チェンジャーとタイマーの相性 SANYO PH-MG6


※当時のカタログより

6連
CDチェンジャー搭載ラジカセ。当時コンポにはあったCDチェンジャーをラジカセへ載せるにあたってのコストアップは
相当なモノだったのか、前機種より安くなったと思ったら、何とドルビーNRと外部入力(AUX)端子が省かれていた。
これだけでは購入意欲を削ぐのに充分であったハズだが、当時カタログを見落としていたのか、店頭での見栄えが良かった
のであえて購入したのか、自分ではもう覚えていない(そんな昔の話ではないのに、今の自分の記憶の混濁はちと危険領域
じゃないだろーか)。それはそうと、本機に限らずサンヨーのラジカセはどうもカタログ写り悪く、損をしていたと思う。


現物の写真はこちら。ディスプレイはPH-PR910とほぼ同じだが、スピーカーは随分見た目が変わった。開けてみたところ、ツィーターも電子ブザー
ではなく、小型ながらスピーカーしていた。

お目覚め/スリープタイマーがあったが、電源ON・OFF時にガッチャンガッチャンと鳴るチェンジャー動作音で曲が鳴る前から
起こしてくれたり、ウトウトと眠れそうなところを起こしてくれたりした。ちゃんとフィールド
(枕元での)テストしたんだろうか。

輝度ムラがなく、前機種(PR910)と比べても目の覚めるようなバックライト。表示されないセグメントまでうっすら見えるほど。
ただし、前もそうだったように上下方向の視野角が狭く、角度によってはほとんど、或いはまったく見えないことも。


ピクチャーサイン部のパネルは、御影石(・・・ではないが)を磨いてさらにコーティングを施したような高級感のある仕上がり。


プリミエールのロゴ部分にも何らかの光沢処理(少なくとも、プラスチッキーではないということ)。


本機は松下のバイアンプに対抗して作られたようだが、使用ICまでが松下のそれと同じなのには笑ってしまった。


写真を見て気づかれると思うが、本機の部品はやたらめったらマジックで選別マークがあるのでなんか心配である。前機種PR910が
日本製だったのに対し、本機は恐らく主力機種を海外生産し始めた頃の製品なので、色々と要らぬ問題が持ち上がったのでないかと
推測される。OSコンは発振止めのデカップリングでないか? と、基板パターンを見た人が言っていた(が定かではない)。


せっかくのOSコンを使った高音質回路は、出口であるスピーカーからの残留ノイズ、或いはツィーターからのシャーシャー
音が耳障りで、あまり有り難みは感じられなかった。差別化を図ろうとして基本機能を削ってしまった失敗作だったと思う。
そんなわけで、個人的に使いどころが無く、地域コミュニティーの集会場でFMトランスミッタとして活躍後出戻り、インテリアと
化す。せめてAUX端子があったなら・・・。

追記:本機のCDチェンジャー、新品購入時からそーだったが結構頻繁にCDを噛むので、大事なCDに
傷を付けたくなければ本機での演奏は避けた方が無難だろう。

本機のCDチェンジャーのコンセプトはそのままに、ボリュームがダイヤル式でカセットがガチャメカ、チューナーはアナログの
海外向け仕様が存在する。


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