プラレールアドバンスが気になる





<重要なお知らせ>

本稿の工作は、皆様の工作の指針となるべきものではなく、如何に抜くべき所は抜いて気軽に加工出来るかに主眼を置いています。
従いまして、採寸、加工法、組み立て法、塗装法等、全てに亘ってかなりいい加減に工作を行っております。工作中、定規は一切使用しませんでした。
本稿中に「目分量」、「現物合わせ」、「目測」等の単語が頻出しますが、決してふざけている訳ではありません。
加工中の写真も一切ありません。写真にしてお見せする程の工作はしていないからです。手早く完成させて、走らせて遊ぶ事が重要と考える所以です。



プラレールアドバンスが気になったので、一つ試しにE259系を購入して見ました。
良くデザインされたNゲージのショーティとして車体を流用し、洒落た特急電車でもこさえようと思ったのです。

分解してみると、動力車の内部はガランドウで、加工はしやすそうですが、その他のトレーラーは「田」の字に補強板が入っているので、その辺の加工が難しそうです。

行動力は全てを凌ぐ。余り難しく考えないで、買い置きの鉄コレ15m級動力を当てて見た所、長さこそ多少詰めなければいけませんがサイズ的にピッタリ来ます。
トレーラーの方も同様で、鉄コレ動力化で余った床板が使えそうです。


①トレーラーの加工

先述したように、トレーラー車体の内部は補強板でがんじがらめ。足周りと接合するビスの為のセンターポールが二本天井から伸びて来ており、これは相当邪魔です。

再びプラレールとして使う事は無いので、センターポールをニッパーで思い切り良く切断。切断面をカッターで整形し、補強板の下辺とツライチにします。

鉄コレの足周りの、左右のリブをレザーソーで目測で切り詰め、その後長さを現物合わせで短縮します。分断した下回りは、同じく鉄コレ用のウエイトを介して、ゴム系接着剤で接着します。

切断の長さを決める際は、ボルスター中心位置を目分量で揃える事は言うまでもありませんが、中間車の場合は台車の車体端側が、大体客ドアの内側辺りに来ればおおよそOKです。

先頭車の貫通扉+スカートのパーツは、台車が首を振らなくなるので、当たりが無くなるまで目分量で切断。

中間車の屋根にモールドされているパンタ始め屋上機器は最初残そうと思いましたが、英断を以て削り落とし。


②動力車の加工

動力車の妻面にある、上下固定ビスの出っ張りはレザーソーでバッサリ。

長さを詰めた動力装置を嵌めるとスッポリ入ってしまうので、高さを決めるスペーサーが必要です。1.0tのプラ板で箱を作り、車体側に接着します。寸法は現物合わせです。


③塗装

塗装は色々迷いましたが、新しめのデザインで側面ノッペリの車体に2色塗り分けは難しそうです。単色にアクセントが眼に馴染みそうです。
買い置きのスプレー「シャンペンゴールド」を基本色にする事は最初から決めていましたが、その後をどうするか、全く考えていませんでした。いや、考えていなかったのではなくて、ああしたいこうしたい症候群に苦しめられていた訳です。

シャンペンゴールドを吹いた後、マスキングして屋根上に明灰白色を吹きました。

窓回りは黒、と決めていました。プラレールアドバンスは窓が抜けていなく、ムクの車体に窓が掘り込んであります。窓回りを黒にしてしまえば、面倒な墨入れの手間が省けるからです。
甘かった。窓回りにラバーブラックを吹いて見た所、掘り込みが一層目立ちます。やはり墨入れは必要でした。
ツヤありのエナメル黒を爪楊枝で一滴垂らして丹念に塗り広げ、はみ出た個所は、もう一本の爪楊枝で削り取ります。効果は絶大。俄かに鉄道車両らしくなりました。

そしてアクセント+前面警戒色を何色にしようか(何色のスプレーが手許にあるか)、手許にあるのは、青15号とぶどう色2号、緑2号等、警戒色に使えなさそうなものばかりです。尚も探していると、未開封の朱色4号が見つかったのでそれにしました。
車体裾の絞り込み位置から下と、前面貫通扉を朱色にして塗装はおしまいです。









④足周りと上下固定

何しろ手許に余っている台車はブリルやD16ばかりで、新系列台車はおろかDT22系すら残っていません。ブリルを履いた元NEXってのもぞっとしないので、加工だけして動力化をしていない鉄コレ3弾の小田急2200から台車を失敬し(小田急には後々D16系の台車を奢ります)、トレーラー台車は数が揃いました。
床下機器の数も、圧倒的に足りません。色々取り集め切り継いでそれらしく床板に接着し、台車もろとも明灰白色をドライブラシで塗装。

足周りと車体の固定は、普通ならプラシートを固定してネジ穴を開け、となるのでしょうが、動力車以外は分解する必要が無いので、ゴム系接着剤で固定しました。
動力装置のメンテや、今後もっと良い動力が発売された時の交換の便を考え、動力車は車体を固定していません。車体は常に外せる状態になっています。


⑤仕上げ

かなり前に買っておいた、イギリス製のディカールを貼付。「Intercity」の文字がカッコ良かったので、そのまま採用。車両番号らしき表記もあったので、そのナンバーに合わせてこの車両は「インターシティM44系」と命名しました。100~150㎞の中距離都市間輸送に充当されると言う想定を、「模型の完成後」に捻り出しました。









追伸。相変わらず酷い写真で申し訳ないです。