採用を少なくしているからだ。

  とどめは退職金だ。〇六年度に退職した二八人のうち一五人は三〇〇〇万円以上。市民の所得から考えるとばか高い。「市内で新築のきれいな家は大方公務員の 家。夫婦共稼ぎで、城のような家に住んでるのもいるわ」



 給与や退職金の公開には一部から強い反発が あったが、気にかけない。この四月には職員の大量降格を断行した。

 「でも給料は下がらないんだよ。地方公務員 法で、たとえ降格されても『人事管理の円滑な運営』のため
給料は下げられない。公務員は二重三重に守られている」

  手腕は強硬だが、語り口は飄々としている。公務員の異常な世界に怒りを感じているのかと問うと、首をかしげた。「怒りではない。うーん、ただ切ない」。そ して、こう結んだ。「市民のために働ける役所にしたい」

  インタビューの前、筆者は市役所内をそれとなく見て回った。なるほど、身を乗り出して向かいの席の男性とおしゃべりに興じる市民課の女性職員、片肘をつき ながらパソコンを叩く水道課の初老の職員、ロビーで堂々と血圧を測っていたシステム担当者・・・・・・。インタビューを終えた五時過ぎには、庁舎の電気 が消え、ほとんどの職員がさっと帰っていった。

 翌日、街に出て市民の声を聞いた。〇八年に市の総務課長から 「阿久根市美しい海のまちづくり公社」の事務局長へと転籍し、今回の市議選で「反市長」を訴えて当選した浜崎国治市議はこう反論する。

  「阿久根市の職員給与は、県内の一八市の中では一六番目で、決して高いほうではない。行財政改革の結果、職員数も今では二四四人と〇二年に比べて一〇〇人 も減っている。退職金も職員を減らすための必要経費で妥当だ」

 市の元職員は、親切にも筆者らを豪邸に招き入 れ、こう話してくれた。「私は学校を出たときに銀行や生保の内定もあったけど、市役所を選んだ。お給料は民間のほうがよっぽどよかった。いまさら給料が高 すぎると
言われても・・・・・・。家を建てて、子どもを都会の大学に通わせたら、家計はきつきつ。第一、市職員の給料を下げたら、車 も替えんようになるから、市の景気はもっと悪くなる」

 阿久根駅前の商店街はすっかり廃れたシャッター通りだ。 内陸のトンネルを通る九州新幹線の開業に伴い、
JRの在来線は五年前に廃止された。第三セクター方式の鉄道会社として存続したが、経 営は厳しい。
駅前では客待ちのタクシーが列をなしていた。厳しくなる一方の市民生活と、右肩上がりで増える一方の公務員給与。その対 比がなんとも切ない。

 公務員給与は、本来「民間給与の相場を参考に決める」とされている。人事院や地方の人事 委員会が、
該当地の民間給与を調べる。なのに、なぜ、公務員の給与や退職金が異常に高いのか。
 賃金コンサルタ ントの北見昌朗氏はこう憤る。 「人事院は、従業員五〇人以上の会社の退職金は三〇〇〇万が相場などといっている。まったくナンセンスだ」

  からくりはこうだ。人事院の民間給与調査は、「企業規模五〇人以上かつ事務所規模五〇人以上」の
大企業の事務及び技術系正社員に限定 されており、中小企業や派遣社員は切り捨てられている。

 (中略) もはや地方には公務員の厚遇を賄うゆとりはない。大阪府の橋本知事は、昨年、府職員の基本給を最大で一一.五%まで減らすことを決め、年度途中から 早速実施した。四月に行われる名古屋市長選挙へ立候補している衆議院の河村たかし氏は、年収五〇〇万円を超す市職員の給与を減らす「人件費一割減」をマニ フェストに掲げた。

  役人側の抵抗は根強い。岡山県では、昨年、石井政宏知事が職員給与を一律九.五%減らそうとしたが、労組 などが県職員やその家族など五〇〇〇人を動員してデモ行進。交渉の末、約七%に後退した。財政再建団体に転落目前の北海道では、すでに九~七%の給与削減 を実施しているが、退職手当も減らそうとしたところ、労組の猛反対で取り下げた。

 (中略) 荒波にもまれる民間企業より倒産の心配もない市役所のほうが厚遇なら、学生は役人になる。だが住民票の発行は高給に値しない。自浄は期待できない。民間企 業の活力を取り戻すため、政治主導による官民格差の是正が望まれる。

(引用ここまで) 文・若林紀氏

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 もう少し具体的 な数値については割愛するが、発刊されてまだそんなに経ってないので、格差是正議論に関心のある方はバックナンバーを取り寄せてみるのもいいだろう。

  確かにヒドい話ではある。しかしこの国は どっかの国と違い、少なくとも双方の言い分を聞く寛容さがある。そしてもし、自分が他人の取り分まで浸食してる と気づいたら、ただちにやめる倫理観の持ち合わせもあると私は信じたい。かつて悪代官を下克上でひっくり返した民衆の底力も。

(2009.6.18)