鉄コレ改造論・創る楽しみいっぱいな飯田線新性能電車の混沌
もうかなり前になりますが、飯田線の119系がするがシャトルで転出後、路線に染み付いた祟りなのか怨念なのか、旧国時代のような新性能国電のごった煮状況になった話を上げました。
1 クモハユニ119形式+クハ145形式
このシリーズはかなり前から模型化しようと狙っていたのですが、素材も無ければ腕も時間も無いと言う3無い運動中であった為手に付きませんでした。ここにようやく余裕が出来てちょっとやっつけて見たものです。
で、手を動かします。先ずはクモハユニ119から。
一度始めたら止められない、モチベーションの問題でもあります。勢いで始めちまったのは良いが、切り継ぎ工作はセンスの問題。隙間だらけ。
素材を並べた所。奥の鉄コレクモユニ147の正面と荷物室を、手前のクモハ119100に横車式に入れ替えます。そう上手くいくだろうか?
切り出した側面を整形して並べてみる。採寸も図面もへったくれもなく、全て感覚と現物合わせです。これで良しとなったら接着。内部にガラスパーツが入るので、側面は全てイモ付けで済ませました。
パテと耐水ペーパーで納得いくまで表面処理を続け、サフを吹きます。
いよいよ塗装。灰色9号を全体に塗り、帯部分をマスキングの上で青22号。再組立てした結果がこうなっています。
クモハユニ119には専属の相棒がいます。143系のクハ145形式。オハ50の客窓を一つ切り取って、開いたスペースに余ったクモハ119の正面を嵌め込み。同じTOMIXなのでサイズはピッタリ。
2 クモハ119300(現流1号編成)
これは模型化しようかしまいか迷っていたのですが、先日蘇我のポポンデッタで中古しなのマイクロのクハ117が一両だけあり、こいつに尻を押されました。しかし117が片方だけと言うのは絵になりません。色々考えてこう言う言い訳を思いつきました。
この伝で行けば、片方は普通の119系でも問題ない訳です。
で、素材。この製品は正面パーツの合いが悪く、発売当初の1980年当時ですら評判の悪いものでした。
塗装剥離後、前面パーツを中心に徹底的にヤスリを掛け、コンパウンドで磨き込み、接合面を極力目立たなくさせた上でサフ+灰色9号、マスキングの上で青22号を吹いた状態。
編成を組む相手のサハ152000(サロ152)、サハ111000、クモハ119100。クモハ119100は鉄コレの2両セットで、片割れがクモハユニとなった為に浮いていた物を無事組み込み。
ここまでの工作で揃った飯田色の電車6両。この中で実在する車両はクモハ119100のたった一両だけで、後は全て架空の車両です。
3 ED64
EF65PF改造の貨物用電機。以前これを模型化しようとKATOのPFとDD51の中間台車を買い込んでいたのですが、ボルスター形状が全く合わず何となくそのまま放置していたものです。その内にタネ車は人に譲って立ち消えになっていたのですが、最近TOMIXの中古品が手に入ったので焼け棒杭に火が付きました。
難しい改造はほぼ何もありません。同じくTOMIXのED76が格安で手に入り、これの中間台車部分を横車式に入れ替えて、塗装を一般色にすれば良い訳です。
車体関係で外せそうなモノは全て外し、塗装剥離、サーフェイサーと進んで来て、いよいよ車体色青15号を吹く段になって仇を討たれました。3年放置した缶スプレーが謀反を起こします。試し吹きをしてみたらノズルが参っていて柚子皮どころか天ぷらになっちゃった。ノズルをシンナー洗いして吹いたら、肝心の塗料が沸騰している。仕方なく青2号の代わりに使っているネイビーブルーでお茶を濁しましたが、元々直流電気の車体色はやや暗めに見えるので却って良かった、いや最初からこの色だよ、と負け惜しみ。図はNゲージ電機のターヘル・アナトミア。
前面警戒色のクリーム色1号も同様で、吹き始めの上澄みだけ飛ばせば後はちゃんとした霧になるようなのでどうにかこうにか。
後はパーツの組付け。中間台車は同じTOMIX製品なので見事に嵌合しました。長さを詰めた中間台車支持パーツ以外は何の加工もしていません。
これで揃いました。先発のクモハユニ119、クモハ119500と肩を並べるED64。落剝のブルトレ牽引機とも田舎舞台には過ぎた名優とも取れます。かつてのED19~ED53の流れを近代機に置き換えたと言うのがこの架空形式の趣旨です。